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第104話 三度登場
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「何だよ、コロ……。またここにいたのか」
「……、……」
そう言うなよ、アイラ。
俺だって、かなり困ってるんだからさ。
「どうだ、ローラ? 身体の方は……」
「アイラお姉ちゃんほどではないけど、かなり元気になったわ」
「あたし? あたしは元気が取り柄だからな」
「あたいね、もう少し元気になったら、コロとお散歩に行くの。クリス小父さんが、パン粥を全部食べられたら良いって……」
「散歩かあ……。じゃあ、もう少し良い子にしてなきゃな」
「うん。もう、ベットの上は嫌なの。あたい、もっと歩き回りたいわ」
ローラはそう言うと、俺の尻尾を掴む。
あ、よせ……。
尻尾はダメだって。
「この砦に来て三日しか経ってないのに、もうこんなに元気になったのか……」
アイラがローラを見て、呆れたように呟く。
そ、そうなんだよ。
この子、凄い回復力なんだよ。
一昨日まで、顔色だって悪かったんだよ。
それに、地下室じゃ動くどころか話すことさえほとんど出来なかったよな?
そんなローラが、今は身体を起こして俺を抱けるまでになったんだよ。
こう、何て言うか、本当に同じ子か疑うほど、顔だって活き活きしてきちゃってさ。
「あ、そうそう……。コロ、今晩、軍議があるんだってさ。あたし達も参加するようにデニール王子から言われてるから、おまえも出ろよ」
「……、……」
「まあ、あたしは出たくないんだけどな。どうせ、ドーソン将軍が自身の戦功を誇るだけだからさ」
「……、……」
「あの、ダハハハハっ、ってうざい笑いを聞かなきゃいけないのかと思うと、アホらしくてさ」
「ニャっ!」
そ、それ分かる。
あのドーソン将軍って、人を見下してて嫌な奴だよな。
だけど、敵襲が始まって三日経ったけど、ドーソン将軍の活躍で、ことごとくギュール軍を追い払ってるんだって?
まったく、最初の日であれだけ傲慢だったんだから、三日連続で追い払った今じゃどれだけ高飛車になってるか知れやしないよ。
「ダメっ! コロはあたいと一緒にいるのっ!」
「えっ?」
「コロはお散歩に行くまで、あたいの看護をするんだから」
「……、……」
あ、アイラ……。
俺、ずっとこの調子なんだよ。
ローラが放さないんだ。
だから、エイミアと一緒にいようと思うんだけど、このベットに囚われているのさ。
「きゃっ!」
え、エイミア?
どうした、何かあったか?
「お、おいっ……、びしょ濡れじゃないか、エイミア」
「……、……」
「何だ、外で雨にでも降られたか?」
「う……、ううん、そ……、そうじゃないの」
「えっ?」
「ろ……、ローラの仕業なの」
「どういうことだよ?」
「ろ……、ローラのベットに、わ……、私が近寄ると、わ……、私のところにだけ雨が降るの」
「雨……? あ、もしかして、ローラが降らせてるのか? 水のオーブの力で……」
「そ……、そうなの。わ……、私、すっかりローラに嫌われちゃったみたいなの」
お、おい……。
エイミア、そんなに濡れてちゃ風邪をひいちゃうよ。
ほら、着替えておいで。
「こらっ! ローラ、何てことをするんだ? エイミアが一生懸命看護してくれてるのが分からないのか?」
「……、……」
「それに、エイミアは優しいだろう? ローラが食べてるパン粥だって、あれは特別にエイミアが作ってくれてるんだぞ」
「……、……」
アイラはそうやって叱って見せるが、ローラはそっぽを向いて頬を膨らませている。
「な、何だよ……、あたしが言っていることが不満なのか? それとも、エイミアがローラに冷たくしたとでも言うのか?」
「ううん……」
「じゃあ、こんないたずらはしちゃダメだ。エイミアは怪我をした兵士さん達の面倒も看なきゃいけない。忙しいんだから手間をかけさせないようにしないとさ」
「だって……」
「んっ?」
「エイミアお姉ちゃんが来ると、コロがそわそわするんだモンっ!」
「え……、ええっ?」
「あたい分かるの。コロは、エイミアお姉ちゃんのところに行きたがってるって」
「……、……」
「でも、今はあたいの看護をしてくれてるんだから、ダメなの。コロはあたいと一緒にいるのっ!」
うっ……、俺のせいなのか?
