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第十九章 手折られた彼岸花
19-28 死にたがりの願い、私の祈り
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彼女にフルネームで呼ばれた瞬間、一真は肩をピクリと強張らせた。
少しの間。
彼は手を震わせ、ゆっくりと私の方に向き直る。
「……!」
彼は泣きそうな顔をしていた。
唇から血が出るほどギュッと噛み締め、見開かれた目は小刻みに震えている。
「——、——、——」
口が微かに開閉し、同じ言葉を何度も繰り返し始めた。
——いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……。
「殺せ……俺を……早く……ころせ……よ……ころせ……ころせ……千真、殺す、前に……」
一真の言葉が『いやだ』から『ころせ』に変化する。
言葉の対象は、私から翼君へと移行していった。
「首、ここを……斬り落とせば……死ぬ、から……殺せよ……殺してくれよ……頼む……殺してくれ……」
一真の意思に反し、彼の腕が徐々に上がって行く。指の先に乗った鋭い爪は、以前に私の命を奪いかけたものだ。
「んー、どうしよっかなぁー」
「翼君!?」
一度、瞬きをした間か。
翼君は一真の首筋に刀を突きつけていた。
一真の背後から伸びる白刃に、誰も反応出来なかった。
「チマ」
なっちゃんが横に来て私の肩を抱くと、一真から引き離すように静かに後退した。
翼君は心底つまらなそうな顔で、やれやれと首を振る。
「こいつは死にたがり、そっちのお嬢さんはこの流れを楽しんでる——んで、この剣に抑止力は無いときた」
彼は私に冷めた視線を寄越した。
「ちょっと横に振れば、簡単に首を刎ねられるんだが?」
白刃が陽の光に照らされ、冷たい光を放った。この刃は、私が首を縦に振れば、容赦なく一真の命を奪うだろう。
「駄目」
答えはノーだ。
私は一真を死なせたくない。彼の親友に手を下させたくない。
何も出来ない、何も解決しないのに、ただ駄々をこねる。
「だってよ。千真ちゃんはお前の首なんか欲しくないってさ」
「こんな状況で……」
軽口を叩くな、と言いたげな一真。しかし、翼君は容赦なく軽い口調で切り返す。
「オレだって殺しちゃった方がイイって思うよ? でも式神だし? ご主人様の言うことは絶対だしー?」
絶望的な表情を見せた一真に対し、翼君は愉しげに微笑むと、くるりと反転して刀を振るった。
「なっ……!」
飛び散る赤い血。ぶらりと垂れ下がる、一真の腕。
あの時の光景と重なって、足が竦む。
「安心しな、腱を斬っただけだ」
翼君は瞬時に私の前に現れ、血濡れた刃を一真に向けた。
だが、刀は刃こぼれしており、翼君は『うそん、あいつの装甲……硬すぎ!』と嘆く。なかなかキマらない。
「鬼の強靭さと治癒能力を甘く見ないことね」
彼女は余裕の笑みを浮かべた。
その言葉の通り、一真の傷口から流れていた血は既に止まっている。それを見て安心した、と思うのはおかしいだろうか。
「ああ、そいつの能力を甘く見たことは一度も無いさ」
翼君は一真の能力も織込み済みなのか、あまり驚いている様子はない。
刀をボロボロにしてまで一真を斬りつけた理由は……?
