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動き出す歯車【後編】
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なっちゃん今日は委員会があって待たせそうだから、先に帰ってて本当にごめんね。
蒼からの連絡に了解と返すと同時に、ため息が出る
入学してから蒼とは毎日、一緒に帰っていたから一緒に帰れないと言われると少し寂しく感じる、気付かない内に蒼に依存しているのかなと思っていると、蒼は最近は忙しそうだよなと諒太が声を掛けてきた。
「委員会とかも有って忙しそうにしてるから体調を崩さないか心配しては居るんだ、諒太も部活はじまったし忙しいんじゃないか?」
諒太は俺の問いかけに、俺は大丈夫だよ忙しくはあるけど先輩達はいい人が多いしメリハリがあって充実してると教えてくれた、夏樹も何か部活やってみてはと聞かれたが俺は高校では帰宅部と決めていた。
諒太も部活が始まってから一緒に帰れない日が増えたが、いつもは蒼が居てくれた、今日は完璧にボッチになってしまった。
それじゃ俺そろそろ部活だから、明日と言うと亮太は教室を出ていった。
ボッチ寂しいと机に伏せって居ると……
「あれ?杠葉君どうしたの?」
頭上から声が掛かり振り返ると、入学式の時に俺に声を掛けてきた女の子、木暮舞ちゃんが居た。
彼女と話をするようになって共通点が多くて今ではクラスの女子の中で1番が良いかもしれない
「今日は、蒼も諒太も予定が有って一緒に帰れないから少し寂しくなってただけ」
そう伝えると、小暮さんは一瞬何かを考えた後に私と寄り道しませんかと誘ってくれたので俺は勿論okと小暮さんの誘いに乗らせてもらった。
小暮さんは、良かったと言うと呟くと実は駅前に新しく出来たカフェの割引券を持っているから行ったみないと提案されて俺は、新しいお店なら混んでしまうかもしれないからと急いで準備をした。
駅までの道のりは時間を忘れるくらい話が弾んで楽しかったそして思いの外に早くカフェへと到着したが、新しいお店と言う事もあって、やっぱり少し並んでいた。
やっぱり混んでるね杠葉くん時間は大丈夫?
心配そうな顔でたずねてくれたけど、予定はないから小暮さんが大丈夫なら一緒に並ぼうと伝えた。
小暮さんは杠葉くんと一緒なら並ぶのも楽しそうですねとニコリと笑顔を見せてくれて、俺は小暮さんの笑顔を見て今まで感じたことのない胸の痛みを感じた。
今まで女の子と2人で出掛けた事が無かったから気付かなかったけど、小暮さんと一緒に居ると蒼と一緒に居る時のような、安心感みたいなものを感じた。
言い方は悪いかもしれないけど、楽だなと感じた。
そんな事を考えて居た俺を小暮さんの声が現実に引き戻した。
疲れちゃった?大丈夫?と言う小暮さんに俺は大丈夫と伝えると平然を装って小暮さんの持っていたメニューに目を向けると
杠葉くん何にする?と上目遣いで見つめられ俺の心臓がバクバクと変な鼓動を打ち始めた。
俺は経験した事のない色んな感情に振り回されて思考回路が停止しそうになったその時……
小暮さんが俺の袖をひっぱりながら何にする?と首をかしげる仕草を目のあたりにして、もしかして小暮さんて俺に気がある……イヤイヤそんな訳ない!と何故か感情が迷子になっていた俺は、小暮さんは決まった?と訊ねるので精一杯だった。
小暮さんは、チョコとイチゴ両方美味しそうで悩んでると教えてくれた。
チョコとイチゴって事はメニューを見る限りパフェかなと思い、俺すごく甘い物が好きだから両方たのんでシェアしない?と訊ねると物凄く驚いた顔をしてる小暮さんを見て、蒼と一緒に居る時の感覚で聞いてしまった事に反省をした。
付き合っても居ないのに、こんな事を言ってしまったらひくよなと謝ろうとした時、俺が思っていた反応とは違い、はんぶんこ嬉しいと目をキラキラさせている小暮さんが居た。
両方の味が1日で味わえるなんて幸せと、凄く喜んでくれて内心すごくホッとした。
2つのパフェをシェアしながら、味の感想を言い合ったり学校の話をしたりと楽しく過ごす時間はあっという間に過ぎていってしまった。
オススメと表示されるだけあって両方とも凄く美味かった、と言いたい所だけど味なんて全然分からなかったし会話の内容もほとんど覚えていないぐらいに俺は浮かれていたのかもしれない。
気付いた時には駅に着いていた。
小暮さんに、今日は凄く楽しかった誘ってくれてありがとうと伝えると、また明日とホームへと向かおうとしたその時、俺のカバンが何かに引っ張られた。
何かと思い振り返ると俺のカバンを掴んだまま、何かを言いた気にうつむいていた。
引き止めてごめんね……
消え入りそうな声で言う小暮さんに俺は大丈夫だよ、どうしたの?声をかけると潤んだ目で俺の事を見つめていて、反らすことができなかった。
話したい事が有るから、もう少し時間をくださいと言われた。
俺は時間はまだあるから大丈夫だよと伝え、駅の近くへと移動して話をする事にした。
ベンチに座り話をしようにも小暮さんは一向に話し始める素振りが見えず俺は、この空気が耐えられずに口を開いた。
「小暮さんもしかして、俺気付かない内に何か気を悪くさせちゃったかな?」
そう言うと小暮さんは慌てたように、ごめんね、違うの……と答えてはくれたけれど、その後は黙り込んでしまった。
あ……これ昔から何度か経験があるやつだ……
蒼いと仲が良いから紹介して欲しいって話しをさる時と同じ空気だ……
さっきまで、俺に気があるのかと勘違いしていた自分を全力で殴りたくなる。
小暮さんの気持ちを思うと話してくるれるまで待つことにしたが、まったく動かなくなったしまった。
沈黙の長さに耐えられなくなりそうになったその時、小暮さんは、ゆっくりと話し始めた……
蒼からの連絡に了解と返すと同時に、ため息が出る
入学してから蒼とは毎日、一緒に帰っていたから一緒に帰れないと言われると少し寂しく感じる、気付かない内に蒼に依存しているのかなと思っていると、蒼は最近は忙しそうだよなと諒太が声を掛けてきた。
「委員会とかも有って忙しそうにしてるから体調を崩さないか心配しては居るんだ、諒太も部活はじまったし忙しいんじゃないか?」
諒太は俺の問いかけに、俺は大丈夫だよ忙しくはあるけど先輩達はいい人が多いしメリハリがあって充実してると教えてくれた、夏樹も何か部活やってみてはと聞かれたが俺は高校では帰宅部と決めていた。
諒太も部活が始まってから一緒に帰れない日が増えたが、いつもは蒼が居てくれた、今日は完璧にボッチになってしまった。
それじゃ俺そろそろ部活だから、明日と言うと亮太は教室を出ていった。
ボッチ寂しいと机に伏せって居ると……
「あれ?杠葉君どうしたの?」
頭上から声が掛かり振り返ると、入学式の時に俺に声を掛けてきた女の子、木暮舞ちゃんが居た。
彼女と話をするようになって共通点が多くて今ではクラスの女子の中で1番が良いかもしれない
「今日は、蒼も諒太も予定が有って一緒に帰れないから少し寂しくなってただけ」
そう伝えると、小暮さんは一瞬何かを考えた後に私と寄り道しませんかと誘ってくれたので俺は勿論okと小暮さんの誘いに乗らせてもらった。
小暮さんは、良かったと言うと呟くと実は駅前に新しく出来たカフェの割引券を持っているから行ったみないと提案されて俺は、新しいお店なら混んでしまうかもしれないからと急いで準備をした。
駅までの道のりは時間を忘れるくらい話が弾んで楽しかったそして思いの外に早くカフェへと到着したが、新しいお店と言う事もあって、やっぱり少し並んでいた。
やっぱり混んでるね杠葉くん時間は大丈夫?
