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第66話 三組織対策会議
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「ゴルザベスが頭目を務めていた聖王国内の貴族派閥。
彼が逮捕され居なくなったこの派閥は瓦解するでしょうか?
それとも他の貴族が跡を継いで力を維持しましょうか?
もしくはゴルザベスを助けるべく動くでしょうか?
貴族令嬢でもあるイロハから見て、忌憚(きたん)無きご意見を聞かせて下さい」
「ポーラニア殿下、あたくしが思いますに貴族派閥はゴルザベス大臣が強権で抑え込んでいた言わばゴルザベスの独裁派閥ですから。
彼なくてはこの組織は力を維持できず、まとめることも出来ませんわ。
そしてその独裁振りに嫌気がさしている貴族も多く、彼を助けようと独自で動くとも思えませんわね。
今夜の貴族同士の社交界で必ずこの話題は出ますから、あたくしのほうで探りを入れておきますわ」
「よろしくお願いします、イロハ」
「それじゃあポーラ。教会の一機関である修道会の長である『聖女』から見て、クリストを欠いた教会はどうだい?」
「クリスト教会長を頭に置く教会上層部の人間は全てクリストの取り巻きの従者の様な者ですから、クリストが居なければ独自に動くことは出来ません。
教会内での組織図ですが、わたくしの修道会以外でも腐敗した教会上層部の改革を願う機関は幾つかありますから、彼等と上手く手を携えられれば教会そのものを抑えることは出来ると思います」
「流石はポーラ、教会の方は任せて問題なさそうだね。
あとは商会のほうだね。でも基本的に商人同士は商売敵同士でもあるから、バイアン商会長が追い落とされるならそれで良しと思う者が多そうだ。
ボクたち国王派になるべく協力的な商人が商会長になってくれるとありがたいかな?」
「ミリィ様、カエデの実家が商売やってますからー。こちらで後押しすればその役目をやってくれるかもですー」
「わかりましたわカエデ。それではわたくしポーラニアの名であなたのご実家に書状を出しましょう」
「うーん、商会内の他の商人の動向も気になるよね?」
「それではこのイチョウがひとっ跳びして調べて参ります」
「よろしくお願いしますわ、イチョウ」
聖王女ポーラニア殿下を前に、ミリフィア公爵、姫騎士団(プリンセスナイツ)一同がこの国に取って重要な会議をしている。
そして俺も兄として重要な岐路に立たされている。
玉座に座らされた俺の股間の前に座り、いわば俺の身体に腰かけるような形で座ったポーラ姫。
彼女の柔らかな背中が、腰が、俺の身体に常に当たっている。
そして何よりもその柔らかな至極(しごく)のお尻が俺の股間に密着しているのだ。
俺の股間の大切な分身はその感触に今にもイキリ立ってしまいそうなのだ!
だが妹相手に発情する兄などあってはならないのだっ!
そんな兄がいようものなら妹はゴミを見るような目で軽蔑するしかないだろう。
そんなことになってしまったら俺は兄としての尊厳を全て失ってしまう。
そうなれば俺はもう兄として生きてはいけないだろう。
それは耐えられない。
だから俺は自身の兄の尊厳を絶対に守らなければならないのだ。
俺は精神を集中させた。
そして『地ノ宮流気士術(ちのみやりゅうきしじゅつ)・四の型、瞑想(めいそう)』を行使する。
本来は心を静め、一切の雑念を無くし、高めた気を傷口に集中させて回復を図る技。
しかし俺はこの技を行うに至っての心を静め一切の雑念を無くすという部分に着目した。
つまり『瞑想』の技を行うことによって、俺の分身に密着し続けるポーラ姫の”至極のお尻の感触”と云う雑念を無くさせるという訳である。
俺は瞑想を更に続ける、精神がよりクリアになっていく。
これが無の境地というものなのか…?
