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人材スカウトとライラ養女になる

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次の朝 食堂にて



「昨日の夜も食べたけどやっぱりこのパン美味しいわ」



「本当だね。ここに来てからは驚いてばっかだよ。あ~温泉気持ち良かったな」



「本当ですねお父様私はボディーシャンプー? でしたっけあれが気に入りました。あ、後シャンプーとリンスもです。いつもと髪が全く違います」



「本当ね。後で絶対お店に買いに行くわよ!!」



「はい! お母様」



「アンジェラ」



「はい。なんでしょうか? 皇太妃様」



「もう。私のことはマリアと呼んでと言ったじゃない」



そうなのだ。昨日自己紹介した時に、殿下も皇太妃様も公式の場でなければ名前とさんずけで呼ぶように昨日の食事の時に言われたのだ。



「わかりました。ではマリア様と」



「まぁ、それでいいわ。シャンプーとかは何処で手に入るのかしら?」



「商店街にあるお店に行けば手に入りますよ」



「商店街ね。わかったわ」



「お母様、それよりも今はこの食事を楽しみましょ? 商店街のことは後からでも話せますわ」



「それもそうね。あ、サラダもパンも、もうないじゃない!!」



  マリア様は残念そうにしていた



「まだお代わりはあるので安心して下さい」



「良かったわ。ユリス君さっそくなんだけど、ビーフシチューとパンのお代わりをいただけるかしら?」



「かしこまりました」



「あ、シアもほしい!!」



「私達もお願いします!!」



「わかりました」



メイド達がお皿を受け取り調理場で盛り付けて各自の前にお皿を置いていく。



「おいしい!! シア幸せ」



「本当ね、私も幸せだわ!!」   



「私も!!」



シルビアもシルクも幸せそうな顔をしていた。楽しい時間はあっという間に過ぎ去るもので食事の時間も終わりとなった。



「さぁ、サラとアルバートはレイアさんが来る前に準備しちゃいなさい」



「「うん! わかった」」



「あれ? サラちゃん達どっかいちゃうの?」



 シアちゃんが悲しそうな目をしながらサラ達に聞いていた。



「うん。この後学校があるんだ」



「学校て何? サラちゃん」



「楽しい所だよ」



「え~いいな。シアも行きたい!!」



「おにぃたま、シアちゃんも行きたいって」



え? ここで僕に振るか。サラ 



「殿下達の許可が降りれば僕は構わないよ」



それを聞いたシアちゃんは殿下達の所へ、いちもくさんに駆け出した。



「おとうたま、シア、サラちゃん達と学校に行きたい」



「うーん、どうしようか? マリア」



「そうね。この子が行きたいと言うなら、行かせてあげてもいいんじゃないかしら? 私も学校に興味あるし」



「そうだな。ユリス君急だがシアも混ぜてくれるかい」



「はい。大丈夫ですよ。マリア様学校に興味がおありなら、見学なさいますか?」



「え!! いいの?? できるなら見学したいわ」



「わかりました」



「あ、ユリス君僕も頼むよ」



「ええ、もちろんです」



そうこうしてるうちにレイア姉さんがおちびちゃんずを迎えに来た。



「レイア姉さん。この子は皇太子殿下の娘のシアちゃんて子なんだけど、サラ達と一緒に行きたいて言うから連れててあげてくれないかな?」



「わかったわ。任せといて!!」



そう言うとレイア姉さんはおちびちゃんずを連れて部屋を出ていった。



「ユリス私達も参加していいか?」



「大丈夫ですよ。姉さん」



僕と姉さん、ギルさん、エレアさん 、ジルさん、マリアさん、シルク、シルビア、父上、母上は準備が整った所で僕の案内で学校に向かった。



「ちょっとユリス君これが学校なの?!」



「はい。学校です。マリア様」



「信じられないほど大きい上に校舎も立派だわ。ユリス君早く入りましょ!!」



  マリア様はとても興奮した様子だった



僕達はマリア様に急かされて校舎の入り口を入り、いろんなクラスを見学していった。今はりりがいるメイドクラスを見学している。



「ユリス、あの女の子誰だかわかる?」



突然母上が指差し聞いてきた。うん? あれはライラじゃないか



「あれは、ライラですね。僕がおじさんの領地から連れてきた子たちの一人です」



「へぇ~ライラちゃんね。可愛わ。ユリス。ライラちゃんを養女にできないかしら?」



え~!! ライラを養女にするだって!!



「母上正気ですか?」



「正気よ。あの美しい身のこなし、可愛らしさにやられてしまったわ」



「父上はどうなんですか?」



「私も構わないよ」



「アベルもこう言ってるからユリス、ライラちゃんを連れて来てくれない?」



「ハァ わかりました」



 そう言うと、休憩中のライラの所へ向かった。



「ライラ僕の母上が話があるそうだから、ちょっと来てくれないか?」



「うん。いいよ」



ライラを連れて母上の所に向かった



「初めまして、ライラちゃん。私はユリスの母親アンジェラよ。急な話なんだけど、実は貴方を養女に迎えたいのよ。どうかしら?」



「え?、え?」 



 ライラはとつぜんのことで驚きパニックてるようだった。



「なぜ私なんですか?」



「動作が綺麗でとても可愛かったからよ」



「可愛いだなんで」



 ライラは照れている様子だった



「嫌かしら?」



「いえ、ユリス君と家族になれるなら嬉しいです」



「なら養女になるてことでいいかしら?」



「はい。よろしくお願いします」



すると周りから拍手が聞こえてきた。



「「「ライラちゃんおめでとう」」」



「皆ありがとう」



「今日は今まで暮らした子と話したいだろうから、明日の朝領主館に来てくれるかしら?」



「わかりました」



おめでとうと言ってきたメンバーの中には、りりもいた。りりも喜んでくれているようでよかった。メイド科を出た僕達は次は、内政科に向かった。内政科では政策立案の仕方、組織の動かし方などの授業が行われており、ジルさんが興味深かそうに聞いていた。