心配そうな顔でたずねてくれたけど、予定はないから小暮さんが大丈夫なら一緒に並ぼうと伝えた。
小暮さんは杠葉くんと一緒なら並ぶのも楽しそうですねとニコリと笑顔を見せてくれて、俺は小暮さんの笑顔を見て今まで感じたことのない胸の痛みを感じた。
今まで女の子と2人で出掛けた事が無かったから気付かなかったけど、小暮さんと一緒に居ると蒼と一緒に居る時のような、安心感みたいなものを感じた。
言い方は悪いかもしれないけど、楽だなと感じた。
そんな事を考えて居た俺を小暮さんの声が現実に引き戻した。
疲れちゃった?大丈夫?と言う小暮さんに俺は大丈夫と伝えると平然を装って小暮さんの持っていたメニューに目を向けると
杠葉くん何にする?と上目遣いで見つめられ俺の心臓がバクバクと変な鼓動を打ち始めた。
俺は経験した事のない色んな感情に振り回されて思考回路が停止しそうになったその時……
小暮さんが俺の袖をひっぱりながら何にする?と首をかしげる仕草を目のあたりにして、もしかして小暮さんて俺に気がある……イヤイヤそんな訳ない!と何故か感情が迷子になっていた俺は、小暮さんは決まった?と訊ねるので精一杯だった。
小暮さんは、チョコとイチゴ両方美味しそうで悩んでると教えてくれた。
チョコとイチゴって事はメニューを見る限りパフェかなと思い、俺すごく甘い物が好きだから両方たのんでシェアしない?と訊ねると物凄く驚いた顔をしてる小暮さんを見て、蒼と一緒に居る時の感覚で聞いてしまった事に反省をした。
付き合っても居ないのに、こんな事を言ってしまったらひくよなと謝ろうとした時、俺が思っていた反応とは違い、はんぶんこ嬉しいと目をキラキラさせている小暮さんが居た。
両方の味が1日で味わえるなんて幸せと、凄く喜んでくれて内心すごくホッとした。
2つのパフェをシェアしながら、味の感想を言い合ったり学校の話をしたりと楽しく過ごす時間はあっという間に過ぎていってしまった。
オススメと表示されるだけあって両方とも凄く美味かった、と言いたい所だけど味なんて全然分からなかったし会話の内容もほとんど覚えていないぐらいに俺は浮かれていたのかもしれない。
気付いた時には駅に着いていた。
小暮さんに、今日は凄く楽しかった誘ってくれてありがとうと伝えると、また明日とホームへと向かおうとしたその時、俺のカバンが何かに引っ張られた。
何かと思い振り返ると俺のカバンを掴んだまま、何かを言いた気にうつむいていた。
引き止めてごめんね……
消え入りそうな声で言う小暮さんに俺は大丈夫だよ、どうしたの?声をかけると潤んだ目で俺の事を見つめていて、反らすことができなかった。
話したい事が有るから、もう少し時間をくださいと言われた。
俺は時間はまだあるから大丈夫だよと伝え、駅の近くへと移動して話をする事にした。
ベンチに座り話をしようにも小暮さんは一向に話し始める素振りが見えず俺は、この空気が耐えられずに口を開いた。
「小暮さんもしかして、俺気付かない内に何か気を悪くさせちゃったかな?」
そう言うと小暮さんは慌てたように、ごめんね、違うの……と答えてはくれたけれど、その後は黙り込んでしまった。
あ……これ昔から何度か経験があるやつだ……
蒼いと仲が良いから紹介して欲しいって話しをさる時と同じ空気だ……
さっきまで、俺に気があるのかと勘違いしていた自分を全力で殴りたくなる。
小暮さんの気持ちを思うと話してくるれるまで待つことにしたが、まったく動かなくなったしまった。
沈黙の長さに耐えられなくなりそうになったその時、小暮さんは、ゆっくりと話し始めた……
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