217 / 401
第五章 秘伝と天使と悪魔
217 思わぬ提案
しおりを挟む
勇一は、ここで罪の告白をと懺悔するように続けた。会場は賑やかで、このテーブル付近に居る者たちにしか聞こえてはいないだろう。
「先代……祖父や父達がやったことだと知っていながら、お、私も含めた本家の者は口を閉ざした……本家としての誇りを守るためだと、信じて疑わなかった……」
「……」
まさか、その話をされるとは思わなかった高耶は目を丸くして、俯く勇一を見る。その後ろに控えていた統二も、信じられない様子で勇一の背中を見つめていた。
統二はその頃はまだ幼かった。当然、知らなかったのだろう。そこまでするとも思っていなかったのかもしれない。徐々に青くなり、次いで怒りに赤く染まっていった。
驚きに言葉を失くしていた高耶と統二とは別に、これに声を挟んだのは蓮次郎だった。統二の様子も気になったのだろう。勇一が折角、告白してくれるのだ。話が出来なくなっては困ると思ってのことだと察せられる。
「確か、高耶君の実の父親は、仕事中の事故と処理されていたはずだけど? 違うのかな」
「っ……はい……蔦枝将也が陰陽術がほとんど使えないことは、一族でも有名で……ですが、武術においては一族の者も認めていました……」
高耶の父、将也は、武術の才能だけならば歴代当主に迫るほどの実力を持っていた。体は小柄で、見た目もどこかおっとりとしていたため、武術が出来るとは思われ難かったが、結果として多くの実績は持っていたのだ。
少し付き合えば分かるほど、体を動かすのが好きで、修行が好きな人だった。それは、本家に生まれて、霊力を持っていたならば、間違いなく当主になっただろうと噂されるほどで、だから本家から目を付けられていた。
そこに高耶が当主に指名されたのもいけなかった。能力的に足りないと分かっていながら、高耶と将也に妖退治に向かわせたのだ。当主ならば出来るだろうと。
なんとか充雪の助けで退けはしたが、高耶は大怪我を負い、将也は命を落とすことになった。
「秘伝の当主は、血で決まらない……それを、何より本家の者は怖がっていたのだと思います……」
それが他の家とは違うのだと誇りに思うと同時に、本家以外にそれが出たらと怖くなるのだ。それは、本家の血筋と能力を否定されるようなものなのだから。
「セッちゃんが決めるんだもんねえ。神になったとはいえ、こちら側の都合に関係なく指名するんだから、不満も持つかな」
個人の評価によって決められることに、反発するのは人ならばよくあること。多数決で決めても納得しないのだから仕方がない。不満があるということは、ある意味公平な証だろうか。
「っ、いえ……そ、そんなこと……っ」
「だって、散々君たち、直系じゃないからって高耶くんに文句言ってたでしょ? それって、セッちゃんにも失礼だよね?」
「っ……」
勇一は弾かれたように顔を上げる。その顔が白くなっていくのがわかった。元々血色の良い人が真っ青になると大変分かりやすい。そんなどうでも良いことを高耶は考えていた。
今この場は、蓮次郎の独断場だった。充雪をセッちゃん呼びということも気になるが気にしない。
「だって、そうでしょう? 唯一トップに立つセッちゃんの選んだ高耶くんに文句付けてたんだから。ご先祖を敬ってる? 敬ってないでしょ。視えないことを理由にしてたのは君たちだよね?」
「っ、っ……っ」
充雪が視えることが当主の前提条件。なのに、それを高耶には嘘だと決めつけ、否定しようとしていた。
「嫉妬するのは仕方ないだろうね。でも、その時点でもう、才能があることを認めてるんだよ? 見苦しいよね。見えてるものを見えてないだろうって疑う……それ、僕らの業界じゃ蔑視されることだけど。理解できてる?」
「っ、それはっ……っ」
視えることを否定すれば、仕事は出来ない。本来見えない者たちの存在を認められることは、人側にとっても妖や怨霊側にとっても必要なこと。それを認めなくては、この業界の存在意義もない。
そして、視える者が視えないと偽ることは、自分を偽ること。言霊の力も強い影響を受けるため、本当に必要な時に視えなくなる場合もあり、冗談ではなく病んでいく可能性があるので、やってはならないと言われていた。
一方、勇一たちがやったのは『視えると嘘を吐いているだろう』と疑うこと。それは、この業界では禁句だ。誰だって、仕事で一度や二度、依頼人から『嘘だ』という言葉を投げつけられ、トラブルになったことがある。だから、お互いにはやらないのだ。
信じてもらえない辛さを分かっているから。
蓮次郎は頬杖を突いて、面白くなさそうに続ける。
「前から思ってたんだよね~。秘伝の本家の子達って、術以外の手を持っているって驕り? っていうの? あと、瑶姫の血が入ってることとか、ちょっと鼻に掛けてる所があるよね~。実際に実力があるなら、それも良いんだけど、最近は本家筋の人でも、仕事を任せられないのがあるんだけど?」
