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第十九章 手折られた彼岸花
19-37 名前を忘れてしまっても
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* * * * * * * * *
神凪の巫女は眩い光を放ち、フラリと身体を傾けた。
ナツはオレ様もビックリな瞬発力で、小さな身体を受け止める。
「流石だなァ」
「チマを地べたに寝かせるわけにはいかないし」
「ねえ、千真ちゃんガチ勢って皆そうなの?」
珀弥も前にそんなこと言ってた気がするが、まぁ気にしないでおこう。
その珀弥——カズマだっけ。どっちでもいいや。
あいつは獰猛な唸り声を上げ、四肢に刺さった矢をへし折った。結界の力で抑えつけられているとはいえ、普通に動けるようになったということだ。……ってぇ!
「それ結構お高い破魔矢なんですけどー!?」
冗談はさておき、引き続きこの駄々っ子はオレがお相手しよう。
さぁて。千真ちゃん、最高にハッピーな奇跡を起こしてくれよな。
* * * * * * * *
『——! ——!』
混濁した意識の中、誰かの名が呼ばれたような気がした。
自分の名前さえわからなくなったのに、その声に反応してしまうのは何故だろう。なんとか応えたいと思ってしまった。
だが、身体が動かない。鉛のように重い。
状況を把握するために視線を落とすと、身体中ズタズタに切り裂かれ、血塗れになっていた。
近くには真っ黒な鎖と手枷が転がっている。どうしてこうなっているのか、わからない。
辺りを確認すると、ここは枯れた彼岸花に囲まれており、自分は墓石にもたれかかっているようだ。
「何だ、まだ消えてなかったのか」
「……?」
頭上から浴びせられた声。その声の主を目で追うと、白髪の男が不機嫌そうに俺を見下ろしていた。
男の額には異形の角が生えている。ああ、人間ではないのだなと他人事のように思ってしまった。
何も答えないでいると、彼はフンと鼻を鳴らした。
「……自分が何者かさえ忘れたか。それならそれで構わん。死に損ないはそこでくたばってろ」
「——っ」
上手く声が出せない。喉が潰されているようだ。痛みは感じないが、きっとそういうことなのだろう。
痛覚さえ機能しなくなるほど、自分の存在は消えかけている。
「じゃあな死に損ない」
白髪の男は身を翻し、何処かへ向かおうと足を進める。……何処へ?
あいつは何者だろうか。わかることは、人間ではないということ。こちらに敵意を抱いているということだ。
俺はこのまま消え逝くのを待つだけなのだろう。
自分が誰だったのか、何をしていたのか、わからない。ただ、簡単に踏み躙られ、消えてしまうほど弱い何かには違いない。
——本当に、このまま消えて良いのか?
何か大切なことを忘れている。そんな気がするのだ。
止めなければ。漠然とそう思った。
守らなければいけない。**を守らなければ、自分は、俺は、そう決めたから。
謎の使命感のお陰か、消えそうになりながらも踏み留まれるようだ。
「っ——……——……」
——待て。
殆ど音にもなっていない掠れた声で、あいつを呼び止める。
届くかわからない、届いたとしてもどうすればいい。俺には何が出来る?
次の手を考えつく前に、あいつはくるりと振り向いた。
鬼の形相、そんな言葉が合う程の恐ろしい表情だ。恐ろしい表情と比喩しただけで、別に恐怖は感じていない。
「何だよ死に損ない」
「……——っ、——……——……——」
——俺が、守る。
何を守ろうとしているのかさえわからないが、そんな言葉が口から零れ落ちた。声にはならなかったが。
重い身体に鞭を打ち、ゆらりと立ち上がる。眩暈がして、上手く焦点が合わない。
そんな俺が気にくわないのか、あいつは距離を詰め、胸ぐらを掴み上げてきた。足が少しだけ宙に浮く。
「お前が何を守れるって? 俺がいなけりゃ、ただの無力な人間だろうが」
「……——っ」
どうやら、俺はどうしようもなく無能らしい。こいつの力が無ければ、何も出来ないのだそうだ。
今だって、抵抗すら出来ていない。ただ、糸で吊るされた人形のようにぶら下がっているだけ。
「悪足掻きはよせ。この身体は既に俺のものだ」
「——、——……」
元々は自分の身体ではなかったと言うような口ぶりだ。
じゃあ、元の持ち主は?
こいつが邪魔だと思うもの、排除したいもの。だから危害を加える。
状況的に考えて、俺のことか? そうか、俺はこいつに乗っ取られたのか。
この後、主導権を握られたら、どうなる?
