47 / 129
第47話 一騎討ちへ……
しおりを挟む
「ふっ……、ふふ……」
「……、……」
「ふふふ……、ふはは、ふはははははっ!」
「何がそんなにおかしいっ!」
アリストスは、顔をゆがめたまま笑い出した。
ゴードンは、笑うアリストスを不快そうに怒鳴りつける。
「私が、裏切りのオーブを持っていると?」
「……、……」
「それでルメール宰相を操っていたと?」
「……、……」
「ふふふっ……、もしそう思うのなら、何故、私に緊縛呪を仕掛けないのです?」
「……、……」
「取り押さえて、身体をあらためれば良いじゃありませんか?」
「……、……」
アリストスは、酷薄な表情で語り続ける。
先ほどまで、あれほど貴公子然とした顔に見えたアリストスが、悪魔でも宿したかのように、陰惨な笑みを浮かべて……。
だけど、やっぱり卑怯者はそう言うだろう?
暗黒オーブ……、どうしてアリストスに緊縛呪を撃たなかったんだ?
俺みたいな戦いの初心者でもそう思うよ。
小手はあるけど、少しでもリスクは排除した方が良くないか?
「あなた方は甘いっ! 私を追い詰めれば、すべて認めて大人しく捕まるとでも思ったのですか?」
「……、……」
「それとも、王命に逆らったら、私が王宮にいられなくなるから、そんなことをしないとでも……?」
「……、……」
「ふふっ……、甘いですよ。私はこの国でなくても生きていける。そして、すでに他国に渡る準備も出来ている」
「……、……」
「私にこの大いなる力を授けてくれた、あの人の下へ……」
「……、……」
「いつでもこの国を棄てられるのですよ」
「……、……」
「ふふっ……。先ほど私を捕らえなかったことを、死ぬほど後悔していただきましょうか」
「……、……」
アリストスは、そこまで言うと、大きく後ろに飛び退いた。
「負の心に宿る精霊の御名に於いて、オーブよ目覚め聞き届けよ……」
アリストスは、酷薄な笑みを浮かべたまま、呪文を唱えだした。
「……、精霊の意志によりて、人を操る魔を召喚す。現れ来たり、力を示せっ!」
呪文が警備庁の広場に響く……。
しかし、ヘレンも、アイラも、ゴードンも、身じろぎもしない。
ただ、エイミアだけが俺を強く抱きしめ、頬を俺にすりつけたまま不安そうに震えている。
呪文を唱え終わったアリストスの額から、濃いねずみ色の煙が立ち上る。
そして、そのねずみ色の煙は球となり、大きく膨らんだ。
……って、これ、緊縛呪のグレーバージョンだな。
やっぱり、同じ闇のオーブだから似てるってことかな?
「せいっ!」
アリストスの気合い声とともに、ねずみ色の球は、音もなく高速移動を始める。
誰だ?
誰を狙ったんだ?
真っ直ぐ、俺達に向かってくるねずみ色の球……。
あ、アイラだっ!
アリストスの奴、アイラを狙ったんだ。
狙われたのを自覚したのか、アイラがわずかに動き、左腕を顔の前にかざす。
ねずみ色の球は、真っ直ぐにアイラの左腕の小手に向かうと、そのまま当たり吸収された。
「ふっ、ふははっ! アイラさえ操ってしまえば、あとは何とでもなる」
「……、……」
「アイラは確かに強い。何処の国の強者と戦わせてもひけをとらないくらいにね」
「……、……」
「さあ、アイラ……。私の言うことを聞けっ! まずは、秘密を知ったその三人を殺してしまえっ!」
「……、……」
アリストスは高笑いとともにアイラに命令した。
俺の胆が縮み上がる。
た、頼むっ!
小手よ効いていてくれっ!
「んっ? どうした、アイラ。何故、命令通りに動かない?」
思惑と違い、アイラが動こうとしないのを見て、アリストスが懐疑の声を上げる。
「ほらっ、さっさと命令通りにしろっ! オーブの命令が聞けないのか?」
「……、……」
「ま、まさか……、シュレーディンガー家の末裔だから効かないとでも言うのか? アイラが聖剣を使えるとでも?」
「……、……」
「いや……、そんなことはない。昔、デニス国王は裁きのオーブを持たない状態で操られたと聞いている。今は裁きのオーブに護られて、まったく効かないけど……」
「……、……」
「おかしい……。おいっ! アイラ、動けっ! 俺の命令通り、そいつらを殺せっ!」
「……、……」
半狂乱になるアリストスだが、アイラは命令通りにしようとはしない。
それどころか、狼狽の極に達したアリストスをにらみつけ、小首を傾げると、
「クスっ……」
と笑った。
「アリストス様……、無駄でございます」
「……、……」
ヘレンが静かに語りかけた。
アリストスは目を見開いて、ヘレンの方を向く。
「私達は暗黒オーブに護られております。ですので、あなたの裏切りのオーブは効きません」
「なっ、何ぃっ!」
「あなた様は仰られましたわね、何故、緊縛呪をアリストス様に撃たなかったのかと……」
「……、……」
「それは、暗黒オーブがあなた様を撃たないことを選択したからです。暗黒オーブの意志なのです」
「暗黒オーブの意志?」
「はい……。それに、あなた様が魔術を使っても無駄なことを、暗黒オーブ自身が分かっていたからでございます」
「……、……」
ヘレンは変わらず静かに語り続ける。
「暗黒オーブは、私達に教えてくれようとしたのでしょう。あなた様の背後に、もっと大きな力が働いていることを……。このロマーリア王国を無きものにしようと画策する者がいることを……」
「……、……」
「そのことを、アリストス様自身の口から語らせたかったので、暗黒オーブは敢えてあなただけを自由にし、あなた様の油断を誘ったのでしょう」
「……、……」
「私は、最初から疑問に思っていたのです。新たなオーブがこの王宮にあり、デニス国王陛下の意に背こうとしているのなら、何処からそれが王宮内にもたらされたのかを……」
「……、……」
「はからずも、あなた様はその疑問に答えて下さいました。他国の人なのですね? その裏切りのオーブを授けた人は……」
「……、……」
「お聞きいたします。誰なのです? その、大いなる力を授けてくれたあの人……、とは?」
「……、……」
「お答えになって下さい、アリストス親衛隊隊長様っ!」
「くっ……!」
ヘレンの厳しい追及に、アリストスが急にきびすを返す。
そして、自身の乗ってきた馬に向かって走り出した。
「させるかよっ!」
予期していたのか、アイラがその後を追い、すぐに追いつくと、馬に乗りかけたアリストスの尻をハイキックで蹴り上げた。
蹴りを食らい、バランスを崩し馬の向こうに落ちるアリストス……。
その身体に、さらに一撃加えようと、アイラがサッカーボールでも蹴るような蹴り放つ。
「ざっ……」
しかし、アリストスは辛うじてそれを避けた。
海老のように地面を擦って飛び退いたのだ……。
そして、二人の間に入った馬に阻まれて追撃出来ないアイラを確認しながら、素早く立つと、腰の剣をスラリと抜いた。
「アイラっ! 私も親衛隊の隊長だっ! 尋常に勝負しろっ!」
アリストスは、そう甲高い声で言い放つと、馬の陰から出て、アイラと正面から対峙する。
油断なくアリストスをにらみつけるアイラ……。
「ふんっ……、尋常な勝負だと? 何を言ってやがる。馬に乗って逃げようとしたくせに……。それに、魔術が効かなくて、もうそれしか手段がないんだろう?」
「うるさいっ! このアリストス、おまえみたいな小娘に遅れはとらんからそう思えっ!」
「上等だよっ! あんたは、あたしに負けたら死ぬほどキツイ拷問が待ってるんだ。死ぬ気でかかって来いっ!」
「……、……」
「……、……」
「ふふふ……、ふはは、ふはははははっ!」
「何がそんなにおかしいっ!」
アリストスは、顔をゆがめたまま笑い出した。
ゴードンは、笑うアリストスを不快そうに怒鳴りつける。
「私が、裏切りのオーブを持っていると?」
「……、……」
「それでルメール宰相を操っていたと?」
「……、……」
「ふふふっ……、もしそう思うのなら、何故、私に緊縛呪を仕掛けないのです?」
「……、……」
「取り押さえて、身体をあらためれば良いじゃありませんか?」
「……、……」
アリストスは、酷薄な表情で語り続ける。
先ほどまで、あれほど貴公子然とした顔に見えたアリストスが、悪魔でも宿したかのように、陰惨な笑みを浮かべて……。
だけど、やっぱり卑怯者はそう言うだろう?
暗黒オーブ……、どうしてアリストスに緊縛呪を撃たなかったんだ?
