285 / 419
第六章 秘伝と知己の集い
285 掃除しましょう
しおりを挟む
男性の名は久納克樹といった。
高耶はお茶を飲みながらそちらに目を向けて口を開く。
「立派な神棚ですね」
「っ、ああ。妻の家は神道の家系でね。隣の神社も管理していたんだが……親友を事故で亡くしてから気鬱になってしまって……」
外に出ることも嫌がるようになったらしい。笑うことも少なくなり、さらに昊の母である娘が仕事であまり来られなくなると、会話もあまりしなくなったという。
克樹も昼間家に居ないのだ。外に出なければ、本当にほとんど誰とも話もしない生活になってしまった。
「最近は特に寝込みがちでね……昊が来ると、何とか無理してでも起きて来ていたんだが……」
それも出来なくなってきているらしい。だが、体が悪いわけではない。精神的なものだ。食事をきちんと取ってもらうくらいしか、克樹もできることがないと言う。
それもあり、エルタークに顔を出せなくなっていたのだ。
高耶は、今一度神棚の方を見る。
「……繋がりが切れ始めているので、余計でしょうね……」
「ん?」
「いえ。そうでしたか。だから、昊くんは、おばあちゃんにピアノを聴かせたいんだね」
「っ、うん……おばあちゃん、ピアノすきだったから」
確認は出来た。そして、ピアノを早速見せてもらうことになった。
「部屋は少し掃除したんだが、防音の部屋だから、あまり動かしていない換気扇しかなくて、少しまだ埃っぽいんだが……」
かなり埃っぽかった。
部屋の掃除も、あまりできていないのだろう。克樹は昼間、仕事に出掛けているし、家事が滞るのは仕方がない。
そこで高耶は考えた。
「……先に失礼ですが、奥様に許可をいただいてもいいですか? その……この辺りも掃除をしましょう。寝ておられるなら、空気の入れ換えもきちんとした方がいいですし」
「え、ああ……いや、すまない……恥ずかしいな……」
「いえ。お仕事をしておられますし、奥様も、日によっては、家事をやりたくない時もあるでしょうから」
それが聞こえたのだろう。女性が奥から顔を覗かせた。
「あの……お客様……?」
「あ、お邪魔しています。騒がしくて申し訳ありません」
「いえ……」
「お身体の調子はどうですか?」
「……あ……大丈夫……です……」
警戒しているのはわかる。
それに聞こえたはずだ。掃除をすると。女性は、夫など、家族に掃除など手伝って欲しいと思っていても、実際は手を出すと嫌な気分になる者もいる。
それは、家が彼女たちの守るべき領域、場所だからだ。勝手に触られるのは嫌なのだ。だから『この辺の掃除をして』と言われた場所だけやるのはある意味正しい。
他の所までやると、人によっては『私がやってる所が気に入らないのか』と思わせるからだ。必ず手をつける所はやっても良いか聞くべきだろう。
夫相手でもそうなのだ。他人にというのは、もっと嫌悪する。ホームヘルパーやハウスキーパーという職の人を雇った方が楽だと分かっていても、娘でさえも嫌だと思う人は多いのだ。だから、無理をする。
「ご挨拶がまだでしたね。秘伝高耶と申します。お孫さんに相談されまして、ピアノの調律に伺いました」
「っ、あ、そんな。祖母の春奈といいます。そうだったんですね……古いピアノなので……」
「いえ。中を見てみないと分かりませんが、可能な限り弾ける状態にさせていただきます」
「ありがとうございます」
本当にピアノが好きなのだろう。少し笑ったのがわかった。
「それで、ピアノを見ている間、掃除などお手伝いをさせていただけないかと。もちろん、手を付けて欲しくない所は、触りませんので」
「そんな……」
恐縮する様子の春奈。そこで、克樹が尋ねてくる。
「ん? 高耶くんはピアノを見るんだろう? まさか、このお嬢さん達が?」
誰がやるのかという当たり前の問いかけだった。
そこで、高耶は笑って見せた。
「いえ。一つ、私の秘密をお見せしますね。【エリーゼ】」
《はい。お呼びにより、エリーゼ、参りました》
「「「え?」」」
克樹、春奈、昊が揃って目を丸くする。
驚くのは当たり前だ。メイドがいきなり現れたのだから。それも、金髪の明らかに日本人の顔でもない女性だ。
「私はいわゆる陰陽師の家系の者でして、彼女は式神みたいなものです。家事はお手のものなので、指示だけしていただければ掃除も洗濯も料理も問題ありません」
「……陰……陽師……」
《何でもお申し付けください。頑固な油汚れも、取れなくなったシミも、お子様のアレルギーを考えたお料理もお任せください!》
「え、あ、その……お願いします……」
《はい!》
混乱させたまま行こうとエリーゼは春奈を笑顔で魅了して、掃除を始めた。
「お兄ちゃん。ハクちゃんもよんで~。おちつくまで、みんなでしゅくだいやってる! ソラくんもしゅくだいあるでしょ?」
「っ、うん。もってきてる……けど……?」
「分かった。【珀豪】」