ごめんよ、エイミア……。
俺の挙動がバレバレで、ローラが怒っちゃってるんだってさ。
だけど、女の子って鋭いな。
俺、ちっともそんな気はなかったんだけど……。
いつも通りにしていただけなんだよ、本当に。
あ、でも、ローラは特別鋭いのかな?
だって、水のオーブを使えるんだからさ。
普通の女の子ってわけじゃないしな。
んっ?
でも、俺も暗黒オーブを使えるけど、ちっとも鋭くないなあ……。
「アイラ殿とエイミア殿っ!」
「……、……」
「ここにおられましたか。ヘレン殿がお呼びでございます。馬車で待っておられると伝言がございましたっ!」
「……、……」
突然、若い兵士が話しに割って入ってきた。
んっ?
ヘレンが呼んでるって?
じゃあ、俺も行かなきゃ……。
馬車でってことは、何か内密な話しでもあるんだろうからな。
「ヘレンが……? 急用なのか?」
「いえ、自分はそこまでは分かりませんっ! 自分は、伝言を預かっただけですからっ!」
若い兵士は、キビキビとアイラに答える。
そう言えばこの兵士、先日、敵襲を報せてきた兵士だな。
連絡係か伝令斑にでもいるのかな?
「そっか……、じゃあ、すぐに行くよ。ローラ、悪いけど、コロも連れて行くぞ。重要な用事だと思うからさ」
「了解いたしましたっ! では、自分はこれで……」
アイラはそう言うと、ローラから俺を素早く取り上げた。
ローラ……、そんなにふくれっ面をするなよ。
すぐに戻ってくるからさ。
「だけど……」
「はっ……?」
「どうして今日は、自分……、なんて言うんだ?」
「じ、自分のことでありますかっ?」
「そうだよ……。おまえいつも、おいら……、って言っていたじゃないか」
「な、何を仰せになっておられますかっ? 自分は、伝令斑のペパードですっ!」
「ふふっ……。良いよ、そう言う演技は。あたしには分かってるよ、この間、敵襲を報せてきたときにも気がついていたんだ」
「……、……」
アイラは、若い兵士に向かってニヤリと笑いかける。
えっ?
何を言ってるんだ、アイラ。
演技って何だよ。
なあ、エイミア……。
アイラが何を言っているのか分からないよな?
「じょ……、情報屋さん?」
「……、……」
エイミアがぽつりともらす。
じょ、情報屋っ?
ま、まさか……。
ここは、厳戒態勢の砦の中なんだぞ。
いくら情報屋が神出鬼没だからって、そんなに簡単に入って来られるわけは……。
「ど、どこで分かったんですかい? アイラさんもエイミアさんも……」
「……、……」
若い兵士の口調ががらっと変わる。
こ、これって、確かに、情報屋の……。
「エイミアがどうして分かったか知らないけど、あたしは足音で気がついたんだよ」
「足音……?」
「そう、おまえは情報屋って仕事だからかもしれないけど、普通の奴よりずっと足音が小さいんだ。普段から、忍び足で歩くくせがついているんじゃないか?」
「……、……」
正体を明かされた情報屋は、悔しそうにアイラを見つめる。
うっ……。
さすが、アイラだな。
武闘の達人は、そんなことにまで気がつくのか。
「わ……、私は」
「……、……」
「じょ……、情報屋さんが、よ……、腰痛を抱えているようなので……」
「……、……」
「そ……、それを庇うように歩くので、な……、何となく分かりました」
「どうしておいらが腰痛を持っているのを……」
そこまで言うと、情報屋は愕然としたような顔で、絶句した。
……って言うか、もしかして、鈍いのは俺だけなのかな?
三人は各分野の専門家だからもちろん鋭いのだろうけど、ローラまでが鋭く感じるのは、ただ単に俺が鈍いからかな?
うーん……。
女の子って怖いな。
一番鋭いヘレンが、ここにはいないって言うのになあ……。
「……、……」
そう言うなよ、アイラ。
俺だって、かなり困ってるんだからさ。
「どうだ、ローラ? 身体の方は……」
「アイラお姉ちゃんほどではないけど、かなり元気になったわ」
「あたし? あたしは元気が取り柄だからな」
「あたいね、もう少し元気になったら、コロとお散歩に行くの。クリス小父さんが、パン粥を全部食べられたら良いって……」
「散歩かあ……。じゃあ、もう少し良い子にしてなきゃな」
「うん。もう、ベットの上は嫌なの。あたい、もっと歩き回りたいわ」
ローラはそう言うと、俺の尻尾を掴む。
あ、よせ……。
尻尾はダメだって。
「この砦に来て三日しか経ってないのに、もうこんなに元気になったのか……」
アイラがローラを見て、呆れたように呟く。
そ、そうなんだよ。
この子、凄い回復力なんだよ。
一昨日まで、顔色だって悪かったんだよ。
それに、地下室じゃ動くどころか話すことさえほとんど出来なかったよな?
そんなローラが、今は身体を起こして俺を抱けるまでになったんだよ。
こう、何て言うか、本当に同じ子か疑うほど、顔だって活き活きしてきちゃってさ。
「あ、そうそう……。コロ、今晩、軍議があるんだってさ。あたし達も参加するようにデニール王子から言われてるから、おまえも出ろよ」
「……、……」
「まあ、あたしは出たくないんだけどな。どうせ、ドーソン将軍が自身の戦功を誇るだけだからさ」
「……、……」
「あの、ダハハハハっ、ってうざい笑いを聞かなきゃいけないのかと思うと、アホらしくてさ」
「ニャっ!」
そ、それ分かる。
あのドーソン将軍って、人を見下してて嫌な奴だよな。
だけど、敵襲が始まって三日経ったけど、ドーソン将軍の活躍で、ことごとくギュール軍を追い払ってるんだって?
まったく、最初の日であれだけ傲慢だったんだから、三日連続で追い払った今じゃどれだけ高飛車になってるか知れやしないよ。
「ダメっ! コロはあたいと一緒にいるのっ!」
「えっ?」
「コロはお散歩に行くまで、あたいの看護をするんだから」
「……、……」
あ、アイラ……。
俺、ずっとこの調子なんだよ。
ローラが放さないんだ。
だから、エイミアと一緒にいようと思うんだけど、このベットに囚われているのさ。
「きゃっ!」
え、エイミア?
どうした、何かあったか?
「お、おいっ……、びしょ濡れじゃないか、エイミア」
「……、……」
「何だ、外で雨にでも降られたか?」
「う……、ううん、そ……、そうじゃないの」
「えっ?」
「ろ……、ローラの仕業なの」
「どういうことだよ?」
「ろ……、ローラのベットに、わ……、私が近寄ると、わ……、私のところにだけ雨が降るの」
「雨……? あ、もしかして、ローラが降らせてるのか? 水のオーブの力で……」
「そ……、そうなの。わ……、私、すっかりローラに嫌われちゃったみたいなの」
お、おい……。
エイミア、そんなに濡れてちゃ風邪をひいちゃうよ。
ほら、着替えておいで。
「こらっ! ローラ、何てことをするんだ? エイミアが一生懸命看護してくれてるのが分からないのか?」
「……、……」
「それに、エイミアは優しいだろう? ローラが食べてるパン粥だって、あれは特別にエイミアが作ってくれてるんだぞ」
「……、……」
アイラはそうやって叱って見せるが、ローラはそっぽを向いて頬を膨らませている。
「な、何だよ……、あたしが言っていることが不満なのか? それとも、エイミアがローラに冷たくしたとでも言うのか?」
「ううん……」
「じゃあ、こんないたずらはしちゃダメだ。エイミアは怪我をした兵士さん達の面倒も看なきゃいけない。忙しいんだから手間をかけさせないようにしないとさ」
「だって……」
「んっ?」
「エイミアお姉ちゃんが来ると、コロがそわそわするんだモンっ!」
「え……、ええっ?」
「あたい分かるの。コロは、エイミアお姉ちゃんのところに行きたがってるって」
「……、……」
「でも、今はあたいの看護をしてくれてるんだから、ダメなの。コロはあたいと一緒にいるのっ!」
うっ……、俺のせいなのか?
ごめんよ、エイミア……。
俺の挙動がバレバレで、ローラが怒っちゃってるんだってさ。
だけど、女の子って鋭いな。
俺、ちっともそんな気はなかったんだけど……。
いつも通りにしていただけなんだよ、本当に。
あ、でも、ローラは特別鋭いのかな?
だって、水のオーブを使えるんだからさ。
普通の女の子ってわけじゃないしな。
んっ?
でも、俺も暗黒オーブを使えるけど、ちっとも鋭くないなあ……。
「アイラ殿とエイミア殿っ!」
「……、……」
「ここにおられましたか。ヘレン殿がお呼びでございます。馬車で待っておられると伝言がございましたっ!」
「……、……」
突然、若い兵士が話しに割って入ってきた。
んっ?
ヘレンが呼んでるって?
じゃあ、俺も行かなきゃ……。
馬車でってことは、何か内密な話しでもあるんだろうからな。
「ヘレンが……? 急用なのか?」
「いえ、自分はそこまでは分かりませんっ! 自分は、伝言を預かっただけですからっ!」
若い兵士は、キビキビとアイラに答える。
そう言えばこの兵士、先日、敵襲を報せてきた兵士だな。
連絡係か伝令斑にでもいるのかな?
「そっか……、じゃあ、すぐに行くよ。ローラ、悪いけど、コロも連れて行くぞ。重要な用事だと思うからさ」
「了解いたしましたっ! では、自分はこれで……」
アイラはそう言うと、ローラから俺を素早く取り上げた。
ローラ……、そんなにふくれっ面をするなよ。
すぐに戻ってくるからさ。
「だけど……」
「はっ……?」
「どうして今日は、自分……、なんて言うんだ?」
「じ、自分のことでありますかっ?」
「そうだよ……。おまえいつも、おいら……、って言っていたじゃないか」
「な、何を仰せになっておられますかっ? 自分は、伝令斑のペパードですっ!」
「ふふっ……。良いよ、そう言う演技は。あたしには分かってるよ、この間、敵襲を報せてきたときにも気がついていたんだ」
「……、……」
アイラは、若い兵士に向かってニヤリと笑いかける。
えっ?
何を言ってるんだ、アイラ。
演技って何だよ。
なあ、エイミア……。
アイラが何を言っているのか分からないよな?
「じょ……、情報屋さん?」
「……、……」
エイミアがぽつりともらす。
じょ、情報屋っ?
ま、まさか……。
ここは、厳戒態勢の砦の中なんだぞ。
いくら情報屋が神出鬼没だからって、そんなに簡単に入って来られるわけは……。
「ど、どこで分かったんですかい? アイラさんもエイミアさんも……」
「……、……」
若い兵士の口調ががらっと変わる。
こ、これって、確かに、情報屋の……。
「エイミアがどうして分かったか知らないけど、あたしは足音で気がついたんだよ」
「足音……?」
「そう、おまえは情報屋って仕事だからかもしれないけど、普通の奴よりずっと足音が小さいんだ。普段から、忍び足で歩くくせがついているんじゃないか?」
「……、……」
正体を明かされた情報屋は、悔しそうにアイラを見つめる。
うっ……。
さすが、アイラだな。
武闘の達人は、そんなことにまで気がつくのか。
「わ……、私は」
「……、……」
「じょ……、情報屋さんが、よ……、腰痛を抱えているようなので……」
「……、……」
「そ……、それを庇うように歩くので、な……、何となく分かりました」
「どうしておいらが腰痛を持っているのを……」
そこまで言うと、情報屋は愕然としたような顔で、絶句した。
……って言うか、もしかして、鈍いのは俺だけなのかな?
三人は各分野の専門家だからもちろん鋭いのだろうけど、ローラまでが鋭く感じるのは、ただ単に俺が鈍いからかな?
うーん……。
女の子って怖いな。
一番鋭いヘレンが、ここにはいないって言うのになあ……。
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