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Act5 掻き乱される乙女心
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ベルージュリオは社交界や人との交流に興味が無く、パーティーにもあまり参加したがらない。
だが皇太子という立場上、どうしても出なければならないパーティーはある。そしてそんな規模のパーティーであれば、当然のごとく他国の大使や "未来の皇太子妃" も招かれる。役者を揃えるのは簡単なことだった。
「殿下、一曲踊りませんか?」
断られるだろうとは思いながらも、フィオレンジーヌは誘いかけてみた。しかしやはりベルージュリオは頬を真っ赤に染めて首を横に振る。
「……すまない。貴女の気持ちを無にしたくはないのだが……私はダンスが得意ではなくて……貴女に恥をかかせてしまう」
「そうですか……」
平静を装ったフィオレンジーヌだったが、声や表情に落胆が滲み出ていたらしい。ベルージュリオは慌てたように言葉を継ぐ。
「せっかくの舞踏会なのだから、貴女は私のことなど気にせず踊りを楽しんで欲しい。私は一人でも大丈夫だから」
(……そういうことではないと言うに)
フィオレンジーヌは舌打ちしたい気分だった。まだ仮とは言え "婚約者" に「他の男と踊っておいで」と送り出されて誰が嬉しいものか。
「それではフィオレンジーヌ嬢を、しばし私がお借りしてもよろしいでしょうか?今までに数知れないご令嬢とダンスを共にして参りましたが、彼女ほど素晴らしい踊り手にはめぐり逢えませんでした。是非ともまたお相手をお願い致します」
ハミントンが絶妙なタイミングで口を挟んでくる。ベルージュリオは何の疑念も抱いていない様子で頷き、フィオレンジーヌは躊躇いながらもハミントンの手を取る。
「……いやはや、本当に箱入りでいらっしゃるのですね、貴国の皇太子殿下は。乙女心もご存知なければ、人を疑うこともご存知でないらしい」
ワルツのステップを踏みながら、ハミントンが苦笑交じりに囁きかけてくる。フィオレンジーヌはむっとして反論した。
「あの方のことを悪く言うのはお止めください。純粋無垢なところは殿下の美点です」
「純粋無垢……。物は言いようですね。さすがの貴女も "未来の夫" "皇太子" という肩書を前にすると御目が曇ってしまわれるらしい」
ハミントンは溜め息をつき、フィオレンジーヌの背を抱く腕に力を込めた。
自然、抱き寄せられるような格好になり、男の顔が近くなる。
「帝国への忠誠を家訓として育った貴女には、皇太子殿下を裏切ることなど思いもよらないのでしょうが……彼は本当に、貴女が全てを捧げるに足る存在なのですか?」
ひそやかに告げられたその声は、らしくもなく真剣で重々しいものだった。
「国家を支える将軍の娘として、名家の姫として、皇室に嫁ぎ支えなければならないという義務感に縛られてはいらっしゃいませんか?貴女が皇太子殿下に対して抱いている感情……それは本当に "恋" なのですか?」
フィオレンジーヌの胸を動揺が走る。
ベルージュリオと出逢うまで、フィオレンジーヌは誰かに恋をしたことがなかった。
ベルージュリオと顔を合わせ、言葉を交わすにつれ育っていく初めての感情を、フィオレンジーヌは "恋" と認識していた。だが、その真偽を確かめる術が無い。初めてのものであるがゆえに、他と比べようもないのだから。
「人の心は意外と気の迷いを起こしやすいものなのですよ。不安定な吊り橋を男女で共に渡ると、その二人は危険に対する胸の動悸を恋によるものと錯覚してしまうのです。貴女のその想いが『将来の夫を愛するべきだ』という義務感から生じた幻でないと、言い切れますか?」
上手い切り返しどころか強がりさえ出て来ず、フィオレンジーヌは言葉を失った。
ハミントンはその顔を満足そうに眺めると、恭しく手の甲にくちづけた。
「では、また後ほど。手筈の通りに」
そう言って離れていく男を、フィオレンジーヌはただ呆然と見送った。
だが皇太子という立場上、どうしても出なければならないパーティーはある。そしてそんな規模のパーティーであれば、当然のごとく他国の大使や "未来の皇太子妃" も招かれる。役者を揃えるのは簡単なことだった。
「殿下、一曲踊りませんか?」
断られるだろうとは思いながらも、フィオレンジーヌは誘いかけてみた。しかしやはりベルージュリオは頬を真っ赤に染めて首を横に振る。
「……すまない。貴女の気持ちを無にしたくはないのだが……私はダンスが得意ではなくて……貴女に恥をかかせてしまう」
「そうですか……」
平静を装ったフィオレンジーヌだったが、声や表情に落胆が滲み出ていたらしい。ベルージュリオは慌てたように言葉を継ぐ。
「せっかくの舞踏会なのだから、貴女は私のことなど気にせず踊りを楽しんで欲しい。私は一人でも大丈夫だから」
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「……いやはや、本当に箱入りでいらっしゃるのですね、貴国の皇太子殿下は。乙女心もご存知なければ、人を疑うこともご存知でないらしい」
ワルツのステップを踏みながら、ハミントンが苦笑交じりに囁きかけてくる。フィオレンジーヌはむっとして反論した。
「あの方のことを悪く言うのはお止めください。純粋無垢なところは殿下の美点です」
「純粋無垢……。物は言いようですね。さすがの貴女も "未来の夫" "皇太子" という肩書を前にすると御目が曇ってしまわれるらしい」
ハミントンは溜め息をつき、フィオレンジーヌの背を抱く腕に力を込めた。
自然、抱き寄せられるような格好になり、男の顔が近くなる。
「帝国への忠誠を家訓として育った貴女には、皇太子殿下を裏切ることなど思いもよらないのでしょうが……彼は本当に、貴女が全てを捧げるに足る存在なのですか?」
ひそやかに告げられたその声は、らしくもなく真剣で重々しいものだった。
「国家を支える将軍の娘として、名家の姫として、皇室に嫁ぎ支えなければならないという義務感に縛られてはいらっしゃいませんか?貴女が皇太子殿下に対して抱いている感情……それは本当に "恋" なのですか?」
フィオレンジーヌの胸を動揺が走る。
ベルージュリオと出逢うまで、フィオレンジーヌは誰かに恋をしたことがなかった。
ベルージュリオと顔を合わせ、言葉を交わすにつれ育っていく初めての感情を、フィオレンジーヌは "恋" と認識していた。だが、その真偽を確かめる術が無い。初めてのものであるがゆえに、他と比べようもないのだから。
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上手い切り返しどころか強がりさえ出て来ず、フィオレンジーヌは言葉を失った。
ハミントンはその顔を満足そうに眺めると、恭しく手の甲にくちづけた。
「では、また後ほど。手筈の通りに」
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