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第四章 そしてこれから

いやはや、怖いですね〜、恐ろしいですね〜

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王様が出て行った後、レニさんが
「また家にも遊びに来てくださいね」

と言葉を残し退出。
「子供の手伝いなんて気にしないで、出来ることだけでも良かったんじゃないのかい?
選ばれなくて寂しよ。
また熊澤さんと一緒に遊びにおいでな」
と八兵衛さん。

「ネイが残念がるよ」
ってラトさん、何だか意味深な言い方怖いですからやめて下さい。

「また発明について色々話しましょうとの伝言を受けています。
遊びに行ってやって下さいね」
周りに聞こえない様小声で言うルツさん。

「あの国を選ばなかったのは英断です」
ミルさんってケモミミスキーでは無いのかな?
あの牧さんの血を引いてるのに。

順に部屋を出て行って、残ったのはケチさんと入り口付近に居るスイ、そしてフジ家の何某(なにがし)だ。

「お前!」
フジ家の何某さんが、僕を指差し大声を上げる。
「お前さてはスイさんの事狙ってるな!
ボクを差し置いてスイさんの実家へ身を寄せるなんて…………ああああ!」

何コイツ、デンパってヤツ?
何だか小刻みに震えているんだけど。

「その小さな見た目を利用して、スイさんに抱きついたり、偶然を装ってお尻に触ったり、あまつさえ同衾したり、ホッペにチュー……ああああああああ‼︎‼︎‼︎」

……この人大丈夫?
思わずドン引いてると、ネイさんとワンコ副団長(名前忘れた)が入って来て、腕を両サイドからガシッと掴み、引きずって部屋から連れ出す。

「ああ!ボクを誰だと思っている!
この国の医療を司るフジ家のイツだぞ!
スイさんの未来の嫁だぞ!
ちょっとあいつに立場を分からせないと……引っ張るな!
ああ、スイさん!助けて下さい!
コイツらが……ああ…スイさん、スイさん、スイさ~~~~ん!」

バタン!!

………………
…………………………
…………………………………………

「ウチ様、我が家を選んでいただきありがとうございました」
何もなかった様に笑顔を浮かべてスイが近寄って来る。

「…………なんかあの人スイの婿ではなく嫁になるとか……」
婿も嫌だけど嫁って…

「それでお爺様、家への伝達は私がいたしますか?」
ケチさんに尋ねるスイ。
「任せる」
渋い顔をしているケチさんは、短く言って部屋を出て行く。

「……嫁って…………」

「ウチ様のご準備ですが、いつから始めますか?」(ニッコリ)

「……あ…の………」

「早い方が宜しければ、家の者にもそう伝えておきます。
ウチ様のご都合に合わせますので、お好きな時にどうぞ」(二~ッコリ)

「………………」

「おや?何かありましたか?」
「……イエナニモナイデス…」
ハイ、ボクハナニモキイテイマセン。

「それでは部屋へ戻りましょうか」


スイに手を引かれ部屋に戻った僕は、その夜悪夢にうなされた。






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