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第三章 箱庭編
箱庭ⅩⅡ 五年前②〜ドニオの視点から
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竜族、それはかつて神と地上の覇を争った種族。もはやおとぎ話の登場人物でしかない存在の名前に、アルエットは耳を疑った。
「竜族……実在したのか!」
「ワシもあの子から聞いた時にゃ腰を抜かしたよ。どこで出会ったのか、今までどこに暮らし隠れていたのか、他にも竜族の生き残りは存在するのか……質問は尽きなかった。」
「それで、竜は何と?」
「彼女とは"竜の牙"で出会った。私はそこに身を隠していたがある日致命傷を負い、彼女に助けられたのだ。同胞は……私の知る限りでは存在しない、と彼は教えてくれたよ。」
「竜の牙ですって!?」
アムリスが急に大きな声をあげ、勢いよく椅子から立ち上がる。
「そうか……教会の子じゃと、知っておるのかもしれんのう」
「アムリス、知ってるの?」
「はい。竜の牙とはアタラクシアを囲む山脈のことです。かつて神々が竜族との争いに勝利したとき、生き残りの竜族を最も激しかった戦場跡とされる現アタラクシアの地下に封じ、地上に信仰の本拠を建てることで蓋をしたと言われています。」
「つまり、シャガラの父親はその封印から抜け出して、ドニオさんの娘さんと結ばれた……ということ?」
アルエットの質問にアムリスは少し思案し、首を振った。
「いえ……その場合教会のアラートが反応するはずです。少なくとも10数年前にそのような事例はありません。むしろ、その竜族の方は初めから封印などされていない可能性が高いと思います。」
「封印されていない竜族がいるの!?」
「はい。教会の手配書の中に何個か、その時代の遺物が残り続けていました。そして、シャガラ君と同じ苗字の竜族の大物が一人、その中にいました。」
「その大物って?」
アルエット達は固唾を呑んでアムリスの言葉を待つ。
「竜族の王の五男、アマト・ズメイです。」
「アマト・ズメイ……竜族の王子ねぇ。」
「アムリスさん、なんで今まで黙ってたんです?シャガラさんが名乗った時から気付いてたんじゃありませんか?」
ガステイルはアムリスに問い詰めるように尋ねる。アムリスは俯きながら
「すみません……記憶が曖昧だったのと、たまたま苗字が一致しただけで血縁関係があるとは思えなかったんです。」
と謝罪する。
「ガステイル。あまりアムリスを責めてやるな。街でたまたま会っただけの子供が竜族の末裔だとは流石に思わないでしょう。」
「それもそうですね。すみません。」
「アマト・ズメイか……まさか神代の伝承でしか語られぬ者が生きておるとはな……いや、まだ彼がそうだったと決まったわけではないんじゃが。」
ドニオはそう言い、ガステイルのお茶が無くなっているのを見つけると、カップを回収し台所に戻っていった。
「そうなると、シャガラ君の両親が早死にしたのが気になりますね。」
「確かに、神代から生き続けている竜族が急死するとはなかなか考えにくい。むしろ子供を置いて失踪したと考える方が自然……」
「いや、彼は間違いなく死んだよ。」
台所からポットとガステイルのカップを持って現れたドニオは、言葉を続ける。
「ワシと娘とシャガラの三人で死に目を看取っておる。妙なことを遺しておったよ。」
「妙な遺言?」
「シャガラに向かってのう。何か困ったときは身体に力を入れて……妖羽化と唱えなさい、と。」
「妖羽化だって!?」
アルエットが机をバンと叩き、身体を乗り出す。
「妖羽化って、魔族の技じゃないんですか!?」
「元々は、竜族が人に擬態している形態を解除する呪文じゃと。それを魔族が強化形態の橋渡しとしてアレンジさせたのが今の妖羽化なんじゃよ。名前は同じでも全くの別物じゃの。」
ドニオの説明を聞き、アムリスはハッとして呟く。
「もしかして、ルーグさんの仮説の通り、妖羽化したシャガラさんが暴走したんじゃ……。」
アムリスの推測に、ドニオは目を半分伏せながら答える。
「正解じゃよ。五年前、ワシへのいじめに怒り狂ったシャガラが竜に変身し、ガニオの全てを焼き払ったんじゃ。」
三人は顔を引き攣らせ、ごくりと息を呑む。
「ワシは後悔したよ……もともと父親が死に母親も流行病で亡くしたシャガラの様子を見るため、必要以上にガニオでの商売を広げたんじゃ。そこで買った恨みなぞ、シャガラが無事に生きていくためなら軽いものじゃと思っておった。無理にでも着いてこようとするシャガラを止める勇気もないくせに、大それたことはするもんじゃないのう。一頻り暴れ終わったシャガラは、人間の姿に戻ると深い眠りについたよ。街の人間は全滅だった。」
