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第2部 大帝国のヤンデレ皇子に囚われたりなんてしない!
第10章 アリーシャ、皇子のファンクラブに入る
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チェリーが闘技場へ向かっていたのは、クリスティアーノの参加する軍事訓練を見学するためだったらしい。
皇子のスケジュールをどこから聞き出したのか、闘技場の観客席には他にも町民の少女が数人集まっていた。
「あっ、チェリー会長!また迷ってたんですか?もう訓練始まっちゃってますよー」
「あら、でもチェリー会長にしては到着が早くない?下手すると訓練中に辿り着けないのに」
「そっちの娘、誰ですか?新入りさん?」
既に来ていた少女たちに、チェリーはフフンと胸を張り、私を紹介する。
「この娘はリーシャさん。私たちの新たな同志よ!」
この世界での本名を使うのはさすがにマズいと思い、チェリーには偽名を名乗っている。
名前もウソならファン仲間というのもウソで良心が痛むが、背に腹は代えられない。
「あぁっ……クリスティアーノ様……。今日も安定の麗しさ……」
「剣さばきも華麗で素晴らしいわ。そして今日も顔が良い……」
少女たちは肉眼のみならずオペラグラスまで駆使してクリスティアーノの姿を鑑賞する。
「ガルトブルグの要は軍事力でしょ?だからクリスティアーノ様も幼い頃からこうして軍事訓練に参加して、この国の軍の仕組みを学び、自らの剣の腕も磨いていらっしゃるのよ。宮殿に籠もって骨董品を愛でてばかりの皇帝陛下とはまるで違うわ」
「クリスティアーノ様の指南役であるヴィオランド将軍は、皇子だからと言って甘やかしたりしない厳しい御方……。でもクリスティアーノ様はどんなに辛い訓練にも決して根を上げないの。頑張り屋さんで努力家なのよ」
「あら。ヴィオランド様だって皇子憎しで厳しく指導しているわけじゃないわ。何と言ったってクリスティアーノ様は愛しい姉君の一人息子なのだもの。いわばこれは愛の鞭。叔父と甥の麗しき師弟愛……。いいわぁ……」
ファンの少女たちは思い思いにクリスティアーノについて熱弁する。こちらから話を振らなくても、端で聞いているだけでどんどん情報が入ってくる。これは便利だ。
「えっと……ヴィオランド将軍って……?」
どこかで聞いた名だと思って口をはさむと、チェリーがクリスティアーノの隣にいる30代くらいの軍人を指差した。赤毛でスミレ色の瞳の、端正な顔立ちをした男の人だ。
「今クリスティアーノ様の横で剣の扱いを教えてらっしゃる、あの方がヴィオランド・ジリアーティ将軍よ」
「ガルトブルグ建国以前からこの地に暮らしてきたという古い名家の御当主で、皇妃様の弟君でもいらっしゃるのよ」
「ご病気で宮殿の奥から出ていらっしゃらない皇妃様のことを、いつも気にかけてらっしゃるのよね……」
……思い出した。ガルトブルグの軍部で絶大な権力と支持を誇る皇妃の実弟ヴィオランド・ジリアーティ。
表向きは病の療養中ということにされている姉の現状を把握していて、何とか救い出そうと奔走している苦労人だ。皇帝の周辺にも密かに配下を潜り込ませ、常に情報収集を行っていて、いざとなればクーデターも辞さない覚悟でいる。
「……確か、勇者にこの国の実情を教えてくれるキーマンで、フラグのひとつでもあったよね……」
その土地の人から重要な話を聞くことがイベントのフラグになっていることは多い。
ガルトブルグ編では勇者レドウィンドがヴィオランドから話を聞くことがフラグのひとつとなっていたはずだ。
「何をブツブツ言ってるの?もう訓練終わっちゃったわよ」
チェリーに肩を叩かれてハッと我に返ると、もう闘技場の兵士たちは引き揚げ、少女たちも帰り支度を始めていた。
「アナタ、この後はどうするの?良かったらウチへ来てクリスティアーノ様の魅力を語り合っていかない?ファン歴の浅い娘が知らないようなレアな話をたっぷり教えてあげるわよ」
チェリーがキラキラ……と言うよりはギラギラした目で熱く見つめてくる。
……何だろう。肉食獣にロックオンされた草食動物の気分だ。
「新人さん、ついて行くなら覚悟した方がいいわよ。会長のクリスティアーノ様語りは長いから」
「そうそう。こっちが『今日はもういいです。また今度』って言っても解放してもらえないんだから」
少女たちがクスクス笑って忠告してくれる。だが「虎穴に入らずんば虎児を得ず」だ。今はひとつでも多くの情報が欲しい。
「行きます!知りたいです!皇子のレアな話」
「いいわね、アナタ。なかなか見どころがあるじゃない。そうと決まったら行くわよ!私のお城、チェリーブルーム洋品店へ!」
そう言ってチェリーは意気揚々と歩き出したが……この後が大変だった。
"永遠の迷子" をしているだけあって、チェリーは致命的な方向音痴だ。町の人に店の場所を聞いても、聞いたそばから教えられたのとは真逆の方向に歩いて行こうとする。
そんなチェリーを引っ張るようにしてチェリーブルーム洋品店に辿り着くと、店の人に驚愕された。
「店長!どうしたんですか!? こんなに早く帰って来られるなんて!いつもなら真夜中とか翌日になってしまうこともザラなのに!」
「今日は優秀なナビゲーターさんがいたのよ。紹介するわ。クリスティアーノ様の新入りファンのリーシャ・ローズさんよ」
「あの……どうも、お邪魔します」
おずおずと挨拶すると、店の女性たちがわっと群がってきた。どの人もチェリーのような、ちょっと変わったオシャレな服を着ている。
洋品店も個人の店にしては結構な規模で、扱っている服や小物も皆、個性的で魅力的なものばかりだった。
「あなた、可愛いわね。こんな娘、ウチの町にいたかしら?」
「でもファッションがちょっと野暮ったいわね。いかにも平凡な町娘って感じで。せっかくの素材がファッションのせいで霞んでるわ」
「デザインが古くさ過ぎるのよ。ウチの技術でアレンジすれば……」
いきなりファション・チェックを始められて、どうしたら良いのか分からずにいると、チェリーが助けてくれた。
「アナタ達、他人のファッションをとやかく言わない!そもそもこの娘は店のお客さんじゃなくて私のお客さんなんだからね!」
チェリーが追い払うように手を振ると、店員さんたちはつまらなさそうな顔で仕事に戻っていった。
皇子のスケジュールをどこから聞き出したのか、闘技場の観客席には他にも町民の少女が数人集まっていた。
「あっ、チェリー会長!また迷ってたんですか?もう訓練始まっちゃってますよー」
「あら、でもチェリー会長にしては到着が早くない?下手すると訓練中に辿り着けないのに」
「そっちの娘、誰ですか?新入りさん?」
既に来ていた少女たちに、チェリーはフフンと胸を張り、私を紹介する。
「この娘はリーシャさん。私たちの新たな同志よ!」
この世界での本名を使うのはさすがにマズいと思い、チェリーには偽名を名乗っている。
名前もウソならファン仲間というのもウソで良心が痛むが、背に腹は代えられない。
「あぁっ……クリスティアーノ様……。今日も安定の麗しさ……」
「剣さばきも華麗で素晴らしいわ。そして今日も顔が良い……」
少女たちは肉眼のみならずオペラグラスまで駆使してクリスティアーノの姿を鑑賞する。
「ガルトブルグの要は軍事力でしょ?だからクリスティアーノ様も幼い頃からこうして軍事訓練に参加して、この国の軍の仕組みを学び、自らの剣の腕も磨いていらっしゃるのよ。宮殿に籠もって骨董品を愛でてばかりの皇帝陛下とはまるで違うわ」
「クリスティアーノ様の指南役であるヴィオランド将軍は、皇子だからと言って甘やかしたりしない厳しい御方……。でもクリスティアーノ様はどんなに辛い訓練にも決して根を上げないの。頑張り屋さんで努力家なのよ」
「あら。ヴィオランド様だって皇子憎しで厳しく指導しているわけじゃないわ。何と言ったってクリスティアーノ様は愛しい姉君の一人息子なのだもの。いわばこれは愛の鞭。叔父と甥の麗しき師弟愛……。いいわぁ……」
ファンの少女たちは思い思いにクリスティアーノについて熱弁する。こちらから話を振らなくても、端で聞いているだけでどんどん情報が入ってくる。これは便利だ。
