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一章
8.オメガ
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ローレンのお陰で俺は無事、ランタン作りを終えることができた。その後、作業にゆとりが出来たので、空いた時間にローレンに沢山言葉を教えてもらい、子供向けの本くらいは読めるようになった。嬉しい…!もう少し読めるようになれば、計算なども勉強して今よりもう少しいい職に就けるだろうか?そうすれば、もっと借金を早く返せるかも知れない…。俺は期待に胸膨らませた。
ローレンにそのことを話すと、ローレンからは意外な言葉が返ってきた。
「俺はノアは計算じゃなくて、絵を描いた方がいいと思う。すごく上手いし…俺はノアの絵が好きだ。」
好き、という言葉に、ドキン、と胸が鳴る。『絵が』と、いうことだ、あくまでも。それでも、嬉しい…!
「ありがとう。嬉しい 」
「いや…。お世辞じゃなくて、本当にそう思ってるんだ。確か、画家のギルドもあった筈だ。今度行ってみないか?どうしたら入れるのか、入らなくても仕事があるのか、ないのか…。」
ローレンが正直で、お世辞を言わないことは知っている。だから余計に嬉しくて、俺はすぐに頷く。夢も希望も、何も持ち合わせていないと思っていたのに…。ローレンのお陰だ。今度時間ができたら、必ず行こう。俺たちはそう約束して、指切りをした。
懲罰房を出て既に二週間が経とうとしている。今日は週末。礼拝に沢山、信者が訪れる日だ。いつも、心待ちにしていたローレンは今日、俺の隣に立っている。信じられないような気持ちで、俺は礼拝中もちらちらとローレンを盗み見た。礼拝中、ローレンは目を瞑って、じっとしている。その敬虔な姿に…やはり家に帰りたいんだろうか?と不安な気持ちが胸をよぎる。不安…?俺はローレンが家に帰ってしまうことを、不安に思っている。俺はエリーと違って連れて帰っては貰えない。だから…。
ローレンが家に帰れることは本来喜ばしいことだ。その日が来たら『よかったね』と言わなければならない。今は想像しただけで、泣き出しそうなのに…。
不安な気持ちのまま、礼拝が終わった。礼拝が終わって、いつものように募金箱を持っていると、俺の前に一番初めに立ったのは商人のクレマンではなく…俺に絵本をくれた、四十過ぎの男だ。
男は無言で、いつもと同じように銅貨を入れる。
「あの、先日は絵本をいただいて、ありがとうございました。教えていただいた方法で、少し文字が読めるようになって…!」
俺がお礼を口にすると、男はローレンをちら、と見た。俺に絵本を特別に渡した…と言う事を知られたくなかったのだろうか?男は俺にずい、と近寄ると耳元で囁いた。
「あれ、王都では有名な、本当にあった話なんだ。アルファの王子とオメガ…二人は結ばれて子どもまで出来たのだが、現実は政敵に阻まれてオメガと子どもは行方知れずになった…。」
男ははそこまで言うと、俺を見つめた。表情の読めない顔…。
「今度はもう少し、単語の多い本にしよう。また来る。」
男はそれだけ言うと、帰って行く。
随分と、意味深だ。俺を見つめて…オメガと王子の子が行方不明だと言った。オメガの、行方不明の子…。それって…?
おれもオメガの子どもらしい。
…その子、俺だったりしない?いや、まさか…。だってその話は『王都』で…。だけどもし俺が王子の子だとしたら身分も高くなって、ベータでもローレンと結ばれる事が出来るだろうか…?
俺はそう考えてまた、ローレンをチラリと見た。するとローレンも俺を見ていて目が合う。
「あの絵本、今の男に貰ったの…?また持ってくるって言っていたけど…。教会を通さない寄付は違反じゃないのか?」
ローレンは少し厳しい口調で俺を責めた。
「そうだね。高価な物でなければ…というのが慣例になっていて…でも司祭に報告すべきだった 」
「…本なら、俺が持ってくるから…。受け取らないでほしい。あの男…、他の男からも 」
ローレンは眉を寄せて不機嫌そうに俺に言う。他の男からは受け取るな?でも寄付だし…、と言いかけてやめた。なんとなく、それは言わない方が良い気がして、俺は頷く。するとローレンはにこりと微笑んだ。
その後、礼拝を終えて帰る人の列はほぼ、出口を通過した。今日はクレマンが来なかったから…募金箱の中身が心配だ。少ないと、叱られる!俺が項垂れると、目の前に影が射した。顔を上げると、立っていたのはローレンの父親、ジェイドだった。
ジェイドは、無言で募金箱に銀貨を一枚入れる。
「息子が世話になった 」
「え…?」
なった…、と言うことは、つまり…ローレンはもう家に帰るという事だろうか?
「ローレン、帰るぞ。エヴラール辺境伯様からもお許しを得た 」
「…嫌です 」
「ローレン… 」
二人のやり取りを、俺は隣ではらはらしながら見守った。ローレンが帰ってしまうのは寂しい。でも、帰った方がローレンのためになることは俺にでも分かる…。
少しの沈黙の後、辺りがザワザワと騒がしくなった。礼拝は終了したのだが、静止も聞かず出口から人が入ってきたようだ。…誰…?
「マリク様…。」
やって来たのはマリクだった。ジェイドは揉め事を恐れたのか、ローレンの前に庇うように立つ。
「俺はまだ許していないぞ!なのに、卑怯なやつ!父親を使って、許しを乞うなど!」
「マリク様、落ち着いてください。ローレンの事ですが…少し行き過ぎたところがございました。私からも謝罪します。申し訳ありません。修道院でも反省して… 」
父親が頭を下げたのを見て、ローレンは衝撃を受けたようだ。慌てて、ジェイドとマリクの間に飛び込んだ。
「マリク様!先日の…、猫に乱暴し、ノアを地面に投げ踏みつけたこと… あれは明らかに貴方に非がある!オランレリアの国境を統べるエヴラール辺境伯家のものがする事ではありません!私の知る限り、辺境伯はそんな方ではない。自分に非がある事で、相手に頭を下げさせるなんて!」
ローレンに正論で責められたマリクは、拳を握り締めブルブルと震え出した。
「お前に何がわかる!俺がどれだけ、努力していたか…!」
マリクはそう言って、ローレンの胸を拳で叩いた。ローレンはびくともしなかったが、その言葉に、ローレンも俺も息を呑んだ。マリクはエヴラール辺境伯家の嫡男として、厳しい教育に真面目に取り組んでいたと聞く。今、オメガと言うだけでそれが全て覆り否定され、苦しんでいるんだ…。何と声をかけるべきなのか…全員、なす術もなく、沈黙する。
全員が沈黙して少し時間が経つと、マリクは動きを止めた。
そしてそれは何の前触れもなく、突然起こった。
みるみるうちに、マリクの頬が赤く染まり、小刻みに震え出す。呼吸が荒い…。立っているのも辛くなったのか、ついにマリクはローレンの胸に倒れ込んだ。
「マリク様?!」
「おかしい、胸が苦しい、身体も熱くて…!こわい!ローレン…。助けて…!」
ジェイドは「まさか…」と動揺を隠せない表情で呟くと、ローレンに向かって素早く命令した。
「ローレン、マリク様をすぐに馬車までお連れしろ!」
「分かりました…。歩けますか?」
マリクは荒い呼吸を繰り返すだけで何も答えない。その様子を見たローレンは、黙ってマリクを抱き上げた。すると…俺はマリクのトラウザーズにシミがある事に気がついた。…あれは…?
「発情期だ…… 」
騒ぎを見ていた、神父たちはひそひそと話を始めた。
「ローレン様はアルファだ。誘発されたに違いない 」
「では、二人はあのまま…?」
「だろうな。アルファはオメガの発情期のフェロモンに抗う事は出来ないから 」
「しかしまだ、成人していないが… 」
「そんなもの、関係ないんだよ。アルファとオメガは!そういう運命なんだ!」
厳粛な主聖堂に下世話な、笑い声が響く。
ローレンはあっという間にマリクを抱いて教会を後にした。
ほら、やっぱり…。ローレンが連れて行ったのはオメガだった。美貌の、オメガ…。
女でもないオメガでもない平凡な上に借金持ちの俺を『つれていって』…なんて、無理だったんだ。…知っていた。知っていたよ。でも。
その夜、エドガー家の執事がローレンの荷物を引き取りにやって来た。最近は本を読んだまま、ローレンと一緒に眠ることがほとんどだったから俺は久しぶりに、冷たい寝台で一人で眠った。
ローレンにそのことを話すと、ローレンからは意外な言葉が返ってきた。
「俺はノアは計算じゃなくて、絵を描いた方がいいと思う。すごく上手いし…俺はノアの絵が好きだ。」
好き、という言葉に、ドキン、と胸が鳴る。『絵が』と、いうことだ、あくまでも。それでも、嬉しい…!
「ありがとう。嬉しい 」
「いや…。お世辞じゃなくて、本当にそう思ってるんだ。確か、画家のギルドもあった筈だ。今度行ってみないか?どうしたら入れるのか、入らなくても仕事があるのか、ないのか…。」
ローレンが正直で、お世辞を言わないことは知っている。だから余計に嬉しくて、俺はすぐに頷く。夢も希望も、何も持ち合わせていないと思っていたのに…。ローレンのお陰だ。今度時間ができたら、必ず行こう。俺たちはそう約束して、指切りをした。
懲罰房を出て既に二週間が経とうとしている。今日は週末。礼拝に沢山、信者が訪れる日だ。いつも、心待ちにしていたローレンは今日、俺の隣に立っている。信じられないような気持ちで、俺は礼拝中もちらちらとローレンを盗み見た。礼拝中、ローレンは目を瞑って、じっとしている。その敬虔な姿に…やはり家に帰りたいんだろうか?と不安な気持ちが胸をよぎる。不安…?俺はローレンが家に帰ってしまうことを、不安に思っている。俺はエリーと違って連れて帰っては貰えない。だから…。
ローレンが家に帰れることは本来喜ばしいことだ。その日が来たら『よかったね』と言わなければならない。今は想像しただけで、泣き出しそうなのに…。
不安な気持ちのまま、礼拝が終わった。礼拝が終わって、いつものように募金箱を持っていると、俺の前に一番初めに立ったのは商人のクレマンではなく…俺に絵本をくれた、四十過ぎの男だ。
男は無言で、いつもと同じように銅貨を入れる。
「あの、先日は絵本をいただいて、ありがとうございました。教えていただいた方法で、少し文字が読めるようになって…!」
俺がお礼を口にすると、男はローレンをちら、と見た。俺に絵本を特別に渡した…と言う事を知られたくなかったのだろうか?男は俺にずい、と近寄ると耳元で囁いた。
「あれ、王都では有名な、本当にあった話なんだ。アルファの王子とオメガ…二人は結ばれて子どもまで出来たのだが、現実は政敵に阻まれてオメガと子どもは行方知れずになった…。」
男ははそこまで言うと、俺を見つめた。表情の読めない顔…。
「今度はもう少し、単語の多い本にしよう。また来る。」
男はそれだけ言うと、帰って行く。
随分と、意味深だ。俺を見つめて…オメガと王子の子が行方不明だと言った。オメガの、行方不明の子…。それって…?
おれもオメガの子どもらしい。
…その子、俺だったりしない?いや、まさか…。だってその話は『王都』で…。だけどもし俺が王子の子だとしたら身分も高くなって、ベータでもローレンと結ばれる事が出来るだろうか…?
俺はそう考えてまた、ローレンをチラリと見た。するとローレンも俺を見ていて目が合う。
「あの絵本、今の男に貰ったの…?また持ってくるって言っていたけど…。教会を通さない寄付は違反じゃないのか?」
ローレンは少し厳しい口調で俺を責めた。
「そうだね。高価な物でなければ…というのが慣例になっていて…でも司祭に報告すべきだった 」
「…本なら、俺が持ってくるから…。受け取らないでほしい。あの男…、他の男からも 」
ローレンは眉を寄せて不機嫌そうに俺に言う。他の男からは受け取るな?でも寄付だし…、と言いかけてやめた。なんとなく、それは言わない方が良い気がして、俺は頷く。するとローレンはにこりと微笑んだ。
その後、礼拝を終えて帰る人の列はほぼ、出口を通過した。今日はクレマンが来なかったから…募金箱の中身が心配だ。少ないと、叱られる!俺が項垂れると、目の前に影が射した。顔を上げると、立っていたのはローレンの父親、ジェイドだった。
ジェイドは、無言で募金箱に銀貨を一枚入れる。
「息子が世話になった 」
「え…?」
なった…、と言うことは、つまり…ローレンはもう家に帰るという事だろうか?
「ローレン、帰るぞ。エヴラール辺境伯様からもお許しを得た 」
「…嫌です 」
「ローレン… 」
二人のやり取りを、俺は隣ではらはらしながら見守った。ローレンが帰ってしまうのは寂しい。でも、帰った方がローレンのためになることは俺にでも分かる…。
少しの沈黙の後、辺りがザワザワと騒がしくなった。礼拝は終了したのだが、静止も聞かず出口から人が入ってきたようだ。…誰…?
「マリク様…。」
やって来たのはマリクだった。ジェイドは揉め事を恐れたのか、ローレンの前に庇うように立つ。
「俺はまだ許していないぞ!なのに、卑怯なやつ!父親を使って、許しを乞うなど!」
「マリク様、落ち着いてください。ローレンの事ですが…少し行き過ぎたところがございました。私からも謝罪します。申し訳ありません。修道院でも反省して… 」
父親が頭を下げたのを見て、ローレンは衝撃を受けたようだ。慌てて、ジェイドとマリクの間に飛び込んだ。
「マリク様!先日の…、猫に乱暴し、ノアを地面に投げ踏みつけたこと… あれは明らかに貴方に非がある!オランレリアの国境を統べるエヴラール辺境伯家のものがする事ではありません!私の知る限り、辺境伯はそんな方ではない。自分に非がある事で、相手に頭を下げさせるなんて!」
ローレンに正論で責められたマリクは、拳を握り締めブルブルと震え出した。
「お前に何がわかる!俺がどれだけ、努力していたか…!」
マリクはそう言って、ローレンの胸を拳で叩いた。ローレンはびくともしなかったが、その言葉に、ローレンも俺も息を呑んだ。マリクはエヴラール辺境伯家の嫡男として、厳しい教育に真面目に取り組んでいたと聞く。今、オメガと言うだけでそれが全て覆り否定され、苦しんでいるんだ…。何と声をかけるべきなのか…全員、なす術もなく、沈黙する。
全員が沈黙して少し時間が経つと、マリクは動きを止めた。
そしてそれは何の前触れもなく、突然起こった。
みるみるうちに、マリクの頬が赤く染まり、小刻みに震え出す。呼吸が荒い…。立っているのも辛くなったのか、ついにマリクはローレンの胸に倒れ込んだ。
「マリク様?!」
「おかしい、胸が苦しい、身体も熱くて…!こわい!ローレン…。助けて…!」
ジェイドは「まさか…」と動揺を隠せない表情で呟くと、ローレンに向かって素早く命令した。
「ローレン、マリク様をすぐに馬車までお連れしろ!」
「分かりました…。歩けますか?」
マリクは荒い呼吸を繰り返すだけで何も答えない。その様子を見たローレンは、黙ってマリクを抱き上げた。すると…俺はマリクのトラウザーズにシミがある事に気がついた。…あれは…?
「発情期だ…… 」
騒ぎを見ていた、神父たちはひそひそと話を始めた。
「ローレン様はアルファだ。誘発されたに違いない 」
「では、二人はあのまま…?」
「だろうな。アルファはオメガの発情期のフェロモンに抗う事は出来ないから 」
「しかしまだ、成人していないが… 」
「そんなもの、関係ないんだよ。アルファとオメガは!そういう運命なんだ!」
厳粛な主聖堂に下世話な、笑い声が響く。
ローレンはあっという間にマリクを抱いて教会を後にした。
ほら、やっぱり…。ローレンが連れて行ったのはオメガだった。美貌の、オメガ…。
女でもないオメガでもない平凡な上に借金持ちの俺を『つれていって』…なんて、無理だったんだ。…知っていた。知っていたよ。でも。
その夜、エドガー家の執事がローレンの荷物を引き取りにやって来た。最近は本を読んだまま、ローレンと一緒に眠ることがほとんどだったから俺は久しぶりに、冷たい寝台で一人で眠った。
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