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一章
3.噂
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神は人間に男女の性以外に第二の性別を与えられた。それがアルファ、ベータ、オメガだ。アルファは男女共にオメガを孕ませることができる。反対にオメガは男女ともに妊娠が可能だ。両者はフェロモンという本能で惹かれあい、中には運命の番、というものも存在するとか…。それについてはっきりとは知らないのだが…、というのもこの世はベータが圧倒的大多数。アルファとオメガの運命など小さい頃にお伽話として一度聞いたきり。知る由もない。しかし今、修道院内はもっぱらその噂で持ちきりなのである。
修道院の食堂で朝食をとっていると周囲から耳を塞ぎたくなるような噂話が漏れ聞こえてきた。
「全く、驚いたなぁ~。エヴラール辺境伯のマリク様がオメガとは… 」
「しかし、エヴラール辺境伯のご夫妻は二人ともアルファだろう?なのになぜ?」
「アルファの女というのは孕ませる力がある代わりに妊娠性が低いらしい。だからアルファを作るためにオメガを側室として持つというのは昔からよくあることだったのだ。だからアルファも先祖を辿るとオメガの血が流れている。つまり、先祖返りというやつだな。しかしオメガでは家を継げない。早速、エヴラール辺境伯は側室の選定を始められたとか。マリク様、嫡男として厳しい教育にも負けずに真面目に取り組んでおられたと聞く。不憫だなぁ~ 」
「はぁ、なるほど。しかしまあ、マリク様はあの美しさだ。良いところに嫁げるだろう…?すると本当に不憫なのはエドガー家のローレン様かもしれないな?血が繋がっていないとなれば由緒あるエドガー家を継げないだろう?」
「確かに。アルファを産めるのはアルファかオメガのみ。ベータがアルファを産んだなどオランレリアの国で一例もない。 ジェイド様も先祖返りを主張しているが血が繋がっていないのは明らかだ」
「と、言うことは…?ローレン様は誰の子なのだ…!?」
「拾い子なのかもしれぬ。もしくは、アルファなのだから、高位貴族からの預かり物なのかどこぞのご落胤か…。とにかくひと悶着ありそうだな 」
「なるほど。でも、エドガー親子は容姿も似ているのにわからぬものだなぁ…!」
修道院の神父たちは、声を上げて笑っている。修道院に勤めるものは敬虔を重じ結婚できない。だから余計とこのような下世話な家庭のいざこざが好きなのだ。全く、…付き合いきれない。俺は素早く食器を持って立ち上がり、調理場で自分の使った皿を洗ってからクッキーを焼いた。今日は特製の、森で収穫した果物の実を乾燥させたものを混ぜてみた。一口摘むと、果物の酸味と香ばしい味が口に広がる。うん、悪くないと思う。
今日は週末…。いつもならエドガー家も家族全員で礼拝に訪れるはずだ。しかし、先週は父親のジェイドとローレンしか姿を見せなかった。毎週、夫婦と、下の弟と一緒だったのに。あんなに憔悴した様子のローレンは初めて見た。できれば少しでも慰めてあげたい。…あまり食べられていないんじゃないかと思い、俺特製のクッキーを焼いたのだ!クッキーを小さな包みにいれて、教会へ向かう。
俺は声をかけやすい場所に立つために朝から教会に張り付いた。任されている掃除の仕事をこなしながら、礼拝の開始を待つ。
礼拝の始まりの鐘が鳴り、信者たちが主聖堂へと入って来た。今日もジェイドと二人で訪れたローレンを確認して俺は出入り口の、一番近い場所へ募金箱を持って立つ。ローレンは先週よりまた少し痩せたような気がして…俺の胸はちくりと痛んだ。礼拝の終わりを今か今かと待つ時間は、いつもより長く感じられる。
礼拝が終わり、信者たちは出入口へと向かう。いつもは周囲に挨拶や気遣いを忘れない夫人が不在とあって、ローレン達はあっという間に出入り口までやって来た。そして先週同様、俺ではない別の神父の募金箱へ銅貨を入れて出口を通過する。
ローレンが行ってしまう…!俺はとっさに、出て行ったローレンを追いかけた。
ジェイドが教会の兵士たちに挨拶をする間、ローレンはいつものように裏庭で猫のエリーに餌をあげていた。エリーと接するローレンは、先ほどよりもずっと表情が和らいで見える。その姿を見て、俺ではローレンを慰めることはできないと思った。
だってそうだろう?今まで同情して寄付までしていた俺に、逆に哀れみの目で見られましてましてや慰められるなんて…、彼にとってそれは避けたいことに違いない。それで俺の募金箱の前に立たなくなったのだろうから…。
もし俺がアルファで魔力にあふれていたのなら今すぐエリーに成り代わって彼を慰めるのに…。俺はやはり、オメガの子だというのにオメガでもなく何も持たない凡人の「ベータ」だった。
ローレンを傷つけず、かつ凡人の俺にできそうなことは何かないだろうか?エリーに成り代われなくても…できること。エリーのふりをして…手紙を書くのは?『元気をだしてください。笑っているあなたが好き』…!魔力が多いものは、猫などを使い魔として使役させるという。魔力が多いローレンならエリーが言葉を操ったとしても、不思議ではないのではないか?…しかし問題がひとつ。俺は孤児で教育を受けていないから文字が書けないのだった…。
せっかくいい案だと思ったのに。俺が失意のまま教会の主聖堂まで戻ると、クレマンが待っていた。
「クレマン様…!」
「ノア、待っていたよ。元気だったかい?先週は、集団検査もあったそうじゃないか 」
「は…はあ… 」
クレマンまで、ローレンやマリクの話をするつもりなのだろうか?俺は身構えた。
「それでお前はどうだったんだい?」
「あ、私はベータでしたので何事もなく… 」
「…そうか…それは良かった。もしオメガだったら薬を買ってやらなければと思っていたんだ 」
クレマンはそんな、心配をしてくれていたのか…。俺はローレン達のことを聞かれずほっとすると同時に自分を気遣ってくれたクレマンに感謝の気持ちがわいた。そして少し甘えた気持ちになってしまった。
「あの…ありがとうございます。お気遣いいただいて。それで大変、図々しいお願いなのですが、私に文字を教えていただけないでしょうか?孤児の私は文字の読み書きができないのです。文字の読み書きが出来ないと経典も読めず神父にもなれません… 」
そうなのだ。ローレンのこともそうなのだが、読み書きができないと神父にもなれず下男のままでは収入もたかがしれている。借金も返さなければならないし…。
クレマンは俺を見て目を見開いた。そして優しく肩をなでる。
「ノア…。将来を危惧して焦っているんだね。わかるよ、その気持ちは。しかし読み書きは一朝一夕にはいかない。それにこの世界で生きていくには手に職を付けた方がいいかもしれない。そのことは今度ゆっくり話さないか?そうだな…。今日は手袋をあげるよ。寒くなるからね 」
「クレマン様… 」
俺はクレマンから手袋を受け取って、お礼を言った。将来のこと…。俺は両親の借金のことが頭を過って小さくため息を吐いた。
「読み書きを習いたいのかい?」
クレマンが去った後、声をかけて来たのは…親切な三人のうちの一人。名前も知らない、四十過ぎの男だ。初めて声を掛けられて驚いたが、質問に俺はゆっくり頷いた。
「少しいいかい…?こちらへ 」
その男は身廊にある長椅子に俺を手招いて座らせると、自分も横に腰を掛け一冊の絵本を開いた。
「むかしむかし… 」
男は指をさしながら絵本を読んでいく。それはその昔、俺も聞いたことがある、王子様と運命の番…オメガとの恋のお話。周囲から反対にあいながらも二人は運命に導かれ結ばれるのだ。そんな、女の子が読みそうなお話。絵本は古いものながら、夢見るような挿絵が描かれている、かわいらしいものだった。これを、なぜ俺に…?おじさんは指でなぞりながら本文を二回読んだ。
「覚えた…?」
「は、はあ… 」
