93 / 382
第七章 第二の問題
イケメン教師、生徒に買春容疑をかけられ校長に笑われる
しおりを挟む
校長は、じっと宮本の目を見て聞いた。
「昨日の話にでてきた、君の友人というのは、村田悪照のことだろう」
昨日、宮本は、友人が持っていた動画がどうのと言っていた。
「はい……」
宮本は、村田だと返事をするのに、躊躇するようすだった。
「昨日、彼、校長室に呼び出されていましたよね」
宮本は、観念したように、答えた。
「ああ、そうだね」
校長は、何もかも知っているというように、うなずいて見せた。そして、
「よく、話してくれた」
と宮本をねぎらった。
校長は、テーブルごしに、腕をのばして、宮本の肩をたたいた。前かがみになって、うつむいていた宮本は、身体を、びくっとさせた。
校長は、宮本を見て、口を開いた。
「では、いよいよ、二つ目の問題に移ろう」
宮本は、顔をあげた。緊張した顔つきだった。
「君のうったえによると、小坂先生が、生徒と関係しているという話だったな」
宮本の手は自分の膝がしらをつかみ、目は、じいっと、校長の口もとを見ていた。
「その生徒というのも、村田悪照のことか?」
校長の問いに、宮本は、答えた。
「そうです……」
宮本の、のどもとが動いた。宮本の手が、膝をつかんで制服にしわがよった。
宮本は、小坂の方を見ることは、なかった。
「そして、小坂先生が、村田悪照の保護者……と?」
校長は、テーブルの上に置いた報告書を手でめくって、目だけ宮本の顔を見て聞いた。
小坂は、緊張で胃がひきつるのを感じた。小坂は、報告書の中身は見せてもらっていなかった。
「はい、金銭的な関係にあるようです」
宮本は、身体をこわばらせたまま、答えた。
「つまり?」
校長が、先をうながした。
「お金を渡す代わりに……」
宮本は、言いにくそうにした。目をふせて、ちらっと小坂の、ひざのあたりに視線を走らせた。小坂のようすをうかがっているようだった。
小坂は、ひざの上で、こぶしを握りしめた。
校長が、宮本のことばを、引きついだ。
「小坂君が、買春をしていると」
校長のことばに宮本がうなずいた。
「買う方の」
校長は、たたみかけるようにたずねた。
「村田君から聞いた話によると、そのようです」
校長に確認されて、だんだん自信なさげになってきた宮本が、答えた。宮本の答えに、校長は、ついにというように、笑い出した。
「それは面白いね」
校長は、がまんしきれない、といったふうに笑った。
「いや、すまない、笑ったりして」
と宮本に謝っていたが、宮本は、下を向いて、怒ったように、口をとがらせて、顔を赤くしていた。
「だって、小坂君にそんな甲斐性があったなんてねえ」
校長は、ソファの背もたれに腕をかけて、小坂を振り返った。
「先生、つつしんでください。不謹慎です」
小坂は、校長の笑いをたしなめた。
「君、自分の非行を指摘されたわりには、いやに冷静だな。なにか言いたいことはないのか」
校長が、ニヤつきながら小坂に聞いた。
「ありますが、まずは宮本君の意見を聞きましょう」
小坂は、宮本の手前、つとめて冷静に答えた。
だが、校長は、くすくす笑いをやめてくれなかった。よほど、その話題が気に入ったのか、いつまでも、話題を引っ張る。
「小坂君が売る方の売春をしているというなら話は、わかるが」
校長は、ニヤニヤと嬉しそうに小坂を見て言った。
「いかにも、その方が、君に、似合うじゃないか」
「校長……!」
小坂は、校長を横目でにらんだ。
「昨日の話にでてきた、君の友人というのは、村田悪照のことだろう」
昨日、宮本は、友人が持っていた動画がどうのと言っていた。
「はい……」
宮本は、村田だと返事をするのに、躊躇するようすだった。
「昨日、彼、校長室に呼び出されていましたよね」
宮本は、観念したように、答えた。
「ああ、そうだね」
校長は、何もかも知っているというように、うなずいて見せた。そして、
「よく、話してくれた」
