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379 動揺し過ぎです
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2016. 3. 31
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シェリスを見て呆然とするドーバン侯爵に、カルツォーネがため息をつきながら声をかける。
「シェリーが美人で見惚れるのは仕方がないけれど、あまり見ていると目を潰されてしまうよ?」
「あ、これは失礼……え?」
侯爵自身、少々不躾だったと自覚し、慌てて目をそらす。しかし、言われた言葉を反芻してそのまま固まった。
そんな様子に、カルツォーネは笑ってしまう。
「ふっ、すまない。目を潰すなんて事はないよ。ただ、シェリーの機嫌は悪くなるから気を付けておくれ」
「は、はいっ」
シェリスもカルツォーネも、視線を集めてしまう事にはそれ程頓着していないのだが、不躾に過ぎる視線はやはり気分の良いものではないのだ。
「そう固くなる必要はないよ。聞くが、ここへはたまたま立ち寄ったのかい?それとも、お仕事か何かかな?」
「いえ、ある方に頼み事を……」
「成る程……う~ん。もしかして、ある方というのはシェリー……彼の事かい?」
「あ、そのっ、なぜ……」
シェリスが侯爵の事を気にしていたのは最初のうちだけだった。今は少し離れ、冒険者達の様子を見ている。
それを呆れたように見てから、カルツォーネが見透かすような視線を侯爵へ向けて言った予想に、明らかに動揺した答えが返ってきた。
こちらも一旦は目をそらしたようだったのだが、先ほどから侯爵はシェリスにチラチラと落ち着きのない視線を送っていたのだ。カルツォーネに分からないはずがない。
「君は分かりやすいねぇ。まぁいいか。シェリー。君に相談があるそうだ。先にギルドへ戻ってはどうだい?」
そうカルツォーネが言えば、侯爵は縋るような目でシェリスを見た。それがシェリスにはうっとおしかったのだろう。目を細めたシェリスは、そのままそっぽを向いて歩き出す。
「待つ気はありませんので」
「えっ? あっ、お待ちをっ」
侯爵が呼び止めるのも虚しく、シェリスは一切振り返る事なく、一人グリフォンに乗って帰って行ってしまった。
しばらくどうすればよいのかと、シェリスが消えていった街の方を見ていた侯爵。そこに、カルツォーネが苦笑しながら言った。
「すまないねぇ。けど、待たないとは言ったが、聞かないとは言っていないからね」
「どういう意味でしょう?」
カルツォーネに目を向けて、侯爵は弱ったような表情を見せる。
「予定には入れてやらないけど、来たなら仕方がないから聞いてやるって事だよ」
「はぁ……」
シェリスの態度を拒絶されたと取るようでは付き合って行くことは出来ない。だいたい、ティアやカルツォーネ達のような友人達以外とは進んで関わりを持とうとは思わないのだ。
「シェリーに『消えなさい』『死にますか?』と言われなければ、大概大丈夫だよ」
「そう……なのですか?」
「うん。でも、逆に言われたら、潔く引く事を勧めるよ。本気で危ないからね。即時撤退が最善策だ」
「わ、わかりましたっ」
例え笑顔を浮かべていたとしても、この二つの言葉だけはかなり危険なスイッチが入った時にしか口にしないのだ。
そう言われても、まだ不安そうな侯爵に、カルツォーネはアドバイスをする。
「シェリーは元々、神経質な所があるからね。予定を狂わされるのが何よりも嫌なんだ。けど、頭は良いから、狂わされたとしても修正するのは容易い。突撃するくらいが丁度いいんだよ」
「突撃……ですか」
シェリスと付き合っていくのならば、それくらいの気概がなくてはやっていけない。例え、興味のない態度や無関心な様子を感じたとしても、それがシェリスにとっては普通なのだ。傷付いていては何も始まらない。
「それでも不安なら、私が一緒についていてあげようか」
「あっ、で、ですが、ご迷惑ではありませんか……?」
この提案は、侯爵にとって嬉しいものだった。まだ緊張は解けていないが、カルツォーネとならば話も上手くいくように感じたのだ。
ジルバールの名ではなく、シェリーと愛称らしき名で呼んでいることも、余程親しい関係であるとのポイントだと思っていた。
「構わないよ。それに、シェリーのあの態度を見ると、君が来る事を予想してたんじゃないかな?多分、さっき一緒に採ってきた薬草とか、関係があるように思えるしね。気になってたんだ」
「そうですか……確かに、今日お約束はしていませんが、近々訪う事になると伝わっているとの事でしたので……それに、薬草ですか……」
侯爵は、少しだけ希望を持ったようだ。
しかし、カルツォーネは侯爵の言葉に気になるものがあった。
「誰かに伝言でもお願いしていたのかい?」
「いえ、伝言と言いますか……紹介していただいたと言った方が正しいかもしれません」
「紹介?」
「はい。冒険者の……ティアという女……の子です」
微妙な所で区切った侯爵にカルツォーネは首を傾げた。
「おや。ティアにかい?君は……うん。凄い強力なカードを持っているんだね。成る程……どうりで貴族なのに鼻につかないわけだ。ふふっ、ティアにお仕置きされたくちかな?」
「っ……それは……はい……」
侯爵は、自分がなぜこれ程までに初対面の者相手に手の内を見透かされているのかと、内心動揺していた。しかし、見た目に反して、シェリス同様、立場を振りかざすべきではないと、頭では警鐘が響いているのだ。
「そうかい。では、謙虚な心を忘れずに、行こうか」
「え?」
そう言って歩き出すカルツォーネ。そして、黒く美しい侯爵が見たこともない天馬の傍まで行くと、侯爵を手招いた。
混乱中の侯爵は、ゆっくりと引き寄せられるようにカルツォーネへと近付く。
ひらりと天馬に跨ったカルツォーネは、手綱を引いて再び手を差し出した。
「後ろに乗れるかい?」
「は、はい」
とはいえ、天馬などに乗るのは初めての侯爵は、緊張しながらカルツォーネの後ろへ乗る。
「ちゃんと捕まっていてくれよ。あぁ、伯爵。ここは頼むよ」
「はい。あ、カルさん、今日は泊まっていかれますか?」
「そうだねぇ……いや、一度国に戻るよ。仕事の調整をして、また来る。後日、お邪魔するかもしれないな」
「わかりました」
「では、シアンちゃんもまたね」
「はいっ」
フィスタークとシアンに挨拶を済ませると、カルツォーネは飛び立つ。
飛竜にさえ、数えるほどしか乗った事がなかった侯爵は、しばらくその独特の浮遊感に体を強張らせていたが、あっという間にギルドに到着してしまった。
冒険者ギルドの屋上。そこで降り、建物の中に入っていくカルツォーネを追いながら、そういえばとフィスタークとカルツォーネの会話を思い出して侯爵は尋ねた。
「あなたのお国はどちらなのですか?」
国へ帰ると行っていたのだ。少々気になったらしい。
その質問に、カルツォーネはいつも通り正直に答えた。
「ヴェルネウスだよ」
それが魔族の唯一の国の名前だった。
「ヴェっ、ヴェルネウスっ⁉︎ あ、あそこは魔族の……ということは……」
「あぁ、私は魔族だよ。驚いたかい?」
「……はい……」
この数分で動揺し過ぎた為に、それ以上のリアクションが取れない侯爵だった。
************************************************
舞台裏のお話。
ギルド職員A「あ、マスターだ」
ギルド職員B「あれ?カル様がご一緒じゃない……お帰りになってしまったか?」
ギルド職員A「聞いてみよう」
ギルド職員達「「お帰りなさいませ」」
シェリス「後でカルとおまけが来ますから、第一応接室に案内なさい」
ギルド職員達「「はいっ」」
ギルド職員A「よかった。カル様も戻って来られるんだな」
ギルド職員B「あぁ、下にまたご婦人達が集まりだしているから、どうしようかと思ったよ」
ギルド職員A「けど、おまけって?」
ギルド職員B「マスターのあの様子だと、面倒なお客か?」
ギルド職員A「いやいや、マスターにとっては、カルさんとティアお嬢さん以外は、全員面倒な客だろ」
ギルド職員B「確かに。それに、応接室に通すってご指示だし、会われる気が起きるだけ、それ程面倒な相手でもないんだろ」
ギルド職員A「だな。会わない時は本当に門前払いだからな」
ギルド職員B「それでも、見る目は確かだ。困っている人を門前払いされたりはしない」
ギルド職員A「あぁ。最近、つくづく思うよ。ここに来て、マスターの下で働けて幸せだってな」
ギルド職員B「お、そうか。そういえば、マーナさんとかが言ってたな。そう思えるようになったらここでは一人前だって」
ギルド職員A「そうなのか?そうか……よし、頑張ろう!」
ギルド職員B「おう!」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ギルドマスターとしてのシェリスは、職員達の誇りです。
カル姐さんがいてよかった。
シェリスは人と関わるのが苦手です。
それでも仕事は出来る。
強く頼りになる。
そんなシェリスのダメな所を埋めて、サポートができるのはカル姐さんやティアちゃんですからね。
カル姐さんは、本当に良く出来た人です。
魔族だっていいでしょう。
今の侯爵なら受け入れられます。
では次回、また明日です。
よろしくお願いします◎
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シェリスを見て呆然とするドーバン侯爵に、カルツォーネがため息をつきながら声をかける。
「シェリーが美人で見惚れるのは仕方がないけれど、あまり見ていると目を潰されてしまうよ?」
「あ、これは失礼……え?」
侯爵自身、少々不躾だったと自覚し、慌てて目をそらす。しかし、言われた言葉を反芻してそのまま固まった。
そんな様子に、カルツォーネは笑ってしまう。
「ふっ、すまない。目を潰すなんて事はないよ。ただ、シェリーの機嫌は悪くなるから気を付けておくれ」
「は、はいっ」
シェリスもカルツォーネも、視線を集めてしまう事にはそれ程頓着していないのだが、不躾に過ぎる視線はやはり気分の良いものではないのだ。
「そう固くなる必要はないよ。聞くが、ここへはたまたま立ち寄ったのかい?それとも、お仕事か何かかな?」
「いえ、ある方に頼み事を……」
「成る程……う~ん。もしかして、ある方というのはシェリー……彼の事かい?」
「あ、そのっ、なぜ……」
シェリスが侯爵の事を気にしていたのは最初のうちだけだった。今は少し離れ、冒険者達の様子を見ている。
それを呆れたように見てから、カルツォーネが見透かすような視線を侯爵へ向けて言った予想に、明らかに動揺した答えが返ってきた。
こちらも一旦は目をそらしたようだったのだが、先ほどから侯爵はシェリスにチラチラと落ち着きのない視線を送っていたのだ。カルツォーネに分からないはずがない。
「君は分かりやすいねぇ。まぁいいか。シェリー。君に相談があるそうだ。先にギルドへ戻ってはどうだい?」
そうカルツォーネが言えば、侯爵は縋るような目でシェリスを見た。それがシェリスにはうっとおしかったのだろう。目を細めたシェリスは、そのままそっぽを向いて歩き出す。
「待つ気はありませんので」
「えっ? あっ、お待ちをっ」
侯爵が呼び止めるのも虚しく、シェリスは一切振り返る事なく、一人グリフォンに乗って帰って行ってしまった。
しばらくどうすればよいのかと、シェリスが消えていった街の方を見ていた侯爵。そこに、カルツォーネが苦笑しながら言った。
「すまないねぇ。けど、待たないとは言ったが、聞かないとは言っていないからね」
「どういう意味でしょう?」
カルツォーネに目を向けて、侯爵は弱ったような表情を見せる。
「予定には入れてやらないけど、来たなら仕方がないから聞いてやるって事だよ」
「はぁ……」
シェリスの態度を拒絶されたと取るようでは付き合って行くことは出来ない。だいたい、ティアやカルツォーネ達のような友人達以外とは進んで関わりを持とうとは思わないのだ。
「シェリーに『消えなさい』『死にますか?』と言われなければ、大概大丈夫だよ」
「そう……なのですか?」
「うん。でも、逆に言われたら、潔く引く事を勧めるよ。本気で危ないからね。即時撤退が最善策だ」
「わ、わかりましたっ」
例え笑顔を浮かべていたとしても、この二つの言葉だけはかなり危険なスイッチが入った時にしか口にしないのだ。
そう言われても、まだ不安そうな侯爵に、カルツォーネはアドバイスをする。
「シェリーは元々、神経質な所があるからね。予定を狂わされるのが何よりも嫌なんだ。けど、頭は良いから、狂わされたとしても修正するのは容易い。突撃するくらいが丁度いいんだよ」
「突撃……ですか」
シェリスと付き合っていくのならば、それくらいの気概がなくてはやっていけない。例え、興味のない態度や無関心な様子を感じたとしても、それがシェリスにとっては普通なのだ。傷付いていては何も始まらない。
「それでも不安なら、私が一緒についていてあげようか」
「あっ、で、ですが、ご迷惑ではありませんか……?」
この提案は、侯爵にとって嬉しいものだった。まだ緊張は解けていないが、カルツォーネとならば話も上手くいくように感じたのだ。
ジルバールの名ではなく、シェリーと愛称らしき名で呼んでいることも、余程親しい関係であるとのポイントだと思っていた。
「構わないよ。それに、シェリーのあの態度を見ると、君が来る事を予想してたんじゃないかな?多分、さっき一緒に採ってきた薬草とか、関係があるように思えるしね。気になってたんだ」
「そうですか……確かに、今日お約束はしていませんが、近々訪う事になると伝わっているとの事でしたので……それに、薬草ですか……」
侯爵は、少しだけ希望を持ったようだ。
しかし、カルツォーネは侯爵の言葉に気になるものがあった。
「誰かに伝言でもお願いしていたのかい?」
「いえ、伝言と言いますか……紹介していただいたと言った方が正しいかもしれません」
「紹介?」
「はい。冒険者の……ティアという女……の子です」
微妙な所で区切った侯爵にカルツォーネは首を傾げた。
「おや。ティアにかい?君は……うん。凄い強力なカードを持っているんだね。成る程……どうりで貴族なのに鼻につかないわけだ。ふふっ、ティアにお仕置きされたくちかな?」
「っ……それは……はい……」
侯爵は、自分がなぜこれ程までに初対面の者相手に手の内を見透かされているのかと、内心動揺していた。しかし、見た目に反して、シェリス同様、立場を振りかざすべきではないと、頭では警鐘が響いているのだ。
「そうかい。では、謙虚な心を忘れずに、行こうか」
「え?」
そう言って歩き出すカルツォーネ。そして、黒く美しい侯爵が見たこともない天馬の傍まで行くと、侯爵を手招いた。
混乱中の侯爵は、ゆっくりと引き寄せられるようにカルツォーネへと近付く。
ひらりと天馬に跨ったカルツォーネは、手綱を引いて再び手を差し出した。
「後ろに乗れるかい?」
「は、はい」
とはいえ、天馬などに乗るのは初めての侯爵は、緊張しながらカルツォーネの後ろへ乗る。
「ちゃんと捕まっていてくれよ。あぁ、伯爵。ここは頼むよ」
「はい。あ、カルさん、今日は泊まっていかれますか?」
「そうだねぇ……いや、一度国に戻るよ。仕事の調整をして、また来る。後日、お邪魔するかもしれないな」
「わかりました」
「では、シアンちゃんもまたね」
「はいっ」
フィスタークとシアンに挨拶を済ませると、カルツォーネは飛び立つ。
飛竜にさえ、数えるほどしか乗った事がなかった侯爵は、しばらくその独特の浮遊感に体を強張らせていたが、あっという間にギルドに到着してしまった。
冒険者ギルドの屋上。そこで降り、建物の中に入っていくカルツォーネを追いながら、そういえばとフィスタークとカルツォーネの会話を思い出して侯爵は尋ねた。
「あなたのお国はどちらなのですか?」
国へ帰ると行っていたのだ。少々気になったらしい。
その質問に、カルツォーネはいつも通り正直に答えた。
「ヴェルネウスだよ」
それが魔族の唯一の国の名前だった。
「ヴェっ、ヴェルネウスっ⁉︎ あ、あそこは魔族の……ということは……」
「あぁ、私は魔族だよ。驚いたかい?」
「……はい……」
この数分で動揺し過ぎた為に、それ以上のリアクションが取れない侯爵だった。
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ギルド職員A「あ、マスターだ」
ギルド職員B「あれ?カル様がご一緒じゃない……お帰りになってしまったか?」
ギルド職員A「聞いてみよう」
ギルド職員達「「お帰りなさいませ」」
シェリス「後でカルとおまけが来ますから、第一応接室に案内なさい」
ギルド職員達「「はいっ」」
ギルド職員A「よかった。カル様も戻って来られるんだな」
ギルド職員B「あぁ、下にまたご婦人達が集まりだしているから、どうしようかと思ったよ」
ギルド職員A「けど、おまけって?」
ギルド職員B「マスターのあの様子だと、面倒なお客か?」
ギルド職員A「いやいや、マスターにとっては、カルさんとティアお嬢さん以外は、全員面倒な客だろ」
ギルド職員B「確かに。それに、応接室に通すってご指示だし、会われる気が起きるだけ、それ程面倒な相手でもないんだろ」
ギルド職員A「だな。会わない時は本当に門前払いだからな」
ギルド職員B「それでも、見る目は確かだ。困っている人を門前払いされたりはしない」
ギルド職員A「あぁ。最近、つくづく思うよ。ここに来て、マスターの下で働けて幸せだってな」
ギルド職員B「お、そうか。そういえば、マーナさんとかが言ってたな。そう思えるようになったらここでは一人前だって」
ギルド職員A「そうなのか?そうか……よし、頑張ろう!」
ギルド職員B「おう!」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ギルドマスターとしてのシェリスは、職員達の誇りです。
カル姐さんがいてよかった。
シェリスは人と関わるのが苦手です。
それでも仕事は出来る。
強く頼りになる。
そんなシェリスのダメな所を埋めて、サポートができるのはカル姐さんやティアちゃんですからね。
カル姐さんは、本当に良く出来た人です。
魔族だっていいでしょう。
今の侯爵なら受け入れられます。
では次回、また明日です。
よろしくお願いします◎
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