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六章
生れる前から
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「う、うん、そうなんだ。兄ちゃんなんか急に、背が伸び始めたんだよ」
そうなのだ。僕はゴールデンウイーク以降、背の伸びる速度が上がった。HAIによると僕は今、年8センチの身長増加ペースで成長しているらしい。仮に湖校在学中ずっとこのペースを維持すれば、六年後の卒業式にはなんと、192センチになる。しかも胴体96センチ脚96センチという、胴長短足ではない体形になれるらしいのだ。
「うん、お兄ちゃんはこれから、とっても背が高くなるの。だから私も、身長を押さえるのを止めるね」
驚きの声を上げることすらできず、僕は口をあんぐり開けたまま硬直した。この破格すぎる妹は、成長速度を自在に操ることすら可能だったのか!
「だから、お兄ちゃん!」
美鈴は一旦手を離し、その手を僕の両肩に添え、僕の体を反対向きにクルッと回転させる。そして背中を押し、僕を部屋へ向かわせつつ言った。
「そろそろお風呂にしましょう。私が安眠磁気を送るから、睡眠不足は気にせず、ゆっくり湯船に浸かってね」
「あ、あのさあ、許容すれすれの事なんだけど・・・」
「それはお風呂の中で考えて。お湯に浸かって胸腺を温めてほぐしたら、お兄ちゃんの脚、もっと長くなるかもよ」
「そうなの! わかった、兄ちゃんこれからずっと、胸腺を温めてほぐすことにするよ!」
僕は喜び勇んでドアを開け中に入った。そんな僕に「ごゆっくり」と声を掛け、美鈴は台所へ歩いてゆく。その足音が遠ざかるのを待ち、開け放したドアに小声で語りかけた。
「墓場まで持って行くつもりだったけど、僕が世界で一番大切なのは、美鈴なんだよ」と。
タオルと着替えを手早く用意し部屋を出る。台所を通過する際、食後の片づけをテキパキする美鈴の後ろ姿が胸に刺さるも、美鈴ありがとうと明るく声を掛けるだけに留め、そのまま歩を進める。すると美鈴は振り返り、
「百点!」
花の笑みで、そう返してくれた。
台所から伸びる渡り廊下へ足を踏み入れる。譬えようもないほど良い香りのする小離れの前を、大股で通り過ぎ中離れに着く。そして僕は翔人専用風呂の、脱衣場に入った。
猫将軍本家には、母屋に一つ、祖父母の離れに一つ、そして大中小の離れに一つずつの、計五つのお風呂がある。その中の、祖父母の離れと中離れの二つが、翔人専用風呂だ。と言っても祖父母の離れのお風呂は使ったことが無いので、この中離れのお風呂が、僕にとって唯一の翔人専用風呂なんだけどね。
元々は、母屋のお風呂が翔人専用風呂だった。しかし中離れの使用頻度が少なすぎるため、専用風呂をそこへ移動させた。第二道場も兼ねる大離れは、頻繁に使う。小離れも昴がそうであるように、猫将軍家に連なる翔人の休憩所になるから、頻度は高いと言えよう。でも中離れには、それが無い。親戚達が大挙してやって来る数年に一度しか、利用されない。使う人のいない家屋の痛みが早いのは本当の事。ならせめてお風呂とトイレだけでも使おうと、母屋のお風呂を一時閉鎖して、中離れに翔人専用風呂を移したのだ。
みたいな感じの事を、逸る気持ちを抑えるために考えつつ、体を丁寧に洗う。「許容すれすれ」が幾度も頭をよぎるも、それは湯船に浸かってからとその都度自分に言い聞かせ、一心に腕を動かしてゆく。満足のいく状態が訪れ、今度はシャワーで泡を丁寧に落とす。そしてようやく、僕はお湯に浸かった。
「はひゃ~~」
あれほど心を騒がせた「許容ほにゃらら」を忘れ、夢見心地で湯舟を楽しんだ。頃合を見計らい息を大きく吸い、お湯の中で胸を張ってみる。こんなふうに胸骨を広げてあげれば胸腺はほぐれるのかな、頼んだよ胸腺、と僕は親しみを込め語りかけた。なんとなく、「了解」と返してもらえた気がした。
準備が整ったので、浴槽の縁に後頭部を乗せ楽な姿勢を作り、許容すれすれについて考え始めた。先ずは、美鈴との会話のおさらいからだ。
「ええっと、僕は明後日、すれすれ状態になって学校から帰って来るんだよな」
右手をお湯から出し、親指をクイッと折る。目は向けず、親指を折った時の感触だけを体に覚えさせる。小さく頷き、考察を先へ進めた。
「そこから推測されるのは、僕は明朝から明後日の夕方にかけ、衝撃的な事実を知るという事なのだろう」
左手をお湯から出し、親指をクイッと折って、その感触を体に覚え込ませる。これは、物事を理知的に解明するのが苦手な僕のために北斗が考案した、理論的考察方法だ。既知の情報は右手の指を折り、それに対する推測は、こうして左手の指を折るんだね。
「衝撃的な事実を知る可能性が高いのは、やっぱ寮に泊まった時だよな」
これは推測なので、左手の人差し指を折る。さて、この推測に関連することを、美鈴は何か言ってなかっただろうか?
「うん、言ってた。僕の外泊を、美鈴は水晶に教えて貰ったんだ」
僕は右手の人差し指を折る。さっきは情報から推測に移ったけど、それは絶対の決まりではない。今回のように、推測から情報を思い出すこともあるのだ。
「そういえば、こうも言ってたよな。美鈴にだけ、水晶は教えてくれたって」
右手の中指を折る。さて、これに対する推測は?
「水晶は何らかの理由により、輝夜さんと昴がそれを知るのを、避けたんだ」
左手の中指を折る。ではその理由とは?
「多分それを知ると、夕食に影が差すのだろう。楽しい食事の素晴らしさが判明した日に、水晶がそんなことするはず無いしね」
左手の薬指を折る。そのとたん、これまでの考察が一つの輪になった。僕は右手の親指から左手の薬指へ至る経緯を呼び覚ました。低スペック脳には無理でも、体はその経緯をはっきり覚えていた。僕はそれを一つにまとめた。
「僕が寮で知る衝撃的事実を、輝夜さんと昴と美鈴は既に知っている。だから水晶は僕の外泊を美鈴にだけ伝えて、僕らが夕食を楽しめるよう配慮した。だが美鈴は負担に耐えかね、悲しみにうずくまってしまった。美鈴ごめん、僕は心底、ダメな兄だよ」
僕は声を殺して泣いた。
髪を洗い、普通の水風呂に浸かり、考察を再開した。けど今回は、北斗の考察法を使わなかった。関連事項が次々浮かんできて、その必要が無かったのである。
衝撃的事実は、猛と真山が教えてくれる。
それは僕を軸とし、輝夜さんと昴にも関係あることだ。
そしてそれを、陸上部とサッカー部の皆も知っていた。
知っているから皆一瞬、憐憫の表情を浮かべた。
知っているから三年長は揃って、噂はかねがね聞いていると言った。
でも僕の友達と新忍道の先輩方は、それを一切しなかった。
僕に一番近しいからこそ、それを表に出さないでくれたんだ。
僕は再度、声を殺して泣いた。
水風呂を出て、二度目の薬湯に浸かる。毛細血管が細胞から老廃物を受け取り、代わりに新鮮な血液を届けているのがはっきり感じられた。仕上げに、精霊猫が生命力を吹き入れた特別な水風呂に身を沈める。生命力だけでなく、精霊猫達の清らかさが心身に染み込んできた。
そしてやっと、今日最大の謎とも呼べるものを、僕は解明することができた。
風呂を終え、洗い立てのパジャマに着替え、歯磨きとトイレを済ませ自室へ向かう。鼓動を少し早めてドアを開けると、予想どおり部屋の中で待っていた美鈴が、にっこり笑って立ち上がった。
「さあお兄ちゃん、ここからは急ぎます。速やかに横になってください」
ただでさえ頭の上がらない妹の使う「ですます調」は、僕を完全服従状態にした。頭の上がらない女性なら美鈴以外にも大勢いるが、少なくとも今現在、美鈴以上に頭の上がらない女性はこの世に存在しない。なぜなら僕は、仕上げの水風呂で気づいたからだ。八年ぶりに妹を悲しませてしまった、その理由を。
「美鈴、さっきは悲しませちゃって、ごめんね」
夏用布団をかぶりながら謝罪する僕へ、美鈴は「いいの」と首を横に振る。そして、
「私達がそれぞれ別の道を歩むようになるまでお兄ちゃんを一番お世話するのは、妹である私の特権だから」
美鈴はそう付け加えることで、僕が正解に辿り着いたことを、間接的に教えてくれたのだった。
もし仮に、美鈴が妹でなかったら、どうだっただろうか?
美鈴は、あの二人に比肩する存在に、なっていただろうか?
妹分の幼馴染ですらない、普通の知人として出会っていたら、どうなっていたか?
そう、美鈴は僕の妹だからこそ、僕は美鈴を世界で一番大切な人と考える。
それを美鈴は八年前から、いや生まれる前から、知っていたのだ。
「お兄ちゃん、手を額に乗せるから目を閉じて」
「うん、お休み美鈴」
「お休み、お兄ちゃん」
額に置かれた美鈴の両手から、どこまでも続く青い空のイメージが流れてくる。
その空が僕を招き寄せる。
僕は浮き上がり、すべてを開放し空にただよう。
それが僕の、その日最後の記憶だった。
そうなのだ。僕はゴールデンウイーク以降、背の伸びる速度が上がった。HAIによると僕は今、年8センチの身長増加ペースで成長しているらしい。仮に湖校在学中ずっとこのペースを維持すれば、六年後の卒業式にはなんと、192センチになる。しかも胴体96センチ脚96センチという、胴長短足ではない体形になれるらしいのだ。
「うん、お兄ちゃんはこれから、とっても背が高くなるの。だから私も、身長を押さえるのを止めるね」
驚きの声を上げることすらできず、僕は口をあんぐり開けたまま硬直した。この破格すぎる妹は、成長速度を自在に操ることすら可能だったのか!
「だから、お兄ちゃん!」
美鈴は一旦手を離し、その手を僕の両肩に添え、僕の体を反対向きにクルッと回転させる。そして背中を押し、僕を部屋へ向かわせつつ言った。
「そろそろお風呂にしましょう。私が安眠磁気を送るから、睡眠不足は気にせず、ゆっくり湯船に浸かってね」
「あ、あのさあ、許容すれすれの事なんだけど・・・」
「それはお風呂の中で考えて。お湯に浸かって胸腺を温めてほぐしたら、お兄ちゃんの脚、もっと長くなるかもよ」
「そうなの! わかった、兄ちゃんこれからずっと、胸腺を温めてほぐすことにするよ!」
僕は喜び勇んでドアを開け中に入った。そんな僕に「ごゆっくり」と声を掛け、美鈴は台所へ歩いてゆく。その足音が遠ざかるのを待ち、開け放したドアに小声で語りかけた。
「墓場まで持って行くつもりだったけど、僕が世界で一番大切なのは、美鈴なんだよ」と。
タオルと着替えを手早く用意し部屋を出る。台所を通過する際、食後の片づけをテキパキする美鈴の後ろ姿が胸に刺さるも、美鈴ありがとうと明るく声を掛けるだけに留め、そのまま歩を進める。すると美鈴は振り返り、
「百点!」
花の笑みで、そう返してくれた。
台所から伸びる渡り廊下へ足を踏み入れる。譬えようもないほど良い香りのする小離れの前を、大股で通り過ぎ中離れに着く。そして僕は翔人専用風呂の、脱衣場に入った。
猫将軍本家には、母屋に一つ、祖父母の離れに一つ、そして大中小の離れに一つずつの、計五つのお風呂がある。その中の、祖父母の離れと中離れの二つが、翔人専用風呂だ。と言っても祖父母の離れのお風呂は使ったことが無いので、この中離れのお風呂が、僕にとって唯一の翔人専用風呂なんだけどね。
元々は、母屋のお風呂が翔人専用風呂だった。しかし中離れの使用頻度が少なすぎるため、専用風呂をそこへ移動させた。第二道場も兼ねる大離れは、頻繁に使う。小離れも昴がそうであるように、猫将軍家に連なる翔人の休憩所になるから、頻度は高いと言えよう。でも中離れには、それが無い。親戚達が大挙してやって来る数年に一度しか、利用されない。使う人のいない家屋の痛みが早いのは本当の事。ならせめてお風呂とトイレだけでも使おうと、母屋のお風呂を一時閉鎖して、中離れに翔人専用風呂を移したのだ。
みたいな感じの事を、逸る気持ちを抑えるために考えつつ、体を丁寧に洗う。「許容すれすれ」が幾度も頭をよぎるも、それは湯船に浸かってからとその都度自分に言い聞かせ、一心に腕を動かしてゆく。満足のいく状態が訪れ、今度はシャワーで泡を丁寧に落とす。そしてようやく、僕はお湯に浸かった。
「はひゃ~~」
あれほど心を騒がせた「許容ほにゃらら」を忘れ、夢見心地で湯舟を楽しんだ。頃合を見計らい息を大きく吸い、お湯の中で胸を張ってみる。こんなふうに胸骨を広げてあげれば胸腺はほぐれるのかな、頼んだよ胸腺、と僕は親しみを込め語りかけた。なんとなく、「了解」と返してもらえた気がした。
準備が整ったので、浴槽の縁に後頭部を乗せ楽な姿勢を作り、許容すれすれについて考え始めた。先ずは、美鈴との会話のおさらいからだ。
「ええっと、僕は明後日、すれすれ状態になって学校から帰って来るんだよな」
右手をお湯から出し、親指をクイッと折る。目は向けず、親指を折った時の感触だけを体に覚えさせる。小さく頷き、考察を先へ進めた。
「そこから推測されるのは、僕は明朝から明後日の夕方にかけ、衝撃的な事実を知るという事なのだろう」
左手をお湯から出し、親指をクイッと折って、その感触を体に覚え込ませる。これは、物事を理知的に解明するのが苦手な僕のために北斗が考案した、理論的考察方法だ。既知の情報は右手の指を折り、それに対する推測は、こうして左手の指を折るんだね。
「衝撃的な事実を知る可能性が高いのは、やっぱ寮に泊まった時だよな」
これは推測なので、左手の人差し指を折る。さて、この推測に関連することを、美鈴は何か言ってなかっただろうか?
「うん、言ってた。僕の外泊を、美鈴は水晶に教えて貰ったんだ」
僕は右手の人差し指を折る。さっきは情報から推測に移ったけど、それは絶対の決まりではない。今回のように、推測から情報を思い出すこともあるのだ。
「そういえば、こうも言ってたよな。美鈴にだけ、水晶は教えてくれたって」
右手の中指を折る。さて、これに対する推測は?
「水晶は何らかの理由により、輝夜さんと昴がそれを知るのを、避けたんだ」
左手の中指を折る。ではその理由とは?
「多分それを知ると、夕食に影が差すのだろう。楽しい食事の素晴らしさが判明した日に、水晶がそんなことするはず無いしね」
左手の薬指を折る。そのとたん、これまでの考察が一つの輪になった。僕は右手の親指から左手の薬指へ至る経緯を呼び覚ました。低スペック脳には無理でも、体はその経緯をはっきり覚えていた。僕はそれを一つにまとめた。
「僕が寮で知る衝撃的事実を、輝夜さんと昴と美鈴は既に知っている。だから水晶は僕の外泊を美鈴にだけ伝えて、僕らが夕食を楽しめるよう配慮した。だが美鈴は負担に耐えかね、悲しみにうずくまってしまった。美鈴ごめん、僕は心底、ダメな兄だよ」
僕は声を殺して泣いた。
髪を洗い、普通の水風呂に浸かり、考察を再開した。けど今回は、北斗の考察法を使わなかった。関連事項が次々浮かんできて、その必要が無かったのである。
衝撃的事実は、猛と真山が教えてくれる。
それは僕を軸とし、輝夜さんと昴にも関係あることだ。
そしてそれを、陸上部とサッカー部の皆も知っていた。
知っているから皆一瞬、憐憫の表情を浮かべた。
知っているから三年長は揃って、噂はかねがね聞いていると言った。
でも僕の友達と新忍道の先輩方は、それを一切しなかった。
僕に一番近しいからこそ、それを表に出さないでくれたんだ。
僕は再度、声を殺して泣いた。
水風呂を出て、二度目の薬湯に浸かる。毛細血管が細胞から老廃物を受け取り、代わりに新鮮な血液を届けているのがはっきり感じられた。仕上げに、精霊猫が生命力を吹き入れた特別な水風呂に身を沈める。生命力だけでなく、精霊猫達の清らかさが心身に染み込んできた。
そしてやっと、今日最大の謎とも呼べるものを、僕は解明することができた。
風呂を終え、洗い立てのパジャマに着替え、歯磨きとトイレを済ませ自室へ向かう。鼓動を少し早めてドアを開けると、予想どおり部屋の中で待っていた美鈴が、にっこり笑って立ち上がった。
「さあお兄ちゃん、ここからは急ぎます。速やかに横になってください」
ただでさえ頭の上がらない妹の使う「ですます調」は、僕を完全服従状態にした。頭の上がらない女性なら美鈴以外にも大勢いるが、少なくとも今現在、美鈴以上に頭の上がらない女性はこの世に存在しない。なぜなら僕は、仕上げの水風呂で気づいたからだ。八年ぶりに妹を悲しませてしまった、その理由を。
「美鈴、さっきは悲しませちゃって、ごめんね」
夏用布団をかぶりながら謝罪する僕へ、美鈴は「いいの」と首を横に振る。そして、
「私達がそれぞれ別の道を歩むようになるまでお兄ちゃんを一番お世話するのは、妹である私の特権だから」
美鈴はそう付け加えることで、僕が正解に辿り着いたことを、間接的に教えてくれたのだった。
もし仮に、美鈴が妹でなかったら、どうだっただろうか?
美鈴は、あの二人に比肩する存在に、なっていただろうか?
妹分の幼馴染ですらない、普通の知人として出会っていたら、どうなっていたか?
そう、美鈴は僕の妹だからこそ、僕は美鈴を世界で一番大切な人と考える。
それを美鈴は八年前から、いや生まれる前から、知っていたのだ。
「お兄ちゃん、手を額に乗せるから目を閉じて」
「うん、お休み美鈴」
「お休み、お兄ちゃん」
額に置かれた美鈴の両手から、どこまでも続く青い空のイメージが流れてくる。
その空が僕を招き寄せる。
僕は浮き上がり、すべてを開放し空にただよう。
それが僕の、その日最後の記憶だった。
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