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第4節 はじまり
エピローグ
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あの日から2年経った。
宇野宮さんは俺が告白を受けたあの後、すぐに出発した。
それから時間を見つけては二人であって遊んだりした。と言ってもなかなか会えず、年に数回程度。この二年間、関係が壊れないか気が気ではなかった。しかし、赴任中に帰ってきた父さんにスマホを買ってくれたおかげで、会えない日にテレビ電話を使って話すことができるようになった。ありがとう父さん。
そして二年後の現在。俺は高校を卒業した。この春から就職も決まった。宇野宮さんが協力してくれたかもしれない。
この二年間ことを思い返しながら自宅でゆっくり過ごしている。といっても実際、自分でも自覚してしまうほど落ち着けないでいる。今日は俺にとって特別な日だからだ。自分の誕生日よりもめでたいかもしれない。
―――宇野宮さんが復職するのだ。しかも前と同じ学校に。
どうやら宇野宮さんがのお母さんの容体がよくなったらしく、この春から帰ってこれるようになったという。良くなって本当に良かった。
これからまた、俺と宇野宮さんの新しい物語が始まるんだ。そうわくわくしていると―――
ピンポーン
―――アラームが鳴った。そう思った時には体は玄関にむかって走り出していた。そして玄関のドアを開けるとその人はいた。桃色の髪の毛におっとりとしてまた美しい容姿。宇野宮さんだ。そう思ってしまうと思わず微笑んでしまう。
「お帰りなさい」
そう俺が言うと宇野宮さんも笑顔になって答えてくれた。
「ただいま。睦月君」
これから、また作り上げていくんだ。二人の物語を。そう決心すると、俺は最初に会ったあの時のようにこう言った。
「宇野宮さん。めし、食べませんか?」
宇野宮さんは俺が告白を受けたあの後、すぐに出発した。
それから時間を見つけては二人であって遊んだりした。と言ってもなかなか会えず、年に数回程度。この二年間、関係が壊れないか気が気ではなかった。しかし、赴任中に帰ってきた父さんにスマホを買ってくれたおかげで、会えない日にテレビ電話を使って話すことができるようになった。ありがとう父さん。
そして二年後の現在。俺は高校を卒業した。この春から就職も決まった。宇野宮さんが協力してくれたかもしれない。
この二年間ことを思い返しながら自宅でゆっくり過ごしている。といっても実際、自分でも自覚してしまうほど落ち着けないでいる。今日は俺にとって特別な日だからだ。自分の誕生日よりもめでたいかもしれない。
―――宇野宮さんが復職するのだ。しかも前と同じ学校に。
どうやら宇野宮さんがのお母さんの容体がよくなったらしく、この春から帰ってこれるようになったという。良くなって本当に良かった。
これからまた、俺と宇野宮さんの新しい物語が始まるんだ。そうわくわくしていると―――
ピンポーン
―――アラームが鳴った。そう思った時には体は玄関にむかって走り出していた。そして玄関のドアを開けるとその人はいた。桃色の髪の毛におっとりとしてまた美しい容姿。宇野宮さんだ。そう思ってしまうと思わず微笑んでしまう。
「お帰りなさい」
そう俺が言うと宇野宮さんも笑顔になって答えてくれた。
「ただいま。睦月君」
これから、また作り上げていくんだ。二人の物語を。そう決心すると、俺は最初に会ったあの時のようにこう言った。
「宇野宮さん。めし、食べませんか?」
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