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第257話 侵攻
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「レオ守備隊長、
斥候兵の『見通しの眼鏡』による偵察行動にて
我等の町クラシアに侵攻して来る魔族軍の戦力数を確認しました。
土くれの巨人、3体。
骸骨、100体。
泥人形、100体。
悪霊、30体。
石魔 、20体。
土くれの巨人を中心に
骸骨と泥人形の地上部隊、
悪霊と石魔 の空中部隊で編成された攻城軍の様です」
「かなり多いな。
このクラシアの町の守備隊は100人程度。
我々だけで迎撃するには少々厳しいか…。
増援のほうはどうなっている?」
「至急伝令魔法にて、
この町から一番手近に展開している聖王国軍である
国境守備軍に増援を依頼しましたが…
『砦の方にも魔族軍が多数侵攻しており、
今すぐにこちらへ部隊を送るのは難しい。
しばらく持ちこたえて欲しい』
との返答です。
ですが聖王都ホウリイへの増援依頼に関しては、
至急こちらへ増援を送るとの聖王都の返答がありました!」
「…だが聖王都からクラシアへは遠い。
増援の軍は早くとも二日は掛かるだろう。
つまり我等は最長で二日は持ち堪えなくてならないということだな…」
「大丈夫ですよレオ守備隊長。
俺たちはこの町を守るための戦闘訓練をずっと積んで来ました。
二日ぐらいの持久戦ぐらいどうってことはありませんよ。
それに国境守備軍は精強です。
砦を襲っている魔族軍を手早く撃退して、
すぐ増援を送ってくれるかも知れません!」
「随分と前向きだな。
いや…我等クラシア守備隊はむしろそうあるべきか。
決して悲観的にならず諦めないという強い意志。
全く、ベテランである筈の私がお前たち若いひよっこに逆に教えられるとはな…。
それでは各隊に伝達、
我等クラシア守備隊は籠城戦に入る!
魔族の只の一匹とて町の中には入れてはならん!
各自配置に付け!」
「はっ!」
町を囲む城壁の上に弓兵が、魔法兵が、
そして投擲兵器、投石器を構えた投石兵が配置される。
「弓矢隊、放て!」
守備隊長の号令で一斉に放たれ弓矢隊の矢の雨が魔族軍に降り注いだ。
しかし魔族の進軍は止まらない。
「屍である骸骨、
泥で来ている泥人形、
実体のないエネルギー体である悪霊、
石の身体の石魔 、
そして固い岩石で出来ている土くれの巨人、
生き物ですら無く、痛みすら感じない奴らには
やはり只の弓矢での効果は薄いということか…。
斥候兵の『見通しの眼鏡』による偵察行動にて
我等の町クラシアに侵攻して来る魔族軍の戦力数を確認しました。
土くれの巨人、3体。
骸骨、100体。
泥人形、100体。
悪霊、30体。
石魔 、20体。
土くれの巨人を中心に
骸骨と泥人形の地上部隊、
悪霊と石魔 の空中部隊で編成された攻城軍の様です」
「かなり多いな。
このクラシアの町の守備隊は100人程度。
我々だけで迎撃するには少々厳しいか…。
増援のほうはどうなっている?」
「至急伝令魔法にて、
この町から一番手近に展開している聖王国軍である
国境守備軍に増援を依頼しましたが…
『砦の方にも魔族軍が多数侵攻しており、
今すぐにこちらへ部隊を送るのは難しい。
しばらく持ちこたえて欲しい』
との返答です。
ですが聖王都ホウリイへの増援依頼に関しては、
至急こちらへ増援を送るとの聖王都の返答がありました!」
「…だが聖王都からクラシアへは遠い。
増援の軍は早くとも二日は掛かるだろう。
つまり我等は最長で二日は持ち堪えなくてならないということだな…」
「大丈夫ですよレオ守備隊長。
俺たちはこの町を守るための戦闘訓練をずっと積んで来ました。
二日ぐらいの持久戦ぐらいどうってことはありませんよ。
それに国境守備軍は精強です。
砦を襲っている魔族軍を手早く撃退して、
すぐ増援を送ってくれるかも知れません!」
「随分と前向きだな。
いや…我等クラシア守備隊はむしろそうあるべきか。
決して悲観的にならず諦めないという強い意志。
全く、ベテランである筈の私がお前たち若いひよっこに逆に教えられるとはな…。
それでは各隊に伝達、
我等クラシア守備隊は籠城戦に入る!
魔族の只の一匹とて町の中には入れてはならん!
各自配置に付け!」
「はっ!」
町を囲む城壁の上に弓兵が、魔法兵が、
そして投擲兵器、投石器を構えた投石兵が配置される。
「弓矢隊、放て!」
守備隊長の号令で一斉に放たれ弓矢隊の矢の雨が魔族軍に降り注いだ。
しかし魔族の進軍は止まらない。
「屍である骸骨、
泥で来ている泥人形、
実体のないエネルギー体である悪霊、
石の身体の石魔 、
そして固い岩石で出来ている土くれの巨人、
生き物ですら無く、痛みすら感じない奴らには
やはり只の弓矢での効果は薄いということか…。
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