上 下
309 / 556

第309話 最低

しおりを挟む
 彼女の手足が背丈が伸びて、
 幼い少女の姿だったヒカリは一気に大人の姿に成長した。

 魔力数値は2400。
 俺の気力数値と魔力数値を合計した”戦闘能力数値”の、
 身体に無理な負担を掛けない範囲での最大数値と同値である。

 ぱっと見、ヒカリの容姿の年齢的としては20代ぐらいだろうか。
 ポーラ姫より年上だがシノブさんより若いといったところ。
 長い手足、背丈も高い。
 スタイルの良い女性と言った感じである。
 しかし身体とは裏腹にその顔には幼さを残している。
 俺は同じ精霊であるリリンシアに通じるところがあると感じた。

 それに何より…おっぱいでかい!
 いやあヒカリさん何なんですかその超ド級兵器は!?
 おっぱい星人である俺を散々苦しめて来た
 ポーラ姫の魔性の王族ロイヤルおっぱいよりも更に大きいんですけど!!
 こんな凄いおっぱい!
 まるでアニメじゃないか!?

 俺は何の前触れも無く現れた超ド級戦略級兵器おっぱいに
 完全に不意に突かれた格好になり釘付けになってしまった。
 いわゆるガン見という奴である。

「んー。
やっぱりおにいちゃんはおおきなおっぱいがすき。
よろこんでくれてわたしもまんぞく」

「うあああああああっーーー!!!」

 恥ずかしさとか…
 兄としてのダメさ加減とか…
 ヒカリからの見透かされっぷりとか…
 色んなものが一挙に襲い掛かって来て、
 俺は思わず絶叫した。

「最低だ…俺って」

 俺は力無くがくりとうな垂れて膝を付いた。
 兄は妹を慈しむものである。
 兄は妹を性的な目で見てはいけない。
 これが俺の兄としての絶対的な心得。
 なのにも関わらず俺は…
 妹の超ド級おっぱいに釘付けになり…
 あろうことかガン見しまったのである。
 しかもこれは一体何度目のケースなのだろうか。
 ポーラ姫に何度も何度もやられているよね俺?
 まさに性懲りも無く飽きもせずという奴である。
 まあ慣れる訳が無いんですけどね!
 25歳童貞の俺を見くびって貰っては困る!

 しかも今回の相手は…
 俺の妹たちのなかでは
 ぶっちぎりで幼い妹であるヒカリなのである。
 ようじょおっぱいに釘付けになる兄とか!
 ああ…もう言葉にすると酷すぎる!
 まあ今のヒカリは大きくなっているんですけどね!
 しかも俺の妹の中で一番大きいからね!
 おっぱいおっぱい!

 そう、今のヒカリは俺の名だたる愛しい妹たちのなかでも
 一番おっぱいが大きいのである。
 つまりこれは…どうしようも無かったのではないだろうか?
 俺は生粋のおっぱい星人。
 所詮どう言いつくろうとも、大きなおっぱいには無力である。
 そう俺は兄である前におっぱいが好きな一人の男なのである。
 つまり大きなおっぱいが好きであるという事実に抗うのではなく、
 受け入れるのだ。
 そして気を落ち着かせ、平静さを取り戻して…
 改めて兄として正しく振る舞えれば良いのだ。

 おっぱい星人であることを気に病むことはない。
 それはただ認めて、兄として正しく行動すればよい。
 それが大人の兄としての特権だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~

雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

俺だけ成長限界を突破して強くなる~『成長率鈍化』は外れスキルだと馬鹿にされてきたけど、実は成長限界を突破できるチートスキルでした~

つくも
ファンタジー
Fランク冒険者エルクは外れスキルと言われる固有スキル『成長率鈍化』を持っていた。 このスキルはレベルもスキルレベルも成長効率が鈍化してしまう、ただの外れスキルだと馬鹿にされてきた。 しかし、このスキルには可能性があったのだ。成長効率が悪い代わりに、上限とされてきたレベル『99』スキルレベル『50』の上限を超える事ができた。 地道に剣技のスキルを鍛え続けてきたエルクが、上限である『50』を突破した時。 今まで馬鹿にされてきたエルクの快進撃が始まるのであった。

処理中です...