よし、このまま会議が終わってくれれば…俺は安堵した。
しかしそれは儚い希望だったという事をこの時点の俺はまだ知る由も無かった。
彼が逮捕され居なくなったこの派閥は瓦解するでしょうか?
それとも他の貴族が跡を継いで力を維持しましょうか?
もしくはゴルザベスを助けるべく動くでしょうか?
貴族令嬢でもあるイロハから見て、忌憚(きたん)無きご意見を聞かせて下さい」
「ポーラニア殿下、あたくしが思いますに貴族派閥はゴルザベス大臣が強権で抑え込んでいた言わばゴルザベスの独裁派閥ですから。
彼なくてはこの組織は力を維持できず、まとめることも出来ませんわ。
そしてその独裁振りに嫌気がさしている貴族も多く、彼を助けようと独自で動くとも思えませんわね。
今夜の貴族同士の社交界で必ずこの話題は出ますから、あたくしのほうで探りを入れておきますわ」
「よろしくお願いします、イロハ」
「それじゃあポーラ。教会の一機関である修道会の長である『聖女』から見て、クリストを欠いた教会はどうだい?」
「クリスト教会長を頭に置く教会上層部の人間は全てクリストの取り巻きの従者の様な者ですから、クリストが居なければ独自に動くことは出来ません。
教会内での組織図ですが、わたくしの修道会以外でも腐敗した教会上層部の改革を願う機関は幾つかありますから、彼等と上手く手を携えられれば教会そのものを抑えることは出来ると思います」
「流石はポーラ、教会の方は任せて問題なさそうだね。
あとは商会のほうだね。でも基本的に商人同士は商売敵同士でもあるから、バイアン商会長が追い落とされるならそれで良しと思う者が多そうだ。
ボクたち国王派になるべく協力的な商人が商会長になってくれるとありがたいかな?」
「ミリィ様、カエデの実家が商売やってますからー。こちらで後押しすればその役目をやってくれるかもですー」
「わかりましたわカエデ。それではわたくしポーラニアの名であなたのご実家に書状を出しましょう」
「うーん、商会内の他の商人の動向も気になるよね?」
「それではこのイチョウがひとっ跳びして調べて参ります」
「よろしくお願いしますわ、イチョウ」
聖王女ポーラニア殿下を前に、ミリフィア公爵、姫騎士団(プリンセスナイツ)一同がこの国に取って重要な会議をしている。
そして俺も兄として重要な岐路に立たされている。
玉座に座らされた俺の股間の前に座り、いわば俺の身体に腰かけるような形で座ったポーラ姫。
彼女の柔らかな背中が、腰が、俺の身体に常に当たっている。
そして何よりもその柔らかな至極(しごく)のお尻が俺の股間に密着しているのだ。
俺の股間の大切な分身はその感触に今にもイキリ立ってしまいそうなのだ!
だが妹相手に発情する兄などあってはならないのだっ!
そんな兄がいようものなら妹はゴミを見るような目で軽蔑するしかないだろう。
そんなことになってしまったら俺は兄としての尊厳を全て失ってしまう。
そうなれば俺はもう兄として生きてはいけないだろう。
それは耐えられない。
だから俺は自身の兄の尊厳を絶対に守らなければならないのだ。
俺は精神を集中させた。
そして『地ノ宮流気士術(ちのみやりゅうきしじゅつ)・四の型、瞑想(めいそう)』を行使する。
本来は心を静め、一切の雑念を無くし、高めた気を傷口に集中させて回復を図る技。
しかし俺はこの技を行うに至っての心を静め一切の雑念を無くすという部分に着目した。
つまり『瞑想』の技を行うことによって、俺の分身に密着し続けるポーラ姫の”至極のお尻の感触”と云う雑念を無くさせるという訳である。
俺は瞑想を更に続ける、精神がよりクリアになっていく。
これが無の境地というものなのか…?
よし、このまま会議が終わってくれれば…俺は安堵した。
しかしそれは儚い希望だったという事をこの時点の俺はまだ知る由も無かった。
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