だから、私はただの姉の引き立て役なんですってば!

子爵令嬢、カルロッタは容姿、能力共に平々凡々。社交界でも浮くことなく、むしろ溶け込んでいた。姉の引き立て役をしながらも、ごく普通の、どこにでもいる令嬢として振る舞っていた。
そして、これからも──振る舞っていく、はず、だったのに。

「やぁ、カルロッタ」
「……あはー。ごきげんよう、王子殿下」

リベリオ王子に目をつけられました。
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