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十二章
愛し子ら、1
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それから約三時間後の、帰宅中。
芹沢さんが寂しい想いをしていたかもしれない可能性を示唆する僕に、北斗は「香取さんがらみか」と、確認の意味での問いかけをした。コイツの脳味噌はマジどうなっているのだろうと呆れる間もなく、北斗は説明を始める。
「芹沢さんは去年の六月半ばから、体操の選択授業も取るようになった。それを知った時、新忍道サークルのお蔭で体育会系のノリに俺も乗っかれるようになったと話したら、芹沢さんは喜んでな。心構えを教えてほしいと訊く芹沢さんへ、心を開く機会を逃さないことと答えたら、それなら十組で鍛えたから自信あるって顔をパッと輝かせたよ。だから俺は心配しなかったし、実際その必要もなかったようで、楽しいし友達も大勢できたから今年も体操を取るって芹沢さんは先日嬉しげに話していた。香取さんの件を知ったら、芹沢さんは張り切って助けてくれるだろうな」
俺の出番はないと思うが何かあったらいつでも言え、という言葉を別れの挨拶にして、北斗は自宅の玄関に消えて行った。駅へ向かう加藤さん、三枝木さん、そして新入部員の松井と竹の四人と別れた後の一分少々で、北斗は状況把握と回答を十全にしてのけたのである。
「とても及ばないと首を横に振った、香取さんが正しいのかなあ」
僕はそう、溜息まじりに呟いた。それが、自分の低スペック脳への項垂れに繋がってゆく。
けどそれは、別件の項垂れを誤魔化す格好の材料でもあったから、僕は自分の残念脳味噌を大袈裟に嘆きつつ、昨夕の出来事を振り返っていた。
昨日の夕方。
夕食の準備が整い食事を開始するまでの、ほんの僅かな時間。
詰め寄る輝夜さんと昴と美鈴に堪りかね、僕は脱兎の如く台所から逃げ出した。
が、台所を出てすぐの場所で待ち構えていた貴子さんと翔子さんに行く手を阻まれ、僕はすぐさま夕食の席に連れ戻されてしまう。幸い、といって良いのか微妙だが幸い、首根っこを掴まれ引きずられるという情けないにも程がある僕を目にした三人娘は追及を中断したため、それ以降はいつもと変わらぬ時間を過ごすことができた。三人娘は上座にいずとも賓客でなくとも本人達が意識せずとも、そこに彼女達がいる限り、場を支配する真の主役は彼女達となる。僕にとっては尚更そうだから、彼女達が楽しそうにしてさえいれば、それだけで僕は幸せに満たされるのだ。よってそのまま全てが元通りになると思われたが、それは甘かった。水晶が「今日の夕食はいつにも増して美味しいのう」と顔をほころばせるや、彼女達は料理中の出来事を嬉々として説明し、そしてその最後に「今度は逃がさないからね」という鋭い眼差しを僕に向けたのである。それに釣られ台所にいる全員が僕を見つめる中、三人娘は先程の状況をそっくりそのまま再現して、詰め寄った。
「眠留くんはどう思う!」
「眠留の意見を聴かせて!」
「時間がないんだからお兄ちゃん呆けないで!」
あの時の気持ちを、僕はどう表現すれば良いのだろう。三人は怒っていたのではなく、また僕に非があった訳でもないのに、なぜ僕はああも逃げ出したかったのかを、あの時も今もまったく理解できないのである。ただそれでも大抵の場合、二回目は一回目より冷静に対処できるもの。その冷静さが活き、逃げ出したいという気持ちを押さえて僕は返答を必死で探し、そしてそれが奇跡を呼んだのだと思う。詰め寄る娘達へ、僕はこんな返答をした。
「一つの体に一つの心が宿る制限を撤廃する方法は、心を外側へ広げることと、心を内側へ収束することの、二通りがあるのかもしれない。事象の因果関係を最初から知覚できる能力はそのどちらでも獲得できるけど、外側は形而下的知覚力を鋭利にし、内側は形而上的知覚力を鋭利にするのかもしれない。外側へ広げた三人は料理という形而下を、内側へ収束させた僕は法則という形而上をそれぞれ担当し、そしてどちらも今回が初めての経験だったから、似通う部分を認めつつもピッタリ符合しないというもどかしさが、僕らの間に生じているのかもしれない」
半ば自動的に口が動いたので、話し終えて初めて「かもしれない」を連発し過ぎたことに気付いた僕は、それを詫びようとした。
でも、それが成される事はなかった。三人娘のみならず祖父母と翔猫たちもポカンとしていることに羞恥心が爆発したまさにその瞬間、水晶がこう呟いたからだ。
「年頃の少年少女の成長速度には毎度驚かされるが、ここ一年の眠留ほど儂を驚かせた若者は、かつて一人もおらなんだ。さすがは我が真身の背に乗せた、ただ一人の人間じゃのう」
思わず真情を漏らしてしまったわい、という体を装っていても、それが通じるワケがない。水晶の真身に乗ったという事実が公表された途端、
ガタンッッ
テーブルが激しく揺れた。十六人掛けの大テーブルゆえ床から浮き上がりこそしなかったが、祖父母と三人娘だけで巨大なテーブルを大いに揺り動かしたのだから、水晶の呟きに五人がどれほど驚愕したかが知れるというもの。それだけでもいたたまれない気持ちが溢れてきたのに、当然と言えば当然なのだけど、それで終わるはずなかった。
「水晶に真身を見せてもらっただけでなく!」
「その背に、乗ったと言うのですか!」
「お師匠様の背中に乗ったの眠留くん!」
「眠留、今度ばかりは許せない!」
「お兄ちゃんの、無礼者!」
という絶叫に近い言葉を祖父母と三人娘が放つなり、
「ごっ、御所の背に!」
「翔描になって三十年以上経っても、真身すら拝見したことないのに!」
「眠留あなた、自分がどれほど大それたことをしたか理解しているのですか!」
「シンミが何なのかオイラは知らないけど、眠留が不届き者だってことは、オイラにも理解できたのにゃ」
翔猫たちからも非難され、僕は罪悪感ではち切れそうになってしまった。水晶のとりなしにより僕を否定する言葉や仕草こそ止んだが、感情というものは表面をどれほど取り繕おうと、外に染み出るのが人の常。その染み出た感情が昨夕から今朝にかけ重くのしかかった結果、僕の心は友人達が危ぶむほど、疲れ果ててしまったのだった。
そして、今。
思い出すだけで項垂れずにはいられない回想を終えた僕は、
「けどなあ」
そう独り言ち、鳥居の手前で立ち止まる。そして顔を上げ、母屋の向こうの大離れを視野の中央に収めた。
「三日間のうち二日をお気楽に過ごしたのだから、残り一日を心労に苛まれて過ごしても、仕方ないよなあ」
三日前、大離れで待つ水晶の元を訪れたさい、僕は昴と共に罰を受ける覚悟をしていた。にもかかわらずそれをすっかり忘れ、輝夜さんと昴が水晶の言いつけを守る様子を見物気分で眺めていたのだから、その分が追加されて当然。智樹と那須さんと香取さんという、新たに得たかけがえのない友人達のお蔭で、僕はそう考えられるようになったのである。ならせめて、
――三人に恥じぬ自分になるぞ!
パンパンッッ
頬を両手で小気味よく叩き、自分に喝を入れる。
そして胸を張り歩幅を大きく取って、罰のクライマックスが待つであろう母屋を、僕は目指したのだった。
芹沢さんが寂しい想いをしていたかもしれない可能性を示唆する僕に、北斗は「香取さんがらみか」と、確認の意味での問いかけをした。コイツの脳味噌はマジどうなっているのだろうと呆れる間もなく、北斗は説明を始める。
「芹沢さんは去年の六月半ばから、体操の選択授業も取るようになった。それを知った時、新忍道サークルのお蔭で体育会系のノリに俺も乗っかれるようになったと話したら、芹沢さんは喜んでな。心構えを教えてほしいと訊く芹沢さんへ、心を開く機会を逃さないことと答えたら、それなら十組で鍛えたから自信あるって顔をパッと輝かせたよ。だから俺は心配しなかったし、実際その必要もなかったようで、楽しいし友達も大勢できたから今年も体操を取るって芹沢さんは先日嬉しげに話していた。香取さんの件を知ったら、芹沢さんは張り切って助けてくれるだろうな」
俺の出番はないと思うが何かあったらいつでも言え、という言葉を別れの挨拶にして、北斗は自宅の玄関に消えて行った。駅へ向かう加藤さん、三枝木さん、そして新入部員の松井と竹の四人と別れた後の一分少々で、北斗は状況把握と回答を十全にしてのけたのである。
「とても及ばないと首を横に振った、香取さんが正しいのかなあ」
僕はそう、溜息まじりに呟いた。それが、自分の低スペック脳への項垂れに繋がってゆく。
けどそれは、別件の項垂れを誤魔化す格好の材料でもあったから、僕は自分の残念脳味噌を大袈裟に嘆きつつ、昨夕の出来事を振り返っていた。
昨日の夕方。
夕食の準備が整い食事を開始するまでの、ほんの僅かな時間。
詰め寄る輝夜さんと昴と美鈴に堪りかね、僕は脱兎の如く台所から逃げ出した。
が、台所を出てすぐの場所で待ち構えていた貴子さんと翔子さんに行く手を阻まれ、僕はすぐさま夕食の席に連れ戻されてしまう。幸い、といって良いのか微妙だが幸い、首根っこを掴まれ引きずられるという情けないにも程がある僕を目にした三人娘は追及を中断したため、それ以降はいつもと変わらぬ時間を過ごすことができた。三人娘は上座にいずとも賓客でなくとも本人達が意識せずとも、そこに彼女達がいる限り、場を支配する真の主役は彼女達となる。僕にとっては尚更そうだから、彼女達が楽しそうにしてさえいれば、それだけで僕は幸せに満たされるのだ。よってそのまま全てが元通りになると思われたが、それは甘かった。水晶が「今日の夕食はいつにも増して美味しいのう」と顔をほころばせるや、彼女達は料理中の出来事を嬉々として説明し、そしてその最後に「今度は逃がさないからね」という鋭い眼差しを僕に向けたのである。それに釣られ台所にいる全員が僕を見つめる中、三人娘は先程の状況をそっくりそのまま再現して、詰め寄った。
「眠留くんはどう思う!」
「眠留の意見を聴かせて!」
「時間がないんだからお兄ちゃん呆けないで!」
あの時の気持ちを、僕はどう表現すれば良いのだろう。三人は怒っていたのではなく、また僕に非があった訳でもないのに、なぜ僕はああも逃げ出したかったのかを、あの時も今もまったく理解できないのである。ただそれでも大抵の場合、二回目は一回目より冷静に対処できるもの。その冷静さが活き、逃げ出したいという気持ちを押さえて僕は返答を必死で探し、そしてそれが奇跡を呼んだのだと思う。詰め寄る娘達へ、僕はこんな返答をした。
「一つの体に一つの心が宿る制限を撤廃する方法は、心を外側へ広げることと、心を内側へ収束することの、二通りがあるのかもしれない。事象の因果関係を最初から知覚できる能力はそのどちらでも獲得できるけど、外側は形而下的知覚力を鋭利にし、内側は形而上的知覚力を鋭利にするのかもしれない。外側へ広げた三人は料理という形而下を、内側へ収束させた僕は法則という形而上をそれぞれ担当し、そしてどちらも今回が初めての経験だったから、似通う部分を認めつつもピッタリ符合しないというもどかしさが、僕らの間に生じているのかもしれない」
半ば自動的に口が動いたので、話し終えて初めて「かもしれない」を連発し過ぎたことに気付いた僕は、それを詫びようとした。
でも、それが成される事はなかった。三人娘のみならず祖父母と翔猫たちもポカンとしていることに羞恥心が爆発したまさにその瞬間、水晶がこう呟いたからだ。
「年頃の少年少女の成長速度には毎度驚かされるが、ここ一年の眠留ほど儂を驚かせた若者は、かつて一人もおらなんだ。さすがは我が真身の背に乗せた、ただ一人の人間じゃのう」
思わず真情を漏らしてしまったわい、という体を装っていても、それが通じるワケがない。水晶の真身に乗ったという事実が公表された途端、
ガタンッッ
テーブルが激しく揺れた。十六人掛けの大テーブルゆえ床から浮き上がりこそしなかったが、祖父母と三人娘だけで巨大なテーブルを大いに揺り動かしたのだから、水晶の呟きに五人がどれほど驚愕したかが知れるというもの。それだけでもいたたまれない気持ちが溢れてきたのに、当然と言えば当然なのだけど、それで終わるはずなかった。
「水晶に真身を見せてもらっただけでなく!」
「その背に、乗ったと言うのですか!」
「お師匠様の背中に乗ったの眠留くん!」
「眠留、今度ばかりは許せない!」
「お兄ちゃんの、無礼者!」
という絶叫に近い言葉を祖父母と三人娘が放つなり、
「ごっ、御所の背に!」
「翔描になって三十年以上経っても、真身すら拝見したことないのに!」
「眠留あなた、自分がどれほど大それたことをしたか理解しているのですか!」
「シンミが何なのかオイラは知らないけど、眠留が不届き者だってことは、オイラにも理解できたのにゃ」
翔猫たちからも非難され、僕は罪悪感ではち切れそうになってしまった。水晶のとりなしにより僕を否定する言葉や仕草こそ止んだが、感情というものは表面をどれほど取り繕おうと、外に染み出るのが人の常。その染み出た感情が昨夕から今朝にかけ重くのしかかった結果、僕の心は友人達が危ぶむほど、疲れ果ててしまったのだった。
そして、今。
思い出すだけで項垂れずにはいられない回想を終えた僕は、
「けどなあ」
そう独り言ち、鳥居の手前で立ち止まる。そして顔を上げ、母屋の向こうの大離れを視野の中央に収めた。
「三日間のうち二日をお気楽に過ごしたのだから、残り一日を心労に苛まれて過ごしても、仕方ないよなあ」
三日前、大離れで待つ水晶の元を訪れたさい、僕は昴と共に罰を受ける覚悟をしていた。にもかかわらずそれをすっかり忘れ、輝夜さんと昴が水晶の言いつけを守る様子を見物気分で眺めていたのだから、その分が追加されて当然。智樹と那須さんと香取さんという、新たに得たかけがえのない友人達のお蔭で、僕はそう考えられるようになったのである。ならせめて、
――三人に恥じぬ自分になるぞ!
パンパンッッ
頬を両手で小気味よく叩き、自分に喝を入れる。
そして胸を張り歩幅を大きく取って、罰のクライマックスが待つであろう母屋を、僕は目指したのだった。
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