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第三章
潤校長 4
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「あのこと……」
瑤の口から幼き日の過ち、二人の性交について言及されて、三十代の若き校長の顔も熱くなった。
いつもは、業務に徹していて、生徒から教師、後援者たちまで、誰にでも感じのいい、大人らしい潤だったが、瑤の前で、急に、めちゃくちゃだった子ども時代のあの頃の潤にかえる思いがした。
「あの時は……あれ以来、恋は、していない」
「恋?」
瑤が、聞きとがめた。
「あ、いや、あの時も恋じゃなかったかもしれない。ただ行為をしただけで。でも、ただ、君に、気持ちいいことをしてあげようと思って、それが好きな人にすることだって、間違って教えられていたから……。もちろん今では、それが間違っていたと知っているし、生徒にもそんなことは、教えていないよ?」
「もし生徒にいかがわしい嘘を教えていたら、ぶん殴って引っ立てて財産没収するよ」
瑤は笑った。
「そんなこと教えたりしないよ……時々、ぐらぐらするけど」
「え?」
瑤の笑顔がさめて、怪訝そうに、眉をひそめた。
「どういうこと?」
「あ、いや、なんでもない」
潤は、独身をかたく守り、品行も方正にして、街に外出すらほとんどしないほど注意していたが、実は、いまだに異常な性的幻想に悩まされていた。
幼い時期にしたセックスが忘れられなかったのだ。
瑤の口から幼き日の過ち、二人の性交について言及されて、三十代の若き校長の顔も熱くなった。
いつもは、業務に徹していて、生徒から教師、後援者たちまで、誰にでも感じのいい、大人らしい潤だったが、瑤の前で、急に、めちゃくちゃだった子ども時代のあの頃の潤にかえる思いがした。
「あの時は……あれ以来、恋は、していない」
「恋?」
瑤が、聞きとがめた。
「あ、いや、あの時も恋じゃなかったかもしれない。ただ行為をしただけで。でも、ただ、君に、気持ちいいことをしてあげようと思って、それが好きな人にすることだって、間違って教えられていたから……。もちろん今では、それが間違っていたと知っているし、生徒にもそんなことは、教えていないよ?」
「もし生徒にいかがわしい嘘を教えていたら、ぶん殴って引っ立てて財産没収するよ」
瑤は笑った。
「そんなこと教えたりしないよ……時々、ぐらぐらするけど」
「え?」
瑤の笑顔がさめて、怪訝そうに、眉をひそめた。
「どういうこと?」
「あ、いや、なんでもない」
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