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おじさん♡重ねます①*

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セス♡

「あ、あ、あ、あ、あっ」

性器への抽送のリズムで、リリィは啼く。

息も絶え絶えな君は、酷くしゃくり上げてはポロポロと涙している。
それでもマクシミリアンは後孔への攻めを緩めない。

そんな様を目の当たりにしながら、私は妻の潤わしい女性器に溺れている。

ただ挿入しているだけで達してしまいそうな程に…
妻は素晴らしい。

だが、可哀想だと私は感じてしまう。
君を痛ぶって苦しめていると気が咎める。

そんなふうに私が戸惑うと、相棒は余計に君を強く抱く。
そうして気づかせる。

妻が真実にとろけた顔で、快感に溺れている事実と…
私が夫として至らない事実を。

「も、ダメ。…もぉだめッ。も、許して。ね」
君は嘘吐きだ。

私の可愛い人。
やはり私は正しい判断をしたのだ。

「あん!ひぁ、そんなにしたらッ、…死んじゃう」
リリィは本当に死んでしまいそうな程に苦し気だ。

でもとても自由な淫らさを感じる。

素直に快楽の丈を口にしているのだろう。
とても幸せそうだ。

仕事は山積みだった。
しかし私はそれを放棄しても、妻の元に帰った。

どうしてもそうしたかった。

全く私らしくもない事だが、清々しい。
妻は掛け替えなどあり得無い人だった。

私の全てだ。

「嘘つきだね、リリィ」
マクシミリアンが私の思った通りに妻をからかう。

さすがは我が相棒。
彼は私の半身であり以心伝心の乳兄弟だ。

そして一連托生の相棒だった。
こんなにも性質の違う者同士でこの様な関係を持つ事が出来た事は本当に幸運だ。

彼は私に無いものを持つ。
それは彼にしても同じ気持ちだろう。
お互いを完璧に補い合える存在だ。

私は彼を愛している。
それはリリィを愛するのと同じ強さだ。
私は唯一無二の『西欧のリリィ』を命懸けで愛する。
彼への愛はそれと同等だった。

「ああ、君ったら。こんなに涎を垂らして」
君は君の祖国の春に咲き乱れる可愛い花の花弁に似た色をした、可憐な唇を唾液でぬらぬらと濡らしている。

妻は妻の持つふたつの性器を愛されていても、まだ物足りない様だ…
もっとさまざまな仕方で、欲しいのだろう。

それは以前からずっと気になっていた。

「…飲みたい、口に。ね、…ちょうだい?」
君はたまらずと、口淫を望んだ。

しかし、その願いを叶えるのが、私達には難しい。

君の内部に、出したい。

決して抗えない熱狂的な衝動だ。
いつも堪えられない。

私達はαだ。
そして君は完全なるΩだ。

だから痛感する。
やはり…
…必要だと心から理解した。

このΩ女王には、男手が足りていない。

「…リリィ、本当にすまない。私達では、君の全てを満たせない」
君には正直に、伝えなければならないと私は思い立った。

「…?なん、で?何が…ッあ、ひッ!」
それを許すまじと、マクシミリアンが強く妻をえぐった。 

きつい律動だ。
華奢な妻が壊れてしまいそうな程に容赦がない。

妻は激しい快感にガクガクと震えながら我を忘れていく。
そして唐突な到達を迎えた。
酷く激しく痙攣し、のたうつ。

残酷な程に性の欲に実直なΩ性を露わにする君は美しい。
思わず見惚れてしまう程だ。

妻の性質に精通している相棒は、不甲斐ない私を強い目で諫めた。
今はその時では無い、と彼は教えたのだ。

私は本当に掛け替えの無い人に対して間違う所だった。

今の私達にとって余計な事を君は知らないでいて、いい。
今は私とマクシミリアンと愛する君だけで、いい。

彼はこう言いたいのだろう。

新婚の蜜月に無粋な事実など無視しろ!
その様な惑いは、甘い睦言で塗りつぶしてしまえ。

相棒は、強引で我儘な男なのだ。

マクシミリアンの強引さを私は敢えて咎めない。

愛欲について私は無知なのだ。
私にはリリィが辛そうに見えた。

けれどその身体は愛液を発している。
彼の仕方が間違っていないのだろう。

只今の彼の情熱はαらしからぬものだ。
私は圧倒され続けている。
追いて行かれまいと必死だ。

相棒がβとの交流に踏み切った時は理解できずに初めての諍いに至った程だった。
今となっては彼が行動に出た事に助けられている。

マクシミリアンとリリィには意志の疎通がある。
それは私には難しい事だった。

ふたりには愛について共通の認識がありそれが彼らを感情的にする。
『愛している。だから欲しい』

連日の荒淫で妻が疲れ果てていても、マクシミリアンは構わずに抱いた。
そんな彼の傲慢さに怯えながらも、リリィはどこか嬉しげに受け入れる。

君が感じすぎて辛くなり泣きながら哀願しても、叶えられる事はない。
妻が失神するまで問答無用で身体を開かれる事もあった。

最初こそ私はそんなふたりの様子に酷く驚き動揺した。
真剣に相棒を止め立てしようとたものだった。

けれどそんな私の行動は君を興醒めさせたのだった。

君は明らかに興奮を兆していたというのに私ときたら察する事も出来ず、野暮な振る舞いをしていた。

甘い前戯に水を差し、欲情を削ぐ真似をして妻の不興をかったのだ。
それでようやく無体なようでこれは愛の遊戯だと理解した。

私にとって性交はあくまで子孫を残すための生殖行為に過ぎなかった。
けれど妻にはそのような淡白さは冷淡であると映るのだ。

君には、私は冷淡な夫に映っている。
これは耐え難いことだった。

私は君を愛しているのに君は恐れてすらいるようなのだ。
もっと柔らかに笑って欲しい。

マックスにするように思わずといった風情で笑って欲しかった。

私にも心からの振る舞いを見せて欲しい。
出来る事なら傍らで寛いで欲しい。

これはとても幼気な感情で戸惑ってしまう。
愛欲とはこんなふうで間違いないものなのか私にはわからない。
君が教えてくれたらと思うのは我儘だろうか。

私達だけの蜜月は後僅かだった。

だからどうしたって急いでしまう。
君のためにすべき事を知りたかった。

その時が来て君が新しい夫を迎えたら、彼らに教授する必要がある。

彼らも私達同様のαだ。
同じく愛を知らない。
君の幸せを揺るがないものにするためには君の説明書が必要だった。

…違う。
お為ごかしだ。
嘘つきめ。

これは私の本心とは違う。
私は君を相棒以外の男と分かち合うのは嫌だった。

リリィを愛している。
どうしようもない程に好きなんだ。
いつだって君が欲しくてたまらない。

君は妻になってくれた。
私を夫として愛してくれている。

それでもまだ足りない。

私は堪え性のない気持ちを持て余していた。
リリィは私のありのままを愛そうとしてくれている。 

とても、寛容な人なのだ。

私は君がありのままで居られる様に、振る舞えているだろうか。

(´-`).。oO
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