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男だからって
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「で、誰に相談するの?」
「親だよ」
「えっ、男から告白されたって言うの?」
「うん」
「俺に告白されたって言う?」
「そのつもりだけど、言ったらなんか困ることでもあるの?」
「うん」
「ってことは、みんなにも内緒?」
「うん」
「男同士だから?」
「それもあるけど、そうじゃなくても、俺、つきあってる人の名前とか人に言わないよ。勝平にも言ってないだろう?」
「みんなに言いふらすわけじゃなくて、相談するだけだよ。つきあうことになったら、報告もすると思う」
「ふーん」
「もし、克樹君が、他の子とつきあうことになったら、僕に言うでしょ?」
「うん、それはね」
「つきあう前に、告られて、どうしようかなあっていう時、僕に言う?」
「うーん、どうだろう?」
「克樹君が誰にも言わないのって、一週間で飽きちゃっても、大丈夫なようにじゃない?」
「飽きるわけじゃないよ。なんか、ちょっと違うかも、って思うから別れるんだよ」
「でさ、また違う子と付き合えるようにさ」
「お互い、あんまり、うわさとかにならない方がいいからだよ。前、誰とつきあってたとか」
「だから、すぐ別れるからでしょ?」
「だって、今からつきあって、一生つきあうとか、結婚とかないんじゃない? うちの親とか40くらいで結婚したし」
「でも、する人もいると思う」
「俺の場合、それは、ないね」
「ひどいー」
「なんで? べつにつきあっても、なんにもしないって言ってるのに」
「僕なんか、つきあってもいないのに、克樹君に、いっぱいエッチなことされたよー」
「だって、勝平は男だから、俺と同じような感覚かなあと思ったんだよ。それに、勝平だって、ノリノリだったし」
「克樹君、そういう理由で、僕とつきあうとか言い出したわけ?」
「そういう理由って?」
「僕が男だから、何したっていい、みたいな」
「何したっていい、なんて思ってないよ。ちゃんとしてもいい? って許可とってるだろう?」
「いきなりキスされたよ?」
「ごめん。そのことは、もう謝ったじゃないかー」
「むぅ。男だから、少しくらい無理やりしてもいいみたいに」
「無理やりなんか、してないよぉ」
「男だから、傷つかないとか思わないでよね?」
「思ってないよ、だって、俺だって男だもん」
「男だから、すぐ、やらせてくれそうとか思ってるでしょ?」
「まあ、男同士だから、いいでしょ? みたいな気持ちはあるかも」
「ほらぁ。やっぱなあ。だから、ひっかかるんだよなあ」
「何が?」
「男同士だから、深い意味ないっていうか、ただやりたいだけじゃないかって」
「んー、勝平は、何を求めてるわけ?」
「求めているっていうか、やりたいから、やるだけっていうのはイヤなの」
「めんどくせー」
「ほら、男同士だったら、めんどくさくないと思ったから、僕に、つきあってとか言ったんじゃないの?」
「んー、まあ、確かに、そういう面はあるなあ」
「それが嫌なの」
「ふーん」
「それが気になるから、うんいいよ、つきあう、って気持ちになれないの」
「うーん」
「親だよ」
「えっ、男から告白されたって言うの?」
「うん」
「俺に告白されたって言う?」
「そのつもりだけど、言ったらなんか困ることでもあるの?」
「うん」
「ってことは、みんなにも内緒?」
「うん」
「男同士だから?」
「それもあるけど、そうじゃなくても、俺、つきあってる人の名前とか人に言わないよ。勝平にも言ってないだろう?」
「みんなに言いふらすわけじゃなくて、相談するだけだよ。つきあうことになったら、報告もすると思う」
「ふーん」
「もし、克樹君が、他の子とつきあうことになったら、僕に言うでしょ?」
「うん、それはね」
「つきあう前に、告られて、どうしようかなあっていう時、僕に言う?」
「うーん、どうだろう?」
「克樹君が誰にも言わないのって、一週間で飽きちゃっても、大丈夫なようにじゃない?」
「飽きるわけじゃないよ。なんか、ちょっと違うかも、って思うから別れるんだよ」
「でさ、また違う子と付き合えるようにさ」
「お互い、あんまり、うわさとかにならない方がいいからだよ。前、誰とつきあってたとか」
「だから、すぐ別れるからでしょ?」
「だって、今からつきあって、一生つきあうとか、結婚とかないんじゃない? うちの親とか40くらいで結婚したし」
「でも、する人もいると思う」
「俺の場合、それは、ないね」
「ひどいー」
「なんで? べつにつきあっても、なんにもしないって言ってるのに」
「僕なんか、つきあってもいないのに、克樹君に、いっぱいエッチなことされたよー」
「だって、勝平は男だから、俺と同じような感覚かなあと思ったんだよ。それに、勝平だって、ノリノリだったし」
「克樹君、そういう理由で、僕とつきあうとか言い出したわけ?」
「そういう理由って?」
「僕が男だから、何したっていい、みたいな」
「何したっていい、なんて思ってないよ。ちゃんとしてもいい? って許可とってるだろう?」
「いきなりキスされたよ?」
「ごめん。そのことは、もう謝ったじゃないかー」
「むぅ。男だから、少しくらい無理やりしてもいいみたいに」
「無理やりなんか、してないよぉ」
「男だから、傷つかないとか思わないでよね?」
「思ってないよ、だって、俺だって男だもん」
「男だから、すぐ、やらせてくれそうとか思ってるでしょ?」
「まあ、男同士だから、いいでしょ? みたいな気持ちはあるかも」
「ほらぁ。やっぱなあ。だから、ひっかかるんだよなあ」
「何が?」
「男同士だから、深い意味ないっていうか、ただやりたいだけじゃないかって」
「んー、勝平は、何を求めてるわけ?」
「求めているっていうか、やりたいから、やるだけっていうのはイヤなの」
「めんどくせー」
「ほら、男同士だったら、めんどくさくないと思ったから、僕に、つきあってとか言ったんじゃないの?」
「んー、まあ、確かに、そういう面はあるなあ」
「それが嫌なの」
「ふーん」
「それが気になるから、うんいいよ、つきあう、って気持ちになれないの」
「うーん」
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