78 / 111
72話 魔法の国では
しおりを挟む
「久しぶりのオズワルドだね」
「本当ですね。でも大丈夫ですかね? 前回無茶苦茶しちゃいましたけど」
前回というのはマイの結婚騒動だ。その時に第3王子との決闘をしてマイは勝ったのだがごねた第3王子からリュウガがマイを奪い去って逃走しているのだ。
「大丈夫だよ。遠隔通信装置の件でお父さんと会ってるけど第3王子は性根を叩き直すために隣国で衛兵として働いてるしあたしの事は話題になったけど新しい魔法で逃走した事にしてくれたって」
「だったら安心して入国出来ますね」
こうして2人は何の問題もなく入国を果たすのだった。
「それでどうします?」
「まずは実家に挨拶がてら協力要請だね」
と予定を決めてクルルガ家へと向かうのであった。
「お久しぶりです」
「良く来たな。父上は王様に呼ばれて今はいないが夕方には戻る筈だ。部屋で待ってろ。もう1人は客室を使えば良い」
「あ、ありがとうございます」
ランは客室に泊まる事になったのだが、
「すごっ! 名家は凄いな~」
客室のレベルの高さに驚く。そんな部屋にマイが入ってくる。
「お父さんが来たら神について報告をしようか」
「信じてくれますかね」
「厳しいだろうね。正直私も関係者じゃなかったら信じないけどサブマスターに会ってからはずっと信じられないような事ばかりだからね」
マイの言う通りで神が攻めてくると言われても普通は信じないだろう。それでも、
「言わない事には始まらないしね。信じて貰えないなら信じて貰えないでそれを前提として対策を立てないといけないからね」
出来ることはやっておこうという気持ちでここに来たのだ。そして帰ってきた父親と話すためにマイは部屋に来ていた。
「お久しぶりです。今回は重大なお話があって参りました」
「一体何があった? 遠隔通信装置の時よりも重要な話なのか?」
「はい。信じられないかもしれませんが神々がこの世界を滅ぼすために殲滅戦を仕掛けてきます」
自分で言っておいてなんだが絶対に信じられないような話だと改めて思う。しかし、
「ほう? 知っているのか殲滅戦が起こる事を」
どうやら知っているようであった。
「知ってるんですか?」
「さっき知ったばかりだがな。国王は未来視の魔法を使うからな。今回呼ばれた理由は5年後に起こる神々の殲滅戦についてだった」
「5年後ですか。オズワルドはどうする予定なのですか?」
「国民には伝えない。どうせ信じないからな。それに抵抗出来るだけの実力がある者がいない。防御結界の質を上げて籠城する予定だ。後は信じるかどうかは知らんが同盟国にはこの事態を知らせる予定だ」
「そうですか(それなら私たちからの進言も合わせてガラン王国も対応策を変えてくれるはず)」
事態が好転出来そうで嬉しくなる。
「それで何でお前はしっているんだ?」
「実は・・・・
自分のギルドのサブマスターが龍神の末裔である事。その末裔が神に宣戦布告された事などをマイは語った。
という訳なのです」
「なるほど。婚約騒動の時にお前を迎えに来た男か。確かに魔力がないからおかしいとは思ったが龍神の末裔とはな」
以前会った男の事を思い出す先代当主。
「お前たちはどうするのだ?」
「サブマスターは神の手がかりがあればとアステラへ。龍のウェンが他の龍に協力を要請して私はオズワルドにも協力をと思ってました」
「ふむ。しかし、厳しいだろう。相手は神だぞ?」
「そうなんですよね。現状まともに戦えるのはサブマスターと龍帝と呼ばれる龍だけです」
神との戦いにおいての最高戦力が2人だけという厳しい現状だ。
「戦力もそうだが問題はいつ攻めて来るかだ。5年後とは分かっても何月の何日かまでは分かっていないのだから」
「確かにそれだと5年後はずっと気を張っていないといけませんからね」
「まぁまだ時間はあるしじっくりと対応策を考えるとしようじゃないか」
「そうですね」
こうして話は終わり夕食を楽しく済ませるのであった。
「それでは進展があったら遠隔通信装置で」
「分かっている。身体を大事にな」
マイとランはオズワルドでの神についての話を終えてガラン王国に帰るのであった。
「本当ですね。でも大丈夫ですかね? 前回無茶苦茶しちゃいましたけど」
前回というのはマイの結婚騒動だ。その時に第3王子との決闘をしてマイは勝ったのだがごねた第3王子からリュウガがマイを奪い去って逃走しているのだ。
「大丈夫だよ。遠隔通信装置の件でお父さんと会ってるけど第3王子は性根を叩き直すために隣国で衛兵として働いてるしあたしの事は話題になったけど新しい魔法で逃走した事にしてくれたって」
「だったら安心して入国出来ますね」
こうして2人は何の問題もなく入国を果たすのだった。
「それでどうします?」
「まずは実家に挨拶がてら協力要請だね」
と予定を決めてクルルガ家へと向かうのであった。
「お久しぶりです」
「良く来たな。父上は王様に呼ばれて今はいないが夕方には戻る筈だ。部屋で待ってろ。もう1人は客室を使えば良い」
「あ、ありがとうございます」
ランは客室に泊まる事になったのだが、
「すごっ! 名家は凄いな~」
客室のレベルの高さに驚く。そんな部屋にマイが入ってくる。
「お父さんが来たら神について報告をしようか」
「信じてくれますかね」
「厳しいだろうね。正直私も関係者じゃなかったら信じないけどサブマスターに会ってからはずっと信じられないような事ばかりだからね」
マイの言う通りで神が攻めてくると言われても普通は信じないだろう。それでも、
「言わない事には始まらないしね。信じて貰えないなら信じて貰えないでそれを前提として対策を立てないといけないからね」
出来ることはやっておこうという気持ちでここに来たのだ。そして帰ってきた父親と話すためにマイは部屋に来ていた。
「お久しぶりです。今回は重大なお話があって参りました」
「一体何があった? 遠隔通信装置の時よりも重要な話なのか?」
「はい。信じられないかもしれませんが神々がこの世界を滅ぼすために殲滅戦を仕掛けてきます」
自分で言っておいてなんだが絶対に信じられないような話だと改めて思う。しかし、
「ほう? 知っているのか殲滅戦が起こる事を」
どうやら知っているようであった。
「知ってるんですか?」
「さっき知ったばかりだがな。国王は未来視の魔法を使うからな。今回呼ばれた理由は5年後に起こる神々の殲滅戦についてだった」
「5年後ですか。オズワルドはどうする予定なのですか?」
「国民には伝えない。どうせ信じないからな。それに抵抗出来るだけの実力がある者がいない。防御結界の質を上げて籠城する予定だ。後は信じるかどうかは知らんが同盟国にはこの事態を知らせる予定だ」
「そうですか(それなら私たちからの進言も合わせてガラン王国も対応策を変えてくれるはず)」
事態が好転出来そうで嬉しくなる。
「それで何でお前はしっているんだ?」
「実は・・・・
自分のギルドのサブマスターが龍神の末裔である事。その末裔が神に宣戦布告された事などをマイは語った。
という訳なのです」
「なるほど。婚約騒動の時にお前を迎えに来た男か。確かに魔力がないからおかしいとは思ったが龍神の末裔とはな」
以前会った男の事を思い出す先代当主。
「お前たちはどうするのだ?」
「サブマスターは神の手がかりがあればとアステラへ。龍のウェンが他の龍に協力を要請して私はオズワルドにも協力をと思ってました」
「ふむ。しかし、厳しいだろう。相手は神だぞ?」
「そうなんですよね。現状まともに戦えるのはサブマスターと龍帝と呼ばれる龍だけです」
神との戦いにおいての最高戦力が2人だけという厳しい現状だ。
「戦力もそうだが問題はいつ攻めて来るかだ。5年後とは分かっても何月の何日かまでは分かっていないのだから」
「確かにそれだと5年後はずっと気を張っていないといけませんからね」
「まぁまだ時間はあるしじっくりと対応策を考えるとしようじゃないか」
「そうですね」
こうして話は終わり夕食を楽しく済ませるのであった。
「それでは進展があったら遠隔通信装置で」
「分かっている。身体を大事にな」
マイとランはオズワルドでの神についての話を終えてガラン王国に帰るのであった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
【完結】いせてつ 〜TS転生令嬢レティシアの異世界鉄道開拓記〜
O.T.I
ファンタジー
レティシア=モーリスは転生者である。
しかし、前世の鉄道オタク(乗り鉄)の記憶を持っているのに、この世界には鉄道が無いと絶望していた。
…無いんだったら私が作る!
そう決意する彼女は如何にして異世界に鉄道を普及させるのか、その半生を綴る。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移
龍央
ファンタジー
高校生紺野陸はある日の登校中、車に轢かれそうな女の子を助ける。
え?助けた女の子が神様?
しかもその神様に俺が助けられたの?
助かったのはいいけど、異世界に行く事になったって?
これが話に聞く異世界転移ってやつなの?
異世界生活……なんとか、なるのかなあ……?
なんとか異世界で生活してたら、今度は犬を助けたと思ったらドラゴン?
契約したらチート能力?
異世界で俺は何かをしたいとは思っていたけど、色々と盛り過ぎじゃないかな?
ちょっと待って、このドラゴン凄いモフモフじゃない?
平凡で何となく生きていたモフモフ好きな学生が異世界転移でドラゴンや神様とあれやこれやしていくお話し。
基本シリアス少な目、モフモフ成分有りで書いていこうと思います。
女性キャラが多いため、様々なご指摘があったので念のため、タグに【ハーレム?】を追加致しました。
9/18よりエルフの出るお話になりましたのでタグにエルフを追加致しました。
1話2800文字~3500文字以内で投稿させていただきます。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載させて頂いております。
魔境暮らしの転生予言者 ~開発に携わったゲーム世界に転生した俺、前世の知識で災いを先読みしていたら「奇跡の予言者」として英雄扱いをうける~
鈴木竜一
ファンタジー
「前世の知識で楽しく暮らそう! ……えっ? 俺が予言者? 千里眼?」
未来を見通す千里眼を持つエルカ・マクフェイルはその能力を生かして国の発展のため、長きにわたり尽力してきた。その成果は人々に認められ、エルカは「奇跡の予言者」として絶大な支持を得ることになる。だが、ある日突然、エルカは聖女カタリナから神託により追放すると告げられてしまう。それは王家をこえるほどの支持を得始めたエルカの存在を危険視する王国側の陰謀であった。
国から追いだされたエルカだったが、その心は浮かれていた。実は彼の持つ予言の力の正体は前世の記憶であった。この世界の元ネタになっているゲームの開発メンバーだった頃の記憶がよみがえったことで、これから起こる出来事=イベントが分かり、それによって生じる被害を最小限に抑える方法を伝えていたのである。
追放先である魔境には強大なモンスターも生息しているが、同時にとんでもないお宝アイテムが眠っている場所でもあった。それを知るエルカはアイテムを回収しつつ、知性のあるモンスターたちと友好関係を築いてのんびりとした生活を送ろうと思っていたのだが、なんと彼の追放を受け入れられない王国の有力者たちが続々と魔境へとやってきて――果たして、エルカは自身が望むようなのんびりスローライフを送れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる