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ケンジはテスト後も、席替えをしてからも、他の授業でも後ろ向きで授業を受けるようになった。ケンジの個人授業が開催されていたってわけだ。後ろの奴が拒んだり、先生が拒否をすると、ケンジは机にうつぶせて時間いっぱい居眠りをしていたよ。それでもテストの点数がいいもんだから、先生達は相当困っていたな。しかも後ろの奴の成績を上げてくれる。認めざるを得なくなっていたんだ。
当然というか、ケンジは先生から嫌われていたよ。認めるっていうのと好意を抱くってものはまるで別物なんだよ。俺は甲子園のあいつを今では認めているが、好意はこれっぽっちもない。そういうことだよ。
陸上部の顧問からも、ケンジは嫌われていたんだが、俺と同じクラスだったときには担任のおばちゃんからも大いなる嫌がらせを受けていた。
ケンジは嘘が嫌いで、先生相手にも決して引かない。なんでそんな嘘をつくんだと平然と立ち向かっていく。
あの日のケンジは、いつも以上に興奮をしていた。担任のおばちゃんは社会科の先生で、その日は職業についての勉強をしていたんだ。将来どんな職業に就きたいかなんていう小学生に対するような質問をされたんだが、ケンジは真面目に答えたよ。
外交官になりたいって、ずっと思っています。そのために英語の勉強をしています。そう言っていたよ。
するとおばちゃんは、そんな仕事はありません! そう一喝したんだ。 あなたはふざけすぎです。もっと真面目に考えなさい。そう付け加えた。
あんたさ、それでも教師かよ。自分が無知だからってな、それを生徒に押し付けるなよ。いくら教師だからってな、許せない非常識もあるんだよ。外交官も知らないなんて、あんた本当に大人かよ。
ケンジは相当怒っていたよ。どんなに理不尽なことを言う大人にだって、決して敬語を忘れないケンジだったが、このときだけは忘れていた。そうだよな。あんな言い方をされれば、俺だって怒るだろうな。子供だと思って見下した言い方をし、さらに間違ったことを押し付けてくるんだ。当然の怒りだよ。俺以外にも、多くの生徒がそう感じ、訝しげにおばちゃんを見つめていた。
先生に対してそんな言い方はないでしょう! おばちゃんはそう言い、ケンジの頬を引っ叩いた。
ケンジはその行動に驚き、呆れた。この大人は本物の馬鹿だと感じたようだ。自分の無知を他人のせいにしてプライドを保って生きて行く。そういった種類の人間だと悟ったんだ。
ケンジはその日から、おばちゃんのことを相手にしなくなったんだが、おばちゃんの方からケンジに突っかかってきたんだよな。
当然というか、ケンジは先生から嫌われていたよ。認めるっていうのと好意を抱くってものはまるで別物なんだよ。俺は甲子園のあいつを今では認めているが、好意はこれっぽっちもない。そういうことだよ。
陸上部の顧問からも、ケンジは嫌われていたんだが、俺と同じクラスだったときには担任のおばちゃんからも大いなる嫌がらせを受けていた。
ケンジは嘘が嫌いで、先生相手にも決して引かない。なんでそんな嘘をつくんだと平然と立ち向かっていく。
あの日のケンジは、いつも以上に興奮をしていた。担任のおばちゃんは社会科の先生で、その日は職業についての勉強をしていたんだ。将来どんな職業に就きたいかなんていう小学生に対するような質問をされたんだが、ケンジは真面目に答えたよ。
外交官になりたいって、ずっと思っています。そのために英語の勉強をしています。そう言っていたよ。
するとおばちゃんは、そんな仕事はありません! そう一喝したんだ。 あなたはふざけすぎです。もっと真面目に考えなさい。そう付け加えた。
あんたさ、それでも教師かよ。自分が無知だからってな、それを生徒に押し付けるなよ。いくら教師だからってな、許せない非常識もあるんだよ。外交官も知らないなんて、あんた本当に大人かよ。
ケンジは相当怒っていたよ。どんなに理不尽なことを言う大人にだって、決して敬語を忘れないケンジだったが、このときだけは忘れていた。そうだよな。あんな言い方をされれば、俺だって怒るだろうな。子供だと思って見下した言い方をし、さらに間違ったことを押し付けてくるんだ。当然の怒りだよ。俺以外にも、多くの生徒がそう感じ、訝しげにおばちゃんを見つめていた。
先生に対してそんな言い方はないでしょう! おばちゃんはそう言い、ケンジの頬を引っ叩いた。
ケンジはその行動に驚き、呆れた。この大人は本物の馬鹿だと感じたようだ。自分の無知を他人のせいにしてプライドを保って生きて行く。そういった種類の人間だと悟ったんだ。
ケンジはその日から、おばちゃんのことを相手にしなくなったんだが、おばちゃんの方からケンジに突っかかってきたんだよな。
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