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第三章 第三節 進撃の魔法少女

第515話 一群が混じってるって……

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「一群が混じってるって……」

 春日リンからの追加報告をウルスラに告げながら、カツライ・ミサトは自分でもおどろくほど動揺していることに気づいた。
「ミサト。大丈夫か?」
 その様子がよほど見ていられなかったのか、ウルスラが心配そうに声をかけてきた。
「カツエ、大丈夫よ」
 そうは答えはしたが、このまま自室にこもっていても、不安が募るばかりだと判断した。
「ちょっと司令室へ行ってくる」
 いてもたっていられなかった。
 
 司令室にはいると、リンを中心にしてヤマトたちパイロットたちと、ミライ、エド、金田日らが集まって、なにかを話し込んでいた。
「ほうら、やっぱりきた」
 開口一番をそう揶揄やゆしてきたのはアスカだった。
「アスカやめなさい」
 リンがすぐさまたしなめたが、ミサトはその一連のやりとりを無視して、単刀直入に尋ねた。
「一群が混じっていたって聞いたわぁ。どういうことなの?」
 だれもそれに答えようとしなかったので、ミサトはまずミライを狙い撃ちにした。
「ミライ。ほかの国から寄せられている魔法少女との交戦の報告のなかに、一群の報告はあがってる?」
 ミライはいやに落ち着きはらって答えた。
「いいえ。カツライ司令官、魔法少女との交戦報告は現在のところ、83カ国1230箇所から寄せられており、すでにのべ80000体を超える個体の駆逐を確認していますが、そのなかに一群が紛れていたというものはありません」
「なぁに。ブライト邸に現れた魔法少女以外は、すべて二群ってことなの?」
「はい。すべて各国軍隊、および国連軍各国支部の通常兵器で駆逐されています」
「じゃあ、なんでよりにもよってブライトのところに一群が紛れ込んでンのよぉ」
「さぁ?。専門家にお聞きになったほうが良いかと……」
 そういってミライは、エドと金田日のほうへ目をむけた。
 ミサトはすこしイラッとした。自分がミライに的外れな質問をぶつけたという自分への苛立ち、それをさも予想したかのようにサラリと受け流してきたミライの態度への苛立ち。
 専門家ふたりへの質問が、ついつい強い詰問口調になってしまう。

「エド、どういうことか説明して!。金田日教授も知ってるんでしょう?」
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