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第六章その5 ~恐怖の助っ人!?~ ディアヌスとの再会編
勉強するなら図書館がいい。家だとどうしても寝ちゃうから
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「うんうん、素敵ね。やっぱりここがいいわ」
ロビーに到着した途端、鶴は満足げに頷いた。
肩に乗るコマは、困った顔で鶴に言う。
「ねえ鶴、さっきの輸送機で良かったんじゃない? なんでいきなり図書館なのさ」
「前を通ってぴんときたのよ。なんとなく明るくて爽やかだもの」
一同が移動したのは、避難区内の図書館だった。
よく都市部にあるような、明るく近代的な建物……その玄関ロビーの円形ソファースペースに、誠達は集まっているのだ。
輸送機に戻ろうと通りかかると、鶴がなぜかここを気に入り、強引に一同を引っ張り込んだのである。
ソファーの感触がお気に召したのか、今は足を組んでふんぞり返るディアヌスは、別にこういう人がいてもおかしくは…………いや、おかしくはあるが、ギリギリいない事もない、という範囲におさまってくれていた。
すぐ傍には、昔の観光パンフレットなどを収納した棚もあって、鶴は興味津々でそれらを手に取っていた。
「ねえコマ、北海道物産展ですって。このカニイクラ丼がいいわね」
「確かにおいしそうだけどさ、せめて勝ってから見ようよ」
「よしっ! 宮島はトイレだけど、取り合えず始めるか」
誠は受付のホワイトボードを借りてきて、そこに先ほどと同じように敵戦力を書き込んでいく。
①、夜祖が築いた堅固な砦の備え
②、邪神(女神)が張る広範囲の結界
③、千里眼の絶対命中する遠距離狙撃
④、パワーアップした強力な餓霊たち
⑤、触られれば即アウトの黄泉の軍勢や黄泉醜女
⑥、肉体のない邪霊の呪い(※霊的に修行してない人なら即死)
⑦、館の中にいる邪神達(※まだ完全に復活はしてない)
⑧、柱の最下層で続行中の反魂の術(※時間とともにどんどん邪神が出てくる。最強の闇の盟主の復活近し)
ここまで書いて、誠は④と⑥の部分を線で消す。
「とりあえずこの2つはなんとかなるな。餓霊に攻撃が通じるし、邪霊の呪いも、逆鱗のあるパイロットは耐えられると」
そこで鳳が口を挟んだ。
「黒鷹様。邪霊に関しては、私達も協力できます。逆鱗のない船の乗組員は、全神連や神使で守りますよ」
「せや、ワイらに任せや!」
「モウレツに頑張るのです!」
神使達は騒ぎたてるが、ディアヌスにじろりと睨まれ、再び誠の後ろに隠れた。
誠はホワイトボードを見据え、腕組みして皆に言う。
「他にも問題は山積みだけど……次に大事なのは②と③だな。特に千里眼の狙撃。これをクリアしなきゃ、はなから近づけないんだから」
一同は再び考え込んだ。
はっきり言って反則にも程がある邪神だった。
遠距離から絶対当たる射撃を繰り出し、その1発ずつが恐ろしい威力。
背中の矢を射尽くした後、再度矢が現れるまで数瞬のタイムラグがあるものの、とてもそんな間に距離を詰められない。
もしこちらが航空戦艦を繰り出しても、一瞬で全滅させられるだろう。
「砦の守りも硬いだろうし……近付かずに攻撃できる航空戦艦は必須なんだけど。この邪神がいる以上、真っ先に沈められるよな」
「そんな理屈はどうでもいい。この我を舐め腐った彼奴を、必ず血祭りにあげるのだ……!」
「そ、そうしたいとこなんですが……絶対外さない射撃なんてどうすればいいのか」
苛立つディアヌスに冷や汗を流しながら、誠は必死に考える。
だがそこで、ふと何かが頭にひっかかった。
(絶対? 絶対外さない? 違う、一度外れただろ? 確かあの時……)
誠は鶴に向き直った。
「ヒメ子、神器のタブレットに、奴との戦いを映せるか?」
「任せて黒鷹」
鶴は神器のタブレットを取り出し、大型テレビほどに巨大化させた。
千里眼が映るなり、デイアヌスが苛立って歯軋りを始め、一同は震え上がったが、誠は頑張って画面を見つめる。