《うむ。エリーゼだけ喚んだので、何事かと思ったが……女性の領分に無理やり入るのはいかんな》
さすがは主夫だ。分かっている。
「ああ。とりあえず、エリーゼだけでいいだろう。優希達の宿題を見てやってくれ。ただ、その前に、ここの埃だけ外に出してくれ」
《承知した》
あっという間に珀豪は、部屋の中の埃を集め、外に捨てる。そして、空気の入れ換えもしてくれた。
《これで良いな。待たせたな優希よ》
「ううん。いいんだよ~。じゃあ、こっちでしゅくだいみて。あ、この子、ソラくんだよ」
《うむ。ソラよ。分からない事があれば聞いてくれれば答えよう》
「あ、はい!」
昊は、珀豪が優希を迎えに来ているのも見ていたのだろう。キラキラした目で見ながら素直に従った。
そして、気遣いのできる珀豪は、部屋の隅にあった将棋盤を目敏く見つけて克樹に声をかける。
《そちらの……》
「あっ、か、克樹といいます」
《克樹殿。将棋をやられるのか?》
「ええ……会社でもクラブがありまして……ただ、最近はあまり……」
《では、相手をしよう。どうだろか》
「それはっ。是非!」
神秘的な召喚というものを見たことで、克樹は抑えていたようだが、最後には興奮気味に返事をしていた。
「さてと……やるか」
高耶はこれで憂いなく、一人ピアノと向き合うことができそうだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
高耶はお茶を飲みながらそちらに目を向けて口を開く。
「立派な神棚ですね」
「っ、ああ。妻の家は神道の家系でね。隣の神社も管理していたんだが……親友を事故で亡くしてから気鬱になってしまって……」
外に出ることも嫌がるようになったらしい。笑うことも少なくなり、さらに昊の母である娘が仕事であまり来られなくなると、会話もあまりしなくなったという。
克樹も昼間家に居ないのだ。外に出なければ、本当にほとんど誰とも話もしない生活になってしまった。
「最近は特に寝込みがちでね……昊が来ると、何とか無理してでも起きて来ていたんだが……」
それも出来なくなってきているらしい。だが、体が悪いわけではない。精神的なものだ。食事をきちんと取ってもらうくらいしか、克樹もできることがないと言う。
それもあり、エルタークに顔を出せなくなっていたのだ。
高耶は、今一度神棚の方を見る。
「……繋がりが切れ始めているので、余計でしょうね……」
「ん?」
「いえ。そうでしたか。だから、昊くんは、おばあちゃんにピアノを聴かせたいんだね」
「っ、うん……おばあちゃん、ピアノすきだったから」
確認は出来た。そして、ピアノを早速見せてもらうことになった。
「部屋は少し掃除したんだが、防音の部屋だから、あまり動かしていない換気扇しかなくて、少しまだ埃っぽいんだが……」
かなり埃っぽかった。
部屋の掃除も、あまりできていないのだろう。克樹は昼間、仕事に出掛けているし、家事が滞るのは仕方がない。
そこで高耶は考えた。
「……先に失礼ですが、奥様に許可をいただいてもいいですか? その……この辺りも掃除をしましょう。寝ておられるなら、空気の入れ換えもきちんとした方がいいですし」
「え、ああ……いや、すまない……恥ずかしいな……」
「いえ。お仕事をしておられますし、奥様も、日によっては、家事をやりたくない時もあるでしょうから」
それが聞こえたのだろう。女性が奥から顔を覗かせた。
「あの……お客様……?」
「あ、お邪魔しています。騒がしくて申し訳ありません」
「いえ……」
「お身体の調子はどうですか?」
「……あ……大丈夫……です……」
警戒しているのはわかる。
それに聞こえたはずだ。掃除をすると。女性は、夫など、家族に掃除など手伝って欲しいと思っていても、実際は手を出すと嫌な気分になる者もいる。
それは、家が彼女たちの守るべき領域、場所だからだ。勝手に触られるのは嫌なのだ。だから『この辺の掃除をして』と言われた場所だけやるのはある意味正しい。
他の所までやると、人によっては『私がやってる所が気に入らないのか』と思わせるからだ。必ず手をつける所はやっても良いか聞くべきだろう。
夫相手でもそうなのだ。他人にというのは、もっと嫌悪する。ホームヘルパーやハウスキーパーという職の人を雇った方が楽だと分かっていても、娘でさえも嫌だと思う人は多いのだ。だから、無理をする。
「ご挨拶がまだでしたね。秘伝高耶と申します。お孫さんに相談されまして、ピアノの調律に伺いました」
「っ、あ、そんな。祖母の春奈といいます。そうだったんですね……古いピアノなので……」
「いえ。中を見てみないと分かりませんが、可能な限り弾ける状態にさせていただきます」
「ありがとうございます」
本当にピアノが好きなのだろう。少し笑ったのがわかった。
「それで、ピアノを見ている間、掃除などお手伝いをさせていただけないかと。もちろん、手を付けて欲しくない所は、触りませんので」