「なら、どういうつもりなのかしらね!」
彼女が手をあげると、一真の手元に黒々とした刀が出現した。
彼が元々持たされていた刀よりはマシだが、それでもやはり禍々しい。
一真は勝手に動く手に抵抗するように、もう片方の手で抑え込む。しかし、その努力も虚しく柄を掴んでしまう。
そして、
「っ! 翼君!」
次の瞬間には、此方の間合いに踏み込んでいた。
その漆黒の刃は的確に翼君の首を狙う。
「見えてるぜ」
刀と刀がぶつかり合う音が響く。
翼君は回避せず、真っ向から一真の剣を受け止めた。
ピキ、と刀から不穏な音も聞こえた。
「あいつ……!」
なっちゃんの声は悲鳴に近かったが、すぐに表情を引き締めた。
翼君の腕の骨は砕けている。その状態で、一真の攻撃をまともに受けたのだ。無事では済まないはず。
しかし、私たちの心配をよそに、彼は余裕綽々の様子。
とはいえ、鍔迫り合いは一真が押している状況なのだが。
——翼君! 無茶しないで!——
——あー、戦うなって命令、背いちゃったな。まー許してよ。オレが折れたら千真ちゃんが死ぬし——
心の会話でも軽いノリである。
確かに、此処で翼君が退いてしまえば狙われるのは私だ。
戦えない私は、彼を盾にするしか生き延びる方法が無い。主なんて名前だけ。何も支援出来ない自分が悔しい。
「大丈夫よ、あいつは勝算の無い戦いは挑まないから」
「なっちゃん……」
なっちゃんは翼君に視線を向けた後、私に笑いかける。
彼女から感じるのは、翼君への絶対的な信頼。いつもは彼に対してツンとしているが、本当は誰よりも信じているんだ。
なっちゃんは、強い。
私は……。
「あいつのことはあたしが見ておくから、チマは黎藤だけを気に掛けても良いのよ」
「……っ」
二人に傷付いて欲しくない。でも、戦わなきゃいけない。
中途半端にどちらも心配して、どっち付かずの私には、なっちゃんの言葉は衝撃的だった。
そして、それに一番反応したのは翼君だった。
「えっ!? 何何何!? ナツにゃん今世紀最大のデレ!? マジかようれぴー! もう一回言って!!」
一真と鍔迫り合いを繰り広げながら、騒がしくこちらに注意を向けている。
「誰がナツにゃんよ! 真面目に戦え!!」
「やーん!」
なっちゃん、手負いの翼君にクナイ投げるのはやめよう。
でもこっちを見ていないのに、軽く回避する翼君は本当に手練れである。ちょっとオネエ入ってたけど。
「あー、心配して損した。あれじゃ殺しても死なないわよ」
なっちゃんは呆れてジト目になる。ああ、いつものノリだ。
そして、私に力強い目を向けた。
「……だから、大丈夫。チマは雑念を捨てて、自分の望みを強く願って」
「私の望み?」
「そう。主の心の力は式の力になる。強く願えば、それだけあいつらを助けられるってことよ」
「……! わかった」
何も術は使えないし、支援も出来ない。
そんな私にも出来ることがあるならば、全力でやらなきゃ。
強く願おう。
信仰は私の力、私の力は式の力。
私の願いは、
「翼君……その駄々っ子を連れ戻して!」
我儘言ってごめんね、一真。やっぱり私は、あなたと一緒に帰りたい。
想いを強く込めた言霊は力を持つ。
「ああ。君の願い、確かに受け取った」
翼君は静かに返事をする。
彼の刀は淡い光を帯び、徐々に刃こぼれが修復されていった。
「武器が新品同様になっただけで、何が変わるのかしら?」
あの子は勝ち気に鼻で笑うが、翼君も負けずに笑った。
「少なくとも、斬れ味は抜群だろうよっ!」
翼君は刀を思いっきり振り抜く。
その刀は私が持つ小太刀と同じで、刀身から柄まで全て純白に塗り替えられていた。
一真は弾き飛ばされ、数メートル先まで後退する。しかし、すぐに体勢を立て直し、刀を中段に構えた。
「オレのマスターがちょこっと覚醒してくれたトコロで、もう良い時間かねぇ?」
翼君は純白の刀を肩に乗せ、首をかしげる。
「……貴様!」
「ざーんねん、オレは弟子の弱点を忘れる無能でもないんでね」
不敵な笑みを見せる翼君に、彼女は何かに気づいたのか、声を荒げる。
途端に、一真は先ほど斬られた部分を押さえた。小刻みに震えながら、翼君を睨みつける。
よく見ると、一真の腕、首筋に筆字の文字列が蛇のように巻きついている。
それは身体中に広がって行き、彼を拘束する。
あれは、呪い?