逃げ惑う車列に、千里眼は容赦のない射撃を加えていった。
こちらの防御も簡単に貫くし、誠の人型重機でも、その攻撃はかわせなかった。
そう、あの一撃以外はだ。
ロビーに到着した途端、鶴は満足げに頷いた。
肩に乗るコマは、困った顔で鶴に言う。
「ねえ鶴、さっきの輸送機で良かったんじゃない? なんでいきなり図書館なのさ」
「前を通ってぴんときたのよ。なんとなく明るくて爽やかだもの」
一同が移動したのは、避難区内の図書館だった。
よく都市部にあるような、明るく近代的な建物……その玄関ロビーの円形ソファースペースに、誠達は集まっているのだ。
輸送機に戻ろうと通りかかると、鶴がなぜかここを気に入り、強引に一同を引っ張り込んだのである。
ソファーの感触がお気に召したのか、今は足を組んでふんぞり返るディアヌスは、別にこういう人がいてもおかしくは…………いや、おかしくはあるが、ギリギリいない事もない、という範囲におさまってくれていた。
すぐ傍には、昔の観光パンフレットなどを収納した棚もあって、鶴は興味津々でそれらを手に取っていた。
「ねえコマ、北海道物産展ですって。このカニイクラ丼がいいわね」
「確かにおいしそうだけどさ、せめて勝ってから見ようよ」
「よしっ! 宮島はトイレだけど、取り合えず始めるか」
誠は受付のホワイトボードを借りてきて、そこに先ほどと同じように敵戦力を書き込んでいく。
①、夜祖が築いた堅固な砦の備え
②、邪神(女神)が張る広範囲の結界
③、千里眼の絶対命中する遠距離狙撃
④、パワーアップした強力な餓霊たち
⑤、触られれば即アウトの黄泉の軍勢や黄泉醜女
⑥、肉体のない邪霊の呪い(※霊的に修行してない人なら即死)
⑦、館の中にいる邪神達(※まだ完全に復活はしてない)
⑧、柱の最下層で続行中の反魂の術(※時間とともにどんどん邪神が出てくる。最強の闇の盟主の復活近し)
ここまで書いて、誠は④と⑥の部分を線で消す。
「とりあえずこの2つはなんとかなるな。餓霊に攻撃が通じるし、邪霊の呪いも、逆鱗のあるパイロットは耐えられると」
そこで鳳が口を挟んだ。
「黒鷹様。邪霊に関しては、私達も協力できます。逆鱗のない船の乗組員は、全神連や神使で守りますよ」
「せや、ワイらに任せや!」
「モウレツに頑張るのです!」
神使達は騒ぎたてるが、ディアヌスにじろりと睨まれ、再び誠の後ろに隠れた。
誠はホワイトボードを見据え、腕組みして皆に言う。
「他にも問題は山積みだけど……次に大事なのは②と③だな。特に千里眼の狙撃。これをクリアしなきゃ、はなから近づけないんだから」
一同は再び考え込んだ。
はっきり言って反則にも程がある邪神だった。
遠距離から絶対当たる射撃を繰り出し、その1発ずつが恐ろしい威力。
背中の矢を射尽くした後、再度矢が現れるまで数瞬のタイムラグがあるものの、とてもそんな間に距離を詰められない。
もしこちらが航空戦艦を繰り出しても、一瞬で全滅させられるだろう。
「砦の守りも硬いだろうし……近付かずに攻撃できる航空戦艦は必須なんだけど。この邪神がいる以上、真っ先に沈められるよな」
「そんな理屈はどうでもいい。この我を舐め腐った彼奴を、必ず血祭りにあげるのだ……!」
「そ、そうしたいとこなんですが……絶対外さない射撃なんてどうすればいいのか」
苛立つディアヌスに冷や汗を流しながら、誠は必死に考える。
だがそこで、ふと何かが頭にひっかかった。
(絶対? 絶対外さない? 違う、一度外れただろ? 確かあの時……)
誠は鶴に向き直った。
「ヒメ子、神器のタブレットに、奴との戦いを映せるか?」
「任せて黒鷹」
鶴は神器のタブレットを取り出し、大型テレビほどに巨大化させた。
千里眼が映るなり、デイアヌスが苛立って歯軋りを始め、一同は震え上がったが、誠は頑張って画面を見つめる。
逃げ惑う車列に、千里眼は容赦のない射撃を加えていった。
こちらの防御も簡単に貫くし、誠の人型重機でも、その攻撃はかわせなかった。
そう、あの一撃以外はだ。
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