と宮本をねぎらった。
校長は、テーブルごしに、腕をのばして、宮本の肩をたたいた。前かがみになって、うつむいていた宮本は、身体を、びくっとさせた。
校長は、宮本を見て、口を開いた。
「では、いよいよ、二つ目の問題に移ろう」
宮本は、顔をあげた。緊張した顔つきだった。
「君のうったえによると、小坂先生が、生徒と関係しているという話だったな」
宮本の手は自分の膝がしらをつかみ、目は、じいっと、校長の口もとを見ていた。
「その生徒というのも、村田悪照のことか?」
校長の問いに、宮本は、答えた。
「そうです……」
宮本の、のどもとが動いた。宮本の手が、膝をつかんで制服にしわがよった。
宮本は、小坂の方を見ることは、なかった。
「そして、小坂先生が、村田悪照の保護者……と?」
校長は、テーブルの上に置いた報告書を手でめくって、目だけ宮本の顔を見て聞いた。
小坂は、緊張で胃がひきつるのを感じた。小坂は、報告書の中身は見せてもらっていなかった。
「はい、金銭的な関係にあるようです」
宮本は、身体をこわばらせたまま、答えた。
「つまり?」
校長が、先をうながした。
「お金を渡す代わりに……」
宮本は、言いにくそうにした。目をふせて、ちらっと小坂の、ひざのあたりに視線を走らせた。小坂のようすをうかがっているようだった。
小坂は、ひざの上で、こぶしを握りしめた。
校長が、宮本のことばを、引きついだ。
「小坂君が、買春をしていると」
校長のことばに宮本がうなずいた。
「買う方の」
校長は、たたみかけるようにたずねた。
「村田君から聞いた話によると、そのようです」
校長に確認されて、だんだん自信なさげになってきた宮本が、答えた。宮本の答えに、校長は、ついにというように、笑い出した。
「それは面白いね」
校長は、がまんしきれない、といったふうに笑った。
「いや、すまない、笑ったりして」
と宮本に謝っていたが、宮本は、下を向いて、怒ったように、口をとがらせて、顔を赤くしていた。
「だって、小坂君にそんな甲斐性があったなんてねえ」
校長は、ソファの背もたれに腕をかけて、小坂を振り返った。
「先生、つつしんでください。不謹慎です」
小坂は、校長の笑いをたしなめた。
「君、自分の非行を指摘されたわりには、いやに冷静だな。なにか言いたいことはないのか」
校長が、ニヤつきながら小坂に聞いた。
「ありますが、まずは宮本君の意見を聞きましょう」
小坂は、宮本の手前、つとめて冷静に答えた。
だが、校長は、くすくす笑いをやめてくれなかった。よほど、その話題が気に入ったのか、いつまでも、話題を引っ張る。
「小坂君が売る方の売春をしているというなら話は、わかるが」
校長は、ニヤニヤと嬉しそうに小坂を見て言った。
「いかにも、その方が、君に、似合うじゃないか」
「校長……!」
小坂は、校長を横目でにらんだ。
0
お気に入りに追加
2,440
あなたにおすすめの小説
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
【BL-R18】敗北勇者への快楽調教
ぬお
BL
※ほぼ性的描写です
人間の国々を脅かす魔王を討伐するために単身魔王の城へ乗り込んだ勇者。だが、魔王の圧倒的な力に敗北し、辱めを受けてしまうのだった。
※この話の続編はこちらです。
↓ ↓ ↓
https://www.alphapolis.co.jp/novel/17913308/135450151
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
公開凌辱される話まとめ
たみしげ
BL
BLすけべ小説です。
・性奴隷を飼う街
元敵兵を性奴隷として飼っている街の話です。
・玩具でアナルを焦らされる話
猫じゃらし型の玩具を開発済アナルに挿れられて啼かされる話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる