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第十六章
片想い 7
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なので、潤は、とても祝福されて生まれたのだ、潤が生まれたとき、みんなとても喜んだのだ、と倫子は潤に伝えた。
それで潤は、よく覚えていない、いつも放っておかれたような気がする、いつももっといっしょにいたいのに、寂しさを我慢していた、という印象のある親に対して、少し緊張がほぐれる思いがした。
叔父から聞くのとはまた違う、潤の両親像を聞くのは楽しかった。
倫子の方も、大好きな千代子姉さんの遺児である潤を、大事に思っているようだった。
千代子姉さんに似てとても綺麗、千代子姉さんに似て賢いのね、と何をしても、褒められた。
倫子は家族の男どもに崇められていたので誰かが特別扱いされると他の者から叩かれた。
第一の犠牲者が昴だった。
偏屈な昴は、なぜか倫子と気が合っていたので、叔父から疎まれるようになったらしい。
昴は、大学生になったら一人暮らしがしたいと言いだした。
一人暮らしは、だめだと言われたので、昴は、潤と結託しようとした。
昴は、潤をそそのかし、潤は、言いくるめられた。
昴に「俺が家事をやるから」と言われて潤は承諾した。
潤と昴が結託したことで、実家から離れてのマンション暮らしが実現した。
潤は、学校から近い方がいいぞと昴にそそのかされ、親にそのように希望したので、潤の高校から徒歩5分くらいのマンションの一部屋が購入された。
昴は、以来実家にほとんど帰っていなかった。
それで潤は、よく覚えていない、いつも放っておかれたような気がする、いつももっといっしょにいたいのに、寂しさを我慢していた、という印象のある親に対して、少し緊張がほぐれる思いがした。
叔父から聞くのとはまた違う、潤の両親像を聞くのは楽しかった。
倫子の方も、大好きな千代子姉さんの遺児である潤を、大事に思っているようだった。
千代子姉さんに似てとても綺麗、千代子姉さんに似て賢いのね、と何をしても、褒められた。
倫子は家族の男どもに崇められていたので誰かが特別扱いされると他の者から叩かれた。
第一の犠牲者が昴だった。
偏屈な昴は、なぜか倫子と気が合っていたので、叔父から疎まれるようになったらしい。
昴は、大学生になったら一人暮らしがしたいと言いだした。
一人暮らしは、だめだと言われたので、昴は、潤と結託しようとした。
昴は、潤をそそのかし、潤は、言いくるめられた。
昴に「俺が家事をやるから」と言われて潤は承諾した。
潤と昴が結託したことで、実家から離れてのマンション暮らしが実現した。
潤は、学校から近い方がいいぞと昴にそそのかされ、親にそのように希望したので、潤の高校から徒歩5分くらいのマンションの一部屋が購入された。
昴は、以来実家にほとんど帰っていなかった。
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