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第十五章 晩餐にて
無抵抗、無表情
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潤は、けして抵抗しなかった。
唇が、強く親指に引っ張られていたけれど、無表情なままだった。
おじ様の、少し乱暴な、強い摩擦に、唇が、強い少しよじれているのに。
おじ様の、なすがままになっていた。
外からは、見えないけれど、痛々しい、傷だらけの潤。
満身創痍の潤。
その傷の多くは、おじ様本人によって、つけられたであろうに、
その潤を、哀れむように、しかし、片手で、扱っていた。
潤は、全身で受けとめているのに、全身の傷が疼くであろうに、おじ様は、右手の指先で、潤を哀れんだ。
その非対称の哀れさ。
不条理。
無力感。
圧倒的な力の差が、潤の、抵抗する気力を削いでいるのだろうと思われた。
無気力。
諦め。
ニヒリズム。
虚無。
おじ様のもたらす
退廃、退嬰。
そこに僕が、
希望
をもたらせたらいいな。
潤は、おじ様に対して、抵抗したり、怒りを表したりしたことも、あっただろう。
潤の怒りが、潤の、人を寄せつけない、人を信じない、信用しない態度にあらわれていた。
潤は、僕を3度も窒息させようとした。
発作的に。
首に手をかけたり、お湯に沈めたりした。
潤は、ただの、SMプレイのふりをして謝ってきたけれども、それだけじゃないだろう。
怒り。
表現されない怒りが、僕に対して、爆発したのだろう。
僕なら弱いから。
僕が潤を愛しているという弱味。
僕なら許してくれるという甘え。
不条理な。
唇が、強く親指に引っ張られていたけれど、無表情なままだった。
おじ様の、少し乱暴な、強い摩擦に、唇が、強い少しよじれているのに。
おじ様の、なすがままになっていた。
外からは、見えないけれど、痛々しい、傷だらけの潤。
満身創痍の潤。
その傷の多くは、おじ様本人によって、つけられたであろうに、
その潤を、哀れむように、しかし、片手で、扱っていた。
潤は、全身で受けとめているのに、全身の傷が疼くであろうに、おじ様は、右手の指先で、潤を哀れんだ。
その非対称の哀れさ。
不条理。
無力感。
圧倒的な力の差が、潤の、抵抗する気力を削いでいるのだろうと思われた。
無気力。
諦め。
ニヒリズム。
虚無。
おじ様のもたらす
退廃、退嬰。
そこに僕が、
希望
をもたらせたらいいな。
潤は、おじ様に対して、抵抗したり、怒りを表したりしたことも、あっただろう。
潤の怒りが、潤の、人を寄せつけない、人を信じない、信用しない態度にあらわれていた。
潤は、僕を3度も窒息させようとした。
発作的に。
首に手をかけたり、お湯に沈めたりした。
潤は、ただの、SMプレイのふりをして謝ってきたけれども、それだけじゃないだろう。
怒り。
表現されない怒りが、僕に対して、爆発したのだろう。
僕なら弱いから。
僕が潤を愛しているという弱味。
僕なら許してくれるという甘え。
不条理な。
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