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第十章 Leck mich im Arsch
庭で
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薔薇の花を鋏で切っていた大洗氏が、
「どうしたんだい?」
と聞いてきた。
通常、素っ裸になるのなんて、お風呂に入る時だけだ。その時は、一人だし、お風呂という特別に囲われた空間で、誰にも見られない、誰にも侵入されない、と思うからこそ、衣服を脱いで、無防備な姿になれるのだ。
トイレだって、普段は、服を着ているわけだし。それに、お尻を人に見られたり、排泄行為をじろじろ見られることもない。
人に裸を見られるだけでも緊張するのに、お風呂場以外の空間で真っ裸というのは、落ち着かない。
部屋で、服を脱いでオナニーすることはあるけど……。その時は興奮してるからだし、それだって、素っ裸ではないし。潤みたいに、素っ裸でしてみたことは、まだない。でも、布団の中で、こっそり素っ裸になったことはある……。その時は、それだけで興奮してしまった。そしてぼんやり潤のような面影を思い浮かべながらした。あの時は、まだ潤と、こんなことになるなんて、思いもよらなかった。十分前だって、まさか真っ裸で庭に出るとは思いもよらなかった。
などと考えていたら、少し変な気分になってきた。いけない。裸なんだから、すぐにアソコの変化がばれてしまう。
とにかく、素っ裸でいるのは、それだけで刺激的で、かなり興奮することだった。家の中ですらなく、夕べのように夜の暗闇の中でというわけでもなく、明るい午前の清々しい空気の中で素っ裸なのは、健康的なのか退廃的なのか、よくわからない。
「古代ギリシャの少年たちのようだね。裸で健康的だ」
大洗氏は言った。健康的か。裸足教育どころじゃないよ。スパルタ市民じゃないんだから。まさにスパルタ教育。
素っ裸で明るい庭にいるのは、非日常的すぎる。ただでさえ恥ずかしいのに、瑶のお尻には水が仕込まれていて、さっきから、いろいろ気を紛らわしてはいるが、今にも出そうなのだ。水が出ないように、瑶は内股の、そろそろ歩きになってしまっていた。
「瑤君が、お尻に入れた水を出したいんだって」
潤が、大洗氏にストレートに告げたので、瑶は、恥ずかしくて、逃げ出したくなった。
「いいね、見せてもらおうか」
大洗氏は言った。
「えええー」
瑶は思わず言ってしまった。
「でも、恥ずかしいんだって」
潤が説明してくれた。
「ふふ、ますますいいね。初々しい子は、好きだよ」
大洗氏は言った。潤は、少し不安気な顔になって大洗氏に尋ねた。
「俺は、初々しくない?」
「潤は特別だ。さっきの反応は、とても良かったよ。淫乱な子も好きだよ」
と大洗氏はフォローした。
「俺は、淫乱な子?」
潤は、聞いた。
「可愛い子だよ」
大洗氏は、不安そうな潤に重ねて言った。
「本当?」
潤は、信じられないようだ。
「俺のこと嫌いじゃない?」
「友達のエッチなお漏らしを見せてくれたら、好きになるよ」
「そうか。じゃあ、がんばる」
潤は、簡単に手なずけられた。そのやりとりを見て、瑶は、潤は条件付きの愛しか知らないんだろうな、と哀れに思った。だから、潤は、いつも不安定で、ビクビクしているのか。
解離していると、ビクビクしているようには見えないけれど。逆に、肝が据わっていて、動じないように見えたりした。でも、ただ魂が抜けてるだけだったりした。潤といっしょにいて、潤の反応が時々鈍く、不自然になるのでわかった。潤は、子ども返りする時も、たびたびあった。誰でも、子どもの時は、人格形成の途上なので、そういうことはよくあることのようだったが。