「情緒不安定、オマケに今は日中だ。っつーことは、お前の呪術耐性は著しく低下する」
呪いは一真を縛り上げ、片膝を着かせる。
表情はあまり変わらないが、どこか苦しげだ。
あの子も余裕を失い、体勢を崩す一真を苦々しく見つめる。
「観念しやがれ、黎藤カズマ」
ぐらり、と一真の身体が傾いた。
「気安く呼ぶな……!」
倒れてしまうかと思ったが、一真は地面に刀を突き立て、なんとか地に伏すことを回避した。
彼は歯を食いしばり、柄を握り締める。
「まどろっこしい真似しないで……一思いに殺しやがれ……」
「けっ、野郎の『くっ殺』なんざ需要ねーっつーの。そんなに効いてるなら適当に倒れちゃえばいーのに」
「うるせ……ぐっ、う……」
翼君の口調はただの世間話のように軽やかで、緊張感がまるで感じられない。
だが、
「変な意地張るのやめよーぜ? 今のお前、さいっきょーにメンドイぞ」
その声は氷のように冷たかった。
少しの間。
彼は手を震わせ、ゆっくりと私の方に向き直る。
「……!」
彼は泣きそうな顔をしていた。
唇から血が出るほどギュッと噛み締め、見開かれた目は小刻みに震えている。
「——、——、——」
口が微かに開閉し、同じ言葉を何度も繰り返し始めた。
——いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……。
「殺せ……俺を……早く……ころせ……よ……ころせ……ころせ……千真、殺す、前に……」
一真の言葉が『いやだ』から『ころせ』に変化する。
言葉の対象は、私から翼君へと移行していった。
「首、ここを……斬り落とせば……死ぬ、から……殺せよ……殺してくれよ……頼む……殺してくれ……」
一真の意思に反し、彼の腕が徐々に上がって行く。指の先に乗った鋭い爪は、以前に私の命を奪いかけたものだ。
「んー、どうしよっかなぁー」
「翼君!?」
一度、瞬きをした間か。
翼君は一真の首筋に刀を突きつけていた。
一真の背後から伸びる白刃に、誰も反応出来なかった。
「チマ」
なっちゃんが横に来て私の肩を抱くと、一真から引き離すように静かに後退した。
翼君は心底つまらなそうな顔で、やれやれと首を振る。
「こいつは死にたがり、そっちのお嬢さんはこの流れを楽しんでる——んで、この剣に抑止力は無いときた」
彼は私に冷めた視線を寄越した。
「ちょっと横に振れば、簡単に首を刎ねられるんだが?」
白刃が陽の光に照らされ、冷たい光を放った。この刃は、私が首を縦に振れば、容赦なく一真の命を奪うだろう。
「駄目」
答えはノーだ。
私は一真を死なせたくない。彼の親友に手を下させたくない。
何も出来ない、何も解決しないのに、ただ駄々をこねる。
「だってよ。千真ちゃんはお前の首なんか欲しくないってさ」
「こんな状況で……」
軽口を叩くな、と言いたげな一真。しかし、翼君は容赦なく軽い口調で切り返す。
「オレだって殺しちゃった方がイイって思うよ? でも式神だし? ご主人様の言うことは絶対だしー?」
絶望的な表情を見せた一真に対し、翼君は愉しげに微笑むと、くるりと反転して刀を振るった。
「なっ……!」
飛び散る赤い血。ぶらりと垂れ下がる、一真の腕。
あの時の光景と重なって、足が竦む。
「安心しな、腱を斬っただけだ」
翼君は瞬時に私の前に現れ、血濡れた刃を一真に向けた。
だが、刀は刃こぼれしており、翼君は『うそん、あいつの装甲……硬すぎ!』と嘆く。なかなかキマらない。
「鬼の強靭さと治癒能力を甘く見ないことね」
彼女は余裕の笑みを浮かべた。
その言葉の通り、一真の傷口から流れていた血は既に止まっている。それを見て安心した、と思うのはおかしいだろうか。
「ああ、そいつの能力を甘く見たことは一度も無いさ」
翼君は一真の能力も織込み済みなのか、あまり驚いている様子はない。
刀をボロボロにしてまで一真を斬りつけた理由は……?
