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虹色の階段
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そのカラフルな国では、青色の階段に、霜が焼けたような色の空、灰色に青が混ざったような雲に、広い世界が見えた。
ある九月の晴れた日のこと。一人の商人が入国してきた。
そのとき、長い雨が降った。門から門へ次々と流れ出し、門番が小さくした放屁が何倍にも臭くなる。顔を赤らめた門番は別として、ほとんどの人は、何日経っても止まないこの雨に、そろそろ青い顔をしている時分だった。
また一人の商人が入国してきた。リヴリアーナ・ファザンドだ。若い商人だが、質のいい肉を売るというので大評判の男だ。しかし、その青い瞳に、何が隠されているのか。それは永遠の謎だった。
「私がこの雨を晴れさせてあげよう」
事情を聞いたリヴがいった。
そして何やら呪文を唱えだした。その国の人は知らなかったが、その国にいた日本人曰く、日本の日蓮宗のお経とよく似ていたと伝わっている。
*
空はすっきり晴れた。しかし今度は暑くなった。動く太陽が近づいてきたのだ。
かくして金星に人はいなくなり、人は近くにあった青い星に移住する計画を立てた。
その時星と星の間を跨ぐ大きな爆発が起きた。
金星に住んでいた人はみんないなくなった。動物も……いや、動物は、一人だけいた。犬と鳥がまざったような、変な動物だった。
この動物がのちに子孫を残して、リヴたちのような人間が生きる。そしてこの動物こそ、呪文のことを残した生物、始祖鳥だった。
ある九月の晴れた日のこと。一人の商人が入国してきた。
そのとき、長い雨が降った。門から門へ次々と流れ出し、門番が小さくした放屁が何倍にも臭くなる。顔を赤らめた門番は別として、ほとんどの人は、何日経っても止まないこの雨に、そろそろ青い顔をしている時分だった。
また一人の商人が入国してきた。リヴリアーナ・ファザンドだ。若い商人だが、質のいい肉を売るというので大評判の男だ。しかし、その青い瞳に、何が隠されているのか。それは永遠の謎だった。
「私がこの雨を晴れさせてあげよう」
事情を聞いたリヴがいった。
そして何やら呪文を唱えだした。その国の人は知らなかったが、その国にいた日本人曰く、日本の日蓮宗のお経とよく似ていたと伝わっている。
*
空はすっきり晴れた。しかし今度は暑くなった。動く太陽が近づいてきたのだ。
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その時星と星の間を跨ぐ大きな爆発が起きた。
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