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14th ステージ
154 嫌がらせ部屋やな!
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ウィストラの迷宮を攻略し終わったリンディエールとヒストリアは、王宮に来ていた。
王宮の離宮の一つ。リンディエールがなぜかブラムレース王に使ってくれと与えられている、庭に迷路がある離宮。
そこに、ブラムレース王と宰相のクイント、魔法師長のケンレスティン、そして、リンディエールの祖父ファルビーラと祖母のヘルナがやって来て、大きな談話室に集まった。
その部屋には、リンディエールとヒストリアで飾り付けされていた。
壁には『祝! ウィストラ地下迷宮攻略!』との文字の書いた白い大きな布が吊ってある。
それを背にしてリンディエールとヒストリアが並んで二人掛けのソファに座っていた。
「……え? 攻略? まだ三日前に三十一階層から~とか言ってなかったか?」
ブラムレース王が一人掛けのソファに腰掛けながら確認する。
その隣のソファに腰掛けたクイントが続ける。
「全部で百階層だとも言っていましたよね? 聖皇国の迷宮がそうだからと……少なかったのですか?」
「百階層まであったで? 神にも確認して、他の国のも百階層で許してやったて言うてたもん」
「許して……なるほど……それで……最深層まで攻略を終えたと……そう言うことですか?」
布に書かれた言葉を確認し、ヒストリアにも目を向ける。
これにヒストリアが頷いた。
「ああ。さすがは、神がしっかり手がけた迷宮というか、十層ごとに出てくるボスも結構な異常種だったがな。リンがアホみたいに突っ込んで行くから……」
「ヒーちゃんやって、ノリノリやったやんっ」
恐らく、この世界にこの迷宮の難易度に挑戦出来るのは少ないだろう。レベルで言えば、三百からではないかとのこと。
神は、そもそも攻略させる気がなかったのだろう。各国の王都の地下に作られた迷宮は、そのまま国を呑み込ませてしまおうとの考えから、難易度がかなり高くなっていたのだ。
そんな迷宮など、五百を超えてしまったリンディエールや、元のレベルの高いヒストリアからすれば、面白くて仕方がない。
『ここはほんま、いつもドキドキさせてくれんでっ!』
『中々、スリルを感じられるくらいの戦いなんて出来ないからなあ……』
テンション高めに続けられた理由がこれだろう。
とはいえ、大人なヒストリアはそれなりに冷静な部分も残していた。
「いや、さすがに連戦はキツいから、休憩しようって何度も言ったよな? 興奮し過ぎて三時間くらいしか寝ないし、俺の睡眠魔法も弾きやがって……」
「 寝るなんて勿体無いやんか!」
こいつは本当に困ったやつだと、ヒストリアは首を横に張って見せた。
「……始終こんな感じでな? とりあえず、今日この後寝かしつけるわ」
「っ、それは是非付き合いましょう!」
クイントが食いついてきた。
「いや、さすがに……」
「宰相さんとヒーちゃんに挟まれて一緒に並んで寝んねはないで……」
「そうですか……」
「「……」」
最近、暴走気味だなとリンディエールとヒストリアは顔を見合わせる。ファルビーラとヘルナ、ケンレスティンのクイントを見る目は完全に呆れていた。ブラムレース王は、もう見る気もないらしい。
「それよか、これからの話やわ。攻略したんは、したんやけど、完全攻略とは言えん状態なんよ」
「ほお……どいうことだ?」
ブラムレース王が首を傾げた。
真面目な雰囲気になったので、リンディエールは、施設カードと隠し部屋についての説明をした。
「神にもう一回確認したんよ。隠し部屋の内容は全部謎解きかって」
「その感じは、違ったのね?」
ヘルナがリンディエールの表情や声音から推測した。これにリンディエールは頷く。
「せや……あれや……そもそも、この迷宮は、神がそれぞれの国への苛立ちをぶつけながら造ったものやねん……やからその~……」
「……私たちが苦しむ……嫌がる仕様がある?」
「……ばあちゃん正解……どうも、入った人によって内容が変わるらしいわ」
これを聞いた時、本当に、相当キレてたんだなと思った。
「ということは、リンちゃんが好きそうな戦闘系……モンスターハウスは、リンちゃんが開けると出ない。その代わり、苦手な時間のかかる頭を使う謎かけになる?」
「その通り。因みに、ヒーちゃんは迷路やった」
「開けただけでは発動しないんでな。交代するのも不可能だ」
部屋に二歩ほど入って、扉が閉まってはじめて、その部屋が姿を見せる。
「宝箱が意味深にど真ん中や奥にあるんを、ちゃんと確認させてから発動やねん。隠し部屋ってか、罠部屋? みたいな?」
確実に隠し部屋だったと確認させてからその姿を変えるため、隠し部屋というのは間違いないのだが、中身はただの罠だ。
そんな話をしていると、ケンレスティンが口を挟む。なにか気になったらしい。
「それは、お二人同時、一緒だとどうなるのですか? どちらかのものに?」
「それ、気になるわなあ。ウチとヒーちゃんと二人だとなんでかレースものになるんよ。まあ、二人で楽しめるけどなあ」
「地味に時間を取られるのは、どれにしても同じだったな」
「これ、ウチらは戦闘以外、あんま時間かけたないって思っとるんかなあ」
「実際、考えてみればと思うからな。言い方はなんだが……嫌がらせだ」
「嫌がらせ部屋やな!」
「「「「「……」」」」」
言い得て妙というか、誰もが納得したようだ。
「まあ、けど、負けたら再戦ありで、死なない設定らしいわ。あくまで嫌がらせらしいねん。せやから、国から人募集して、こう~、遊びながら皆んなで攻略してみたらええんやないかな?」
「……うむ……嫌がらせだしな……苦手を克服するチャンスになるかもしれん」
「死なないならば、訓練の一環としてしまえば良いのでは? 最近、またダラけはじめた者が居ますし」
「面白そうねえ」
「通路やボス部屋に魔獣はもう出ないんだもんなあ。その上、死なないとなれば、貴族も問題ねえな」
「私も迷宮! 行ってみたいです!」
ケンレスティンも興奮気味に賛同した所で、方針は決まった。
「ほんなら、完全攻略目指して、皆んなで頑張ろうや!」
そうして、新たな訓練施設として地下迷宮は開放されることになった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
王宮の離宮の一つ。リンディエールがなぜかブラムレース王に使ってくれと与えられている、庭に迷路がある離宮。
そこに、ブラムレース王と宰相のクイント、魔法師長のケンレスティン、そして、リンディエールの祖父ファルビーラと祖母のヘルナがやって来て、大きな談話室に集まった。
その部屋には、リンディエールとヒストリアで飾り付けされていた。
壁には『祝! ウィストラ地下迷宮攻略!』との文字の書いた白い大きな布が吊ってある。
それを背にしてリンディエールとヒストリアが並んで二人掛けのソファに座っていた。
「……え? 攻略? まだ三日前に三十一階層から~とか言ってなかったか?」
ブラムレース王が一人掛けのソファに腰掛けながら確認する。
その隣のソファに腰掛けたクイントが続ける。
「全部で百階層だとも言っていましたよね? 聖皇国の迷宮がそうだからと……少なかったのですか?」
「百階層まであったで? 神にも確認して、他の国のも百階層で許してやったて言うてたもん」
「許して……なるほど……それで……最深層まで攻略を終えたと……そう言うことですか?」
布に書かれた言葉を確認し、ヒストリアにも目を向ける。
これにヒストリアが頷いた。
「ああ。さすがは、神がしっかり手がけた迷宮というか、十層ごとに出てくるボスも結構な異常種だったがな。リンがアホみたいに突っ込んで行くから……」
「ヒーちゃんやって、ノリノリやったやんっ」
恐らく、この世界にこの迷宮の難易度に挑戦出来るのは少ないだろう。レベルで言えば、三百からではないかとのこと。
神は、そもそも攻略させる気がなかったのだろう。各国の王都の地下に作られた迷宮は、そのまま国を呑み込ませてしまおうとの考えから、難易度がかなり高くなっていたのだ。
そんな迷宮など、五百を超えてしまったリンディエールや、元のレベルの高いヒストリアからすれば、面白くて仕方がない。