「えっと……ヴィオランド将軍って……?」
どこかで聞いた名だと思って口をはさむと、チェリーがクリスティアーノの隣にいる30代くらいの軍人を指差した。赤毛でスミレ色の瞳の、端正な顔立ちをした男の人だ。
「今クリスティアーノ様の横で剣の扱いを教えてらっしゃる、あの方がヴィオランド・ジリアーティ将軍よ」
「ガルトブルグ建国以前からこの地に暮らしてきたという古い名家の御当主で、皇妃様の弟君でもいらっしゃるのよ」
「ご病気で宮殿の奥から出ていらっしゃらない皇妃様のことを、いつも気にかけてらっしゃるのよね……」
……思い出した。ガルトブルグの軍部で絶大な権力と支持を誇る皇妃の実弟ヴィオランド・ジリアーティ。
表向きは病の療養中ということにされている姉の現状を把握していて、何とか救い出そうと奔走している苦労人だ。皇帝の周辺にも密かに配下を潜り込ませ、常に情報収集を行っていて、いざとなればクーデターも辞さない覚悟でいる。
「……確か、勇者にこの国の実情を教えてくれるキーマンで、フラグのひとつでもあったよね……」
その土地の人から重要な話を聞くことがイベントのフラグになっていることは多い。
ガルトブルグ編では勇者レドウィンドがヴィオランドから話を聞くことがフラグのひとつとなっていたはずだ。
「何をブツブツ言ってるの?もう訓練終わっちゃったわよ」
チェリーに肩を叩かれてハッと我に返ると、もう闘技場の兵士たちは引き揚げ、少女たちも帰り支度を始めていた。
「アナタ、この後はどうするの?良かったらウチへ来てクリスティアーノ様の魅力を語り合っていかない?ファン歴の浅い娘が知らないようなレアな話をたっぷり教えてあげるわよ」
チェリーがキラキラ……と言うよりはギラギラした目で熱く見つめてくる。
……何だろう。肉食獣にロックオンされた草食動物の気分だ。
「新人さん、ついて行くなら覚悟した方がいいわよ。会長のクリスティアーノ様語りは長いから」
「そうそう。こっちが『今日はもういいです。また今度』って言っても解放してもらえないんだから」
少女たちがクスクス笑って忠告してくれる。だが「虎穴に入らずんば虎児を得ず」だ。今はひとつでも多くの情報が欲しい。
「行きます!知りたいです!皇子のレアな話」
「いいわね、アナタ。なかなか見どころがあるじゃない。そうと決まったら行くわよ!私のお城、チェリーブルーム洋品店へ!」
そう言ってチェリーは意気揚々と歩き出したが……この後が大変だった。
"永遠の迷子" をしているだけあって、チェリーは致命的な方向音痴だ。町の人に店の場所を聞いても、聞いたそばから教えられたのとは真逆の方向に歩いて行こうとする。
そんなチェリーを引っ張るようにしてチェリーブルーム洋品店に辿り着くと、店の人に驚愕された。
「店長!どうしたんですか!? こんなに早く帰って来られるなんて!いつもなら真夜中とか翌日になってしまうこともザラなのに!」
「今日は優秀なナビゲーターさんがいたのよ。紹介するわ。クリスティアーノ様の新入りファンのリーシャ・ローズさんよ」
「あの……どうも、お邪魔します」
おずおずと挨拶すると、店の女性たちがわっと群がってきた。どの人もチェリーのような、ちょっと変わったオシャレな服を着ている。
洋品店も個人の店にしては結構な規模で、扱っている服や小物も皆、個性的で魅力的なものばかりだった。
「あなた、可愛いわね。こんな娘、ウチの町にいたかしら?」
「でもファッションがちょっと野暮ったいわね。いかにも平凡な町娘って感じで。せっかくの素材がファッションのせいで霞んでるわ」
「デザインが古くさ過ぎるのよ。ウチの技術でアレンジすれば……」
いきなりファション・チェックを始められて、どうしたら良いのか分からずにいると、チェリーが助けてくれた。
「アナタ達、他人のファッションをとやかく言わない!そもそもこの娘は店のお客さんじゃなくて私のお客さんなんだからね!」
チェリーが追い払うように手を振ると、店員さんたちはつまらなさそうな顔で仕事に戻っていった。
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