俺みたいな戦いの初心者でもそう思うよ。
小手はあるけど、少しでもリスクは排除した方が良くないか?
「あなた方は甘いっ! 私を追い詰めれば、すべて認めて大人しく捕まるとでも思ったのですか?」
「……、……」
「それとも、王命に逆らったら、私が王宮にいられなくなるから、そんなことをしないとでも……?」
「……、……」
「ふふっ……、甘いですよ。私はこの国でなくても生きていける。そして、すでに他国に渡る準備も出来ている」
「……、……」
「私にこの大いなる力を授けてくれた、あの人の下へ……」
「……、……」
「いつでもこの国を棄てられるのですよ」
「……、……」
「ふふっ……。先ほど私を捕らえなかったことを、死ぬほど後悔していただきましょうか」
「……、……」
アリストスは、そこまで言うと、大きく後ろに飛び退いた。
「負の心に宿る精霊の御名に於いて、オーブよ目覚め聞き届けよ……」
アリストスは、酷薄な笑みを浮かべたまま、呪文を唱えだした。
「……、精霊の意志によりて、人を操る魔を召喚す。現れ来たり、力を示せっ!」
呪文が警備庁の広場に響く……。
しかし、ヘレンも、アイラも、ゴードンも、身じろぎもしない。
ただ、エイミアだけが俺を強く抱きしめ、頬を俺にすりつけたまま不安そうに震えている。
呪文を唱え終わったアリストスの額から、濃いねずみ色の煙が立ち上る。
そして、そのねずみ色の煙は球となり、大きく膨らんだ。
……って、これ、緊縛呪のグレーバージョンだな。
やっぱり、同じ闇のオーブだから似てるってことかな?
「せいっ!」
アリストスの気合い声とともに、ねずみ色の球は、音もなく高速移動を始める。
誰だ?
誰を狙ったんだ?
真っ直ぐ、俺達に向かってくるねずみ色の球……。
あ、アイラだっ!
アリストスの奴、アイラを狙ったんだ。
狙われたのを自覚したのか、アイラがわずかに動き、左腕を顔の前にかざす。
ねずみ色の球は、真っ直ぐにアイラの左腕の小手に向かうと、そのまま当たり吸収された。
「ふっ、ふははっ! アイラさえ操ってしまえば、あとは何とでもなる」
「……、……」
「アイラは確かに強い。何処の国の強者と戦わせてもひけをとらないくらいにね」
「……、……」
「さあ、アイラ……。私の言うことを聞けっ! まずは、秘密を知ったその三人を殺してしまえっ!」
「……、……」
アリストスは高笑いとともにアイラに命令した。
俺の胆が縮み上がる。
た、頼むっ!
小手よ効いていてくれっ!
「んっ? どうした、アイラ。何故、命令通りに動かない?」
思惑と違い、アイラが動こうとしないのを見て、アリストスが懐疑の声を上げる。
「ほらっ、さっさと命令通りにしろっ! オーブの命令が聞けないのか?」
「……、……」
「ま、まさか……、シュレーディンガー家の末裔だから効かないとでも言うのか? アイラが聖剣を使えるとでも?」
「……、……」
「いや……、そんなことはない。昔、デニス国王は裁きのオーブを持たない状態で操られたと聞いている。今は裁きのオーブに護られて、まったく効かないけど……」
「……、……」
「おかしい……。おいっ! アイラ、動けっ! 俺の命令通り、そいつらを殺せっ!」
「……、……」
半狂乱になるアリストスだが、アイラは命令通りにしようとはしない。
それどころか、狼狽の極に達したアリストスをにらみつけ、小首を傾げると、
「クスっ……」
と笑った。
「アリストス様……、無駄でございます」
「……、……」
ヘレンが静かに語りかけた。
アリストスは目を見開いて、ヘレンの方を向く。
「私達は暗黒オーブに護られております。ですので、あなたの裏切りのオーブは効きません」
「なっ、何ぃっ!」
「あなた様は仰られましたわね、何故、緊縛呪をアリストス様に撃たなかったのかと……」
「……、……」
「それは、暗黒オーブがあなた様を撃たないことを選択したからです。暗黒オーブの意志なのです」
「暗黒オーブの意志?」
「はい……。それに、あなた様が魔術を使っても無駄なことを、暗黒オーブ自身が分かっていたからでございます」
「……、……」
ヘレンは変わらず静かに語り続ける。
「暗黒オーブは、私達に教えてくれようとしたのでしょう。あなた様の背後に、もっと大きな力が働いていることを……。このロマーリア王国を無きものにしようと画策する者がいることを……」
「……、……」
「そのことを、アリストス様自身の口から語らせたかったので、暗黒オーブは敢えてあなただけを自由にし、あなた様の油断を誘ったのでしょう」
「……、……」
「私は、最初から疑問に思っていたのです。新たなオーブがこの王宮にあり、デニス国王陛下の意に背こうとしているのなら、何処からそれが王宮内にもたらされたのかを……」
「……、……」
「はからずも、あなた様はその疑問に答えて下さいました。他国の人なのですね? その裏切りのオーブを授けた人は……」
「……、……」
「お聞きいたします。誰なのです? その、大いなる力を授けてくれたあの人……、とは?」
「……、……」
「お答えになって下さい、アリストス親衛隊隊長様っ!」
「くっ……!」
ヘレンの厳しい追及に、アリストスが急にきびすを返す。
そして、自身の乗ってきた馬に向かって走り出した。
「させるかよっ!」
予期していたのか、アイラがその後を追い、すぐに追いつくと、馬に乗りかけたアリストスの尻をハイキックで蹴り上げた。
蹴りを食らい、バランスを崩し馬の向こうに落ちるアリストス……。
その身体に、さらに一撃加えようと、アイラがサッカーボールでも蹴るような蹴り放つ。
「ざっ……」
しかし、アリストスは辛うじてそれを避けた。
海老のように地面を擦って飛び退いたのだ……。
そして、二人の間に入った馬に阻まれて追撃出来ないアイラを確認しながら、素早く立つと、腰の剣をスラリと抜いた。
「アイラっ! 私も親衛隊の隊長だっ! 尋常に勝負しろっ!」
アリストスは、そう甲高い声で言い放つと、馬の陰から出て、アイラと正面から対峙する。
油断なくアリストスをにらみつけるアイラ……。
「ふんっ……、尋常な勝負だと? 何を言ってやがる。馬に乗って逃げようとしたくせに……。それに、魔術が効かなくて、もうそれしか手段がないんだろう?」
「うるさいっ! このアリストス、おまえみたいな小娘に遅れはとらんからそう思えっ!」
「上等だよっ! あんたは、あたしに負けたら死ぬほどキツイ拷問が待ってるんだ。死ぬ気でかかって来いっ!」
「……、……」
0
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
断罪されているのは私の妻なんですが?
すずまる
恋愛
仕事の都合もあり王家のパーティーに遅れて会場入りすると何やら第一王子殿下が群衆の中の1人を指差し叫んでいた。
「貴様の様に地味なくせに身分とプライドだけは高い女は王太子である俺の婚約者に相応しくない!俺にはこのジャスミンの様に可憐で美しい女性こそが似合うのだ!しかも貴様はジャスミンの美貌に嫉妬して彼女を虐めていたと聞いている!貴様との婚約などこの場で破棄してくれるわ!」
ん?第一王子殿下に婚約者なんていたか?
そう思い指さされていた女性を見ると⋯⋯?
*-=-*-=-*-=-*-=-*
本編は1話完結です(꒪ㅂ꒪)
…が、設定ゆるゆる過ぎたと反省したのでちょっと色付けを鋭意執筆中(; ̄∀ ̄)スミマセン
私が公爵の本当の娘ではないことを知った婚約者は、騙されたと激怒し婚約破棄を告げました。
Mayoi
恋愛
ウェスリーは婚約者のオリビアの出自を調べ、公爵の実の娘ではないことを知った。
そのようなことは婚約前に伝えられておらず、騙されたと激怒しオリビアに婚約破棄を告げた。
二人の婚約は大公が認めたものであり、一方的に非難し婚約破棄したウェスリーが無事でいられるはずがない。
自分の正しさを信じて疑わないウェスリーは自滅の道を歩む。
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
お粗末な断罪シナリオ!これって誰が考えたの?!
haru.
恋愛
双子の兄弟王子として育ってきた。
それぞれ婚約者もいてどちらも王位にはさほど興味はなく兄弟仲も悪くなかった。
それなのに弟は何故か、ありもしない断罪を兄にした挙げ句国外追放を宣言した。
兄の婚約者を抱き締めながら...
お粗末に思えた断罪のシナリオだったけどその裏にあった思惑とは一体...
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる