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1st ステージ
002 友情の証……
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ヒストリアは嬉しそうに、飽きずに三十分ほどのリンディエールの話を聞いていた。
「やからな? だれがゆうても、ちがうんやっていわなあかんで? あとなあ、わるもんになることに、あるしゅのかいかんをかんじるとかやったら、ちょお、つきあいかたをかんがえさしてもらうよって……」
《っ、それはない》
時折入る問いかけにも、ヒストリアはきっちり答える。
「ならええわ。ウチはともだちがわるういわれんの、きぶんわるいで、ごかいされることにはきいつけえよ?」
《わ、分かった……と、友達……っ、まあ、師匠より良いな……っ》
「なんや、テレとるん? かわええとこあるなあ」
《かわっ……大人をからかうな……》
「おとなかて、かわええもんは、かわええよ」
《っ……そうか……》
もうリンディエールにとっても、ヒストリアにとっても、お互いが気安い親友のようにしか感じられなくなっていた。友人に種族も、生きた時間も関係ないと、お互いを認め合ったのだ。
「そんじゃ、そろそろおいとまするわ」
《あ、ま、待て……そう頻繁には来れないんだろう? なら、コレで言葉の勉強をしよう》
「ほんかっ」
ヒストリアは亜空間収納という、ファンタジーにありがちなアイテムボックスを開き、そこから転移させてリンディエールの前に積み上げた。
《それと、コレが俺と会話出来る魔導具だ。身に付けてくれ》
「腕輪か?」
《ああ。サイズは、はめれば自動で調整される》
「じどうちょうせいなんて、またファンタジーなもんがあるんやね~。つけたで」
《ならば、同じ言葉を復唱してくれ》
「あんまむずかしいとおぼえられんで?」
《分かってるよ》
ヒストリアはもうリンディエールのことはかなり理解できた。覚えられないとか、頭が悪いとか言っているが、実際は全くそんなことはない。ただの苦手意識だ。
《いくぞ? 先ずはその腕を突き出せ。いいか? 『我が友との繋がりをここに求む。我はヒストリア。リンディエールとの繋がりを認める』》
「『我が友との繋がりをここに求む。我はリンディエール。ヒストリアとの繋がりを認める』」
神聖な儀式であるように、リンディエールは腕輪を着けた腕を突き出す。ヒストリアは指輪がソレなのだろう。
腕輪と指輪から光が放たれ、その光が繋がる。しばらくすると、残像を残して消えた。
「で、どうやってつかうん!?」
《……お前は……余韻とか気にしないんだな……》
「ええこうけいやったけどな! それくらいはわかっとるわ。それよりきになるんやもん。しかたないわ」
《ははっ。お前らしいな》
それから簡単に説明を受けた。
魔力を通せば起動し、次に相手の名前を念じる。受け応え出来る場合は音が聞こえるらしい。受ける時も音が聞こえるので、魔力を通せば通じるという。慣れてこれば、念話という心の中で話しかける方法で会話が出来るようになるとか。聞こえるのも、直接頭に届くので、周りに聞かれることもない。
「なんちゅうべんりどうぐや……あおいタヌキなロボットもびっくりやで……」
《迷宮の深層ではそれなりに出るやつだが、まあ、数はそれほどないだろう。ただ、持っている奴が友人になったら、同じように契約すれば何人でも登録できるぞ》
「ちなみにヒーちゃんは、ともだちなんにんおるん?」
《……ひ、一人居たが……死んだからな……》
ヒストリアは気まずげに答える。普通はここで暗くなるだろう。だが、そこは相手がリンディエールだ。
「そんなら、いまはウチだけか! よっしゃ! きょうからともだちヒャクにんけいかくしどうやな!」
《ひゃ、百人!? そんなに持っている奴いるか?》
「ヒーちゃん! もくひょうはでっかくやで! かんたんにたっせいできるもくひょうにかちなんてあるかい! おとこならヒャクやニヒャクや三ビャクでビビっとってどうするん!」
《増えてる! 増えてるぞ! 二百とか三百とか現実的に無理だから!》
「あーッ!! いま、むりゆうたな!? もっともクチにしたらあかんことばやぞ! やって、やりきって『無理やった』っておおなするほどドリョクしたんならまだゆるす! けどなあ、ちょうせんするまえからはダメや! わかったか!」
《わ、分かった》
「ならええねん」
うんうんと頷き、リンディエールは目の前に積み上げられている本を先ほど覚えた亜空間収納に入れていく。
《その本は二冊ずつ持っているから、ページを指定して教えていく》
「あ、なるほどな~。これならはなれてても、じゅぎょうできるわ」
リンディエールは楽しみで仕方がなかった。魔法もそうだったが、興味があるものには力が発揮されやすい。自分でも現金やなと思わずにはいられない。
《後はコレだ》
「すいしょうだま?」
《記憶玉という。コレに記憶させたい光景を思い浮かべながら魔力を込めると、記録することができる。魔力操作が上手い者なら、他人の思い描いている記憶を引き出して映すことが可能だ。昔は自白用に使っていた》
この記憶玉には、ヒストリアがかつて観た観劇を記憶させてあるらしい。この記憶玉の良いところは、忘れてしまった記憶も綺麗に全て抽出してくれるんだとか。なので、映画のワンシーンしか覚えていなくても、自動的に記憶を検索して、該当の映画を全て記録することが可能だ。
「そ、それ……つくれんかな」
《作れるぞ? こう……魔石に熱を一気に加えて、闇と光と時の魔力を加えて練って膨らませて固めると……できあがるんだ》
「ほうほう……やらして」
《ほれ》
普通、こんな簡単には出来ない。魔力量もそうだが、魔石を溶かすほどの熱を作り出すなど熟練の魔導具技師と呼ばれる専門知識を持った職人にしかできないのだから。
だが、そこはリンディエールだ。軽い気持ちで魔石を渡したヒストリアは目を丸くした。かつてこれほど目を開いた瞬間があっただろうかというほど、驚愕したのだ。
「でけた! なんや、ガラスざいくみたいでおもろいやん! なあ、もういっこもらえるか?」
《……ああ……》
驚き過ぎて、ヒストリアはカラカラと大量の魔石をリンディエールの前に山積みしていた。
「こんなにいらんで? まあいいわ。みとってや~」
《な、なっ、なん!?》
「どや!」
リンディエールは粘土のように器用に捏ねて、作り上げたのはドラゴンの形をした水晶。それも、ヒストリアと同じ色の紫だった。
「アメジストいろやぞ! ちょいうすいけど、ヒーちゃんのいろや! ウチ、むかしっからこういう、なんかをつくることがすきやねん! まほうだと、イメージだけででけるからはんそくやねんけど」
《……》
「そうや! ヒーちゃん。かがみないか?」
《…….これなら……》
出てきた立派な姿見の鏡。それにリンディエールは自分を映す。
「な、なんや……あらためてみると、けったいないろのカミとメやな……よし」
目が暗闇に慣れてきたことで、光がなくともその色が見える。自分の姿を見ながら、魔石で自分の姿を作っていく。色は込めた属性の色が出るらしいというのは、もう分かっていた。
「でけたで!! じぶんのフィギュアとか……ちょいやっぱ、はずいわ……」
《……》
エメラルドグリーンのリンディエールの人形が出来上がった。髪と瞳が緑なのだ。
「ほい」
《おっ、ちょっ、危ないっ》
リンディエールは、ヒストリアがやるように転移でそれをヒストリアの前に飛ばした。それを慌てて大きな手で受け止める。
「ははっ。われんようにしとる。だいじょうぶや。それは、ゆうじょうのあかしやで? こっちのヒーちゃんにんぎょうは、ウチがもつ」
《友情の証……そうか。大事にする》
「そうしてや!」
こうして、この後もいくつか話をしてから、リンディエールは森を後にした。
************
読んでくださりありがとうございます◎
また明日いけます。
よろしくお願いします◎
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《っ、それはない》
時折入る問いかけにも、ヒストリアはきっちり答える。
「ならええわ。ウチはともだちがわるういわれんの、きぶんわるいで、ごかいされることにはきいつけえよ?」
《わ、分かった……と、友達……っ、まあ、師匠より良いな……っ》
「なんや、テレとるん? かわええとこあるなあ」
《かわっ……大人をからかうな……》
「おとなかて、かわええもんは、かわええよ」
《っ……そうか……》
もうリンディエールにとっても、ヒストリアにとっても、お互いが気安い親友のようにしか感じられなくなっていた。友人に種族も、生きた時間も関係ないと、お互いを認め合ったのだ。
「そんじゃ、そろそろおいとまするわ」
《あ、ま、待て……そう頻繁には来れないんだろう? なら、コレで言葉の勉強をしよう》
「ほんかっ」
ヒストリアは亜空間収納という、ファンタジーにありがちなアイテムボックスを開き、そこから転移させてリンディエールの前に積み上げた。
《それと、コレが俺と会話出来る魔導具だ。身に付けてくれ》
「腕輪か?」
《ああ。サイズは、はめれば自動で調整される》
「じどうちょうせいなんて、またファンタジーなもんがあるんやね~。つけたで」
《ならば、同じ言葉を復唱してくれ》
「あんまむずかしいとおぼえられんで?」
《分かってるよ》
ヒストリアはもうリンディエールのことはかなり理解できた。覚えられないとか、頭が悪いとか言っているが、実際は全くそんなことはない。ただの苦手意識だ。
《いくぞ? 先ずはその腕を突き出せ。いいか? 『我が友との繋がりをここに求む。我はヒストリア。リンディエールとの繋がりを認める』》
「『我が友との繋がりをここに求む。我はリンディエール。ヒストリアとの繋がりを認める』」
神聖な儀式であるように、リンディエールは腕輪を着けた腕を突き出す。ヒストリアは指輪がソレなのだろう。
腕輪と指輪から光が放たれ、その光が繋がる。しばらくすると、残像を残して消えた。
「で、どうやってつかうん!?」
《……お前は……余韻とか気にしないんだな……》
「ええこうけいやったけどな! それくらいはわかっとるわ。それよりきになるんやもん。しかたないわ」
《ははっ。お前らしいな》
それから簡単に説明を受けた。
魔力を通せば起動し、次に相手の名前を念じる。受け応え出来る場合は音が聞こえるらしい。受ける時も音が聞こえるので、魔力を通せば通じるという。慣れてこれば、念話という心の中で話しかける方法で会話が出来るようになるとか。聞こえるのも、直接頭に届くので、周りに聞かれることもない。
「なんちゅうべんりどうぐや……あおいタヌキなロボットもびっくりやで……」
《迷宮の深層ではそれなりに出るやつだが、まあ、数はそれほどないだろう。ただ、持っている奴が友人になったら、同じように契約すれば何人でも登録できるぞ》
「ちなみにヒーちゃんは、ともだちなんにんおるん?」
《……ひ、一人居たが……死んだからな……》
ヒストリアは気まずげに答える。普通はここで暗くなるだろう。だが、そこは相手がリンディエールだ。
「そんなら、いまはウチだけか! よっしゃ! きょうからともだちヒャクにんけいかくしどうやな!」
《ひゃ、百人!? そんなに持っている奴いるか?》
「ヒーちゃん! もくひょうはでっかくやで! かんたんにたっせいできるもくひょうにかちなんてあるかい! おとこならヒャクやニヒャクや三ビャクでビビっとってどうするん!」
《増えてる! 増えてるぞ! 二百とか三百とか現実的に無理だから!》
「あーッ!! いま、むりゆうたな!? もっともクチにしたらあかんことばやぞ! やって、やりきって『無理やった』っておおなするほどドリョクしたんならまだゆるす! けどなあ、ちょうせんするまえからはダメや! わかったか!」
《わ、分かった》
「ならええねん」
うんうんと頷き、リンディエールは目の前に積み上げられている本を先ほど覚えた亜空間収納に入れていく。
《その本は二冊ずつ持っているから、ページを指定して教えていく》
「あ、なるほどな~。これならはなれてても、じゅぎょうできるわ」
リンディエールは楽しみで仕方がなかった。魔法もそうだったが、興味があるものには力が発揮されやすい。自分でも現金やなと思わずにはいられない。
《後はコレだ》
「すいしょうだま?」
《記憶玉という。コレに記憶させたい光景を思い浮かべながら魔力を込めると、記録することができる。魔力操作が上手い者なら、他人の思い描いている記憶を引き出して映すことが可能だ。昔は自白用に使っていた》
この記憶玉には、ヒストリアがかつて観た観劇を記憶させてあるらしい。この記憶玉の良いところは、忘れてしまった記憶も綺麗に全て抽出してくれるんだとか。なので、映画のワンシーンしか覚えていなくても、自動的に記憶を検索して、該当の映画を全て記録することが可能だ。
「そ、それ……つくれんかな」
《作れるぞ? こう……魔石に熱を一気に加えて、闇と光と時の魔力を加えて練って膨らませて固めると……できあがるんだ》
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普通、こんな簡単には出来ない。魔力量もそうだが、魔石を溶かすほどの熱を作り出すなど熟練の魔導具技師と呼ばれる専門知識を持った職人にしかできないのだから。
だが、そこはリンディエールだ。軽い気持ちで魔石を渡したヒストリアは目を丸くした。かつてこれほど目を開いた瞬間があっただろうかというほど、驚愕したのだ。
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《……ああ……》
驚き過ぎて、ヒストリアはカラカラと大量の魔石をリンディエールの前に山積みしていた。
「こんなにいらんで? まあいいわ。みとってや~」
《な、なっ、なん!?》
「どや!」
リンディエールは粘土のように器用に捏ねて、作り上げたのはドラゴンの形をした水晶。それも、ヒストリアと同じ色の紫だった。
「アメジストいろやぞ! ちょいうすいけど、ヒーちゃんのいろや! ウチ、むかしっからこういう、なんかをつくることがすきやねん! まほうだと、イメージだけででけるからはんそくやねんけど」
《……》
「そうや! ヒーちゃん。かがみないか?」
《…….これなら……》
出てきた立派な姿見の鏡。それにリンディエールは自分を映す。
「な、なんや……あらためてみると、けったいないろのカミとメやな……よし」
目が暗闇に慣れてきたことで、光がなくともその色が見える。自分の姿を見ながら、魔石で自分の姿を作っていく。色は込めた属性の色が出るらしいというのは、もう分かっていた。
「でけたで!! じぶんのフィギュアとか……ちょいやっぱ、はずいわ……」
《……》
エメラルドグリーンのリンディエールの人形が出来上がった。髪と瞳が緑なのだ。
「ほい」
《おっ、ちょっ、危ないっ》
リンディエールは、ヒストリアがやるように転移でそれをヒストリアの前に飛ばした。それを慌てて大きな手で受け止める。
「ははっ。われんようにしとる。だいじょうぶや。それは、ゆうじょうのあかしやで? こっちのヒーちゃんにんぎょうは、ウチがもつ」
《友情の証……そうか。大事にする》
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