潤 閉ざされた楽園

第十五章 晩餐にて

ミイラ取り

前立腺を刺激すると、気持ちいいって潤が言ってたけれど、僕は、それを、まだ、やってもらっていなかった。

入り口だけで。

指でも、できるみたいだけど……。

すごく、気持ちいいんだろうか？

こんな、潤みたいに、狂ったように、求めるようになってしまうんだろうか？

薬物摂取みたいで、怖かった。

一度手を出したら、二度と戻れないんじゃなかろうか？

こんなに、潤のように、乱れて、欲しくて、苦しくなってしまうんだろうか？

怖い。

でも、僕のお尻の貞操は、まだ、かろうじて守られていた。

入り口をいじっただけなら、まだ、癖になったり、しないよね？

僕は、少し不安だった。

お尻をいじらないと、いけなくなったらどうしよう。

潤なんて、お尻と口と同時に責められないといけないって、言われてたよな。

だんだん強い刺激でないと、物足りなくなるというのが、怖い。

脳内麻薬も薬物といっしょだもんな。

こんなことしていて、僕も、大丈夫だろうか？

でも、お尻には、まだ入れられてないから。

前立腺を中から刺激するのも、経験ないから。

だから、まだ大丈夫。

きっと引き返せる。

ミイラ取りが、ミイラにならないようにしなくちゃ。

でも、潤から、求められたら？

おじ様から、譲から、誘われたら？