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第十九章 手折られた彼岸花
19-14 神凪の結界へ
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「今は長野市街地上空に入ったところで、もうちょいで戸隠だ」
と翼君は言葉を切る。
もう長野まで来たんだ、早いものだ。
ここに来るまで幾つかの町を超え、暫く山が続いていたが、再び市街地らしきものが見えてきた。
「わぁ~、ここが長野かぁ~」
「チマの故郷でしょ?」
「そういえばそうだ」
まるで初めて来たかのようなリアクションを取ってしまい、なっちゃんに冷静なツッコミを頂く。
そう、此処は故郷なのだ。それなのに、懐かしさを感じないのはどうしてだろう。故郷だと思えていないからなのかな。
記憶を失ってからの暮らしの方が、随分と印象深いのもあるかもしれないけど。
「また山を越えたら降りるぞ~。そろそろ歩く準備しといてな」
「はぁい」
そろそろ、捜索の時間だ。
私たちは市街地を通り過ぎ、また山の上へ。戸隠は山に囲まれた小さな村だ。
今は長野市に編入されて村ではなくなり、戸隠地区となっている。
山々に囲まれ、田んぼや畑が多く、のどかな風景が広がって……って白城市とあんまり変わんないや。
高度一キロメートルから緩やかに下降。
胃がぞわっとした浮遊感に襲われるが、なんとか持ち堪える。
五百メートル、田んぼが広がっている中、家が点々とあるのが見える。
百メートル、建物の形がわかってきた。
五十メートル。あっ、人が歩いてる?
十メートル、そろそろ着地点。
一応人目のつかない場所を選んでるみたいで、木々に囲まれている所だ。
翼君は上空で軽く旋回すると、更に緩やかに下降し、地面に降り立った。
「長旅お疲れさん——と言いたい所だが、ちぃと歩いてな」
「翼君もお疲れ様! 皆を抱えて飛んでたのに、疲れてない?」
「ヘーキヘーキ。お嬢さん方は羽のように軽かったからなぁ」
と余裕綽々で言い放つこの妖怪さん。イケメン度が高い。
「まだ戸隠には入ってないみたいね。境界線までは自分の足で、ってこと?」
なっちゃんは辺りを見回しつつ、翼君に尋ねる。彼は『ご名答』と笑い、進行方向を指差した。
「此処からは千真ちゃんの仕事だぜ?」
「私の仕事?」
ただ運ばれているだけの私に、役割があるのか?
でも、そうだ。翼君が私のことも連れて行くって言っていたんだ。最初から、仕事とやらがメインだったのかもしれない。
「ん。千真ちゃんにはズバリ、パスポートになってもらう」
「パスポート? 私が?」
どうやってパスポートになるんだろ。妖怪には、人間を小さな手帳に変える能力があるのだろうか。
「まず説明しておくと、巫女や神職の家系ってのは、敷地や住んでる土地に結界を張るんだよ。その結界は町規模まで大きなものもある」
「だから、戸隠の外で降りたんだね」
これで直接戸隠に入らず、わざわざ少し離れたところに着地した理由がわかった。
あとは、私が必要な理由だ。
「そゆこと。この手の結界ってのは、オレみてぇな外部の妖怪には厄介な代物でなぁ。簡単には通れない作りなんよ」
「なんと! それじゃあ困っちゃうね!」
この先、翼君が不在な状況は不安だ。一緒に来てもらいたい。
「そこで、千真ちゃんの出番ってワケよ」
「パスポート?」
「イェース。多分、此処の管轄は神凪家だ。そこに千真ちゃんがオレたちを連れて入れば、部外者だって判定は受けない……ハズ」
ハズって、翼君も確信を持って言ってるわけじゃないのか。
けれど、もし私が神凪家の結界に顔パスで通れるなら、スムーズに事が運ぶかもしれない。
「ただ、結構危険な役目だ。嫌なら素直に断って良いぜ」
「ううん、やるよ。私に出来ることがあるなら、やりたい」
此処でやらなきゃ、いつやるの? ずっと頼りっぱなしの役立たずじゃないか。
私にしか出来ないことがあるなら、やるんだ。
「ホント、良い女に好かれてんだなぁ。あいつは」
「そ、そんなんじゃ……」
翼君は優しく微笑みながら、独り言を呟いた。も、もう! 何てこと言ってるのこの妖怪さん!?
「んー? ただの独り言だけどなぁ。さ、決まったら即行動だぜ?」
「待ってー!」
さっさと街の方に歩き出した翼君を、私は慌てて追い掛けようとした。
その時である。
「……チッ」
露骨に機嫌の悪そうな舌打ちが後ろから聞こえた。
翼君は舌打ちをするほど機嫌が悪そうには見えない。とすれば、消去法では一人しかいない。
「なっちゃん……?」
整った顔なのに、その表情は険しい。どうしたのだろう。何か、不満が……。
「あたしだってチマに『待って~』って追い掛けられたかった」
「あっハイ」
ブレないな。
私はコマちゃんを片腕で抱き、空いた方の手でムクれているなっちゃんの手を引いた。
心なしか、なっちゃんの気分が高揚しているように見える。
「別に良いんだけどさ、ナツの嫉妬の方向ってちょっとズレてるよな」
「気のせいよ」
「そっか~! そっかぁ~」
翼君はそれ以上何も言わず、戸隠を目指した。
*
「ところで翼君、パスポートになるって具体的にどうするの? 私が二人の前に行けば良い?」
「そんなところかな。オレ的には女の子を盾にするのは嫌だケド」
翼君は眉間に皺を寄せ、口を尖らせた。彼にとっては不本意な方法なのだろう。
「気にしないで! 私は私が出来ることをやるだけだもん」
「あぁ、サンキューな」
彼は静かに頷き、前を向いた。
「ご主人様のご厚意に甘えて、オレらは不法入国するとしますか!」
「確実に弾かれるのはあんただけなんだから、あたしまで巻き込まないでよね」
「辛辣ぅ」
そうだ、気になっていたことがあった。
「なっちゃんと翼君はイトコって聞いたけど、なっちゃんは妖怪じゃないの?」
「あっ……あー、そうね……」
と、なっちゃんは歯切れの悪い返答。
翼君と同じなら、彼女も正体がバレるのは不味いはずだ。悪い質問をしてしまったな。
「そんな、不安そうな顔しないで? この馬鹿が正体を明かした以上、芋づる式にあたしの正体がバレるのは当たり前だし」
「う、うん、そうだけど……」
「んまー、千真ちゃんなら大丈夫っしょ?」
「あんたは黙ってなさいよね」
軽いノリで話す翼君に、なっちゃんは卍固めをギリギリとお見舞いする。
人体から出る音としてかなり不味い域まで達すると、なっちゃんは翼君を解放した。
「HP削れたぁ……」
「こほん」
なっちゃんは呻く翼君を尻目に、咳払いをひとつ。
「あたしはこいつと違って半妖なの」
「半妖? 妖怪と人間のハーフってこと?」
予想は半分当たりというところだろうか。
「そう。ママは人間で、パパが天狗。完全な人間でも妖怪でもない、どっちつかずな存在よ」
半妖は妖怪と人間の血を引き、それぞれの側面を併せ持つといわれる。
しかし、それら二つの側面は完全に分かれているのではなく、それぞれ干渉し合っているのだ。
人間として見れば、身体能力が高めだったり、力が過剰だったり。
逆に妖怪として見れば、寿命が人間並みに短かったり、身体が脆かったりする。らしい。
「純粋な妖怪じゃないし、人間としての側面もあるからか、あたしは結界に引っかかりづらいのよ」
半妖故の抜け穴なのだろう。でも、引っかからないのではなく、引っかかりづらいのか。
「引っかかることもあるの?」
「そうね、引っかかりづらいってだけで、確実にパスできるわけじゃないもの」
つまり、なっちゃんの安全が完全に保障されているわけではないということだ。なっちゃんも私が守らなきゃ!