「なら、どういうつもりなのかしらね!」
彼女が手をあげると、一真の手元に黒々とした刀が出現した。
彼が元々持たされていた刀よりはマシだが、それでもやはり禍々しい。
一真は勝手に動く手に抵抗するように、もう片方の手で抑え込む。しかし、その努力も虚しく柄を掴んでしまう。
そして、
「っ! 翼君!」
次の瞬間には、此方の間合いに踏み込んでいた。
その漆黒の刃は的確に翼君の首を狙う。
「見えてるぜ」
刀と刀がぶつかり合う音が響く。
翼君は回避せず、真っ向から一真の剣を受け止めた。
ピキ、と刀から不穏な音も聞こえた。
「あいつ……!」
なっちゃんの声は悲鳴に近かったが、すぐに表情を引き締めた。
翼君の腕の骨は砕けている。その状態で、一真の攻撃をまともに受けたのだ。無事では済まないはず。
しかし、私たちの心配をよそに、彼は余裕綽々の様子。
とはいえ、鍔迫り合いは一真が押している状況なのだが。
——翼君! 無茶しないで!——
——あー、戦うなって命令、背いちゃったな。まー許してよ。オレが折れたら千真ちゃんが死ぬし——
心の会話でも軽いノリである。
確かに、此処で翼君が退いてしまえば狙われるのは私だ。
戦えない私は、彼を盾にするしか生き延びる方法が無い。主なんて名前だけ。何も支援出来ない自分が悔しい。
「大丈夫よ、あいつは勝算の無い戦いは挑まないから」
「なっちゃん……」
なっちゃんは翼君に視線を向けた後、私に笑いかける。
彼女から感じるのは、翼君への絶対的な信頼。いつもは彼に対してツンとしているが、本当は誰よりも信じているんだ。
なっちゃんは、強い。
私は……。
「あいつのことはあたしが見ておくから、チマは黎藤だけを気に掛けても良いのよ」
「……っ」
二人に傷付いて欲しくない。でも、戦わなきゃいけない。
中途半端にどちらも心配して、どっち付かずの私には、なっちゃんの言葉は衝撃的だった。
そして、それに一番反応したのは翼君だった。
「えっ!? 何何何!? ナツにゃん今世紀最大のデレ!? マジかようれぴー! もう一回言って!!」
一真と鍔迫り合いを繰り広げながら、騒がしくこちらに注意を向けている。
「誰がナツにゃんよ! 真面目に戦え!!」
「やーん!」
なっちゃん、手負いの翼君にクナイ投げるのはやめよう。
でもこっちを見ていないのに、軽く回避する翼君は本当に手練れである。ちょっとオネエ入ってたけど。
「あー、心配して損した。あれじゃ殺しても死なないわよ」
なっちゃんは呆れてジト目になる。ああ、いつものノリだ。
そして、私に力強い目を向けた。
「……だから、大丈夫。チマは雑念を捨てて、自分の望みを強く願って」
「私の望み?」
「そう。主の心の力は式の力になる。強く願えば、それだけあいつらを助けられるってことよ」
「……! わかった」
何も術は使えないし、支援も出来ない。
そんな私にも出来ることがあるならば、全力でやらなきゃ。
強く願おう。
信仰は私の力、私の力は式の力。
私の願いは、
「翼君……その駄々っ子を連れ戻して!」
我儘言ってごめんね、一真。やっぱり私は、あなたと一緒に帰りたい。
想いを強く込めた言霊は力を持つ。
「ああ。君の願い、確かに受け取った」
翼君は静かに返事をする。
彼の刀は淡い光を帯び、徐々に刃こぼれが修復されていった。
「武器が新品同様になっただけで、何が変わるのかしら?」
あの子は勝ち気に鼻で笑うが、翼君も負けずに笑った。
「少なくとも、斬れ味は抜群だろうよっ!」
翼君は刀を思いっきり振り抜く。
その刀は私が持つ小太刀と同じで、刀身から柄まで全て純白に塗り替えられていた。
一真は弾き飛ばされ、数メートル先まで後退する。しかし、すぐに体勢を立て直し、刀を中段に構えた。
「オレのマスターがちょこっと覚醒してくれたトコロで、もう良い時間かねぇ?」
翼君は純白の刀を肩に乗せ、首をかしげる。
「……貴様!」
「ざーんねん、オレは弟子の弱点を忘れる無能でもないんでね」
不敵な笑みを見せる翼君に、彼女は何かに気づいたのか、声を荒げる。
途端に、一真は先ほど斬られた部分を押さえた。小刻みに震えながら、翼君を睨みつける。
よく見ると、一真の腕、首筋に筆字の文字列が蛇のように巻きついている。
それは身体中に広がって行き、彼を拘束する。
あれは、呪い?
「情緒不安定、オマケに今は日中だ。っつーことは、お前の呪術耐性は著しく低下する」
呪いは一真を縛り上げ、片膝を着かせる。
表情はあまり変わらないが、どこか苦しげだ。
あの子も余裕を失い、体勢を崩す一真を苦々しく見つめる。
「観念しやがれ、黎藤カズマ」
ぐらり、と一真の身体が傾いた。
「気安く呼ぶな……!」
倒れてしまうかと思ったが、一真は地面に刀を突き立て、なんとか地に伏すことを回避した。
彼は歯を食いしばり、柄を握り締める。
「まどろっこしい真似しないで……一思いに殺しやがれ……」
「けっ、野郎の『くっ殺』なんざ需要ねーっつーの。そんなに効いてるなら適当に倒れちゃえばいーのに」
「うるせ……ぐっ、う……」
翼君の口調はただの世間話のように軽やかで、緊張感がまるで感じられない。
だが、
「変な意地張るのやめよーぜ? 今のお前、さいっきょーにメンドイぞ」
その声は氷のように冷たかった。
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