でも、本来の潤は、豊かでパワーに満ち溢れていて、きっともっと素晴らしいに違いないと瑶は思った。こんな悲惨で救いようのない変態な人たちに育てられて、健気にも、これだけ適応して必死に生きてるんだから立派だと思った。潤本来の生命力、生きる力を、砂漠の植物が、地下の水脈まで長い長い根っこを必死でのばすように、必死で養い保って生きているんだろうと思った。潤は、潤なりに必死で、全然間違っていなくて、こんな環境で、潤のような能力や容姿の魅力があったら、こうなってしまうんだろうと、瑶は同情と共感をした。そして友人として心配していて、どうしたら、いいんだろうと思っていた。違う。同情や共感や心配のような、上っ面の感覚じゃなくて、潤の思いを、瑶は、そのまま感じていた。
感じていたけど、当面の瑶の肉体と精神における一大事は、瑶のお尻に注入された液体の排出だ。
「そこで、漏らしてごらん」
大洗氏は、言った。
「可愛い子たちに、花をあげるよ」
大洗氏は、トゲを取り除いた濃いピンクの中輪の薔薇の花を、瑶と潤の耳にはさんだ。薔薇の甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「いい匂い」
瑶も潤も、不安がほぐれて、互いに微笑んだ。薔薇の花を耳にはさんだ潤は、奇妙に両性具有的で、魅惑的だった。
「瑤、可愛い」
潤は、薔薇を挿頭(かざし)にした瑶を見て、にっこりして言った。潤は瑶を抱きしめるようにして、大洗氏にお尻を向けさせた。
「恥ずかしい」
瑶は、潤の耳元で言った。潤は、瑶にキスをしてくれた。潤は、瑶の背中を優しく撫でた。
「可愛い」
潤は、そう言いながら、瑶の背骨と背骨周りの繊細な神経の部分のコリを気を流してほぐすかのように、性感帯を開発するように、そっと触れるか触れないかのようなタッチで撫でていった。心をとかすような潤の甘い声、大きな手の優しい動き。うっとりして、肛門括約筋の緊張が解けてしまいそうだった。
「あ、潤……」
ついに、ふっと一瞬、力が抜けた。たらっと生暖かい感触とともに、液体が瑶の敏感な内股を流れた。
「ああっ……」
慌てて、肛門をしめたが遅く漏れてしまっていた。瑶は大洗氏の目の前で、お尻を向けて、立ったまま漏らしてしまったのだ。
「は、恥ずかしい……」
瑶は潤の肩にしがみついて、がたがた震えた。生理的に我慢しているのと、恥辱と、失敗の恐怖と、なぜか快感のような甘い感じで、瑶の唇は、わなわなと震え、脚もガクガクと震えた。記憶にない幼い日、トイレトレーニングに失敗して、叱られた時のような強い羞恥。親の期待に応えられなかった悲しみや失望や無力感、罰せられることへの恐怖感。助けようと思っているのに、親の仕事を増やしてしまった悲しみと、でもそれで、かまってもらえるという喜び。叱られても、かまってもらえる、甘い喜び。甘えたい気持ち。お漏らししちゃった。恥ずかしさと、屈辱と、羞恥と、失敗感に、うちのめされながらも、甘えて、叱られながらも、赤ちゃんのようにかまってもらえることを期待する、甘い気持ち。競争相手の男親を出し抜いて、女親を瑶に注目させることに成功した喜び。記憶とも想像ともつかない気持ちが出てきた。
「潤、恥ずかしいよ、潤」
瑶は、潤の肩に額をすりつけたいところだが、同じ身長なので、そうはいかなかった。譲になら、譲とは身長差があるので、額を肩にすりつけて、広い胸に抱かれて甘えられるのに、という思いが頭をかすめた。圧倒的な力に身をゆだねる喜びよ。
「全部出して」
潤が、瑶の濡れたお尻を触って、漏れた量を確かめるようにしながら、耳元でささやいた。
「恥ずかしい」
瑶は、震えながら、下を向いて、潤の肩に顔を埋めるようにした。
「できるよ」
「いやっ」
瑶は、恥ずかしさに、かたく目をつぶると共に、肛門も、水を漏らさないように、ぎゅっとしめた。
「力を抜いて」
しかし、潤にお尻を撫でられると、またふっと力が抜けてしまった。
「はあっ……」
ぶしゃあ、とお尻と腿と脚が濡れていった。腿を伝う温まった水の感触。敏感なところを舐めるようにつたい落ちていく。
「気持ちいい……」
瑶は、放出の快感に耐えるように、いまだ緊張に縮めた手を、ぶるぶると潤の肩に置いていた。脚をつたう、液体の流れを感じる皮膚の感覚。快感に耐えるために、ぎゅっとつぶっていた目の緊張した額と頬の筋肉が、しだいに快感物質に支配されてゆるんでいき、やがて、うっとりと、目を閉じているかのようになった。
「どうしたんだい?」
と聞いてきた。
通常、素っ裸になるのなんて、お風呂に入る時だけだ。その時は、一人だし、お風呂という特別に囲われた空間で、誰にも見られない、誰にも侵入されない、と思うからこそ、衣服を脱いで、無防備な姿になれるのだ。
トイレだって、普段は、服を着ているわけだし。それに、お尻を人に見られたり、排泄行為をじろじろ見られることもない。
人に裸を見られるだけでも緊張するのに、お風呂場以外の空間で真っ裸というのは、落ち着かない。
部屋で、服を脱いでオナニーすることはあるけど……。その時は興奮してるからだし、それだって、素っ裸ではないし。潤みたいに、素っ裸でしてみたことは、まだない。でも、布団の中で、こっそり素っ裸になったことはある……。その時は、それだけで興奮してしまった。そしてぼんやり潤のような面影を思い浮かべながらした。あの時は、まだ潤と、こんなことになるなんて、思いもよらなかった。十分前だって、まさか真っ裸で庭に出るとは思いもよらなかった。
などと考えていたら、少し変な気分になってきた。いけない。裸なんだから、すぐにアソコの変化がばれてしまう。
とにかく、素っ裸でいるのは、それだけで刺激的で、かなり興奮することだった。家の中ですらなく、夕べのように夜の暗闇の中でというわけでもなく、明るい午前の清々しい空気の中で素っ裸なのは、健康的なのか退廃的なのか、よくわからない。
「古代ギリシャの少年たちのようだね。裸で健康的だ」
大洗氏は言った。健康的か。裸足教育どころじゃないよ。スパルタ市民じゃないんだから。まさにスパルタ教育。
素っ裸で明るい庭にいるのは、非日常的すぎる。ただでさえ恥ずかしいのに、瑶のお尻には水が仕込まれていて、さっきから、いろいろ気を紛らわしてはいるが、今にも出そうなのだ。水が出ないように、瑶は内股の、そろそろ歩きになってしまっていた。
「瑤君が、お尻に入れた水を出したいんだって」
潤が、大洗氏にストレートに告げたので、瑶は、恥ずかしくて、逃げ出したくなった。
「いいね、見せてもらおうか」
大洗氏は言った。
「えええー」
瑶は思わず言ってしまった。
「でも、恥ずかしいんだって」
潤が説明してくれた。
「ふふ、ますますいいね。初々しい子は、好きだよ」
大洗氏は言った。潤は、少し不安気な顔になって大洗氏に尋ねた。
「俺は、初々しくない?」
「潤は特別だ。さっきの反応は、とても良かったよ。淫乱な子も好きだよ」
と大洗氏はフォローした。
「俺は、淫乱な子?」
潤は、聞いた。
「可愛い子だよ」
大洗氏は、不安そうな潤に重ねて言った。
「本当?」
潤は、信じられないようだ。
「俺のこと嫌いじゃない?」
「友達のエッチなお漏らしを見せてくれたら、好きになるよ」
「そうか。じゃあ、がんばる」
潤は、簡単に手なずけられた。そのやりとりを見て、瑶は、潤は条件付きの愛しか知らないんだろうな、と哀れに思った。だから、潤は、いつも不安定で、ビクビクしているのか。
解離していると、ビクビクしているようには見えないけれど。逆に、肝が据わっていて、動じないように見えたりした。でも、ただ魂が抜けてるだけだったりした。潤といっしょにいて、潤の反応が時々鈍く、不自然になるのでわかった。潤は、子ども返りする時も、たびたびあった。誰でも、子どもの時は、人格形成の途上なので、そういうことはよくあることのようだったが。
でも、本来の潤は、豊かでパワーに満ち溢れていて、きっともっと素晴らしいに違いないと瑶は思った。こんな悲惨で救いようのない変態な人たちに育てられて、健気にも、これだけ適応して必死に生きてるんだから立派だと思った。潤本来の生命力、生きる力を、砂漠の植物が、地下の水脈まで長い長い根っこを必死でのばすように、必死で養い保って生きているんだろうと思った。潤は、潤なりに必死で、全然間違っていなくて、こんな環境で、潤のような能力や容姿の魅力があったら、こうなってしまうんだろうと、瑶は同情と共感をした。そして友人として心配していて、どうしたら、いいんだろうと思っていた。違う。同情や共感や心配のような、上っ面の感覚じゃなくて、潤の思いを、瑶は、そのまま感じていた。
