潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第十五章 晩餐にて

着替え2

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体育の後の、汗ばんだ、互いの体臭。

「潤、お前、なんかいい匂いするな?」

誰かが、潤の胸元に鼻を埋めてくんくんする。

「なんかつけてるのか?」

「いいや、何も」

潤は答える。

「なんなんだよ、お前、違反」

「何も、つけてないよ」

「男を狂わせる違反」

「なんだよそれ」

「俺、別にゲイじゃないけど、お前には、がまんならない!」

そう言って誰かは潤の体育着を脱がせる。

「お前の乳首、なんかいやらしい」

「なんかって何だよ」

「男の癖に、違反だ」

「ワイシャツ着るから、どけよ」

「まだ、着させない」

「みんなが見てるから、早く着たいんだよ」

「みんな見たいんだよ、潤の裸を」

「男の裸見てもしょうがないだろ?」

「わかってないな、潤のは特別だ」

「なあ、潤って、乳首感じるの?」

他の生徒が口を出す。

「俺のワイシャツかせよ」

「潤って、どこが性感帯?」

「なあ、どこが気持ちいいの?」

人が群がってくる。

「何やってるの?」

「着替えてるだけ、返せよ、ワイシャツ」

「潤の匂いする」

「お前、嗅ぐなよ、変態」

「潤の匂い嗅ぐと勃起する」

「うそ?  それって末期じゃねえ?」

「なんか、フェロモンでてそう」

「触らせてよ」

「吸わせて」

「舐めたい」

「潤と、やりたい」

「どさくさにまぎれて、何言った?」
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