「ユリス君、昨日メイドを連れて行っていいと言ってたけど、内政官はだめかい?」



「うーん。内政官は期限付きでもいいなら構いませんよ」



「本当かい!! 期限はどれくらいだい?」



「半年でどうでしょうか?」



「わかった。今は人手が足りなくて困ってたから助かるよ」



「なぜ人手が足りないんですか?」



王都なら学校があるから人材はいるはずなんだけどな?



「恥ずかしい話なのだが、大規模な不正が発覚してね。すべて処分したら内政官が少なくなって困ってたんだ」



あ、そういえばパリスから報告書が上がって来てたっけ? かなり大規模な不正で何家か取り潰されたて話だったもんな。ほっといたらかなりやばかったろうな。



「なるほど。なら優秀な人材を集めてお貸しします」



「ありがとう。助かるよ」



  ならさっそくやりますかね。



「セバス授業中にすまないが内政官を推薦してくれないか?」



「かしこまりました。何人推薦すればよろしいでしょうか?」



「あまり、家も余裕がないからな。五人で頼む」



「なら、カイ、ゼファ、ドイル、セファロ グレイですね。このクラスにいるのは皆優秀ですがこの子らは特に優秀です」



「なるほど。ありがとう。君たちには申し訳ないが半年間王都で手伝いをしてきてもらいたい」



「あ、話に割り込んですまない。私は皇太子のジルだ。君たちの住居や賃金は私が保証させてもらう。だからどうか王都に来てもらえないだろうか?」



「わかりました。僕は構いませんよ」



「僕も」



  最終的には皆同意した。



 明後日領主館に来るように伝えると僕達は内政科の教室を出た。次に向かった刺繍のクラスでマリア様達がハマってしまいそのまま授業を受けることになった。



  次に向かったたのは訓練場だ。



「お~すげ。レベル高いじゃないか。ユリス俺も参加できないか?」



「うーん。できると思いますよ」



「パリス」



パリスを呼ぶとこちらに走ってきた



「ユリス様お呼びですか?」



「うん。ギルさんが参加したいと言ってるんだけどいいかな?」



「いいですよ。なら行きますか」



「あ、ちょっと待ってくれ。私も参加したい」



 そうゆうと姉さんもパリスについていった。



「ねぇ、ユリスくん魔法師の訓練はないのかしら?」



「ありますよ。じゃあ行きますか」



僕は皆を連れてレイア姉さんの所に向かった。レイア姉さんは指導中だったので指導が終わったタイミングで話しかけた。



「レイア姉さん」



「あら、ユリスくんどうしたの?」



「エレアさんが魔法の授業を受けたいと」



「わかったわ。じゃあエレアさんこっちに来てくれるかしら?」



「はい」



エレアさんがレイア姉さんとこに行ったので僕達は図書館に行くことにした。入り口を入るとすぐにものすごい数の本に囲まれた。



「すごいな。ユリス君この本の量は。どうやって集めたんだい?」



「それは僕のスキルと関係があるので秘密です」



「それじゃあ仕方がないね」



 ジルさんは残念そうにしていたがなんとか諦めてくれた。



ジルさんは一冊の本を取ると驚いた表情をし僕に話しかけて来た。



「ユリス君これは本物かい?」



「ここにあるもの全て本物ですが?」



「うーん。なら鑑定しても構わないかな?」



「はい。大丈夫ですよ」



「君、確か部隊の中に物品鑑定ができるものがいたろ?」



「はい。今は入り口の警備についておりますが?」



「呼んで来てくれ」



「は!」



 そう返事をすると、兵士は仲間を呼びに行っき連れてきた。



「殿下ご命令によりまいりました」



「うん 君は確か物品鑑定が使えたな?」



「はい。使えますが?」



「ならこれを鑑定してみてくれ」



「はい」



「殿下これはかなり貴重なものですね」



「何? ではこれは本物か!!」



「ええ、鑑定結果はかなり貴重な物だと出ています」



「すごいぞ!! これは、ユリス君 私はここに残ってこの本のを読みたいのだが構わないかね?」



「ええ、大丈夫ですよ」



「あ、ユリス私もいいかな?」



「父上もですか?」



「ああ、ざっと、見てきたがかなり興味深い本ばかりだった。こんな、興味深い本があるのをだまってたなんてひどいぞ!! ユリス」



「あはは」



「じゃ、私は料理教室へ行ってくるからユリス、後はよろしくね」



あ、今は気づいたけど僕一人ぼっちだ。しょうがない。オルバさんの所に行くかな。教室に向かて歩いていると休憩に向かうオルバさんに出くわした。



「オルバさんパリスから起動の許可が欲しいと聞きましたが?」



「ああ、そうだ。テストも兼ねて明日ぐらいに起動させたいのだが、どうだ?」



「構いませんよ」



「お、そうか。なら明日を楽しみにしててくれ」



  そう言うとオルバさんは、去って行った



  さて暇になたので僕も訓練場に行くかな。

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