感じていたけど、当面の瑶の肉体と精神における一大事は、瑶のお尻に注入された液体の排出だ。
「そこで、漏らしてごらん」
大洗氏は、言った。
「可愛い子たちに、花をあげるよ」
大洗氏は、トゲを取り除いた濃いピンクの中輪の薔薇の花を、瑶と潤の耳にはさんだ。薔薇の甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「いい匂い」
瑶も潤も、不安がほぐれて、互いに微笑んだ。薔薇の花を耳にはさんだ潤は、奇妙に両性具有的で、魅惑的だった。
「瑤、可愛い」
潤は、薔薇を挿頭(かざし)にした瑶を見て、にっこりして言った。潤は瑶を抱きしめるようにして、大洗氏にお尻を向けさせた。
「恥ずかしい」
瑶は、潤の耳元で言った。潤は、瑶にキスをしてくれた。潤は、瑶の背中を優しく撫でた。
「可愛い」
潤は、そう言いながら、瑶の背骨と背骨周りの繊細な神経の部分のコリを気を流してほぐすかのように、性感帯を開発するように、そっと触れるか触れないかのようなタッチで撫でていった。心をとかすような潤の甘い声、大きな手の優しい動き。うっとりして、肛門括約筋の緊張が解けてしまいそうだった。
「あ、潤……」
ついに、ふっと一瞬、力が抜けた。たらっと生暖かい感触とともに、液体が瑶の敏感な内股を流れた。
「ああっ……」
慌てて、肛門をしめたが遅く漏れてしまっていた。瑶は大洗氏の目の前で、お尻を向けて、立ったまま漏らしてしまったのだ。
「は、恥ずかしい……」
瑶は潤の肩にしがみついて、がたがた震えた。生理的に我慢しているのと、恥辱と、失敗の恐怖と、なぜか快感のような甘い感じで、瑶の唇は、わなわなと震え、脚もガクガクと震えた。記憶にない幼い日、トイレトレーニングに失敗して、叱られた時のような強い羞恥。親の期待に応えられなかった悲しみや失望や無力感、罰せられることへの恐怖感。助けようと思っているのに、親の仕事を増やしてしまった悲しみと、でもそれで、かまってもらえるという喜び。叱られても、かまってもらえる、甘い喜び。甘えたい気持ち。お漏らししちゃった。恥ずかしさと、屈辱と、羞恥と、失敗感に、うちのめされながらも、甘えて、叱られながらも、赤ちゃんのようにかまってもらえることを期待する、甘い気持ち。競争相手の男親を出し抜いて、女親を瑶に注目させることに成功した喜び。記憶とも想像ともつかない気持ちが出てきた。
「潤、恥ずかしいよ、潤」
瑶は、潤の肩に額をすりつけたいところだが、同じ身長なので、そうはいかなかった。譲になら、譲とは身長差があるので、額を肩にすりつけて、広い胸に抱かれて甘えられるのに、という思いが頭をかすめた。圧倒的な力に身をゆだねる喜びよ。
「全部出して」
潤が、瑶の濡れたお尻を触って、漏れた量を確かめるようにしながら、耳元でささやいた。
「恥ずかしい」
瑶は、震えながら、下を向いて、潤の肩に顔を埋めるようにした。
「できるよ」
「いやっ」
瑶は、恥ずかしさに、かたく目をつぶると共に、肛門も、水を漏らさないように、ぎゅっとしめた。
「力を抜いて」
しかし、潤にお尻を撫でられると、またふっと力が抜けてしまった。
「はあっ……」
ぶしゃあ、とお尻と腿と脚が濡れていった。腿を伝う温まった水の感触。敏感なところを舐めるようにつたい落ちていく。
「気持ちいい……」
瑶は、放出の快感に耐えるように、いまだ緊張に縮めた手を、ぶるぶると潤の肩に置いていた。脚をつたう、液体の流れを感じる皮膚の感覚。快感に耐えるために、ぎゅっとつぶっていた目の緊張した額と頬の筋肉が、しだいに快感物質に支配されてゆるんでいき、やがて、うっとりと、目を閉じているかのようになった。
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