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ミッション8 王都進出と娯楽品
280 俺の自信作だ!
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フィルズは台の上に上がり、改めて制服を身に付けて揃ったクリーンリングのメンバーを見下ろす。
「さて、揃った所で確認しよう」
制服を着る前よりも、新人達の表情は明るく、始まることを期待するように輝いているのが分かる。
フィルズは満足げに笑み、続ける。
「化粧の仕方や髪のセットの仕方は、しばらくそれぞれの指導担当に教えてもらい、覚えていってほしい」
「「「「「はいっ」」」」」
声もさっきから良く出ているようだ。やる気が伝わってくる。
「それと、名前の確認だ。クリーンリングとして制服を着たら、普段とは別人。考えてもらった名前の入った名札は付けたな?」
「「「「「はい!」」」」」
制服の胸元、セイスフィア商会のマークのすぐ下には、名前の彫られた小さなプレートが付いている。これは魔導具で、制服の名札を付ける所に縫い付けてある小さな丸い金具に嵌め込まれている魔石へ魔力を込めた後、名札に魔力を流しながらそれに近づけることで、磁石のようにくっつく。
しかし、磁石よりも強力なので、外す時は専用の魔力を散らす台の上に置かないと取れない仕組みだ。
名前は、本来の名ではなく、各自で考えてもらった仕事の時だけに使うもの。憧れていたものだったり、物語に語られた人物の名前だったりする。中には、いつか結婚して自分の子どもに付けたいと思っていた名前だったり、反対に病で亡くしてしまった子や友人の名前だったりするようだ。
「もし仕事中に名乗ることがあれば、必ずその名を名乗るように。その名前の前には『セイスフィア商会のクリーンリング所属』と付けること。本来の名を名乗れと言われても『仕事中の規則ですので申し訳ありません』と答えろ」
「「「「「はい!」」」」」
その後は『失礼しました』と逃げれば良いと指導している。
「しつこく聞いてくる奴と関わるのは時間の無駄だ。そいつらは、他に相手をしてくれる人がいない可哀想な奴だと思ってやれ。もちろん、顔には出すな」
「「「「「はい!」」」」」
「ふふふっ」
クラルスやリーリルが笑っているが、問題ないだろう。
「説明はあったと思うが、今日使ってもらった更衣室はまだ仮だ。とはいえ、少し広くなって使いやすくなる程度の変化しかないと思ってくれ」
完成まで半分というところだ。だが、先に始動することになったクリーンリング部署だけは先に完成させてもらうことになっている。
「来週には、クリーンリングの部署は完成する予定なので、楽しみにしていてほしい」
そう言うと、近くを通っていた大工の人たちが『頑張るぜ~』『待っててくれよ~』など声を掛けてきた。そんな彼らを見て笑いつつ、フィルズは続ける。
「更衣室だが、それぞれの服用のロッカーは、服を掛けておくと綺麗にしてくれる魔導具になっている。魔力の登録はしてもらったと思う。どれだけ汚しても、中に掛けてドアを閉め、魔力を少し込めるだけで新品のようになる」
「「「「「……え……」」」」」
新人達は呆然とし、公爵領都の者達は、そういえば言い忘れたという顔をしていた。彼らにはもう当たり前になっているのだ。構わずフィルズは説明する。
「なので、制服から着替える前に、掛けてある自分の服を綺麗にして着替えてくれて良い。なんなら、家にある服をそこで綺麗にするのも構わん。これは福利厚生の一環なので好きにしてくれ」
「「「「「……はい……」」」」」
そんなことをしてもいいのかと驚いた顔をしていた。フィルズは構わないと答えた。
「泥だらけの子どもの服を洗濯するの大変だな~と思ったら、仕事の時に持ってきて自分の服と一緒に掛けておけば良い。帰りには綺麗になって持って帰れるというわけだ。便利だろうっ。俺の自信作だ!」
「「「「「……」」」」」
胸を張るフィルズ。自分でも最高に便利な魔導具だと思っている。公爵領都の公衆浴場でも使えるようにした魔導具だった。
ただし、こちらは完全に使用者権限を持たせている。
新人達は、それはすごいと驚いていた所に、まさかのフィルズの発明品と聞き唖然としていた。魔導具はそうコロコロ作れるものではないし、それ以前に、ここ王都でも庶民には縁遠いものだ。
「ここのは自分の登録したロッカーしか使えないから、大量に持ってきてもダメだからな? あと、ハンガーに掛けないと無効だ」
「「「「「……はい……」」」」」
ハンガーは一つのロッカーに三つ。そこに掛かる数なら問題ない。ちなみに、ロッカーは縦長の奴だ。その隣りに、鞄などの小物の貴重品を入れる縦長のロッカーを半分にした小さいロッカーが二つ重なって置かれており、隣りの人と上下で使うことになっている。よって、一人につきロッカーは二つだ。鍵は自分の魔力。
「制服をどこかで引っ掛けたりして破損した場合は、入口の管理員に報告して渡してくれ。代わりの制服をすぐに支給する」
名札もすぐにその場で付け直し、手渡せる。遠慮する必要はない。
「後は、イヤフィスとネックリングの説明だ」
彼らは皆、お揃いの羽の飾りが付いたイヤフィスと首には短いネックリングを着けている。ネックリングの中央は、イヤフィスと同じ羽を模した飾りがあり、そこから少し厚みができている。そこには特別に処理した魔石が三つ埋まっていた。
「この二つは連動している。セットで使う特別なものだ」
フィルズはマジックバッグからネックリングを取り出して着ける。ただし、これはセットものではない。
魔石の埋まる真ん中に指を触れて説明する。
「困った事があった時、これに触れて魔力を流すと、部署の管理本部に連絡が行く。そこで、イヤフィスに繋がるので、必ず手を離してから用件を言ってくれ」
手を離して見せる。
「理由は、ここから今の状況を映像として、本部では見ることができるからだ。外の声も拾える」
イヤフィスは、外の声は聞こえない仕様なので、別で用意したというわけだ。
「どれだけこちらで想定しても、対処の仕方がわからない時はあるだろう。そういう場合、こちらで対処の仕方を教えることができる」
「「「「「……」」」」」
「それ以外にも、騎士を呼びたい時や、自分たちだけでは対処できない物があった時なども、連絡してくれれば、本部の方で対処する」
辺境伯領の氾濫の時に使ったものから改良したのだ。使い勝手も良いと現在も辺境伯領で使われている。各地の冒険者ギルドにも支給していた。
「それと、危害を加えられたり、されそうだった時、身を守るためにも使ってほしい。映像はこちらで保存も出来るので、トラブルになった時の証拠としても使える。この後、町に出たら試験的に使ってみてもらうのでそのつもりで」
「「「「「はい……」」」」」
ちょっと怯えたような表情になっているのは、ただでさえ珍しい魔導具を、沢山身に着けているということに気付いたからだろう。
それはいずれ慣れるというのは、公爵領都の者達で実証済みだ。だから、フィルズは気にしないことにする。
まだ一つ大きな魔導具が残っているのだ。これが本命と言える。
「最後に使ってもらう道具についてだ」
「「「「「……」」」」」
まだあったかと新人達はもうお腹いっぱいだという顔をしていた。
その表情を見て、クラルスとリーリル、リュブランは声を殺して笑っていた。彼らに少し非難するような目を向けるが効果なさそうだ。
その後、全て説明し終わると、今度は何かを悟ったような表情になっていて、また笑われていたが仕方がない。
「と、まあ説明はしたが、実際に町に出てやってもらえば慣れるだろう。では、仕事を始める。王都のクリーンリング始動だ!」
「「「「「はい!!」」」」」
こうして、ようやく町へと繰り出したのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
「さて、揃った所で確認しよう」
制服を着る前よりも、新人達の表情は明るく、始まることを期待するように輝いているのが分かる。
フィルズは満足げに笑み、続ける。
「化粧の仕方や髪のセットの仕方は、しばらくそれぞれの指導担当に教えてもらい、覚えていってほしい」
「「「「「はいっ」」」」」
声もさっきから良く出ているようだ。やる気が伝わってくる。
「それと、名前の確認だ。クリーンリングとして制服を着たら、普段とは別人。考えてもらった名前の入った名札は付けたな?」
「「「「「はい!」」」」」
制服の胸元、セイスフィア商会のマークのすぐ下には、名前の彫られた小さなプレートが付いている。これは魔導具で、制服の名札を付ける所に縫い付けてある小さな丸い金具に嵌め込まれている魔石へ魔力を込めた後、名札に魔力を流しながらそれに近づけることで、磁石のようにくっつく。
しかし、磁石よりも強力なので、外す時は専用の魔力を散らす台の上に置かないと取れない仕組みだ。
名前は、本来の名ではなく、各自で考えてもらった仕事の時だけに使うもの。憧れていたものだったり、物語に語られた人物の名前だったりする。中には、いつか結婚して自分の子どもに付けたいと思っていた名前だったり、反対に病で亡くしてしまった子や友人の名前だったりするようだ。
「もし仕事中に名乗ることがあれば、必ずその名を名乗るように。その名前の前には『セイスフィア商会のクリーンリング所属』と付けること。本来の名を名乗れと言われても『仕事中の規則ですので申し訳ありません』と答えろ」
「「「「「はい!」」」」」
その後は『失礼しました』と逃げれば良いと指導している。
「しつこく聞いてくる奴と関わるのは時間の無駄だ。そいつらは、他に相手をしてくれる人がいない可哀想な奴だと思ってやれ。もちろん、顔には出すな」
「「「「「はい!」」」」」
「ふふふっ」
クラルスやリーリルが笑っているが、問題ないだろう。
「説明はあったと思うが、今日使ってもらった更衣室はまだ仮だ。とはいえ、少し広くなって使いやすくなる程度の変化しかないと思ってくれ」
完成まで半分というところだ。だが、先に始動することになったクリーンリング部署だけは先に完成させてもらうことになっている。
「来週には、クリーンリングの部署は完成する予定なので、楽しみにしていてほしい」
そう言うと、近くを通っていた大工の人たちが『頑張るぜ~』『待っててくれよ~』など声を掛けてきた。そんな彼らを見て笑いつつ、フィルズは続ける。
「更衣室だが、それぞれの服用のロッカーは、服を掛けておくと綺麗にしてくれる魔導具になっている。魔力の登録はしてもらったと思う。どれだけ汚しても、中に掛けてドアを閉め、魔力を少し込めるだけで新品のようになる」
「「「「「……え……」」」」」
新人達は呆然とし、公爵領都の者達は、そういえば言い忘れたという顔をしていた。彼らにはもう当たり前になっているのだ。構わずフィルズは説明する。
「なので、制服から着替える前に、掛けてある自分の服を綺麗にして着替えてくれて良い。なんなら、家にある服をそこで綺麗にするのも構わん。これは福利厚生の一環なので好きにしてくれ」
「「「「「……はい……」」」」」
そんなことをしてもいいのかと驚いた顔をしていた。フィルズは構わないと答えた。
「泥だらけの子どもの服を洗濯するの大変だな~と思ったら、仕事の時に持ってきて自分の服と一緒に掛けておけば良い。帰りには綺麗になって持って帰れるというわけだ。便利だろうっ。俺の自信作だ!」
「「「「「……」」」」」
胸を張るフィルズ。自分でも最高に便利な魔導具だと思っている。公爵領都の公衆浴場でも使えるようにした魔導具だった。
ただし、こちらは完全に使用者権限を持たせている。
新人達は、それはすごいと驚いていた所に、まさかのフィルズの発明品と聞き唖然としていた。魔導具はそうコロコロ作れるものではないし、それ以前に、ここ王都でも庶民には縁遠いものだ。
「ここのは自分の登録したロッカーしか使えないから、大量に持ってきてもダメだからな? あと、ハンガーに掛けないと無効だ」
「「「「「……はい……」」」」」
ハンガーは一つのロッカーに三つ。そこに掛かる数なら問題ない。ちなみに、ロッカーは縦長の奴だ。その隣りに、鞄などの小物の貴重品を入れる縦長のロッカーを半分にした小さいロッカーが二つ重なって置かれており、隣りの人と上下で使うことになっている。よって、一人につきロッカーは二つだ。鍵は自分の魔力。
「制服をどこかで引っ掛けたりして破損した場合は、入口の管理員に報告して渡してくれ。代わりの制服をすぐに支給する」
名札もすぐにその場で付け直し、手渡せる。遠慮する必要はない。
「後は、イヤフィスとネックリングの説明だ」
彼らは皆、お揃いの羽の飾りが付いたイヤフィスと首には短いネックリングを着けている。ネックリングの中央は、イヤフィスと同じ羽を模した飾りがあり、そこから少し厚みができている。そこには特別に処理した魔石が三つ埋まっていた。
「この二つは連動している。セットで使う特別なものだ」
フィルズはマジックバッグからネックリングを取り出して着ける。ただし、これはセットものではない。
魔石の埋まる真ん中に指を触れて説明する。
「困った事があった時、これに触れて魔力を流すと、部署の管理本部に連絡が行く。そこで、イヤフィスに繋がるので、必ず手を離してから用件を言ってくれ」
手を離して見せる。
「理由は、ここから今の状況を映像として、本部では見ることができるからだ。外の声も拾える」
イヤフィスは、外の声は聞こえない仕様なので、別で用意したというわけだ。
「どれだけこちらで想定しても、対処の仕方がわからない時はあるだろう。そういう場合、こちらで対処の仕方を教えることができる」
「「「「「……」」」」」
「それ以外にも、騎士を呼びたい時や、自分たちだけでは対処できない物があった時なども、連絡してくれれば、本部の方で対処する」
辺境伯領の氾濫の時に使ったものから改良したのだ。使い勝手も良いと現在も辺境伯領で使われている。各地の冒険者ギルドにも支給していた。
「それと、危害を加えられたり、されそうだった時、身を守るためにも使ってほしい。映像はこちらで保存も出来るので、トラブルになった時の証拠としても使える。この後、町に出たら試験的に使ってみてもらうのでそのつもりで」
「「「「「はい……」」」」」
ちょっと怯えたような表情になっているのは、ただでさえ珍しい魔導具を、沢山身に着けているということに気付いたからだろう。
それはいずれ慣れるというのは、公爵領都の者達で実証済みだ。だから、フィルズは気にしないことにする。
まだ一つ大きな魔導具が残っているのだ。これが本命と言える。
「最後に使ってもらう道具についてだ」
「「「「「……」」」」」
まだあったかと新人達はもうお腹いっぱいだという顔をしていた。
その表情を見て、クラルスとリーリル、リュブランは声を殺して笑っていた。彼らに少し非難するような目を向けるが効果なさそうだ。
その後、全て説明し終わると、今度は何かを悟ったような表情になっていて、また笑われていたが仕方がない。
「と、まあ説明はしたが、実際に町に出てやってもらえば慣れるだろう。では、仕事を始める。王都のクリーンリング始動だ!」
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