「よーし! なっちゃんも私の後ろに隠れててね!」
「チマったら可愛い顔して勇ましいんだから……」
「お、おう」
なっちゃんがうっとりとした目でこちらを見ている。ちょっと危機感。
と翼君は言葉を切る。
もう長野まで来たんだ、早いものだ。
ここに来るまで幾つかの町を超え、暫く山が続いていたが、再び市街地らしきものが見えてきた。
「わぁ~、ここが長野かぁ~」
「チマの故郷でしょ?」
「そういえばそうだ」
まるで初めて来たかのようなリアクションを取ってしまい、なっちゃんに冷静なツッコミを頂く。
そう、此処は故郷なのだ。それなのに、懐かしさを感じないのはどうしてだろう。故郷だと思えていないからなのかな。
記憶を失ってからの暮らしの方が、随分と印象深いのもあるかもしれないけど。
「また山を越えたら降りるぞ~。そろそろ歩く準備しといてな」
「はぁい」
そろそろ、捜索の時間だ。
私たちは市街地を通り過ぎ、また山の上へ。戸隠は山に囲まれた小さな村だ。
今は長野市に編入されて村ではなくなり、戸隠地区となっている。
山々に囲まれ、田んぼや畑が多く、のどかな風景が広がって……って白城市とあんまり変わんないや。
高度一キロメートルから緩やかに下降。
胃がぞわっとした浮遊感に襲われるが、なんとか持ち堪える。
五百メートル、田んぼが広がっている中、家が点々とあるのが見える。
百メートル、建物の形がわかってきた。
五十メートル。あっ、人が歩いてる?
十メートル、そろそろ着地点。
一応人目のつかない場所を選んでるみたいで、木々に囲まれている所だ。
翼君は上空で軽く旋回すると、更に緩やかに下降し、地面に降り立った。
「長旅お疲れさん——と言いたい所だが、ちぃと歩いてな」
「翼君もお疲れ様! 皆を抱えて飛んでたのに、疲れてない?」
「ヘーキヘーキ。お嬢さん方は羽のように軽かったからなぁ」
と余裕綽々で言い放つこの妖怪さん。イケメン度が高い。
「まだ戸隠には入ってないみたいね。境界線までは自分の足で、ってこと?」
なっちゃんは辺りを見回しつつ、翼君に尋ねる。彼は『ご名答』と笑い、進行方向を指差した。
「此処からは千真ちゃんの仕事だぜ?」
「私の仕事?」
ただ運ばれているだけの私に、役割があるのか?
でも、そうだ。翼君が私のことも連れて行くって言っていたんだ。最初から、仕事とやらがメインだったのかもしれない。
「ん。千真ちゃんにはズバリ、パスポートになってもらう」
「パスポート? 私が?」
どうやってパスポートになるんだろ。妖怪には、人間を小さな手帳に変える能力があるのだろうか。
「まず説明しておくと、巫女や神職の家系ってのは、敷地や住んでる土地に結界を張るんだよ。その結界は町規模まで大きなものもある」
「だから、戸隠の外で降りたんだね」
これで直接戸隠に入らず、わざわざ少し離れたところに着地した理由がわかった。
あとは、私が必要な理由だ。
「そゆこと。この手の結界ってのは、オレみてぇな外部の妖怪には厄介な代物でなぁ。簡単には通れない作りなんよ」
「なんと! それじゃあ困っちゃうね!」
この先、翼君が不在な状況は不安だ。一緒に来てもらいたい。
「そこで、千真ちゃんの出番ってワケよ」
「パスポート?」
「イェース。多分、此処の管轄は神凪家だ。そこに千真ちゃんがオレたちを連れて入れば、部外者だって判定は受けない……ハズ」
ハズって、翼君も確信を持って言ってるわけじゃないのか。
けれど、もし私が神凪家の結界に顔パスで通れるなら、スムーズに事が運ぶかもしれない。
「ただ、結構危険な役目だ。嫌なら素直に断って良いぜ」
「ううん、やるよ。私に出来ることがあるなら、やりたい」
此処でやらなきゃ、いつやるの? ずっと頼りっぱなしの役立たずじゃないか。
私にしか出来ないことがあるなら、やるんだ。
「ホント、良い女に好かれてんだなぁ。あいつは」
「そ、そんなんじゃ……」
翼君は優しく微笑みながら、独り言を呟いた。も、もう! 何てこと言ってるのこの妖怪さん!?
「んー? ただの独り言だけどなぁ。さ、決まったら即行動だぜ?」
「待ってー!」
さっさと街の方に歩き出した翼君を、私は慌てて追い掛けようとした。
その時である。
「……チッ」
露骨に機嫌の悪そうな舌打ちが後ろから聞こえた。
翼君は舌打ちをするほど機嫌が悪そうには見えない。とすれば、消去法では一人しかいない。
「なっちゃん……?」
整った顔なのに、その表情は険しい。どうしたのだろう。何か、不満が……。
「あたしだってチマに『待って~』って追い掛けられたかった」
「あっハイ」
ブレないな。
私はコマちゃんを片腕で抱き、空いた方の手でムクれているなっちゃんの手を引いた。
心なしか、なっちゃんの気分が高揚しているように見える。
「別に良いんだけどさ、ナツの嫉妬の方向ってちょっとズレてるよな」
「気のせいよ」
「そっか~! そっかぁ~」
翼君はそれ以上何も言わず、戸隠を目指した。
*
「ところで翼君、パスポートになるって具体的にどうするの? 私が二人の前に行けば良い?」
「そんなところかな。オレ的には女の子を盾にするのは嫌だケド」
翼君は眉間に皺を寄せ、口を尖らせた。彼にとっては不本意な方法なのだろう。
「気にしないで! 私は私が出来ることをやるだけだもん」
「あぁ、サンキューな」
彼は静かに頷き、前を向いた。
「ご主人様のご厚意に甘えて、オレらは不法入国するとしますか!」
「確実に弾かれるのはあんただけなんだから、あたしまで巻き込まないでよね」
「辛辣ぅ」
そうだ、気になっていたことがあった。
「なっちゃんと翼君はイトコって聞いたけど、なっちゃんは妖怪じゃないの?」
「あっ……あー、そうね……」
と、なっちゃんは歯切れの悪い返答。
翼君と同じなら、彼女も正体がバレるのは不味いはずだ。悪い質問をしてしまったな。
「そんな、不安そうな顔しないで? この馬鹿が正体を明かした以上、芋づる式にあたしの正体がバレるのは当たり前だし」
「う、うん、そうだけど……」
「んまー、千真ちゃんなら大丈夫っしょ?」
「あんたは黙ってなさいよね」
軽いノリで話す翼君に、なっちゃんは卍固めをギリギリとお見舞いする。
人体から出る音としてかなり不味い域まで達すると、なっちゃんは翼君を解放した。
「HP削れたぁ……」
「こほん」
なっちゃんは呻く翼君を尻目に、咳払いをひとつ。
「あたしはこいつと違って半妖なの」
「半妖? 妖怪と人間のハーフってこと?」
予想は半分当たりというところだろうか。
「そう。ママは人間で、パパが天狗。完全な人間でも妖怪でもない、どっちつかずな存在よ」
半妖は妖怪と人間の血を引き、それぞれの側面を併せ持つといわれる。
しかし、それら二つの側面は完全に分かれているのではなく、それぞれ干渉し合っているのだ。
人間として見れば、身体能力が高めだったり、力が過剰だったり。
逆に妖怪として見れば、寿命が人間並みに短かったり、身体が脆かったりする。らしい。
「純粋な妖怪じゃないし、人間としての側面もあるからか、あたしは結界に引っかかりづらいのよ」
半妖故の抜け穴なのだろう。でも、引っかからないのではなく、引っかかりづらいのか。
「引っかかることもあるの?」
「そうね、引っかかりづらいってだけで、確実にパスできるわけじゃないもの」
つまり、なっちゃんの安全が完全に保障されているわけではないということだ。なっちゃんも私が守らなきゃ!
「よーし! なっちゃんも私の後ろに隠れててね!」
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