無様にもがく俺に呆れ果てたのか、奴は溜息をつく。
「仕方ないな。可哀想なお前の為に、あの女を食ってやるよ。それなら文句ないだろう?」
こいつが指してる人物が誰なのか、わからない。奴の口ぶりからして、俺にとって重要な誰かなのだろう。
他人事のように右から左へ流れていくかと思いきや、ズシリと重く頭に残る。
「お前のことはずっと見てきた。だからわかる。あの女が欲しい」
……忘れてはいけない大切なものが、あいつに壊されてしまう。はっきりしない意識の中でも、それだけは理解できた。
「血も肉も魂も、全て糧にしようか。お前はあの女と共に融けて消える。最高の幕引きだろう?」
狂っている。この鬼は、狂っている。
鬼を止めなければ、きっとまた後悔する。
手放してしまった、手放したくなかった、大切なもの。それを、守らなきゃならない。
「ふざけるな!」
無謀にも鬼を蹴り飛ばそうと脚を振り上げかけたが、その前に投げ捨てられてしまった。
地面に叩きつけられ、豪快に彼岸花の茎を折ってしまう。
今度は痛みを感じた。少しは自分というものを取り戻せたようだ。
ここは現実の世界ではない。恐らく自分の世界の中。なのに、身体能力に格差があるなんて理不尽な話だ。
「急に復活すんなよ、面倒くせえな」
「お前が戯れ言抜かすからだ」
呆けている場合じゃない。こいつに身体を渡してたまるか。
俺が睨み返すと、鬼は苛立たしげに舌打ちした。
「……『内』も『外』も鬱陶しい」
外も?
俺の『身体』に繋がる感覚は非常に薄くなっている。大部分があいつに持っていかれたからだ。
その微かな繋がりの中で感じるのは、四肢を貫く痺れ。
誰かが強い力で俺の身体を封じているのだろう。今は好都合だ。そのまま鬼を抑え付けてくれよ。
「拘束——!」
先手必勝。先に仕掛けたのは俺だった。
血の滴る腕を横に振り、奴に向かって血を振り掛ける。赤い飛沫は奴を囲むように広がり、即席の檻を形成した。
鬼はつまらなそうに赤い檻を眺める。
「何だよ、やる気か?」
「お前を此処から出すわけにはいかない」
必ず、守ってみせる。鬼には、負けない。負けるわけにはいかないんだ。
神凪の巫女は眩い光を放ち、フラリと身体を傾けた。
ナツはオレ様もビックリな瞬発力で、小さな身体を受け止める。
「流石だなァ」
「チマを地べたに寝かせるわけにはいかないし」
「ねえ、千真ちゃんガチ勢って皆そうなの?」
珀弥も前にそんなこと言ってた気がするが、まぁ気にしないでおこう。
その珀弥——カズマだっけ。どっちでもいいや。
あいつは獰猛な唸り声を上げ、四肢に刺さった矢をへし折った。結界の力で抑えつけられているとはいえ、普通に動けるようになったということだ。……ってぇ!
「それ結構お高い破魔矢なんですけどー!?」
冗談はさておき、引き続きこの駄々っ子はオレがお相手しよう。
さぁて。千真ちゃん、最高にハッピーな奇跡を起こしてくれよな。
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『——! ——!』
混濁した意識の中、誰かの名が呼ばれたような気がした。
自分の名前さえわからなくなったのに、その声に反応してしまうのは何故だろう。なんとか応えたいと思ってしまった。
だが、身体が動かない。鉛のように重い。
状況を把握するために視線を落とすと、身体中ズタズタに切り裂かれ、血塗れになっていた。
近くには真っ黒な鎖と手枷が転がっている。どうしてこうなっているのか、わからない。
辺りを確認すると、ここは枯れた彼岸花に囲まれており、自分は墓石にもたれかかっているようだ。
「何だ、まだ消えてなかったのか」
「……?」
頭上から浴びせられた声。その声の主を目で追うと、白髪の男が不機嫌そうに俺を見下ろしていた。
男の額には異形の角が生えている。ああ、人間ではないのだなと他人事のように思ってしまった。
何も答えないでいると、彼はフンと鼻を鳴らした。
「……自分が何者かさえ忘れたか。それならそれで構わん。死に損ないはそこでくたばってろ」
「——っ」
上手く声が出せない。喉が潰されているようだ。痛みは感じないが、きっとそういうことなのだろう。
痛覚さえ機能しなくなるほど、自分の存在は消えかけている。
「じゃあな死に損ない」
白髪の男は身を翻し、何処かへ向かおうと足を進める。……何処へ?
あいつは何者だろうか。わかることは、人間ではないということ。こちらに敵意を抱いているということだ。
俺はこのまま消え逝くのを待つだけなのだろう。
自分が誰だったのか、何をしていたのか、わからない。ただ、簡単に踏み躙られ、消えてしまうほど弱い何かには違いない。
——本当に、このまま消えて良いのか?
何か大切なことを忘れている。そんな気がするのだ。
止めなければ。漠然とそう思った。
守らなければいけない。**を守らなければ、自分は、俺は、そう決めたから。
謎の使命感のお陰か、消えそうになりながらも踏み留まれるようだ。
「っ——……——……」
——待て。
殆ど音にもなっていない掠れた声で、あいつを呼び止める。
届くかわからない、届いたとしてもどうすればいい。俺には何が出来る?
次の手を考えつく前に、あいつはくるりと振り向いた。
鬼の形相、そんな言葉が合う程の恐ろしい表情だ。恐ろしい表情と比喩しただけで、別に恐怖は感じていない。
「何だよ死に損ない」
「……——っ、——……——……——」
——俺が、守る。
何を守ろうとしているのかさえわからないが、そんな言葉が口から零れ落ちた。声にはならなかったが。
重い身体に鞭を打ち、ゆらりと立ち上がる。眩暈がして、上手く焦点が合わない。
そんな俺が気にくわないのか、あいつは距離を詰め、胸ぐらを掴み上げてきた。足が少しだけ宙に浮く。
「お前が何を守れるって? 俺がいなけりゃ、ただの無力な人間だろうが」
「……——っ」
どうやら、俺はどうしようもなく無能らしい。こいつの力が無ければ、何も出来ないのだそうだ。
今だって、抵抗すら出来ていない。ただ、糸で吊るされた人形のようにぶら下がっているだけ。
「悪足掻きはよせ。この身体は既に俺のものだ」
「——、——……」
元々は自分の身体ではなかったと言うような口ぶりだ。
じゃあ、元の持ち主は?
こいつが邪魔だと思うもの、排除したいもの。だから危害を加える。
状況的に考えて、俺のことか? そうか、俺はこいつに乗っ取られたのか。
この後、主導権を握られたら、どうなる?
無様にもがく俺に呆れ果てたのか、奴は溜息をつく。
「仕方ないな。可哀想なお前の為に、あの女を食ってやるよ。それなら文句ないだろう?」
こいつが指してる人物が誰なのか、わからない。奴の口ぶりからして、俺にとって重要な誰かなのだろう。
他人事のように右から左へ流れていくかと思いきや、ズシリと重く頭に残る。
「お前のことはずっと見てきた。だからわかる。あの女が欲しい」
……忘れてはいけない大切なものが、あいつに壊されてしまう。はっきりしない意識の中でも、それだけは理解できた。
「血も肉も魂も、全て糧にしようか。お前はあの女と共に融けて消える。最高の幕引きだろう?」
狂っている。この鬼は、狂っている。
鬼を止めなければ、きっとまた後悔する。
手放してしまった、手放したくなかった、大切なもの。それを、守らなきゃならない。
「ふざけるな!」
無謀にも鬼を蹴り飛ばそうと脚を振り上げかけたが、その前に投げ捨てられてしまった。
地面に叩きつけられ、豪快に彼岸花の茎を折ってしまう。
今度は痛みを感じた。少しは自分というものを取り戻せたようだ。
ここは現実の世界ではない。恐らく自分の世界の中。なのに、身体能力に格差があるなんて理不尽な話だ。
「急に復活すんなよ、面倒くせえな」
「お前が戯れ言抜かすからだ」
呆けている場合じゃない。こいつに身体を渡してたまるか。
俺が睨み返すと、鬼は苛立たしげに舌打ちした。
「……『内』も『外』も鬱陶しい」
外も?
俺の『身体』に繋がる感覚は非常に薄くなっている。大部分があいつに持っていかれたからだ。
その微かな繋がりの中で感じるのは、四肢を貫く痺れ。
誰かが強い力で俺の身体を封じているのだろう。今は好都合だ。そのまま鬼を抑え付けてくれよ。
「拘束——!」
先手必勝。先に仕掛けたのは俺だった。
血の滴る腕を横に振り、奴に向かって血を振り掛ける。赤い飛沫は奴を囲むように広がり、即席の檻を形成した。
鬼はつまらなそうに赤い檻を眺める。
「何だよ、やる気か?」
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