32 / 75
032 君の力かもな
しおりを挟む
ギルセリュートの笑顔に吸い寄せられるように、フレアリールは彼の頬へと手を伸ばす。
そして、そっとその頬に触れて笑った。
「できましたね」
「ん?」
意味がわからなかったらしい。心底不思議そうにするギルセリュートに、クスクスと声を立てる。
「ちゃんと笑えてます。ここの筋肉、生き返りましたね」
「……そうか……」
自覚がなかったらしいギルセリュートは、思わずというようにフレアリールの手に手を重ねるようにして緩く握った。
「君の力かもな」
「神聖魔術使ってませんよ?」
冗談のようにそう答えると、ギルセリュートは目元を緩ませる。
「癒し効果というやつだろう? 師匠がたまに言う『マイナスイオン』が出ているのかもしれん」
「っ、ふふっ。聡さんったら、そんな事言うんですか?」
思わず笑ってしまう。きっと、あの森の中でよく言っていたのだろう。容易に想像できた。
「君は、ずっと私にとっては癒しだった。聖女で……女神だった。何も変わらないさ」
「殿下……」
ギルセリュートは知っているのだ。フレアリールとして初めて抱いた不安。誰かに存在を否定されるかもしれないという恐怖。
けれど、そんな思いなど気にならなくなる。
「違うだろう? フレア」
真っ直ぐに射抜かれるように見つめられ、訂正を求められた。そう『殿下』と呼ぶのではなかった。
「……ギル」
「ああ。忘れないでくれ」
「……忘れてないわ」
「なら、言い慣れるくらい呼んでくれ」
「っ……そっ、そうするわ……っ」
どうしよう。これにはとても慣れそうにない。
ただ見た目がいいだけのキラキラなハリボテ王子なんて目じゃない。
ギルセリュートは本物の甘々な王子様だ。
顔が火照るのを感じながらも、完全にギルセリュートから顔をそらすことができなかった。
それを誤魔化すようにしばらく、ギルセリュートと二人でシェンカ領の話など、他愛のない会話を続けていた。
そこへ、ゾロゾロと母であるファルセを先頭にして聡達や父と兄、城のメイド達までもがやってきたのが見えた。
「フレア~っ、お茶会しましょうっ」
「フレアお姉様ぁ」
シュリアスタもテンション高く、元気に手を振ってやってきていた。その手には、カゴを持っている。それをフレアリールに見せつけるように持ち上げる。
「軽食っ、わたくしが作りましたぁっ」
得意げだった。
「ふふっ」
「……あれで聖女とはな。少しお転婆に過ぎる」
「元気で良いと思うわよ?」
そんな会話をしているとは知らず、シュリアスタは元気に駆けてくる。
その後ろで、大きなシートを担いでくるエリスに気づく。彼女は素早くシートを広げると、あっという間にお茶会をセッティングしてしまった。
「どうぞ、フレア様」
「……ええ……ありがとう」
エリスから差し出されたカップを受け取る。
見上げたエリスの表情に影はなかった。寧ろ、いつもよりも興奮しているように感じる。まるで帰ってきてすぐに鼻息荒くフレアリールを磨き上げた時のようだ。
エリスは続いてギルセリュートへお茶を淹れた。
「っ、先ほどの照れるフレア様っ……尊いものを見せていただきましたっ。グッジョブです!」
「どこから見て……い、いや、いい。そういえば君は師匠の娘だったな……」
「大したものではありません」
「……そうは見えないがな……」
ギルセリュートが明らかな苦笑を浮かべていた。それからエリスがギルセリュートへ耳打ちする。
「フレア様、笑っておられましたね」
「……そうだな……」
その会話の意味はわからないが、ギルセリュートもエリスも満足げだ。
《お母さん、僕もほしいっ》
「リオっ、どこにっ……」
その時、リオが上から落ちてきた。
《そこの木の上でお昼寝してた》
「そっ、そうだったの……」
ちょっと気まずかった。もしかして、ギルセリュートとの恥ずかしい甘々な会話も聞いていたのではないか。それを確認する前に、リオはさっさとおやつを拾いに行っていた。
「そういえば、本当ならこの木は今頃花を咲かせるのに、なんでか去年から咲かないんだよ。聖獣様が傍に行けば、元気になるかと思ったんだけどね」
そんなウィリアスの唐突な言葉に、フレアリールは木を見上げる。
「咲かない……?」
確かに、この木は小さな菊のように丸く黄色い花を今頃咲かせるはずだ。葉が一年中落ちない特殊な木。ここがシェンカ領となってからこの場に存在する守り神のような木だった。
立ち上がり、木に歩み寄る。幹に触れるとあっさり原因が分かる。
「…….寝てる……」
《やっぱり? だから僕も眠くなっちゃったんだ》
リオにも感じ取れたらしい。
ウィリアス達が不思議そうに見つめているのが分かる。しかし、振り返ることなくフレアリールは木に魔力を送った。
「ただいま戻りましたよ」
帰還の挨拶を呟くと、木の葉が光出す。そして、急速にいくつもの蕾が生まれ、花が咲いていった。それは、とても幻想的な光景だ。
「っ、すごいです……」
エリスの声が聞こえる。今度こそ避けられるかもしれないと思わないといえば、誤魔化したことになるだろう。けれど、もう怖くなかった。きっとギルセリュートだけは、いつだって味方でいてくれると感じていたからだ。
心を落ち着け、満開になるのを待つ。
すると、その花々から光の粒が生まれ、それがフレアリールの前に集まっていく。
「フレアっ」
「大丈夫よ、ギル。みんなにも紹介するわ」
危険だと思い、ギルセリュートがフレアリールを引き寄せるが、なんの心配もいらないのだ。
《約束の時というやつかな》
集まった光から声が響いた。少し高いが男性の声だ。
光は人型へと変化し、やがて穏和な表情を浮かべた老人が現れる。
《フレア以外は、一応は初めましてだな。私はファクラム……ファクラム・シェンカだ》
腰に手を当て、ウィンクするおじいちゃん。そんなファクラムを指しながら補足する。
「ウチのご先祖様です」
「「「「「えぇぇぇぇっ!?」」」」」
彼は元宰相。シェンカという家名をもらった最初の領主だったのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
2016. 4. 27
そして、そっとその頬に触れて笑った。
「できましたね」
「ん?」
意味がわからなかったらしい。心底不思議そうにするギルセリュートに、クスクスと声を立てる。
「ちゃんと笑えてます。ここの筋肉、生き返りましたね」
「……そうか……」
自覚がなかったらしいギルセリュートは、思わずというようにフレアリールの手に手を重ねるようにして緩く握った。
「君の力かもな」
「神聖魔術使ってませんよ?」
冗談のようにそう答えると、ギルセリュートは目元を緩ませる。
「癒し効果というやつだろう? 師匠がたまに言う『マイナスイオン』が出ているのかもしれん」
「っ、ふふっ。聡さんったら、そんな事言うんですか?」
思わず笑ってしまう。きっと、あの森の中でよく言っていたのだろう。容易に想像できた。
「君は、ずっと私にとっては癒しだった。聖女で……女神だった。何も変わらないさ」
「殿下……」
ギルセリュートは知っているのだ。フレアリールとして初めて抱いた不安。誰かに存在を否定されるかもしれないという恐怖。
けれど、そんな思いなど気にならなくなる。
「違うだろう? フレア」
真っ直ぐに射抜かれるように見つめられ、訂正を求められた。そう『殿下』と呼ぶのではなかった。
「……ギル」
「ああ。忘れないでくれ」
「……忘れてないわ」
「なら、言い慣れるくらい呼んでくれ」
「っ……そっ、そうするわ……っ」
どうしよう。これにはとても慣れそうにない。
ただ見た目がいいだけのキラキラなハリボテ王子なんて目じゃない。
ギルセリュートは本物の甘々な王子様だ。
顔が火照るのを感じながらも、完全にギルセリュートから顔をそらすことができなかった。
それを誤魔化すようにしばらく、ギルセリュートと二人でシェンカ領の話など、他愛のない会話を続けていた。
そこへ、ゾロゾロと母であるファルセを先頭にして聡達や父と兄、城のメイド達までもがやってきたのが見えた。
「フレア~っ、お茶会しましょうっ」
「フレアお姉様ぁ」
シュリアスタもテンション高く、元気に手を振ってやってきていた。その手には、カゴを持っている。それをフレアリールに見せつけるように持ち上げる。
「軽食っ、わたくしが作りましたぁっ」
得意げだった。
「ふふっ」
「……あれで聖女とはな。少しお転婆に過ぎる」
「元気で良いと思うわよ?」
そんな会話をしているとは知らず、シュリアスタは元気に駆けてくる。
その後ろで、大きなシートを担いでくるエリスに気づく。彼女は素早くシートを広げると、あっという間にお茶会をセッティングしてしまった。
「どうぞ、フレア様」
「……ええ……ありがとう」
エリスから差し出されたカップを受け取る。
見上げたエリスの表情に影はなかった。寧ろ、いつもよりも興奮しているように感じる。まるで帰ってきてすぐに鼻息荒くフレアリールを磨き上げた時のようだ。
エリスは続いてギルセリュートへお茶を淹れた。
「っ、先ほどの照れるフレア様っ……尊いものを見せていただきましたっ。グッジョブです!」
「どこから見て……い、いや、いい。そういえば君は師匠の娘だったな……」
「大したものではありません」
「……そうは見えないがな……」
ギルセリュートが明らかな苦笑を浮かべていた。それからエリスがギルセリュートへ耳打ちする。
「フレア様、笑っておられましたね」
「……そうだな……」
その会話の意味はわからないが、ギルセリュートもエリスも満足げだ。
《お母さん、僕もほしいっ》
「リオっ、どこにっ……」
その時、リオが上から落ちてきた。
《そこの木の上でお昼寝してた》
「そっ、そうだったの……」
ちょっと気まずかった。もしかして、ギルセリュートとの恥ずかしい甘々な会話も聞いていたのではないか。それを確認する前に、リオはさっさとおやつを拾いに行っていた。
「そういえば、本当ならこの木は今頃花を咲かせるのに、なんでか去年から咲かないんだよ。聖獣様が傍に行けば、元気になるかと思ったんだけどね」
そんなウィリアスの唐突な言葉に、フレアリールは木を見上げる。
「咲かない……?」
確かに、この木は小さな菊のように丸く黄色い花を今頃咲かせるはずだ。葉が一年中落ちない特殊な木。ここがシェンカ領となってからこの場に存在する守り神のような木だった。
立ち上がり、木に歩み寄る。幹に触れるとあっさり原因が分かる。
「…….寝てる……」
《やっぱり? だから僕も眠くなっちゃったんだ》
リオにも感じ取れたらしい。
ウィリアス達が不思議そうに見つめているのが分かる。しかし、振り返ることなくフレアリールは木に魔力を送った。
「ただいま戻りましたよ」
帰還の挨拶を呟くと、木の葉が光出す。そして、急速にいくつもの蕾が生まれ、花が咲いていった。それは、とても幻想的な光景だ。
「っ、すごいです……」
エリスの声が聞こえる。今度こそ避けられるかもしれないと思わないといえば、誤魔化したことになるだろう。けれど、もう怖くなかった。きっとギルセリュートだけは、いつだって味方でいてくれると感じていたからだ。
心を落ち着け、満開になるのを待つ。
すると、その花々から光の粒が生まれ、それがフレアリールの前に集まっていく。
「フレアっ」
「大丈夫よ、ギル。みんなにも紹介するわ」
危険だと思い、ギルセリュートがフレアリールを引き寄せるが、なんの心配もいらないのだ。
《約束の時というやつかな》
集まった光から声が響いた。少し高いが男性の声だ。
光は人型へと変化し、やがて穏和な表情を浮かべた老人が現れる。
《フレア以外は、一応は初めましてだな。私はファクラム……ファクラム・シェンカだ》
腰に手を当て、ウィンクするおじいちゃん。そんなファクラムを指しながら補足する。
「ウチのご先祖様です」
「「「「「えぇぇぇぇっ!?」」」」」
彼は元宰相。シェンカという家名をもらった最初の領主だったのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
二日空きます。
よろしくお願いします◎
2016. 4. 27
54
お気に入りに追加
5,273
あなたにおすすめの小説
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる