潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

文字の大きさ
上 下
131 / 366
第十五章 晩餐にて

噛み締める

しおりを挟む
 叔父さまの代わりに、誰が、こういう行為で、俺を慰めてくれるっていうんだ?

と潤は思った。

 そんな相手をどうやって探せばいい? 

 従兄の譲ですら、ものたりないのに。譲の場合、大きさは、ものたりないどころか、むしろ大きすぎて苦痛なんだけど。まあ、それはそれで、向こうがそれを、嗜虐的に楽しんでいるからいいんだけど。

 譲の友達や後輩、マッチョな筋肉質の肉体に組み敷かれるのも悪くはなかったけれど、粗野で武骨なのは、あまり趣味ではなかった。
 肉体的な満足を求めているのなら、それでいいじゃないか、と思うかもしれないけれど、潤の求めるセックスは、もっと美的なものだった。

 潤の先輩たちは、子どもすぎて、お話にならなかった。彼らは、セックスに関して言えば、はっきり言って、下手だった。下手ですめばまだましで、怪我をさせられるんじゃないかと、気が気でなくて、心底楽しめなかった。

 その点、叔父さまは、さじ加減を知っているから、絶対、危険なことや、痛すぎること、治らないような跡がついたり、怪我をしたりするようなことはしなかった。
 いつも、ギリギリのところをしてくれた。そういうさじ加減は、説明が難しかった。


 潤は、そんなことを考えながら、肉を噛んだ。

 柔らかい肉は、血の味がする。

「初めて、フェラチオをした時も、そんな風に眉をしかめて、嫌そうに、難しい顔をしていたね」

叔父さまは、潤を見つめて、愛おしそうに言った。

「でも、口にたまった先走りの液と唾液の混じったものを、お前は、ごくりと飲みこんだ」

叔父さまの、挑発することばに、潤はむらむらした。

潤は、噛み締めた肉をごくりと飲み込んだ。

「よくできた。いい子だよ」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

学園の卒業パーティーで卒業生全員の筆下ろしを終わらせるまで帰れない保険医

ミクリ21
BL
学園の卒業パーティーで、卒業生達の筆下ろしをすることになった保険医の話。 筆下ろしが終わるまで、保険医は帰れません。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

処理中です...