俺が返事をすると、おじさんは絵本と、紙数枚にペンとインクまで俺に手渡した。
「あの、これは… 」
「子供にも読める文字で書かれている。読み書きを覚えるにはちょうどいい。物語を読みながら、字を覚えなさい」
「…なるほど…!あ、ありがとうございます!」
俺が礼を言うと、男は無表情のまま立ち上がり無言のまま主聖堂を後にする。俺はその後ろ姿を見送りながら、何度も頭を下げた。
修道院の食堂で朝食をとっていると周囲から耳を塞ぎたくなるような噂話が漏れ聞こえてきた。
「全く、驚いたなぁ~。エヴラール辺境伯のマリク様がオメガとは… 」
「しかし、エヴラール辺境伯のご夫妻は二人ともアルファだろう?なのになぜ?」
「アルファの女というのは孕ませる力がある代わりに妊娠性が低いらしい。だからアルファを作るためにオメガを側室として持つというのは昔からよくあることだったのだ。だからアルファも先祖を辿るとオメガの血が流れている。つまり、先祖返りというやつだな。しかしオメガでは家を継げない。早速、エヴラール辺境伯は側室の選定を始められたとか。マリク様、嫡男として厳しい教育にも負けずに真面目に取り組んでおられたと聞く。不憫だなぁ~ 」
「はぁ、なるほど。しかしまあ、マリク様はあの美しさだ。良いところに嫁げるだろう…?すると本当に不憫なのはエドガー家のローレン様かもしれないな?血が繋がっていないとなれば由緒あるエドガー家を継げないだろう?」
「確かに。アルファを産めるのはアルファかオメガのみ。ベータがアルファを産んだなどオランレリアの国で一例もない。 ジェイド様も先祖返りを主張しているが血が繋がっていないのは明らかだ」
「と、言うことは…?ローレン様は誰の子なのだ…!?」
「拾い子なのかもしれぬ。もしくは、アルファなのだから、高位貴族からの預かり物なのかどこぞのご落胤か…。とにかくひと悶着ありそうだな 」
「なるほど。でも、エドガー親子は容姿も似ているのにわからぬものだなぁ…!」
修道院の神父たちは、声を上げて笑っている。修道院に勤めるものは敬虔を重じ結婚できない。だから余計とこのような下世話な家庭のいざこざが好きなのだ。全く、…付き合いきれない。俺は素早く食器を持って立ち上がり、調理場で自分の使った皿を洗ってからクッキーを焼いた。今日は特製の、森で収穫した果物の実を乾燥させたものを混ぜてみた。一口摘むと、果物の酸味と香ばしい味が口に広がる。うん、悪くないと思う。
今日は週末…。いつもならエドガー家も家族全員で礼拝に訪れるはずだ。しかし、先週は父親のジェイドとローレンしか姿を見せなかった。毎週、夫婦と、下の弟と一緒だったのに。あんなに憔悴した様子のローレンは初めて見た。できれば少しでも慰めてあげたい。…あまり食べられていないんじゃないかと思い、俺特製のクッキーを焼いたのだ!クッキーを小さな包みにいれて、教会へ向かう。
俺は声をかけやすい場所に立つために朝から教会に張り付いた。任されている掃除の仕事をこなしながら、礼拝の開始を待つ。
礼拝の始まりの鐘が鳴り、信者たちが主聖堂へと入って来た。今日もジェイドと二人で訪れたローレンを確認して俺は出入り口の、一番近い場所へ募金箱を持って立つ。ローレンは先週よりまた少し痩せたような気がして…俺の胸はちくりと痛んだ。礼拝の終わりを今か今かと待つ時間は、いつもより長く感じられる。
礼拝が終わり、信者たちは出入口へと向かう。いつもは周囲に挨拶や気遣いを忘れない夫人が不在とあって、ローレン達はあっという間に出入り口までやって来た。そして先週同様、俺ではない別の神父の募金箱へ銅貨を入れて出口を通過する。
ローレンが行ってしまう…!俺はとっさに、出て行ったローレンを追いかけた。
ジェイドが教会の兵士たちに挨拶をする間、ローレンはいつものように裏庭で猫のエリーに餌をあげていた。エリーと接するローレンは、先ほどよりもずっと表情が和らいで見える。その姿を見て、俺ではローレンを慰めることはできないと思った。
だってそうだろう?今まで同情して寄付までしていた俺に、逆に哀れみの目で見られましてましてや慰められるなんて…、彼にとってそれは避けたいことに違いない。それで俺の募金箱の前に立たなくなったのだろうから…。
もし俺がアルファで魔力にあふれていたのなら今すぐエリーに成り代わって彼を慰めるのに…。俺はやはり、オメガの子だというのにオメガでもなく何も持たない凡人の「ベータ」だった。
ローレンを傷つけず、かつ凡人の俺にできそうなことは何かないだろうか?エリーに成り代われなくても…できること。エリーのふりをして…手紙を書くのは?『元気をだしてください。笑っているあなたが好き』…!魔力が多いものは、猫などを使い魔として使役させるという。魔力が多いローレンならエリーが言葉を操ったとしても、不思議ではないのではないか?…しかし問題がひとつ。俺は孤児で教育を受けていないから文字が書けないのだった…。
せっかくいい案だと思ったのに。俺が失意のまま教会の主聖堂まで戻ると、クレマンが待っていた。
「クレマン様…!」
「ノア、待っていたよ。元気だったかい?先週は、集団検査もあったそうじゃないか 」
「は…はあ… 」
クレマンまで、ローレンやマリクの話をするつもりなのだろうか?俺は身構えた。
「それでお前はどうだったんだい?」
「あ、私はベータでしたので何事もなく… 」
「…そうか…それは良かった。もしオメガだったら薬を買ってやらなければと思っていたんだ 」
クレマンはそんな、心配をしてくれていたのか…。俺はローレン達のことを聞かれずほっとすると同時に自分を気遣ってくれたクレマンに感謝の気持ちがわいた。そして少し甘えた気持ちになってしまった。
「あの…ありがとうございます。お気遣いいただいて。それで大変、図々しいお願いなのですが、私に文字を教えていただけないでしょうか?孤児の私は文字の読み書きができないのです。文字の読み書きが出来ないと経典も読めず神父にもなれません… 」
そうなのだ。ローレンのこともそうなのだが、読み書きができないと神父にもなれず下男のままでは収入もたかがしれている。借金も返さなければならないし…。
クレマンは俺を見て目を見開いた。そして優しく肩をなでる。
「ノア…。将来を危惧して焦っているんだね。わかるよ、その気持ちは。しかし読み書きは一朝一夕にはいかない。それにこの世界で生きていくには手に職を付けた方がいいかもしれない。そのことは今度ゆっくり話さないか?そうだな…。今日は手袋をあげるよ。寒くなるからね 」
「クレマン様… 」
俺はクレマンから手袋を受け取って、お礼を言った。将来のこと…。俺は両親の借金のことが頭を過って小さくため息を吐いた。
「読み書きを習いたいのかい?」
クレマンが去った後、声をかけて来たのは…親切な三人のうちの一人。名前も知らない、四十過ぎの男だ。初めて声を掛けられて驚いたが、質問に俺はゆっくり頷いた。
「少しいいかい…?こちらへ 」
その男は身廊にある長椅子に俺を手招いて座らせると、自分も横に腰を掛け一冊の絵本を開いた。
「むかしむかし… 」
男は指をさしながら絵本を読んでいく。それはその昔、俺も聞いたことがある、王子様と運命の番…オメガとの恋のお話。周囲から反対にあいながらも二人は運命に導かれ結ばれるのだ。そんな、女の子が読みそうなお話。絵本は古いものながら、夢見るような挿絵が描かれている、かわいらしいものだった。これを、なぜ俺に…?おじさんは指でなぞりながら本文を二回読んだ。
「覚えた…?」
「は、はあ… 」
俺が返事をすると、おじさんは絵本と、紙数枚にペンとインクまで俺に手渡した。
「あの、これは… 」
「子供にも読める文字で書かれている。読み書きを覚えるにはちょうどいい。物語を読みながら、字を覚えなさい」
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