潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第十六章

源氏物語 2 caution

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『源氏物語の何がエグいんだよ?』

潤は尋ねた。

『だって、若紫はまずいだろ。幼女をさらうんだから。で、自分好みに育てて、育ったらヤるとか』

『さらうって言っても、親戚の子だし、後ろ盾になってやったってことじゃないの?』

潤は言った。

平安時代の宮廷社会だからってのもあるけど、現代でも、言えそうだと潤は思った。

有力者の後ろ盾は、あったほうが有利だと叔父も日ごろ言っていたから。

そして、

(叔父様だって、親戚の俺を自分好みに育てて、ヤッてるし)

と思った。

紫の上は、たぶん初潮後にヤられてるけど、俺の場合、精通前からだもんな。

まあ、でも男のが、成長遅いし。

思春期に入る年齢が遅いからな。

だから、早くヤりたかったんだろう、と思った。

つまり、自分が、成長する前からヤられてるのは、男だからだろうと思っていた。

叔父様は、基本的には、美少年が好きって言ってたから。

『いや、それだけでもヤバいんだけど、その幼女が、自分の好きな人に似てるから、とかの理由なんだよな』

それのどこがまずいのか、潤は、わからなかった。

叔父様だって、好きな人に似てるから、俺を気に入っているわけだし。

『それのどこがヤバい?』

潤が真顔で聞くと、集まっていた、4~5人の男子生徒らが、どっと笑った。
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