ドニオは震える手でカップを掴み、口元に持っていく。水面に映る自身の顔をしばらく見つめ、お茶を飲むことなくカップを戻し、話を続けた。
「ワシではとてもどうしようもなかったんじゃ……眠っているシャガラを連れてギェーラに帰ると、家の前に修道服の女がおった。」
「え……修道女……?」
「見た目は20代くらいに見えたのう。その女はワシを見るなりこう言ったんじゃ……『やり直す力が欲しくないですかぁ?』と。藁にもすがる思いでな、ワシは食い気味にはいと答えた。すると女は首元から青い石がついたネックレスを取り出してワシに渡したんじゃ。」
そう言って、ドニオは首元のネックレスを、先の宝石が見えるように取り出した。
「この石を身につけた途端、魔力が際限なく湧き始めた。これだけの魔力があれば、とワシは一計を案じたのじゃ……ワシの傀儡魔法で、滅びる前のガニオを再現しようとな。」
アムリスとガステイルは言葉を失う。アルエットは少し考える素振りをみせ、
「……なるほどな。ヴェレットの家の前で聞いた自在に動く人形は、お前の力だけじゃ作れないって意味だったわけだ。」
と言葉を続ける。ドニオはその通りと言わんばかりに首を縦に振る。
「定型の会話文……傀儡魔法の古文書によるとアルゴリズムと言うらしいのじゃが、そのアルゴリズムを全ての人形に埋め込み、人間の可動域に設定した動作回路を取り付けていったんじゃ。建物のミニチュアを用意するのも含め、寝ずに三日かかったのう。シャガラが起きたのもそれくらいじゃったから、ギリギリ間に合ったってところかの。そうして、ワシは人形で再現した今のガニオを作り、シャガラをそこに繋ぎ留めた。奇しくも、シャガラの先祖の竜族と同じようにのう……。」
ドニオはそう言い、お茶を一気に飲み干した。
「ドニオさん……そのシスターの名前って、クリステラ・バートリーではないですか?」
ドニオは図星だと言わんばかりの顔をし、微笑みながらアムリスに告げた。
「む?お知り合いかい?もしも会うことがあれば、ギェーラのドニオがその節は世話になったと言っておったと伝えておいてくれんかね。」
「え?いや、その人は……」
突如、地鳴りがアムリスの答えを遮った。ガニオの方角から劈く雄叫び。
「まさか……!」
四人は全く同じ嫌な予感を覚え、ドニオの家を飛び出した。
「竜族……実在したのか!」
「ワシもあの子から聞いた時にゃ腰を抜かしたよ。どこで出会ったのか、今までどこに暮らし隠れていたのか、他にも竜族の生き残りは存在するのか……質問は尽きなかった。」
「それで、竜は何と?」
「彼女とは"竜の牙"で出会った。私はそこに身を隠していたがある日致命傷を負い、彼女に助けられたのだ。同胞は……私の知る限りでは存在しない、と彼は教えてくれたよ。」
「竜の牙ですって!?」
アムリスが急に大きな声をあげ、勢いよく椅子から立ち上がる。
「そうか……教会の子じゃと、知っておるのかもしれんのう」
「アムリス、知ってるの?」
「はい。竜の牙とはアタラクシアを囲む山脈のことです。かつて神々が竜族との争いに勝利したとき、生き残りの竜族を最も激しかった戦場跡とされる現アタラクシアの地下に封じ、地上に信仰の本拠を建てることで蓋をしたと言われています。」
「つまり、シャガラの父親はその封印から抜け出して、ドニオさんの娘さんと結ばれた……ということ?」
アルエットの質問にアムリスは少し思案し、首を振った。
「いえ……その場合教会のアラートが反応するはずです。少なくとも10数年前にそのような事例はありません。むしろ、その竜族の方は初めから封印などされていない可能性が高いと思います。」
「封印されていない竜族がいるの!?」
「はい。教会の手配書の中に何個か、その時代の遺物が残り続けていました。そして、シャガラ君と同じ苗字の竜族の大物が一人、その中にいました。」
「その大物って?」
アルエット達は固唾を呑んでアムリスの言葉を待つ。
「竜族の王の五男、アマト・ズメイです。」
「アマト・ズメイ……竜族の王子ねぇ。」
「アムリスさん、なんで今まで黙ってたんです?シャガラさんが名乗った時から気付いてたんじゃありませんか?」
ガステイルはアムリスに問い詰めるように尋ねる。アムリスは俯きながら
「すみません……記憶が曖昧だったのと、たまたま苗字が一致しただけで血縁関係があるとは思えなかったんです。」
と謝罪する。
「ガステイル。あまりアムリスを責めてやるな。街でたまたま会っただけの子供が竜族の末裔だとは流石に思わないでしょう。」
「それもそうですね。すみません。」
「アマト・ズメイか……まさか神代の伝承でしか語られぬ者が生きておるとはな……いや、まだ彼がそうだったと決まったわけではないんじゃが。」
ドニオはそう言い、ガステイルのお茶が無くなっているのを見つけると、カップを回収し台所に戻っていった。
「そうなると、シャガラ君の両親が早死にしたのが気になりますね。」
「確かに、神代から生き続けている竜族が急死するとはなかなか考えにくい。むしろ子供を置いて失踪したと考える方が自然……」
「いや、彼は間違いなく死んだよ。」
台所からポットとガステイルのカップを持って現れたドニオは、言葉を続ける。
「ワシと娘とシャガラの三人で死に目を看取っておる。妙なことを遺しておったよ。」
「妙な遺言?」
「シャガラに向かってのう。何か困ったときは身体に力を入れて……妖羽化と唱えなさい、と。」
「妖羽化だって!?」
アルエットが机をバンと叩き、身体を乗り出す。
「妖羽化って、魔族の技じゃないんですか!?」
「元々は、竜族が人に擬態している形態を解除する呪文じゃと。それを魔族が強化形態の橋渡しとしてアレンジさせたのが今の妖羽化なんじゃよ。名前は同じでも全くの別物じゃの。」
ドニオの説明を聞き、アムリスはハッとして呟く。
「もしかして、ルーグさんの仮説の通り、妖羽化したシャガラさんが暴走したんじゃ……。」
アムリスの推測に、ドニオは目を半分伏せながら答える。
「正解じゃよ。五年前、ワシへのいじめに怒り狂ったシャガラが竜に変身し、ガニオの全てを焼き払ったんじゃ。」
三人は顔を引き攣らせ、ごくりと息を呑む。
「ワシは後悔したよ……もともと父親が死に母親も流行病で亡くしたシャガラの様子を見るため、必要以上にガニオでの商売を広げたんじゃ。そこで買った恨みなぞ、シャガラが無事に生きていくためなら軽いものじゃと思っておった。無理にでも着いてこようとするシャガラを止める勇気もないくせに、大それたことはするもんじゃないのう。一頻り暴れ終わったシャガラは、人間の姿に戻ると深い眠りについたよ。街の人間は全滅だった。」
ドニオは震える手でカップを掴み、口元に持っていく。水面に映る自身の顔をしばらく見つめ、お茶を飲むことなくカップを戻し、話を続けた。
「ワシではとてもどうしようもなかったんじゃ……眠っているシャガラを連れてギェーラに帰ると、家の前に修道服の女がおった。」
「え……修道女……?」
「見た目は20代くらいに見えたのう。その女はワシを見るなりこう言ったんじゃ……『やり直す力が欲しくないですかぁ?』と。藁にもすがる思いでな、ワシは食い気味にはいと答えた。すると女は首元から青い石がついたネックレスを取り出してワシに渡したんじゃ。」
そう言って、ドニオは首元のネックレスを、先の宝石が見えるように取り出した。
「この石を身につけた途端、魔力が際限なく湧き始めた。これだけの魔力があれば、とワシは一計を案じたのじゃ……ワシの傀儡魔法で、滅びる前のガニオを再現しようとな。」
アムリスとガステイルは言葉を失う。アルエットは少し考える素振りをみせ、
「……なるほどな。ヴェレットの家の前で聞いた自在に動く人形は、お前の力だけじゃ作れないって意味だったわけだ。」
と言葉を続ける。ドニオはその通りと言わんばかりに首を縦に振る。
「定型の会話文……傀儡魔法の古文書によるとアルゴリズムと言うらしいのじゃが、そのアルゴリズムを全ての人形に埋め込み、人間の可動域に設定した動作回路を取り付けていったんじゃ。建物のミニチュアを用意するのも含め、寝ずに三日かかったのう。シャガラが起きたのもそれくらいじゃったから、ギリギリ間に合ったってところかの。そうして、ワシは人形で再現した今のガニオを作り、シャガラをそこに繋ぎ留めた。奇しくも、シャガラの先祖の竜族と同じようにのう……。」
ドニオはそう言い、お茶を一気に飲み干した。
「ドニオさん……そのシスターの名前って、クリステラ・バートリーではないですか?」
ドニオは図星だと言わんばかりの顔をし、微笑みながらアムリスに告げた。
「む?お知り合いかい?もしも会うことがあれば、ギェーラのドニオがその節は世話になったと言っておったと伝えておいてくれんかね。」
「え?いや、その人は……」
突如、地鳴りがアムリスの答えを遮った。ガニオの方角から劈く雄叫び。
「まさか……!」
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