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552 試合は楽です
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2017. 1. 6
投稿復活です。
ただ、またお休みを少しいただく事になりそうです。
第4回ティアの人物紹介ももう少しお待ちください。
**********
試合は僅かな休憩を挟みながら行われていく事になっていた。
第一試合は第二騎士団。騎士団の中でも最も実力的には低い者達が集まっている。
それよりも下であった第三騎士団が紅翼の騎士団と名を改めた事で、第二騎士団の者達は、かなり卑屈になっていた。
実力はその辺の門番や領兵にも劣るのではないかという程、全く相手にならない。
「ここは、ベルと私の二人で問題ないな」
「そうだな。エルとなら問題ない」
結果、ベリアローズとエルヴァストが準備運動がてら相手をする事になったのだ。
たった二分の短い試合だった。
「これじゃぁ、盛り上がんねぇだろ」
「こんなに客を集めたのにね」
ゲイルとティアが終わりかける頃にそう漏らす。
今回会場に集まった民達は他の領からの者もそれなりにいるが、ほとんどが王都の者達だ。普段から態度の悪い騎士達を、主にティアであるバトラールに成敗してもらおうと思って楽しみに集まっていた。
もちろん、そんな民達の心情など知らないエルヴァストとティア以外の者達は、無様な試合を見せる事を少しばかり気まずく思っていたらしい。
だが、しっかりと盛り上がっている。試合が終わると大きな歓声が響いたのだ。
「なんで歓声が上がるんだ……?」
ルクスはわけがわからないと会場を見回しながら顔をしかめる。それに同意するザラン。
「おかしいよな? こんなあっさりやられてんのに」
そんな言葉を聞きながら、ティア達は舞台から下りようと動く。だが、ここで審判の方から提案が出る。
「このまま休憩を挟まず次の試合を行なっても良いかと」
冒険者側は、全く休憩がいらない状態だ。動いたのはベリアローズとエルヴァストだけなのだから当然だろう。
これにゲイルが答える。
「構わねぇぜ。なぁ、嬢ちゃん」
「もちろん」
「って事で、次の呼んでくれや」
そうして、第二試合が慌ただしく始まった。しかし、これも少し運動させろというザランによって呆気なく終わったのだ。
◆◆◆◆◆
第二試合も終わり、第三試合が行われている頃。ローズは、はっきりと王達が見える所に落ち着いていた。
公爵令嬢として、最初から用意されている席だ。しかし、ローズはこの第三試合が始まる頃にようやく辿り着いた。
今まで何をやっていたかといえば、つい先日神子に送った手紙の返事を受け取り、読んでいたからだ。
リールが本当にローズの騎士であるのか。そして、今日行われている対抗戦の事。ヒュリアに手を出せていない事などを報告した。
その返事を受け取り、会場の外で確認していたのだ。
「……リールはまだ騎士として目覚めていない……」
間違いなくリールはアリア・マクレートの生まれ変わりであり、ローズを命をかけて守る者だと書かれていた。未だ、本来の力を発現できずにいるのだと神子に言われては、信じるしかない。
更に手紙には、ヒュリアを害するよりも先に、組織に必要な力となる人物を観察するようにとあった。
「……あれが、神具を扱える血筋……」
ローズが見ているのは、夢中になって舞台を見ているレイナルートとその弟のイルーシュとカイラントだ。
「……待っていてください神子様……私が身元へお連れいたします……」
ローズは帰りたいと思っている。自分の居場所は、神子の傍しかないのだと。そして、大会が終わり今夜、舞踏会が城で行われるのだ。
**********
舞台裏のお話。
ティア「どうしたの? ブタカン。ちょっといつもと様子が違うけど」
あ、申し訳ないです……ちょっと体調が悪くて……。
ティア「あらら。ちゃんと病院行った?」
行きました……年始早々に……。
ティア「またちょっとお休みする?」
はい……ちょっとだけ台本を書くスピードを落とさせてもらいます……。
ティア「良くなるまで?」
そうなります……。
ティア「めんどくさがって、すぐに病院行かないからっての分かった?」
……。
ティア「バカだなぁ」
スミマセン……。
ティア「あ、薬作ろっか?」
えっ……け、結構ですっ。
ティア「任せてよっ……これで症例とって……」
あ、あの……。
ティア「いい実験台が手に入った!」
じっ、じ!?
ティア「さてと、お休みは多くしてくれていいよ……その分実験が……ふふふっ」
っ!? 病、病院行きますっ!
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
という事で、申し訳ないのですが、体調が戻るまで、週4回を2回にさせていただきます……。
月曜、金曜日の0時となります。
これからもよろしくお願いします。
では次回、9日0時です。
よろしくお願いします◎
投稿復活です。
ただ、またお休みを少しいただく事になりそうです。
第4回ティアの人物紹介ももう少しお待ちください。
**********
試合は僅かな休憩を挟みながら行われていく事になっていた。
第一試合は第二騎士団。騎士団の中でも最も実力的には低い者達が集まっている。
それよりも下であった第三騎士団が紅翼の騎士団と名を改めた事で、第二騎士団の者達は、かなり卑屈になっていた。
実力はその辺の門番や領兵にも劣るのではないかという程、全く相手にならない。
「ここは、ベルと私の二人で問題ないな」
「そうだな。エルとなら問題ない」
結果、ベリアローズとエルヴァストが準備運動がてら相手をする事になったのだ。
たった二分の短い試合だった。
「これじゃぁ、盛り上がんねぇだろ」
「こんなに客を集めたのにね」
ゲイルとティアが終わりかける頃にそう漏らす。
今回会場に集まった民達は他の領からの者もそれなりにいるが、ほとんどが王都の者達だ。普段から態度の悪い騎士達を、主にティアであるバトラールに成敗してもらおうと思って楽しみに集まっていた。
もちろん、そんな民達の心情など知らないエルヴァストとティア以外の者達は、無様な試合を見せる事を少しばかり気まずく思っていたらしい。
だが、しっかりと盛り上がっている。試合が終わると大きな歓声が響いたのだ。
「なんで歓声が上がるんだ……?」
ルクスはわけがわからないと会場を見回しながら顔をしかめる。それに同意するザラン。
「おかしいよな? こんなあっさりやられてんのに」
そんな言葉を聞きながら、ティア達は舞台から下りようと動く。だが、ここで審判の方から提案が出る。
「このまま休憩を挟まず次の試合を行なっても良いかと」
冒険者側は、全く休憩がいらない状態だ。動いたのはベリアローズとエルヴァストだけなのだから当然だろう。
これにゲイルが答える。
「構わねぇぜ。なぁ、嬢ちゃん」
「もちろん」
「って事で、次の呼んでくれや」
そうして、第二試合が慌ただしく始まった。しかし、これも少し運動させろというザランによって呆気なく終わったのだ。
◆◆◆◆◆
第二試合も終わり、第三試合が行われている頃。ローズは、はっきりと王達が見える所に落ち着いていた。
公爵令嬢として、最初から用意されている席だ。しかし、ローズはこの第三試合が始まる頃にようやく辿り着いた。
今まで何をやっていたかといえば、つい先日神子に送った手紙の返事を受け取り、読んでいたからだ。
リールが本当にローズの騎士であるのか。そして、今日行われている対抗戦の事。ヒュリアに手を出せていない事などを報告した。
その返事を受け取り、会場の外で確認していたのだ。
「……リールはまだ騎士として目覚めていない……」
間違いなくリールはアリア・マクレートの生まれ変わりであり、ローズを命をかけて守る者だと書かれていた。未だ、本来の力を発現できずにいるのだと神子に言われては、信じるしかない。
更に手紙には、ヒュリアを害するよりも先に、組織に必要な力となる人物を観察するようにとあった。
「……あれが、神具を扱える血筋……」
ローズが見ているのは、夢中になって舞台を見ているレイナルートとその弟のイルーシュとカイラントだ。
「……待っていてください神子様……私が身元へお連れいたします……」
ローズは帰りたいと思っている。自分の居場所は、神子の傍しかないのだと。そして、大会が終わり今夜、舞踏会が城で行われるのだ。
**********
舞台裏のお話。
ティア「どうしたの? ブタカン。ちょっといつもと様子が違うけど」
あ、申し訳ないです……ちょっと体調が悪くて……。
ティア「あらら。ちゃんと病院行った?」
行きました……年始早々に……。
ティア「またちょっとお休みする?」
はい……ちょっとだけ台本を書くスピードを落とさせてもらいます……。
ティア「良くなるまで?」
そうなります……。
ティア「めんどくさがって、すぐに病院行かないからっての分かった?」
……。
ティア「バカだなぁ」
スミマセン……。
ティア「あ、薬作ろっか?」
えっ……け、結構ですっ。
ティア「任せてよっ……これで症例とって……」
あ、あの……。
ティア「いい実験台が手に入った!」
じっ、じ!?
ティア「さてと、お休みは多くしてくれていいよ……その分実験が……ふふふっ」
っ!? 病、病院行きますっ!
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
という事で、申し訳ないのですが、体調が戻るまで、週4回を2回にさせていただきます……。
月曜、金曜日の0時となります。
これからもよろしくお願いします。
では次回、9日0時です。
よろしくお願いします◎
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