【完結】I adore you

ひつじのめい

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原状回復

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 先に風呂に入ってこいよと蒼に伝えると、蒼は俺の部屋着を持って風呂場へと向かっていった。

 俺はベッドに寝転がると今日1日を思い出して、あんなに走ったのは久しぶりだと思うと……あの時の蒼の顔を思い出して笑いが込み上げた。

 蒼が泊まりに来るのは久しぶりだな……子供の頃の事を思い出していると蒼の中身は、変わってない事を改めて実感した。

 そんな事を考えていると部屋のドアが少し開いて、その隙間から蒼が申し訳なさそうに、こちらを除いていた……

 俺は、蒼に早く入ってこいよと伝えると恥ずかしそうに入ってきた蒼の姿を見て言葉を失った。

 どこから見てもパツパツ

 見てる俺のほうが恥ずかしくなった、その時……

「なっちゃん少し小さいみたい」

 そう言うと蒼は顔を赤くしつつ、うつむいてしまった……俺は姉ちゃんに親父の服を借りる為に部屋を出た。

 親父の服を蒼に渡すと俺は風呂場へと向かった。

 それにしても、男の俺から見ても蒼の体は凄かったな、もしかして鍛えてるのかな?
 
 目を閉じるとパツパツな俺の部屋着を着た蒼の姿が浮かぶ……

 最近の俺は、蒼の事ばかり考えているな……

 部屋へと戻ると蒼は座りながら寝息を立てていた、隣に腰を下ろして蒼の顔を覗き込んでみた。

 本当に綺麗な顔をしているな、睫毛なんて……俺とは違い凄く長いと思い手を伸ばしたと同時に蒼の目が開いた、行き場を無くした俺の手は空を切った。

「えっ!えっ……なっちゃん、なに?」

 そう、俺を見つめる蒼の瞳が揺れていた。

 俺は蒼の睫毛に何か付いている気がして、手がうごいたみたいだけど驚かしてゴメンと咄嗟に嘘を付いてしまった。

 蒼は、えっ?何処?と焦っている蒼の姿を見て、胸に甘い痛みを感じた。

 あぁ……たぶん、これは確定なんだろうな……もう俺の気持ちは誤魔化すことは出来ないとそう感じた。
気持ちを伝えるのは……やるべき事をして、ちゃんとしてからだと自分に言い聞かせた。

 学校に登校した時に、俺は想像以上の出来事が待ち受けて居るとは思いもしなかった。
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