「そんな……」
恐縮する様子の春奈。そこで、克樹が尋ねてくる。
「ん? 高耶くんはピアノを見るんだろう? まさか、このお嬢さん達が?」
誰がやるのかという当たり前の問いかけだった。
そこで、高耶は笑って見せた。
「いえ。一つ、私の秘密をお見せしますね。【エリーゼ】」
《はい。お呼びにより、エリーゼ、参りました》
「「「え?」」」
克樹、春奈、昊が揃って目を丸くする。
驚くのは当たり前だ。メイドがいきなり現れたのだから。それも、金髪の明らかに日本人の顔でもない女性だ。
「私はいわゆる陰陽師の家系の者でして、彼女は式神みたいなものです。家事はお手のものなので、指示だけしていただければ掃除も洗濯も料理も問題ありません」
「……陰……陽師……」
《何でもお申し付けください。頑固な油汚れも、取れなくなったシミも、お子様のアレルギーを考えたお料理もお任せください!》
「え、あ、その……お願いします……」
《はい!》
混乱させたまま行こうとエリーゼは春奈を笑顔で魅了して、掃除を始めた。
「お兄ちゃん。ハクちゃんもよんで~。おちつくまで、みんなでしゅくだいやってる! ソラくんもしゅくだいあるでしょ?」
「っ、うん。もってきてる……けど……?」
「分かった。【珀豪】」
《うむ。エリーゼだけ喚んだので、何事かと思ったが……女性の領分に無理やり入るのはいかんな》
さすがは主夫だ。分かっている。
「ああ。とりあえず、エリーゼだけでいいだろう。優希達の宿題を見てやってくれ。ただ、その前に、ここの埃だけ外に出してくれ」
《承知した》
あっという間に珀豪は、部屋の中の埃を集め、外に捨てる。そして、空気の入れ換えもしてくれた。
《これで良いな。待たせたな優希よ》
「ううん。いいんだよ~。じゃあ、こっちでしゅくだいみて。あ、この子、ソラくんだよ」
《うむ。ソラよ。分からない事があれば聞いてくれれば答えよう》
「あ、はい!」
昊は、珀豪が優希を迎えに来ているのも見ていたのだろう。キラキラした目で見ながら素直に従った。
そして、気遣いのできる珀豪は、部屋の隅にあった将棋盤を目敏く見つけて克樹に声をかける。
《そちらの……》
「あっ、か、克樹といいます」
《克樹殿。将棋をやられるのか?》
「ええ……会社でもクラブがありまして……ただ、最近はあまり……」
《では、相手をしよう。どうだろか》
「それはっ。是非!」
神秘的な召喚というものを見たことで、克樹は抑えていたようだが、最後には興奮気味に返事をしていた。
「さてと……やるか」
高耶はこれで憂いなく、一人ピアノと向き合うことができそうだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
172
お気に入りに追加
1,492
あなたにおすすめの小説


称号は神を土下座させた男。
春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」
「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」
「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」
これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。
主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。
※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。
※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。
※無断転載は厳に禁じます

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。

シルバーヒーローズ!〜異世界でも現世でもまだまだ現役で大暴れします!〜
紫南
ファンタジー
◇◇◇異世界冒険、ギルド職員から人生相談までなんでもござれ!◇◇◇
『ふぁんたじーってやつか?』
定年し、仕事を退職してから十年と少し。
宗徳(むねのり)は妻、寿子(ひさこ)の提案でシルバー派遣の仕事をすると決めた。
しかし、その内容は怪しいものだった。
『かつての経験を生かし、異世界を救う仕事です!』
そんな胡散臭いチラシを見せられ、半信半疑で面接に向かう。
ファンタジーも知らない熟年夫婦が異世界で活躍!?
ーー勇者じゃないけど、もしかして最強!?
シルバー舐めんなよ!!
元気な老夫婦の異世界お仕事ファンタジー開幕!!

義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる