仁川路朱鳥詩集

仁川路朱鳥

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社会人(成人前)

毎日は万華鏡のように(見える)

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反転、反転、反転
いくつもの鏡を身に纏い
反転、反転、反転
踊り回る景色の中で

日々は万華鏡のように
らんらんと光り そして過ぎる
詰まった要素を
反射して反転して繰り返す

葉が鳴いている 虫たちの寝息が途切れ
日が昇って
今日が昨日になって 明日が今日になる

鼓動するように過ぎていく
繰り返しの中から
一つ光る物を拾い上げる

人格なんてそんなもの
肉体なんてそんなもの
万華鏡を彩る 色のかけらでしかない
敷き詰められた世界は苦しい

それでも 夢想しないわけでもない
日々は万華鏡のように
らんらんと光り
そして──作品に変わっていく
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