「……それは、すみません」
これは高耶が謝る。
「ああ、高耶くんは悪くないよ。誰よりも仕事してるしね。実力も確か。神ともなんの用意もなく、普通に語り合える能力者なんだから」
隣で蒼翔が苦笑しながら頷いていた。
「君たちが高耶くんに教えを乞うならば良かったんだけどねえ……当主以外を連盟から外す考えもあるんだよ」
「っ、え……」
勇一が絶句する。高耶は知っていた。とはいえ、そんなはっきりとしたものではなく『高耶くんの邪魔になるなら、外してもいいよね』という軽い感じだった。
「な~んか、他の子達が当主への態度がどうのって指摘もしてたみたいだけど、僕から言わせてもそうだね。若いとはいえ、当主は当主だよ。家の顔だ。その当主に尻拭いをさせたり、任せっぱなしにしたりとか、あり得ないよ」
「っ、はい……っ」
大分凹んでいるなと勇一を見る。
「ってことでさあ、高耶くん。秘伝の子達を奉公に出さない?」
「奉公……ですか?」
突然の提案だった。
「うん。まあ、奉公って言い方はアレだけど、それがしっかりくるっていうか、当主や実力者に対しての態度とか教え込みながら、仕事を手伝ってもらおうかなって。ほら、言ってたでしょ? 時代も変わったし、閉鎖的にしてて良いことなんてないよ。だからね? 交換留学みたいな? 派遣? とか、どうかな。その初めの一歩を秘伝の子達に担ってもらうの」
「……悪くはないと思います……血による特別な能力や術はどのみち真似なんて出来ません。なら、ある程度の知識の共有は構わないのではないかと。他の家の知識が加われば、新しい発見もあるかもしれませんし……」
能力自体も、弱くなっている家もある。だが、もしかしたら、他の家で行っていることで、それを補えるかもしれない。必要としている知識が別の家にあるかもしれない。囲い込むことが、必ずしも良いことだとは言えないはずだ。
「でしょ! うんうん。さすが高耶くん。で、どう? 秘伝の子達、使っていい?」
そういえば、焔泉が本家の者を何人か捕まえて調べていると言っていたなと、ここで思い出す。清掃部隊に清掃許可を出していたのは知っている。捕縛部隊の手伝いもする清掃部隊だ。きちんとやっただろう。
今どこに、どれだけの人間が捕まっているか知らない。高耶も、当主としてこれはダメだなと反省する。本家は今どうなっているのかなと思いながら了承していた。
「……どうぞ……」
「ありがとう! 任せて。今、秘伝の……多分彼の父親とか、その辺の子は連盟で躾けてる最中なんだ。そのまま使うね♪」
やはり連盟に居た。
「……お手数お掛けします……」
「構わないよ! あ、今回の話も白状させるね。ウチで人殺しは罪が重いよ」
「はい……」
どこか楽しそうな蓮次郎を止められる者などいなかった。そして、蓮次郎は勇一言い渡した。
「君、しばらく高耶くんに指導してもらいな。さすがに本家嫡男がコレでは困るからね」
「っ、え、え?」
「……」
「え~………」
これまでで一番の動揺を示す勇一と、そうなるかと肩を落とす高耶。そして統二は、心底迷惑だ嫌だと目を細めるのだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
「先代……祖父や父達がやったことだと知っていながら、お、私も含めた本家の者は口を閉ざした……本家としての誇りを守るためだと、信じて疑わなかった……」
「……」
まさか、その話をされるとは思わなかった高耶は目を丸くして、俯く勇一を見る。その後ろに控えていた統二も、信じられない様子で勇一の背中を見つめていた。
統二はその頃はまだ幼かった。当然、知らなかったのだろう。そこまでするとも思っていなかったのかもしれない。徐々に青くなり、次いで怒りに赤く染まっていった。
驚きに言葉を失くしていた高耶と統二とは別に、これに声を挟んだのは蓮次郎だった。統二の様子も気になったのだろう。勇一が折角、告白してくれるのだ。話が出来なくなっては困ると思ってのことだと察せられる。
「確か、高耶君の実の父親は、仕事中の事故と処理されていたはずだけど? 違うのかな」
「っ……はい……蔦枝将也が陰陽術がほとんど使えないことは、一族でも有名で……ですが、武術においては一族の者も認めていました……」
高耶の父、将也は、武術の才能だけならば歴代当主に迫るほどの実力を持っていた。体は小柄で、見た目もどこかおっとりとしていたため、武術が出来るとは思われ難かったが、結果として多くの実績は持っていたのだ。
少し付き合えば分かるほど、体を動かすのが好きで、修行が好きな人だった。それは、本家に生まれて、霊力を持っていたならば、間違いなく当主になっただろうと噂されるほどで、だから本家から目を付けられていた。
