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ユリスやりすぎ馬車をひろうする

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 王都に行ってから九日後ついに、王都に向けて出発する日が来た。この日までの間は商人が到着して代表者の挨拶を受けたり、オルバさんや親方と一緒に馬車を弄くり回していた。



  おかげでものすごいものができた。何せ自重せずに、ネットショップを使ったのだから。フフフ



  今は玄関の所で馬車に乗り込む前で、皆の見送りを受けている。



  見送りには家族だけではなく、エルとルリちゃん、パリスにペックさん夫婦などが来てくれていた。



  さぁ行こうかなと思った時に父上が話しかけてきた。



「ユリス、中を見せてくれないか? 外装だけでもこんな立派なものに仕上げたんだ。中も気になる」



  げ、流石に中は外以上に自重してないからまずいな



「ユリス何か見せられない物でもあるのかしら?」



  ゲ、母上



「いや、そんなことはありませんが、、、」



「ならいいわね」



「「「わ~い。探検、探検!!」」」



「サラ一番」



「僕二番」



「ルリ三番」



「「「わ~い。突撃!!」」」



「こら、おちびちゃんず、待ちなさい」



おちびちゃんずが制止も聞かず入っていってしまった。



「じゃあ私達も入るわよ。行きましょあなた」



「ああ」



「りりもついてらっしゃい」



「かしこまりました。奥様」



  誰も僕の話を聞いてくれない。ガックシ。姉上達も勝手に入っていってしまった。ライラもちゃかし姉上達に混じっていた。姉上と仲が良く、よく一緒にいるのだ。



「エル、君も来いよ」



「うん。ありがとう」



 僕とエルが、中に入ると皆好き勝手に見学していた。



 おちびちゃんずを探すと案の定ある部屋に集まっていた。



「おにぃたま、ようやくきまちた」



「にぃにぃ早く」



「ルリ早く見たい」



「はいはい」



  おちびちゃんずがいた部屋は映画室だ。映像は例の秘密部屋から全て持ってきた。



「何が見たいの?」



「この前の続きがみたいです!!」



ルリが希望を伝えてきた。



「わかった」



  僕は機器を操作して映像を流した。映像が流れ出すとおちびちゃんずは映像に夢中になってたので、そのまま静かに部屋を出た。



「エルは見なくてよかったの?」



「うん。他の施設が気になったからね。それに頼めばいつでも見せてくれるだろ?」



「当然」



  僕達は笑いあっていた。



「ユリス!! ちょっと来なさい!!」



  やべ母上達をほったらかしだった。



  母上達の所に向かうとリビングにいた



「ユリスなんでこの馬車こんなに広いのよ!!」



  あ、やっぱり気になりますか



「空間魔石が手に入ったのでそれを元に魔道具を作り空間を拡張してあります」



「ハァ~。自由にやらせろと言った時に、釘をさしておくべきだった」



  テヘペロ。やっぱやりすぎかな? でもこんなんで驚いてもらっちゃあ困るんだよね



「あなた、ユリスのことだから、まだ何かしてますよ、きっと」



「そうだな。ユリス案内してくれるか」



「わかりました」



「まずはじめに生産に必要な各種設備、道具などがある部屋です。次は、お風呂ですね。このお風呂夜景や、夕焼け、星空などを映し出せます。」



「ロマンチックでいいじゃない。ユリスうちのお風呂にもつけなさい」



「わかりました。ですがそれはオルバさんの担当なので、オルバさんに伝えてもらえますか?」



「わかったわ」



「次はバーチャル闘技場ですね。過去の、達人や、モンスターなどと戦えまし、データが貯まれば自分自身とも戦えます」



「面白そうだな。ユリス領地には導入できないのか?」



「初期の段階で導入してますよ?」



「何!! なぜこんな面白いものを教えてくれなかったんだ!!」



「すいません。忘れてました。パリスに言えば使えますので」



「よし、絶対にやりに行くぞ!!」



「次はゲームセンターですね。様々なゲームが体験できます。次はボーリング場にダーツ、ビリヤード、プール、スケートリンク、バッティングセンターにトレーニングジムです」



「はぁ~、ユリスやり過ぎだろ」



  父上に呆れられてしまった。



「まだ他に漫画図書館に、食堂、調理室に冷蔵庫に冷凍庫、オーブン、電子レンジなど調理に必要な機材は一通り揃っています」



「流石にそれだけよね?」



「いえ。まだあります。野菜や果物、ハーブ、お茶などを栽培する部屋。マッサージチェア室に、ジュースやお菓子の販売機、レーダ室。馬車は常時結界で守られておりドラゴンの攻撃でもびくともしません」



「ユリス、貴方は自重を覚えなさい」



「無理です。行きたくない所に無理やり行かされるのです。僕のやりたいようにやらせていただきます」



「は~しょうがないわね。わかったわ。好きにしなさい。ただし弱いものいじめはしないこと!! わかった?」



「はい。それは僕も、だいっ嫌いなので絶対にしません」



「なら構わないわ。好きにしなさい」



  そう言うと母上と父上は降りていった。



 姉上達は販売機を見つけると使い方を聞いて早速購入していた。



  時間になり姉上達もお菓子やジュースをたくさん購入して降りたが、おちびちゃんずだけがどうしても降りようとしなかった。



「サラ!! アルバート!! 時間だから降りて」



「ルリも降りるよ」



「やだ!! サラちゃんまだ見るし探検する!!」



「僕もまだ探検して無い!!」



「ルリも今度は最後まで見る!!」



  はぁ~ どうするかな? こうなると動かないぞ



  エルも困り果ててるし



  しょうがない。王都まで連れて行って、転移で、帰ってくるか。



  僕は父上達に話し了承をえることができた



「エル、君もついて来るかい? 帰りは転移で帰ればいいし」



「本当に!! 一度王都を見てみたかったんだよね。ペックさんに伝えてくるからちょっと待ってて」



エルはペックさんに伝えると馬車の中に戻ってきた。メイドや料理人が乗ったのを確認して皆に挨拶した。



「では、父上、母上、姉さん、見送りに集まってくれた皆さんいってきます」



  ドアを閉めると馬車が走り出した



「いってらしゃい」



「体にきをつけるのよ」



「道中の安全を祈っています」



などみんないろいろ声をかけてくれた。道にも村人がならんでいて皆の見送りを受けて僕達は王都に出発した。

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