『ここはほんま、いつもドキドキさせてくれんでっ!』
『中々、スリルを感じられるくらいの戦いなんて出来ないからなあ……』
テンション高めに続けられた理由がこれだろう。
とはいえ、大人なヒストリアはそれなりに冷静な部分も残していた。
「いや、さすがに連戦はキツいから、休憩しようって何度も言ったよな? 興奮し過ぎて三時間くらいしか寝ないし、俺の睡眠魔法も弾きやがって……」
「 寝るなんて勿体無いやんか!」
こいつは本当に困ったやつだと、ヒストリアは首を横に張って見せた。
「……始終こんな感じでな? とりあえず、今日この後寝かしつけるわ」
「っ、それは是非付き合いましょう!」
クイントが食いついてきた。
「いや、さすがに……」
「宰相さんとヒーちゃんに挟まれて一緒に並んで寝んねはないで……」
「そうですか……」
「「……」」
最近、暴走気味だなとリンディエールとヒストリアは顔を見合わせる。ファルビーラとヘルナ、ケンレスティンのクイントを見る目は完全に呆れていた。ブラムレース王は、もう見る気もないらしい。
「それよか、これからの話やわ。攻略したんは、したんやけど、完全攻略とは言えん状態なんよ」
「ほお……どいうことだ?」
ブラムレース王が首を傾げた。
真面目な雰囲気になったので、リンディエールは、施設カードと隠し部屋についての説明をした。
「神にもう一回確認したんよ。隠し部屋の内容は全部謎解きかって」
「その感じは、違ったのね?」
ヘルナがリンディエールの表情や声音から推測した。これにリンディエールは頷く。
「せや……あれや……そもそも、この迷宮は、神がそれぞれの国への苛立ちをぶつけながら造ったものやねん……やからその~……」
「……私たちが苦しむ……嫌がる仕様がある?」
「……ばあちゃん正解……どうも、入った人によって内容が変わるらしいわ」
これを聞いた時、本当に、相当キレてたんだなと思った。
「ということは、リンちゃんが好きそうな戦闘系……モンスターハウスは、リンちゃんが開けると出ない。その代わり、苦手な時間のかかる頭を使う謎かけになる?」
「その通り。因みに、ヒーちゃんは迷路やった」
「開けただけでは発動しないんでな。交代するのも不可能だ」
部屋に二歩ほど入って、扉が閉まってはじめて、その部屋が姿を見せる。
「宝箱が意味深にど真ん中や奥にあるんを、ちゃんと確認させてから発動やねん。隠し部屋ってか、罠部屋? みたいな?」
確実に隠し部屋だったと確認させてからその姿を変えるため、隠し部屋というのは間違いないのだが、中身はただの罠だ。
そんな話をしていると、ケンレスティンが口を挟む。なにか気になったらしい。
「それは、お二人同時、一緒だとどうなるのですか? どちらかのものに?」
「それ、気になるわなあ。ウチとヒーちゃんと二人だとなんでかレースものになるんよ。まあ、二人で楽しめるけどなあ」
「地味に時間を取られるのは、どれにしても同じだったな」
「これ、ウチらは戦闘以外、あんま時間かけたないって思っとるんかなあ」
「実際、考えてみればと思うからな。言い方はなんだが……嫌がらせだ」
「嫌がらせ部屋やな!」
「「「「「……」」」」」
言い得て妙というか、誰もが納得したようだ。
「まあ、けど、負けたら再戦ありで、死なない設定らしいわ。あくまで嫌がらせらしいねん。せやから、国から人募集して、こう~、遊びながら皆んなで攻略してみたらええんやないかな?」
「……うむ……嫌がらせだしな……苦手を克服するチャンスになるかもしれん」
「死なないならば、訓練の一環としてしまえば良いのでは? 最近、またダラけはじめた者が居ますし」
「面白そうねえ」
「通路やボス部屋に魔獣はもう出ないんだもんなあ。その上、死なないとなれば、貴族も問題ねえな」
「私も迷宮! 行ってみたいです!」
ケンレスティンも興奮気味に賛同した所で、方針は決まった。
「ほんなら、完全攻略目指して、皆んなで頑張ろうや!」
そうして、新たな訓練施設として地下迷宮は開放されることになった。
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