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霊獣(8)
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「ああ、北斗が見つけてくれてたのか。ありがとう。探したよ、東雲」
実際は蘇芳に聞かれるまで忘れていたが、そう言って挟まった革帯から引っこ抜いて手首に巻き付かせてやる。
東雲は腕輪のようになって落ち着いたのか、ふぇ~んとばかりの表情でぎゅうぎゅう締めあげてくる。
「結構きついな。東雲、ちょっと緩めて」
花鶏はぺしっと小さな頭をはたいた。東雲は悲しそうに、少しばかり巻き付く力を緩めた。
「ううぅ、気色悪い。だからしまっとけって言ったんだ」
「分かったからさっさと降りろよ、俺は先生の所に戻るから」
花鶏は面倒になったので、舞台の縁に北斗を引っ張っていくと、まだ嫌味を言ってくる弟の背をトンと押した。
(そんなに高くないし平気だろう。先生、ひとりで大丈夫かな)
べしゃんと、地面に落ちてつぶれた音。ふぎゃ、という悲鳴。残念ながらどれも耳に入らず、花鶏は蘇芳の元へ足早に引き返した。
腕輪のように東雲を巻き付けて戻ると、蘇芳と珀はまだ何やらブツブツ交渉し続けているようだった。もっとも、蘇芳以外に珀の声が聞こえないので、一方的に身振り手振りで説得している蘇芳対、うみゃうみゃガウガウ吠えている珀のやり取りが続いているだけだ。
事情を知らなければ、確かに蘇芳の挙動不審と思われるだろう。
「はい……ですから私共としては……そうですね、フルリモートはちょっと。せめて週1テレワークとかでしたら何とか上に掛け合ってみますが……」
(先生、貴方って人は、実は天上人だったりするのかな)
何故、神力を持たない蘇芳が珀の名を知っていたのか。気にはなったが、実を言えば別に蘇芳が言いたくないなら構わない、というのも本心だった。
(もしそれで本当に仙人や、天上の御使いだったりしたら困るもの。いつ先生が俺を置いていなくなるかもだなんて、気にし出したら俺は何をするか分からない)
だったら知らないままでいい。
「先生、戻りました。東雲も見つけましたよ、ほら。北斗が拾ってくれていたんです」
「おや良かった。こちらも待遇と福利厚生の話が一段落したところです。問題は完全週休2日と週休2日のどちらも難しいということ……ん、東雲。そこが落ち着くの?可愛いなあ」
花鶏は蘇芳の砕けた口調がなんとも新鮮で、先生こそ可愛い、と思ったが黙っておいた。
それに、蘇芳を信じていたけれど、こうして実際、東雲に対して愛情を見せられてホッとする自分もいた。
蘇芳は人差し指の腹で、東雲の顎の下をちょいちょいと撫でた。東雲はくすぐったそうに身を捩った。
「ふふ、かわいい。ひんやりしてる」
子供みたいな感想を言ってほほ笑む。花鶏を褒めてくれる時と同じ表情だった。
(ほんとに先生は、俺が皆からどんなに失望されようが、嫌われようが……)
花鶏が感慨に浸っていると、
{あ?あ、あーー!東雲はん?あんたなんでこんなトコ居んねん!?}
がうがうがう!
驚愕の声を上げたのは珀だった。
「知り合いか?」
短時間で慇懃無礼を卒業した蘇芳が問えば、珀はばつが悪そうに、
{あ~、まぁ、そんなもんや。この子ぉのオトンに自分、良おしてもらってん。それで面倒見とる、親戚の子ぉみたいなもんや。しっかしアンタも来とったんかい。そんで何しとんねん眠いんか?寒ないか?おっちゃんとこ来るか?そっちの兄ちゃん毛皮ないやろツルツルやろ}
(そりゃお前に比べたらみんなツルツルやろ)
東雲はコテンと首をかしげ、ふわぁと欠伸をすると、そのまま花鶏の手首でウトウトし始めた。
{ハァ。東雲はん、えらい懐いてしもて……}
珀がいかにも残念そうに、
{ほな、兄ちゃん。そういうわけやから、ワテもこっちおらさせて貰うわ}
え?と驚いたのは蘇芳だ。
(今の今までの交渉の苦労は!?)
{やって、この子ひとりにしとけんし。親父さんに顔向けでけん。お袋さんもな、ここだけの話美人やけど気ぃ強いねん。まあそこがええ言う奴もおるけどな}
いや、知らんし。そもそも美人の蛇ってなんだ。
しかし僥倖である。まさに渡りに船。蘇芳はこうなればさっさと話しを詰めてしまおうと、今度はその場に腰を折って、珀に顔を近づけた。
「珀、もう一つお願いがあるのです。もうお判りでしょうが、私は一家臣に過ぎず、しかも此方におられる花鶏殿下の臣です。その私が雨月殿下の呼び出した霊獣を横取りとあっては、下手をすれば首が飛びます。ですので珀には、雨月殿下の霊獣としてお傍についていただきたいのですが、いかがか」
{なんやけったいなこっちゃのう。ワテとしちゃ、東雲はんの傍におる方がええんやけど……まぁ、そちらさんの事情は知っとりますよって。こっちを立てたらあっちが立たんて、管理職はつらいのぉ兄ちゃん}
蘇芳は引きつった笑いを浮かべた。
(だからアンタら、一体全体どこから来たんだよ!)
蘇芳は凱将軍に事の経緯を説明した。名取の件については、珀の言葉をそのまま伝えることはできず、真実と嘘を良い塩梅に混ぜた。
即ち、霊獣・珀は間違いなく雨月皇子の僕である。名取については、雨月皇子に非はなく、珀の方でも詳細は不明であるが、天界から霊獣を招来するのは非常に複雑かつ繊細な御業の為せるものであり、何万もの要素がお互いに関連し合うため、まれにこのような予期せぬ事態が起こる。たまたま傍にいた無関係の人間が、とっさに落ちたそれを拾い、口にしてしまうこともあるー、と。
(かなり強引だが……雨月側にとってもこれは渡りに船だろうな)
蘇芳はすっかり打ちひしがれた様子の雨月を見下ろした。ようやく立ち上がった彼は、凱将軍に支えられながら蘇芳を見つめ、小さく頭を下げた。
か細い声で、
「私の不徳の為すところです……申し訳ない。お気遣い感謝いたします。それに、あの時助けようとしてくださって、ありがとうございました」
蘇芳は罪悪感に駆られた。あの時は雨月を助けようとしたというよりは、原作にない展開に不安に駆られて軌道修正したかったという気持ちの方が強い。
それに、もしかすると花鶏の未来に介入したことによって、本来あるべき雨月の物語に障りがあったのでは?という懸念もあった。
(それでも、あの場にいた花鶏を守るために行動したことは後悔してない……でも、可哀想なことしたな。それにあんなことがあって一番辛いだろうに、この子はごめんなさいと、ありがとうが言える。主人公っていうのを差し引いても、間違いなく良い子だ)
蘇芳はしんみりした気分になった。
そこへ、凱将軍がやや緊張をはらんだ声音で言う。
「これだけは確認させていただきたい。ご厚意には感謝するが、私としては貴殿の話を全て鵜呑みにはできない。珀と会話できるのは、貴殿だけのようだ。お答え願おう。蘇芳殿に、雨月殿下を害する意思は万に一つもないのだな?こたびのことは全くの偶然が生んだ結果で相違ないな?」
「凱将軍、それはどういう意味か」
花鶏の静かな声が将軍に向けられた。将軍は齢13の少年を見下ろした。花鶏の瞳孔が引き絞られ、声は低く、かすかに残るあどけなさは霧散した。
「将軍、答えてほしい。そなたは李蘇芳が身を挺して雨月兄上やこの私を庇ったのを見ていなかったわけではあるまい。作為であんな捨て身の真似ができると思うのか?将軍の目は節穴か」
「花鶏殿下、おやめください」
蘇芳は先生として花鶏を止めた。臣下としては、この場合自分の派閥を他所から庇うのは理にかなっている。
「凱将軍。花鶏殿下への忠義にかけて、この李蘇芳、何らやましいことなどございません。それにそちらの珀も、無論私でなく雨月殿下のお傍に侍ります。滅多なことがなければ、もう姿を見ることもないでしょう」
うみゃ~あお。
{そんなん嫌やわ~仲良うしてや}
珀の鳴き声は不満げだ。黙っとれ!と蘇芳はどつきたくなった。
実際は蘇芳に聞かれるまで忘れていたが、そう言って挟まった革帯から引っこ抜いて手首に巻き付かせてやる。
東雲は腕輪のようになって落ち着いたのか、ふぇ~んとばかりの表情でぎゅうぎゅう締めあげてくる。
「結構きついな。東雲、ちょっと緩めて」
花鶏はぺしっと小さな頭をはたいた。東雲は悲しそうに、少しばかり巻き付く力を緩めた。
「ううぅ、気色悪い。だからしまっとけって言ったんだ」
「分かったからさっさと降りろよ、俺は先生の所に戻るから」
花鶏は面倒になったので、舞台の縁に北斗を引っ張っていくと、まだ嫌味を言ってくる弟の背をトンと押した。
(そんなに高くないし平気だろう。先生、ひとりで大丈夫かな)
べしゃんと、地面に落ちてつぶれた音。ふぎゃ、という悲鳴。残念ながらどれも耳に入らず、花鶏は蘇芳の元へ足早に引き返した。
腕輪のように東雲を巻き付けて戻ると、蘇芳と珀はまだ何やらブツブツ交渉し続けているようだった。もっとも、蘇芳以外に珀の声が聞こえないので、一方的に身振り手振りで説得している蘇芳対、うみゃうみゃガウガウ吠えている珀のやり取りが続いているだけだ。
事情を知らなければ、確かに蘇芳の挙動不審と思われるだろう。
「はい……ですから私共としては……そうですね、フルリモートはちょっと。せめて週1テレワークとかでしたら何とか上に掛け合ってみますが……」
(先生、貴方って人は、実は天上人だったりするのかな)
何故、神力を持たない蘇芳が珀の名を知っていたのか。気にはなったが、実を言えば別に蘇芳が言いたくないなら構わない、というのも本心だった。
(もしそれで本当に仙人や、天上の御使いだったりしたら困るもの。いつ先生が俺を置いていなくなるかもだなんて、気にし出したら俺は何をするか分からない)
だったら知らないままでいい。
「先生、戻りました。東雲も見つけましたよ、ほら。北斗が拾ってくれていたんです」
「おや良かった。こちらも待遇と福利厚生の話が一段落したところです。問題は完全週休2日と週休2日のどちらも難しいということ……ん、東雲。そこが落ち着くの?可愛いなあ」
花鶏は蘇芳の砕けた口調がなんとも新鮮で、先生こそ可愛い、と思ったが黙っておいた。
それに、蘇芳を信じていたけれど、こうして実際、東雲に対して愛情を見せられてホッとする自分もいた。
蘇芳は人差し指の腹で、東雲の顎の下をちょいちょいと撫でた。東雲はくすぐったそうに身を捩った。
「ふふ、かわいい。ひんやりしてる」
子供みたいな感想を言ってほほ笑む。花鶏を褒めてくれる時と同じ表情だった。
(ほんとに先生は、俺が皆からどんなに失望されようが、嫌われようが……)
花鶏が感慨に浸っていると、
{あ?あ、あーー!東雲はん?あんたなんでこんなトコ居んねん!?}
がうがうがう!
驚愕の声を上げたのは珀だった。
「知り合いか?」
短時間で慇懃無礼を卒業した蘇芳が問えば、珀はばつが悪そうに、
{あ~、まぁ、そんなもんや。この子ぉのオトンに自分、良おしてもらってん。それで面倒見とる、親戚の子ぉみたいなもんや。しっかしアンタも来とったんかい。そんで何しとんねん眠いんか?寒ないか?おっちゃんとこ来るか?そっちの兄ちゃん毛皮ないやろツルツルやろ}
(そりゃお前に比べたらみんなツルツルやろ)
東雲はコテンと首をかしげ、ふわぁと欠伸をすると、そのまま花鶏の手首でウトウトし始めた。
{ハァ。東雲はん、えらい懐いてしもて……}
珀がいかにも残念そうに、
{ほな、兄ちゃん。そういうわけやから、ワテもこっちおらさせて貰うわ}
え?と驚いたのは蘇芳だ。
(今の今までの交渉の苦労は!?)
{やって、この子ひとりにしとけんし。親父さんに顔向けでけん。お袋さんもな、ここだけの話美人やけど気ぃ強いねん。まあそこがええ言う奴もおるけどな}
いや、知らんし。そもそも美人の蛇ってなんだ。
しかし僥倖である。まさに渡りに船。蘇芳はこうなればさっさと話しを詰めてしまおうと、今度はその場に腰を折って、珀に顔を近づけた。
「珀、もう一つお願いがあるのです。もうお判りでしょうが、私は一家臣に過ぎず、しかも此方におられる花鶏殿下の臣です。その私が雨月殿下の呼び出した霊獣を横取りとあっては、下手をすれば首が飛びます。ですので珀には、雨月殿下の霊獣としてお傍についていただきたいのですが、いかがか」
{なんやけったいなこっちゃのう。ワテとしちゃ、東雲はんの傍におる方がええんやけど……まぁ、そちらさんの事情は知っとりますよって。こっちを立てたらあっちが立たんて、管理職はつらいのぉ兄ちゃん}
蘇芳は引きつった笑いを浮かべた。
(だからアンタら、一体全体どこから来たんだよ!)
蘇芳は凱将軍に事の経緯を説明した。名取の件については、珀の言葉をそのまま伝えることはできず、真実と嘘を良い塩梅に混ぜた。
即ち、霊獣・珀は間違いなく雨月皇子の僕である。名取については、雨月皇子に非はなく、珀の方でも詳細は不明であるが、天界から霊獣を招来するのは非常に複雑かつ繊細な御業の為せるものであり、何万もの要素がお互いに関連し合うため、まれにこのような予期せぬ事態が起こる。たまたま傍にいた無関係の人間が、とっさに落ちたそれを拾い、口にしてしまうこともあるー、と。
(かなり強引だが……雨月側にとってもこれは渡りに船だろうな)
蘇芳はすっかり打ちひしがれた様子の雨月を見下ろした。ようやく立ち上がった彼は、凱将軍に支えられながら蘇芳を見つめ、小さく頭を下げた。
か細い声で、
「私の不徳の為すところです……申し訳ない。お気遣い感謝いたします。それに、あの時助けようとしてくださって、ありがとうございました」
蘇芳は罪悪感に駆られた。あの時は雨月を助けようとしたというよりは、原作にない展開に不安に駆られて軌道修正したかったという気持ちの方が強い。
それに、もしかすると花鶏の未来に介入したことによって、本来あるべき雨月の物語に障りがあったのでは?という懸念もあった。
(それでも、あの場にいた花鶏を守るために行動したことは後悔してない……でも、可哀想なことしたな。それにあんなことがあって一番辛いだろうに、この子はごめんなさいと、ありがとうが言える。主人公っていうのを差し引いても、間違いなく良い子だ)
蘇芳はしんみりした気分になった。
そこへ、凱将軍がやや緊張をはらんだ声音で言う。
「これだけは確認させていただきたい。ご厚意には感謝するが、私としては貴殿の話を全て鵜呑みにはできない。珀と会話できるのは、貴殿だけのようだ。お答え願おう。蘇芳殿に、雨月殿下を害する意思は万に一つもないのだな?こたびのことは全くの偶然が生んだ結果で相違ないな?」
「凱将軍、それはどういう意味か」
花鶏の静かな声が将軍に向けられた。将軍は齢13の少年を見下ろした。花鶏の瞳孔が引き絞られ、声は低く、かすかに残るあどけなさは霧散した。
「将軍、答えてほしい。そなたは李蘇芳が身を挺して雨月兄上やこの私を庇ったのを見ていなかったわけではあるまい。作為であんな捨て身の真似ができると思うのか?将軍の目は節穴か」
「花鶏殿下、おやめください」
蘇芳は先生として花鶏を止めた。臣下としては、この場合自分の派閥を他所から庇うのは理にかなっている。
「凱将軍。花鶏殿下への忠義にかけて、この李蘇芳、何らやましいことなどございません。それにそちらの珀も、無論私でなく雨月殿下のお傍に侍ります。滅多なことがなければ、もう姿を見ることもないでしょう」
うみゃ~あお。
{そんなん嫌やわ~仲良うしてや}
珀の鳴き声は不満げだ。黙っとれ!と蘇芳はどつきたくなった。
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