281 / 457
連載
428 末恐ろしいとはこの事
しおりを挟む
2016. 6. 7
********************************************
ベリアローズやアデル達ティア以外の学生組は、ティアが倒れた次の日からも変わらず授業を受け、合宿を無事に終えていた。
合宿から帰り、更に一日が経った今日は休息日だ。本来ならば朝からティアと街の外へ出て、今頃はティアの持つ家でのんびりしているはずの時間。
「ティア……大丈夫かな?」
アデルは寂しそうに、ヒュースリー家の学園街にある別邸の窓からティアが今いる方角を見て呟く。
「あのティアが、どうにかなるわけないだろう」
そうアデルの向かいに座り、本を読みながら言うのはキルシュだ。
「うん……そうだけど……」
机に肘をついてその上に顎を乗せ、アデルは不安そうに、先ほどからずっと外を見つめているのだ。
その様子に呆れながら顔を上げたキルシュは、心配は他にあると告げる。
「それより、目が覚めた時に、楽しみにしていた合宿での立食パーティーに参加できなかったと怒るだろうな」
「そうだった。その前のダンスパーティーはサボるつもりだったみたいだけど、それだけは逃せないとか言ってたもんね」
ティアが面倒だと言っていた合宿だが、最終日の予定だけはしっかりチェックしていたとアデルは思い出す。
キルシュはそこで不思議そうに顔を顰めて言った。
「そういえば、今更思ったんだが、ティアは病弱な伯爵令嬢だと未だに認識されているんだな」
「あ~……それ思った……『噂のヒュースリー伯爵令嬢』ってそうだったよね……」
「僕らの前では既に面影さえないがな……」
「本性ってやつだよね……ティアって演技力高いもん」
ティアが倒れた次の日、帰って来なかったことを心配しながらも、先生達になんと説明すべきかと悩んでいたアデル達。
しかし、ベリアローズが平然と担任の教師に言ってのけたのだ。『ティアは体調を崩し、寝込んでしまった』と。環境が変わったのがいけなかったのだろうと続けると、教師はあっさり頷いた。
あれでなぜ納得してくれたのかと、不審に思いながらベリアローズに尋ねると、苦笑混じりの答えが返ってきた。
「まさか、サルバでは『ティアラール・ヒュースリー』って認識されてないなんて……どんだけ猫被ってんだろ……」
「僕もそれで思い出した。噂で聞いたヒュースリー伯爵令嬢のティアラールは『病弱な深層の姫』で『聖女』と神教会が密かに崇める存在だったんだよな……」
キルシュは最初、ティアの噂を聞いた時、周りに甘やかされて育った苦労も何も知らない、いけ好かない令嬢だと思っていた。
それなのに自分よりも成績が良く、教師達の注目を集めている事に嫉妬し、憎らしかったのだ。
「まだ僕ら以外は騙されているんだと思うと、心苦しい」
「それはあるね。未だにティアに夢見てる男子がけっこういるもん。女子にも人気あるしさ~」
ブラブラと足をバタつかせながら、アデルはティアに好意を持つ生徒達を思い浮かべる。
「そんでさぁ、ティアの好みの相手ってどんな人かって聞かれるんだよね」
「そういえば、僕も聞かれたな。『どんな魔獣をも臆さず倒せる人だろう』と言ったら変な顔をされた」
キルシュは特にティアの側にいることが多いので、そう真実を言ったとしても、牽制されたとしか感じないらしく、逆恨みされる事もある。
「あたしも『盗賊退治とかを趣味に出来る人じゃないかな』って言ったら『あんたバカ?』的な目で睨まれたよ。凄く不本意」
アデルの場合も似たり寄ったりで、ティアに近付けさせまいとした言い訳だろうと取られてしまうのだ。
そこへベリアローズとエルヴァスト、ユフィアがやってきた。
「お前達……苦労をかけてすまんな……」
「はっはっはっ、ティアの真の姿が見えん奴らなど無視しておけ」
「ティアさんの魅力は、言葉でなど言い表せませんもの」
ベリアローズとしては、兄として妹であるティアを御しきれない事を申し訳なく思っているようだ。
エルヴァストやユフィアは、ティアの事を自分達さえ理解していればそれでいいのではないかと思っていた。
「大丈夫だよベル兄さん。クラスメイトのヒガミ? とかはもう気にしてないの。ティアがあんなだし、寧ろ、あのティアを知ったらあの子達どうなっちゃうんだろうって事の方が心配」
アデルは、ティアやキルシュの側にさえいられればいいのだ。
友人が出来るならば嬉しいが、ティアが本性を見せない相手ならば、きっと仲良くなれるような人ではないだろうと思っている。
「僕も、下心丸見えの奴らと仲良くする気はないので構いません。逆にティアのお陰でどんな人なのかと見極める手間が省けます。人を見る目も養えたようで感謝してますよ」
本性を隠して生活しているティアの側にいることで、他人の本性を見極める術が磨かれていた。
相手は子ども。ティアほど上手く装う事はできない。ならば、それを暴くのは簡単だ。
「ティアを知っちゃうとね。みんなお子様なんだもん」
「最近は、大人相手でも自信がある」
「……お前達……」
大人でも身に付けるのが難しい術を、容易く手に入れてしまった幼い子ども達。それに、ベリアローズ達年長組は驚きながらも呆れてしまう。
そこへ、アリシアがやってきた。
「皆様。報せが参りました」
それは、ティアが目覚めたという報せだった。
************************************************
舞台裏のお話。
ラキア「では、マティさん、フラムさん。お願いしますね」
マティ 《任せて。みんなを連れてこれば良いんだもんね》
フラム 《キュ……》
マティ 《ほら、フラム。主の為だよ》
フラム 《……キュ》
ラキア 「ティア様に楽しんでもらう為です。お願いします」
フラム 《キュ!》
ラキア「では、マスターの乗ってきたグリフォンと兄達が乗ってきたグリフォンもいますから、一緒にお願いします。ただ……街に入るには……」
火王 《私が着いていく》
マティ《パパっ》
フラム《キュキュっ》
火王 《一の長にギルドカードを作ってもらった。これで問題なく入れる》
ラキア「……せ、精霊王様がギルドカードを……どうやったのでしょうね……マスター……ま、まぁ、これで確かに問題はありませんね」
火王 《行ってくる》
ラキア「はい。お気を付けて」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
迎えに行きます。
ティアちゃんほどの演技力を持った人はそうそういませんからね。
どんな相手でも赤子のようなものに見えるのでしょう。
『尻尾や耳が隠せていませんよ』という感じですね。
では次回、一日空けて9日です。
よろしくお願いします◎
********************************************
ベリアローズやアデル達ティア以外の学生組は、ティアが倒れた次の日からも変わらず授業を受け、合宿を無事に終えていた。
合宿から帰り、更に一日が経った今日は休息日だ。本来ならば朝からティアと街の外へ出て、今頃はティアの持つ家でのんびりしているはずの時間。
「ティア……大丈夫かな?」
アデルは寂しそうに、ヒュースリー家の学園街にある別邸の窓からティアが今いる方角を見て呟く。
「あのティアが、どうにかなるわけないだろう」
そうアデルの向かいに座り、本を読みながら言うのはキルシュだ。
「うん……そうだけど……」
机に肘をついてその上に顎を乗せ、アデルは不安そうに、先ほどからずっと外を見つめているのだ。
その様子に呆れながら顔を上げたキルシュは、心配は他にあると告げる。
「それより、目が覚めた時に、楽しみにしていた合宿での立食パーティーに参加できなかったと怒るだろうな」
「そうだった。その前のダンスパーティーはサボるつもりだったみたいだけど、それだけは逃せないとか言ってたもんね」
ティアが面倒だと言っていた合宿だが、最終日の予定だけはしっかりチェックしていたとアデルは思い出す。
キルシュはそこで不思議そうに顔を顰めて言った。
「そういえば、今更思ったんだが、ティアは病弱な伯爵令嬢だと未だに認識されているんだな」
「あ~……それ思った……『噂のヒュースリー伯爵令嬢』ってそうだったよね……」
「僕らの前では既に面影さえないがな……」
「本性ってやつだよね……ティアって演技力高いもん」
ティアが倒れた次の日、帰って来なかったことを心配しながらも、先生達になんと説明すべきかと悩んでいたアデル達。
しかし、ベリアローズが平然と担任の教師に言ってのけたのだ。『ティアは体調を崩し、寝込んでしまった』と。環境が変わったのがいけなかったのだろうと続けると、教師はあっさり頷いた。
あれでなぜ納得してくれたのかと、不審に思いながらベリアローズに尋ねると、苦笑混じりの答えが返ってきた。
「まさか、サルバでは『ティアラール・ヒュースリー』って認識されてないなんて……どんだけ猫被ってんだろ……」
「僕もそれで思い出した。噂で聞いたヒュースリー伯爵令嬢のティアラールは『病弱な深層の姫』で『聖女』と神教会が密かに崇める存在だったんだよな……」
キルシュは最初、ティアの噂を聞いた時、周りに甘やかされて育った苦労も何も知らない、いけ好かない令嬢だと思っていた。
それなのに自分よりも成績が良く、教師達の注目を集めている事に嫉妬し、憎らしかったのだ。
「まだ僕ら以外は騙されているんだと思うと、心苦しい」
「それはあるね。未だにティアに夢見てる男子がけっこういるもん。女子にも人気あるしさ~」
ブラブラと足をバタつかせながら、アデルはティアに好意を持つ生徒達を思い浮かべる。
「そんでさぁ、ティアの好みの相手ってどんな人かって聞かれるんだよね」
「そういえば、僕も聞かれたな。『どんな魔獣をも臆さず倒せる人だろう』と言ったら変な顔をされた」
キルシュは特にティアの側にいることが多いので、そう真実を言ったとしても、牽制されたとしか感じないらしく、逆恨みされる事もある。
「あたしも『盗賊退治とかを趣味に出来る人じゃないかな』って言ったら『あんたバカ?』的な目で睨まれたよ。凄く不本意」
アデルの場合も似たり寄ったりで、ティアに近付けさせまいとした言い訳だろうと取られてしまうのだ。
そこへベリアローズとエルヴァスト、ユフィアがやってきた。
「お前達……苦労をかけてすまんな……」
「はっはっはっ、ティアの真の姿が見えん奴らなど無視しておけ」
「ティアさんの魅力は、言葉でなど言い表せませんもの」
ベリアローズとしては、兄として妹であるティアを御しきれない事を申し訳なく思っているようだ。
エルヴァストやユフィアは、ティアの事を自分達さえ理解していればそれでいいのではないかと思っていた。
「大丈夫だよベル兄さん。クラスメイトのヒガミ? とかはもう気にしてないの。ティアがあんなだし、寧ろ、あのティアを知ったらあの子達どうなっちゃうんだろうって事の方が心配」
アデルは、ティアやキルシュの側にさえいられればいいのだ。
友人が出来るならば嬉しいが、ティアが本性を見せない相手ならば、きっと仲良くなれるような人ではないだろうと思っている。
「僕も、下心丸見えの奴らと仲良くする気はないので構いません。逆にティアのお陰でどんな人なのかと見極める手間が省けます。人を見る目も養えたようで感謝してますよ」
本性を隠して生活しているティアの側にいることで、他人の本性を見極める術が磨かれていた。
相手は子ども。ティアほど上手く装う事はできない。ならば、それを暴くのは簡単だ。
「ティアを知っちゃうとね。みんなお子様なんだもん」
「最近は、大人相手でも自信がある」
「……お前達……」
大人でも身に付けるのが難しい術を、容易く手に入れてしまった幼い子ども達。それに、ベリアローズ達年長組は驚きながらも呆れてしまう。
そこへ、アリシアがやってきた。
「皆様。報せが参りました」
それは、ティアが目覚めたという報せだった。
************************************************
舞台裏のお話。
ラキア「では、マティさん、フラムさん。お願いしますね」
マティ 《任せて。みんなを連れてこれば良いんだもんね》
フラム 《キュ……》
マティ 《ほら、フラム。主の為だよ》
フラム 《……キュ》
ラキア 「ティア様に楽しんでもらう為です。お願いします」
フラム 《キュ!》
ラキア「では、マスターの乗ってきたグリフォンと兄達が乗ってきたグリフォンもいますから、一緒にお願いします。ただ……街に入るには……」
火王 《私が着いていく》
マティ《パパっ》
フラム《キュキュっ》
火王 《一の長にギルドカードを作ってもらった。これで問題なく入れる》
ラキア「……せ、精霊王様がギルドカードを……どうやったのでしょうね……マスター……ま、まぁ、これで確かに問題はありませんね」
火王 《行ってくる》
ラキア「はい。お気を付けて」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
迎えに行きます。
ティアちゃんほどの演技力を持った人はそうそういませんからね。
どんな相手でも赤子のようなものに見えるのでしょう。
『尻尾や耳が隠せていませんよ』という感じですね。
では次回、一日空けて9日です。
よろしくお願いします◎
10
お気に入りに追加
4,568
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。