そこに高耶が当主に指名されたのもいけなかった。能力的に足りないと分かっていながら、高耶と将也に妖退治に向かわせたのだ。当主ならば出来るだろうと。
なんとか充雪の助けで退けはしたが、高耶は大怪我を負い、将也は命を落とすことになった。
「秘伝の当主は、血で決まらない……それを、何より本家の者は怖がっていたのだと思います……」
それが他の家とは違うのだと誇りに思うと同時に、本家以外にそれが出たらと怖くなるのだ。それは、本家の血筋と能力を否定されるようなものなのだから。
「セッちゃんが決めるんだもんねえ。神になったとはいえ、こちら側の都合に関係なく指名するんだから、不満も持つかな」
個人の評価によって決められることに、反発するのは人ならばよくあること。多数決で決めても納得しないのだから仕方がない。不満があるということは、ある意味公平な証だろうか。
「っ、いえ……そ、そんなこと……っ」
「だって、散々君たち、直系じゃないからって高耶くんに文句言ってたでしょ? それって、セッちゃんにも失礼だよね?」
「っ……」
勇一は弾かれたように顔を上げる。その顔が白くなっていくのがわかった。元々血色の良い人が真っ青になると大変分かりやすい。そんなどうでも良いことを高耶は考えていた。
今この場は、蓮次郎の独断場だった。充雪をセッちゃん呼びということも気になるが気にしない。
「だって、そうでしょう? 唯一トップに立つセッちゃんの選んだ高耶くんに文句付けてたんだから。ご先祖を敬ってる? 敬ってないでしょ。視えないことを理由にしてたのは君たちだよね?」
「っ、っ……っ」
充雪が視えることが当主の前提条件。なのに、それを高耶には嘘だと決めつけ、否定しようとしていた。
「嫉妬するのは仕方ないだろうね。でも、その時点でもう、才能があることを認めてるんだよ? 見苦しいよね。見えてるものを見えてないだろうって疑う……それ、僕らの業界じゃ蔑視されることだけど。理解できてる?」
「っ、それはっ……っ」
視えることを否定すれば、仕事は出来ない。本来見えない者たちの存在を認められることは、人側にとっても妖や怨霊側にとっても必要なこと。それを認めなくては、この業界の存在意義もない。
そして、視える者が視えないと偽ることは、自分を偽ること。言霊の力も強い影響を受けるため、本当に必要な時に視えなくなる場合もあり、冗談ではなく病んでいく可能性があるので、やってはならないと言われていた。
一方、勇一たちがやったのは『視えると嘘を吐いているだろう』と疑うこと。それは、この業界では禁句だ。誰だって、仕事で一度や二度、依頼人から『嘘だ』という言葉を投げつけられ、トラブルになったことがある。だから、お互いにはやらないのだ。
信じてもらえない辛さを分かっているから。
蓮次郎は頬杖を突いて、面白くなさそうに続ける。
「前から思ってたんだよね~。秘伝の本家の子達って、術以外の手を持っているって驕り? っていうの? あと、瑶姫の血が入ってることとか、ちょっと鼻に掛けてる所があるよね~。実際に実力があるなら、それも良いんだけど、最近は本家筋の人でも、仕事を任せられないのがあるんだけど?」
「……それは、すみません」
これは高耶が謝る。
「ああ、高耶くんは悪くないよ。誰よりも仕事してるしね。実力も確か。神ともなんの用意もなく、普通に語り合える能力者なんだから」
隣で蒼翔が苦笑しながら頷いていた。
「君たちが高耶くんに教えを乞うならば良かったんだけどねえ……当主以外を連盟から外す考えもあるんだよ」
「っ、え……」
勇一が絶句する。高耶は知っていた。とはいえ、そんなはっきりとしたものではなく『高耶くんの邪魔になるなら、外してもいいよね』という軽い感じだった。
「な~んか、他の子達が当主への態度がどうのって指摘もしてたみたいだけど、僕から言わせてもそうだね。若いとはいえ、当主は当主だよ。家の顔だ。その当主に尻拭いをさせたり、任せっぱなしにしたりとか、あり得ないよ」
「っ、はい……っ」
大分凹んでいるなと勇一を見る。
「ってことでさあ、高耶くん。秘伝の子達を奉公に出さない?」
「奉公……ですか?」
突然の提案だった。
「うん。まあ、奉公って言い方はアレだけど、それがしっかりくるっていうか、当主や実力者に対しての態度とか教え込みながら、仕事を手伝ってもらおうかなって。ほら、言ってたでしょ? 時代も変わったし、閉鎖的にしてて良いことなんてないよ。だからね? 交換留学みたいな? 派遣? とか、どうかな。その初めの一歩を秘伝の子達に担ってもらうの」
「……悪くはないと思います……血による特別な能力や術はどのみち真似なんて出来ません。なら、ある程度の知識の共有は構わないのではないかと。他の家の知識が加われば、新しい発見もあるかもしれませんし……」
能力自体も、弱くなっている家もある。だが、もしかしたら、他の家で行っていることで、それを補えるかもしれない。必要としている知識が別の家にあるかもしれない。囲い込むことが、必ずしも良いことだとは言えないはずだ。
「でしょ! うんうん。さすが高耶くん。で、どう? 秘伝の子達、使っていい?」
そういえば、焔泉が本家の者を何人か捕まえて調べていると言っていたなと、ここで思い出す。清掃部隊に清掃許可を出していたのは知っている。捕縛部隊の手伝いもする清掃部隊だ。きちんとやっただろう。
今どこに、どれだけの人間が捕まっているか知らない。高耶も、当主としてこれはダメだなと反省する。本家は今どうなっているのかなと思いながら了承していた。
「……どうぞ……」
「ありがとう! 任せて。今、秘伝の……多分彼の父親とか、その辺の子は連盟で躾けてる最中なんだ。そのまま使うね♪」
やはり連盟に居た。
「……お手数お掛けします……」
「構わないよ! あ、今回の話も白状させるね。ウチで人殺しは罪が重いよ」
「はい……」
どこか楽しそうな蓮次郎を止められる者などいなかった。そして、蓮次郎は勇一言い渡した。
「君、しばらく高耶くんに指導してもらいな。さすがに本家嫡男がコレでは困るからね」
「っ、え、え?」
「……」
「え~………」
これまでで一番の動揺を示す勇一と、そうなるかと肩を落とす高耶。そして統二は、心底迷惑だ嫌だと目を細めるのだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
114
お気に入りに追加
1,304
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の場に相手がいなかった件について
三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。
断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。
カクヨムにも公開しています。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
春から一緒に暮らすことになったいとこたちは露出癖があるせいで僕に色々と見せてくる
釧路太郎
キャラ文芸
僕には露出狂のいとこが三人いる。
他の人にはわからないように僕だけに下着をチラ見せしてくるのだが、他の人はその秘密を誰も知らない。
そんな三人のいとこたちとの共同生活が始まるのだが、僕は何事もなく生活していくことが出来るのか。
三姉妹の長女前田沙緒莉は大学一年生。次女の前田陽香は高校一年生。三女の前田真弓は中学一年生。
新生活に向けたスタートは始まったばかりなのだ。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」にも投稿しています。
私が産まれる前に消えた父親が、隣国の皇帝陛下だなんて聞いてない
丙 あかり
ファンタジー
ハミルトン侯爵家のアリスはレノワール王国でも有数の優秀な魔法士で、王立学園卒業後には婚約者である王太子との結婚が決まっていた。
しかし、王立学園の卒業記念パーティーの日、アリスは王太子から婚約破棄を言い渡される。
王太子が寵愛する伯爵令嬢にアリスが嫌がらせをし、さらに魔法士としては禁忌である『魔法を使用した通貨偽造』という理由で。
身に覚えがないと言うアリスの言葉に王太子は耳を貸さず、国外追放を言い渡す。
翌日、アリスは実父を頼って隣国・グランディエ帝国へ出発。
パーティーでアリスを助けてくれた帝国の貴族・エリックも何故か同行することに。
祖父のハミルトン侯爵は爵位を返上して王都から姿を消した。
アリスを追い出せたと喜ぶ王太子だが、激怒した国王に吹っ飛ばされた。
「この馬鹿息子が!お前は帝国を敵にまわすつもりか!!」
一方、帝国で仰々しく迎えられて困惑するアリスは告げられるのだった。
「さあ、貴女のお父君ーー皇帝陛下のもとへお連れ致しますよ、お姫様」と。
******
週3日更新です。
食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
【完結】「『王太子を呼べ!』と国王陛下が言っています。国王陛下は激オコです」
まほりろ
恋愛
王命で決められた公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢との婚約を発表した王太子に、国王陛下が激オコです。
※他サイトにも投稿しています。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
小説家になろうで日間総合ランキング3位まで上がった作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる