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第三章その4 ~手ごわいわ!~ ガンコ勇者の縁結び編
災厄の始まり
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誠達は再び全信連の詰め所へと戻っていた。
端っこでは鶴が正座し、『反省中』と書いた札を首からぶら下げている。
「ヒメ子の暴走が無ければ、かなりいいとこまで行ったんですけどね」
誠が言うと、輪太郎がメガネを光らせながら答える。
「いえそれが……神器から送られてきたデータを解析していたのですが。両船団長ともに、最後の一線でかなり強い心理的な抵抗があるようです。これがある限り、いざ共闘してもどうしてもぎくしゃくするでしょう」
「ぎくしゃくか……ディアヌス相手だと、ちょっとの齟齬が命取りですしね」
誠も困り果ててしまった。
だが一同が腕組みして思案していると、いきなり鶴が飛び上がった。
皆が驚いて目をやると、鶴は険しい顔で虚空を見上げている。
「何かしら……急に凄いのが現れたわ……!!」
「凄いのって……」
誠が言いかけた瞬間、虚空に光が閃くと、鳳が姿を現す。彼女は素早く片膝をつき、手短に状況を報告した。
「申し上げます、避難区付近を警邏中の神使より、質・量ともに異様な邪気が発生したとの事です!」
「異様な邪気だと……!?」
今まで将棋をさしていた高山が、顔色を変えて立ち上がる。
「まさかここで魔王のお出ましだってぇのか?」
「……それが全く不明なのです」
鳳は困ったように首を振る。
「どこがあの邪気の本体か、発生源なのかまるで分からず……神使達も途方に暮れております。過去に例のない事態のようです」
「分かったわ鳳さん。黒鷹、コマ、とにかく行ってみましょう!」
反対する理由は何もなかった。誠達は鶴とともに、慌しく空間を転移したのだ。
端っこでは鶴が正座し、『反省中』と書いた札を首からぶら下げている。
「ヒメ子の暴走が無ければ、かなりいいとこまで行ったんですけどね」
誠が言うと、輪太郎がメガネを光らせながら答える。
「いえそれが……神器から送られてきたデータを解析していたのですが。両船団長ともに、最後の一線でかなり強い心理的な抵抗があるようです。これがある限り、いざ共闘してもどうしてもぎくしゃくするでしょう」
「ぎくしゃくか……ディアヌス相手だと、ちょっとの齟齬が命取りですしね」
誠も困り果ててしまった。
だが一同が腕組みして思案していると、いきなり鶴が飛び上がった。
皆が驚いて目をやると、鶴は険しい顔で虚空を見上げている。
「何かしら……急に凄いのが現れたわ……!!」
「凄いのって……」
誠が言いかけた瞬間、虚空に光が閃くと、鳳が姿を現す。彼女は素早く片膝をつき、手短に状況を報告した。
「申し上げます、避難区付近を警邏中の神使より、質・量ともに異様な邪気が発生したとの事です!」
「異様な邪気だと……!?」
今まで将棋をさしていた高山が、顔色を変えて立ち上がる。
「まさかここで魔王のお出ましだってぇのか?」
「……それが全く不明なのです」
鳳は困ったように首を振る。
「どこがあの邪気の本体か、発生源なのかまるで分からず……神使達も途方に暮れております。過去に例のない事態のようです」
「分かったわ鳳さん。黒鷹、コマ、とにかく行ってみましょう!」
反対する理由は何もなかった。誠達は鶴とともに、慌しく空間を転移したのだ。
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